この記事では、映画『フォーリング・ダウン』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『フォーリング・ダウン』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『フォーリング・ダウン』の作品情報

上映時間:118分
ジャンル:サスペンス、ヒューマンドラマ
監督:ジョエル・シューマカー
キャスト:マイケル・ダグラス、ロバート・デュヴァル、レイチェル・ティコティン、フレデリック・フォレスト etc
映画『フォーリング・ダウン』の登場人物(キャスト)
- ウィリアム・“Dフェンス”・フォスター(マイケル・ダグラス)
- 軍需産業に従事するまじめなサラリーマンだったが、ストレスで心を病み、突然暴走し始める。妻に離婚され、娘とも会わせてもらえない。1ヶ月前に会社もクビになった。現在は母親と2人暮らし。不条理な社会に腹が立って仕方がない。
- プレンダガスト(ロバート・デュバル)
- ロス市警の刑事。有能な刑事だったが、妻が過剰に心配して騒ぐので、定時で帰れる内勤にしてもらった。定年前に退職願を出し、妻とアリゾナへ移住する予定。まじめで誠実な人柄のため、ロス市警では浮いた存在。
- エリザベス(バーバラ・ハーシー)
- 通称ベス。ウィリアムの元妻。現在は、娘と2人で暮らしている。暴力を振るわれたことはないが、ウィリアムのことを恐れている。娘の誕生日に家へ来たいというウィリアムの願いを拒み、彼の怒りに火をつける。
- サンドラ(レイチェル・ティコティン)
- プレンダガストの同僚の女性刑事。プレンダガストのことを愛しているらしく、彼の退職を心から悲しんでいる。プレンダガストの唯一の理解者。
- アマンダ(チューズデイ・ウェルド)
- プレンダガストの妻。最愛の娘を突然死で亡くし、夫の優しさに依存しきって生きている。更年期障害の症状が出ており、よくヒステリーを起こす。
映画『フォーリング・ダウン』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『フォーリング・ダウン』のあらすじ【起】
1991年6月12日。猛暑のロサンゼルスで、白シャツにネクタイ姿のウォリアム・フォスターは、道路工事による大渋滞に巻き込まれていた。『Dフェンス』のプレートをつけた車はエアコンが故障しており、クーラーが効かない。手動の窓も壊れており、ウィリアムは灼熱の車内で、苛立ちを募らせる。どうにも我慢できなくなったウィリアムは、車を乗り捨てて立ち去ろうとする。文句を言う後続車の運転手に、ウィリアムは「うちへ帰る」と一言告げ、茂みの中へ消えてしまう。現場にいたロス市警のプレンダガスト刑事は、駆けつけた白バイ警官を手伝って、ウィリアムの車を道路脇へ移動させる。
ウィリアムは、移民の多い貧困地区の公衆電話から、元妻のエリザベス(以下ベス)に電話をかける。今日は娘の誕生日で、ベスは誕生日会の準備に追われていた。しかし、ウィリアムは何も言えないまま、電話が切れてしまう。
小銭がなくなったので、ウィリアムは韓国人のリーが営む雑貨屋へ入る。両替を頼むが、リーに「何か買って崩せ」と断られる。ウィリアムは仕方なく、冷たいコーラを買おうとする。しかし、高値をふっかけられて腹が立ち、リーと喧嘩になる。ウィリアムは、リーの護身用のバットを奪い、店内をめちゃくちゃに破壊する。そして、コーラの代金を払い、バットを持って出ていく。
プレンダガストは、今日付でロス市警を退職することになっていた。退職後は、妻のアマンダとアリゾナへ引っ越す予定だった。内勤を望んで事務屋になり、定年前に退職するプレンダガストは、同僚からバカにされていた。有能な刑事のプレンダガストが内勤を望んだのは、情緒不安定な妻のせいだった。妻は今日も、早く帰るよう職場に電話してくる。
映画『フォーリング・ダウン』のあらすじ【承】
「不良の巣」と呼ばれる地域で休憩していたウィリアムは、2名の若者にカツアゲされそうになる。ウィリアムは、隙を見てバットで若者を殴り、彼らの持っていたナイフを奪って逃走する。
警察には、リーが被害届を出しにきていた。強盗事件担当のプレンダガストは、彼の調書を取るよう言われるが、ウィリアムがコーラ代を支払ったと聞き、事件にならないと判断する。ただ、男が白シャツにネクタイ姿で、店のバットを持ち去ったことはプレンダガストの記憶に残る。
ウィリアムは、改めてベスに電話をかけ、娘の誕生日だから会いに行くと告げる。しかしベスは、もし来たら警察を呼ぶとまで言って、ウィリアムが家に来ることを拒む。ベスは、ウィリアムを怖がっており、長く娘に会わせていなかった。
バットで殴られた若者たちは、仲間を集めてウィリアムの行方を追っていた。彼らの車には、マシンガンなどの銃が入ったカバンが積んであった。彼らは公衆電話の前にいるウィリアムを見つけ、車から銃を乱射する。多くの人がこの乱射事件に巻き込まれるが、ウィリアムは無傷だった。若者たちの車は、その直後事故を起こして停車する。ウィリアムは彼らの銃を奪い、重傷を負った若者の足を撃ち抜く。そして、銃の入ったカバンを持ち去る。
その頃ベスは、自宅に警察を呼んでいた。警察は、一応彼女の話を聞くが、ウィリアムが酒もドラッグもせず、暴力を振るったこともないと聞き、ベスが神経質すぎるのではないかといぶかしむ。
警察では、直前まで若者たちと一緒だった女性が事情聴取を受けていた。その女性が、バットを持った白人が犯人だと言っているのを聞き、プレンダガストはリーの話を思い出す。プレンダガストは、リーの店を荒らした男が乱射事件にも関与していると直感し、それを同僚に伝える。しかし相手にしてもらえなかった。
朝食を食べ損ねていたウィリアムは、バーガーショップに入って、朝食メニューを注文する。しかし、11時半を過ぎているので、朝食メニューは出せないと言われてしまう。時計の針は、11時33分を指していた。ウィリアムは、また無性に腹が立ち、マシンガンで店員を脅す。脅すだけのつもりだったが、引き金が軽くて天井に発砲してしまい、店内は恐怖で凍りつく。ウィリアムは、あれこれ不満をぶちまけたあと、注文したメニューの代金を払って、店を出ていく。プレンダガストは、この犯人も、白シャツにネクタイの男ではないかと考え、現場へ向かったサンドラに、それを確かめるよう頼んでおく。
映画『フォーリング・ダウン』のあらすじ【転】
ウィリアムは、娘の誕生日プレゼントにスノードーム型のオルゴールを買い、家を目指して歩いていた。途中の公衆電話からベスに電話しようとするが、電話が故障していたため、怒りに任せて電話ボックスに銃を乱射する。
サンドラからの連絡で、バーガーショップで発砲した犯人も、白シャツにネクタイ姿だったことがわかる。プレンダガストは、妻から早く帰るよう催促の電話を受けていたが、この犯人を追うことに夢中になっていく。
靴底に穴が空いていたので、ウィリアムは中古の軍用品を売っている店に入る。サンドラはその店に聞き込みに行くが、店主のニックは、なぜかウィリアムのことを隠してくれる。ニックは、警察無線を盗聴するのが趣味の差別主義者で、ウィリアムが移民を嫌って、銃を乱射したのだと勘違いしていた。そうではないと訂正すると、ニックは態度を一変させて暴力的になる。プレゼントのスノードームを破壊され、逆上したウィリアムは、ニックをナイフで刺したあと、射殺してしまう。
プレンダガストは、白シャツにネクタイ姿の男を追うよう署長に訴える。しかし署長はプレンダガストを見下しており、「俺は汚い言葉を使わない奴は信用しない」と言って、相手にしてくれない。プレンダガストは、自分でウィリアムを逮捕するしかないと考え、サンドラと2人で現場へ向かう。
ウィリアムは、ニックの店からベスに電話をかけ、後戻りできなくなった宇宙船の話をする。彼の異常さにと気づいたベスは、家に警察がいると嘘をついて電話を切る。地元警察は、ベスの話を信用してくれず、何かあれば電話するよう言って帰っていた。
リーの店が渋滞している道路のすぐそばにあるのを見て、プレンダガストは車を乗り捨てた男のことを思い出す。そして『Dフェンス』のナンバープレートから、ウィリアム・フォスターという男の名前を突き止める。
軍服に着替えたウィリアムは、ニックが所有していたバズーカ砲を持ち、道路の工事現場へ向かう。ウィリアムは、大渋滞の原因となっているこの工事が、予算消化のための無意味な工事であることを確かめると、バズーカ砲で道路を爆破する。
プレンダガストはウィリアムの実家を訪ね、母親から話を聞く。ウィリアムはベスと離婚後、母親と2人で暮らしていた。母親はずっと息子は軍需工場で働いていると思っていたが、彼は1ヶ月前に会社をクビになっていた。プレンダガストは、きちんと整頓されたウィリアムの部屋で家族写真を見つけ、彼が帰ろうとしているのが、妻と娘のいる家なのだと気づく。しかし母親は、孫がどこに住んでいるのかを知らなかった。
映画『フォーリング・ダウン』の結末・ラスト(ネタバレ)
近道をするため、ウィリアムは会員以外立ち入り禁止のゴルフ場へ侵入する。そこで自分に向けてゴルフボールを打った老人に怒り、カートを銃で撃つ。驚いた老人は心臓発作を起こし、その場に倒れてしまう。ウィリアムは、自業自得だと思っていた。その後、ゴルフ場に隣接する大豪邸に侵入し、管理人一家に遭遇する。管理人の娘を見て、ウィリアムは幸せだった頃の自分の家庭を思い出し、思わず涙ぐむ。
プレンダガストとサンドラは署に戻り、ベスの住所を調べる。ウィリアムは、ベスの家のすぐそばまできて、再び電話をかける。ベスは近くにウィリアムがいることを察し、娘を連れて急いで逃げる。入れ違いで、ウィリアムが家にやってくる。ウィリアムは、誰もいない家に入り、昔のホームビデオを見始める。
ベスの住所を突き止めたプレンダガストとサンドラは、現場へ向かおうとする。そこへ、ヒステリーを起こしたアマンダから、早く帰れという電話が入る。プレンダガストは、突然死で娘を亡くした妻をいたわり、彼女のわがままに付き合ってきた。しかし我慢することをやめ、アマンダを一喝する。さらに、自分をバカにしてきた同僚を一発殴り、署を出る。
ホームビデオを見ていたウィリアムは、ベスが家の近くの桟橋に行ったのではないかと気づく。ちょうど家の外には、プレンダガストとサンドラが到着していた。ウィリアムは、裏に回ったサンドラに発砲し、逃走を図る。プレンダガストは救急車を呼び、ウィリアムを追う。
桟橋の売店にいた娘は、ウィリアムの姿を見て喜ぶ。ウィリアムは、怯えるベスを無理やり抱擁し、自分に従うよう銃で脅す。周囲の人が銃に気づいて逃げてしまったので、桟橋には、3人だけが残される。ウィリアムは、成長した娘を見て、涙を流す。そこへ、プレンダガストがやってくる。
プレンダガストはベスだけに腰元の銃を見せ、自分が刑事であることを無言で伝える。そして、ウィリアムが興奮しないよう、穏やかに話し続ける。娘を優しい眼差しで見つめ、自分に共感してくれるブレンダガストに、ウィリアムも心を開きかける。ベスは、桟橋の入口までパトカーがやってきたのを見て、ウィリアムの銃を奪って海に捨て、娘を連れて逃げる。プレンダガストはウィリアムに銃を向け、おとなしく逮捕されるよう説得する。
追い詰められたウィリアムは、ポケットにもうひとつ銃があるのだと嘘をつき、プレンダガストにわざと射殺される。まじめに生きてきたのに不当な扱いを受け、怒りを爆発させたウィリアムの気持ちが、プレンダガストには痛いほど理解できた。ウィリアムの行動を正当化することはできないが、海に浮かんだウィリアムの死体を見つめ、プレンダガストはやりきれない気持ちになるのだった。
映画『フォーリング・ダウン』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
主人公が理由も説明されないまま最初からキレていたので最初はついて行けず少し困ってしまったが、そんな主人公が暴れまわっている姿を観ていたら不思議と自分の日常で感じているストレスが少し軽くなったような不思議な感覚に陥った。
この映画は作品全体のバランスが素晴らしく、最後まで飽きることなく観ることができ、さらに社会に訴えかける内容にもなっているので、鑑賞後は色々と考えさせられる作品だった。(女性 20代)
渋滞に苛立つ男が車を捨てて歩き出すというシンプルな導入から、一気に狂気へと転がっていく展開が印象的だった。些細な不満の積み重ねが爆発する様子は共感できる部分もあり、だからこそ怖い。最後に自分が「悪者だった」と気づく瞬間は切なく、救いのない結末が強く心に残った。(20代 男性)
日常のストレスが積み重なった結果、ここまで暴走してしまうのかと考えさせられた。主人公の行動は明らかに間違っているのに、社会への不満には共感してしまうのが複雑。最後に娘に会うことすら叶わず、警官に撃たれるラストは悲しく、同時に納得感もあった。(30代 女性)
社会に適応できなくなった男の末路を描いた作品として非常にリアルだった。主人公の怒りは理不尽なものも多いが、背景には失業や家庭崩壊があり、単なる狂人とは言い切れない。ラストで自分の異常性を自覚するシーンは印象的で、強烈な余韻を残す。(40代 男性)
観ている間ずっと不安な気持ちになる映画だった。主人公の行動はエスカレートしていくが、その根底にある孤独や絶望が伝わってくる。警官との対比も良く、普通に見える人間がどれだけ危ういかを感じさせる。最後の結末は重く、考えさせられる内容だった。(20代 女性)
一見するとただの暴力的な男の話だが、社会への風刺が効いていて興味深い。ファストフード店でのシーンなど、日常の不満を極端に表現しているのが印象的。ラストでの対峙は象徴的で、主人公の行き着く先が必然だったと感じさせる構成が見事だった。(50代 男性)
主人公に共感してしまう瞬間があるのが怖い作品。日常の小さな苛立ちが積み重なると、誰でもこうなり得るのではないかと思わせる。最終的に彼が孤独なまま終わる展開は救いがなく、現実の厳しさを突きつけられるようだった。(30代 女性)
ストーリーはシンプルだが、テーマは非常に重い。社会から取り残された人間の怒りと孤独がリアルに描かれている。警官との対比が効いていて、正常と異常の境界が曖昧に感じられるのが面白い。ラストの静かな終わり方も印象的だった。(40代 女性)
最初はただの変な男の話かと思ったが、観ていくうちに社会問題が見えてくる。主人公の行動は過激だが、その背景にある不満は現実的。最後に自分の立場を理解するシーンが切なく、単なる暴力映画ではない深さがあった。(10代 男性)
日常の延長線上にある狂気を描いた作品として非常に完成度が高い。主人公が徐々に壊れていく過程が丁寧で、観ていて目が離せない。ラストでの結末は予想できるものだったが、それでも心に強く残る。社会に対する鋭い視点が印象的。(20代 女性)
映画『フォーリング・ダウン』を見た人におすすめの映画5選
ジョーカー
この映画を一言で表すと?
社会に追い詰められた男が狂気へと堕ちる衝撃の心理ドラマ。
どんな話?
コメディアンを夢見る男が、社会からの疎外や不条理な出来事にさらされ続ける中で、次第に精神的に追い詰められていく。やがて彼は自分の存在を証明するかのように暴走し、街を混乱へと導く存在へと変貌していく。
ここがおすすめ!
主人公の内面が崩壊していく過程を丁寧に描き、フォーリング・ダウンと同様に社会への怒りや孤独を強く感じさせる。観る者に不快感と共感を同時に与える心理描写が見どころで、強烈な余韻が残る作品。
タクシードライバー
この映画を一言で表すと?
孤独な男が歪んだ正義に突き進む、都市の闇を描いた傑作。
どんな話?
ニューヨークでタクシー運転手として働く男が、孤独と社会への不満を募らせていく。次第に自分なりの正義に取り憑かれ、過激な行動へと走る。都市の混沌と個人の狂気が交差する物語。
ここがおすすめ!
社会から孤立した男の心理を描く点がフォーリング・ダウンと共通している。主人公の歪んだ視点がリアルに表現されており、観る者に強い印象を残す。重厚なテーマと演技力が光る名作。
アメリカン・サイコ
この映画を一言で表すと?
完璧なエリートの裏に潜む狂気を描くブラックサスペンス。
どんな話?
成功したビジネスマンが、表向きは完璧な生活を送りながらも、裏では暴力的な衝動に支配されている。現実と幻想の境界が曖昧になる中で、彼の内面の狂気が徐々に明らかになっていく。
ここがおすすめ!
社会的成功の裏に潜む狂気というテーマが印象的で、フォーリング・ダウンの主人公とは異なる形での崩壊を描いている。ブラックユーモアと心理描写が融合した独特の世界観が魅力。
ブレイキング・バッド(ドラマ作品)に近いテーマを持つ映画として:ノーカントリー
この映画を一言で表すと?
理不尽な暴力と運命に翻弄される、冷徹なサスペンス。
どんな話?
偶然大金を手に入れた男が、冷酷な殺し屋に追われることになる。逃げ続ける中で、善悪の境界や運命の不可避性が浮き彫りになっていく。登場人物それぞれの選択が物語を緊張感ある展開へと導く。
ここがおすすめ!
人間の選択と暴力の不可避性を描く点で、フォーリング・ダウンのテーマと通じるものがある。無機質で冷たい世界観と緊張感のある演出が魅力で、観る者に深い印象を残す作品。
ヒート
この映画を一言で表すと?
犯罪者と刑事、二人の男の信念が交錯する重厚なドラマ。
どんな話?
プロの犯罪者とそれを追う刑事が、それぞれの人生や信念を背負いながら対峙する。互いに理解し合いながらも決して交わることのない関係が、緊張感ある展開の中で描かれる。
ここがおすすめ!
善と悪の境界が曖昧な人物描写が魅力で、フォーリング・ダウンと同様に人間の内面に焦点を当てている。アクションだけでなく心理描写にも深みがあり、大人向けの見応えある作品。



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