映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』の概要:ファンタスティック・ビーストシリーズの2/5作目。闇の魔法使いのゲラート・グリンデルバルドが逃亡し、人間界を支配するために賛同者を集める。ダンブルドアに頼まれ、ニュートはグリンデルバルドを止めようとするが、グリンデルバルド派の勢いは収まらない。ファンタジー要素と合わせて、政治的思想や登場人物たちの背景が描かれた見応えのある作品だ。
映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』の作品情報
上映時間:134分
ジャンル:ファンタジー、アドベンチャー
監督:デヴィッド・イェーツ
キャスト:エディ・レッドメイン、キャサリン・ウォーターストン、ダン・フォグラー、アリソン・スドル etc
映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』の登場人物(キャスト)
- ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)
- 魔法動物学者。ダンブルドアに頼まれ、グリンデルバルドの野望を止めるためにクリーデンスを捜しにパリへ向かう。
- クリーデンス・ベアボーン(エズラ・ミラー)
- グリンデルバルドにダンブルドアを殺せる力を持つ少年であることを見出され、仲間に取り込まれる。心に闇を抱える魔法使いのみが持つ、オブスキュリアルになる力を持ち暴走する。孤児として育てられてきたため、自分が何者なのかについて悩む。
- ゲラート・グリンデルバルド(ジョニー・デップ)
- 強力な闇の魔法使い。人間界を支配するために、賛同者を集める集会を開く。また、ダンブルドアを倒すために、クリーデンスを仲間にしようと口説き落とす。
- ティナ・ゴールドスタイン(キャサリン・ウォーターストン)
- アメリカ合衆国魔法議会の職員。元闇払いの魔法使いとして、パリでクリーデンスの行方を追っている。
- クイニー・ゴールドスタイン(アリソン・スドル)
- ティナの妹。ノーマジ(人間)のジェイコブに惚れ込み、結婚を考えている。しかし、ノーマジと魔法使いは結婚できないという規則があるため、魔法界の改革を求めグリンデルバルド側に付きそうになる。
- ユースフ・カーマ(ウィリアム・ナディラム)
- リタの異母兄弟。母を奪った男が唯一愛したクリーデンスに、憎しみの感情を持つ。
- リタ・レストレンジ(ゾーイ・クラヴィッツ)
- 魔法学校時代のニュートの同級生で、ニュートの兄の婚約者。ユースフと異母兄弟。
- ジェイコブ・コワルスキー(ダン・フォグラー)
- ノーマジでクイニーの恋人。1作目でニュートの持つ魔法のトランクを拾ったことから、ニュートと友人になる。今作では、クイニーを追いかけニュートとパリへ旅立つ。
映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』のあらすじ【起】
アメリカ魔法省で投獄されているグリンデルバルドは、欧州で服役するために移送されることになる。グリンデルバルドは移送中の馬車の中で、隙をついて魔法を使い逃亡に成功する。
一方、ニュートはロンドン魔法省で国外旅行禁止令を解いてもらうための審問を受けていた。ニュートは以前、ニューヨークで魔法動物たちが街を半壊させた事件に関わっていたため、国外に行くことを禁止されていた。魔法省の幹部たちは、ニュートに国外旅行を認める代わりに、魔法省へ入ることを条件に出す。魔法省は、魔法界と人間界の平和的共存を目指していて、グリンデルバルドの暴走を止めるためにニュートの力を必要としていた。また、ニュートは強力な力を持つクリーデンスが生きていて、グリンデルバルドに利用されそうになっていることを知らされるが、自分は闇払いには向いてないとして、どちら側にもつかないと主張する。
映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』のあらすじ【承】
ある日、ニュートの目の前に、黒い手袋が現れる。黒い手袋の導く方向へ向かうニュートを待ち構えていたのは、ダンブルドアだった。ダンブルドアはニュートに、クリーデンスがパリで家族を探し回っていて、このままではクリーデンスの身や周囲が危険にさらされるとして、ニュートに探しに行くように頼む。ニュートの答えを聞く前に、ダンブルドアは消えてしまった。
ニュートが家に着くと、クイニーとジェイコブが結婚を報告するためにニュートの家を訪れていた。違和感を感じたニュートは、クイニーの魔法を見破りジェイコブの魔法を解いた。クイニーはジェイコブに惚れさせる魔法をかけて、結婚を仕向けていたのだ。魔法が解けたジェイコブは、クイニーを愛しているが、人間と魔法使いが結婚することは違法で、ばれたらクイニーにも危険が及ぶため、結婚には乗り気でなかった。傷ついたクイニーは姉のティナがいるパリへ向かう。ニュートとジェイコブは後を追いパリへ向かう。
パリでは、グリンデルバルドがクリーデンスを仲間に取り入れる準備を進めていた。グリンデルバルドがクリーデンスに執着するのは、クリーデンスがダンブルドアを倒すことのできる唯一の存在だと確信しているからだ。
映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』のあらすじ【転】
ダンブルドアとグリンデルバルドは、友人以上に親密だった過去があり、血の誓いを交わしたことで互いに戦い合えないことが明かされる。
一方、クリーデンスは、本当の自分が何者なのかを知るために、実の母を探し出そうとしていた。クリーデンスの母が住んでいるとされる家に辿り着くが、そこにいたのは当時の使用人だった。感情が抑えきれなくなったクリーデンスは、オブスキュラスの力を起こし、家を吹き飛ばし、使用人は命を落とす。しかし、これも全てグリンデルバルドの作戦であった。屋根の上でクリーデンスを待ち構えていたグリンデルバルドは、クリーデンスにペール・ラシェーズの墓地に行けばクリーデンスの生い立ちの全てがわかる、と伝え地図を渡した。
その頃、ニュートとティナはクリーデンスの正体を突き止めるためにフランスの魔法省へと潜り込んだ。そこでリタと再会し、クリーデンスの秘密はペール・ラシェーズの墓地に移されたことを知る。
墓地に向かう途中で、リタの異父兄弟のユースフがクリーデンスと対峙しているところに出くわす。ユースフは、自分を置いて家を出た母と男の間に生まれた子供がリタであること、しかし母はリタを産んで間もなく亡くなり、男は母とリタのことは愛していなかったこと、そして母が亡くなりすぐに再婚して産まれたクリーデンスを、男は唯一心から愛していたことを語った。そしてユースフの父が亡くなる直前に、その男の一番大切なものを始末するようにユースフに告げていた。
それを聞いたリタは、リタのみが知る真実を語りだす。リタは幼少の頃、実の父が弟ばかりを可愛がることに嫉妬し、航海中に他人の赤ん坊と実の弟を入れ替えたことを告白した。他人の赤ん坊がクリーデンスであり、実の弟はその時の水難事故で死んでいた。掴みかけたクリーデンスの生い立ちが、再び謎に包まれる。
映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』の結末・ラスト(ネタバレ)
リタの告白で困惑している一同がいる部屋の壁が開き、通路が現れる。その通路は、グリンデルバルドが支持者に向けて演説を行っている会場へと繋がっていた。支持者の中にはクイニーの姿もあった。グリンデルバルドは支持者に対し、魔法使いが人間たちに隠れることなく自由に生きられる新世界を作ることを説いていた。グリンデルバルドは集会場を青い炎で囲み、賛同者のみ炎を超えてグリンデルバルドの下に付くように仕向ける。ニュートたちの抵抗は虚しく、クリーデンスとクイニーは炎を超えてグリンデルバルドの下へと行ってしまった。炎は燃え上がりパリを包もうとするが、ニュートたちの制止でパリは崩壊を免れる。しかしリタは命を落としてしまった。
パリを発ったグリンデルバルドはオーストリアに拠点を移した。そこでグリンデルバルドはクリーデンスに、クリーデンスはダンブルドアの弟であることを明かす。クリーデンスは思わぬ事実を知り、決意が固まったような表情へと変わる。
映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』の感想・評価・レビュー
魔法動物が沢山登場し、わくわくする展開の前作と比べると、今作はそれぞれの登場人物の生い立ちや関係性、勢力争が主に描かれていてシリアスな内容であった。ダンブルドアとグリンデルバルドの関係性や、クリーデンスの本当の正体など、今後の展開の核となる事実が次々と明かされていき、観ている側をもダークな世界へと引きずり込んでいくようであった。次回作も今から期待が高まる。(MIHOシネマ編集部)
ハリー・ポッターシリーズでは子供たちが魔法を学ぶが、この映画に出てくる魔法使いはみんな大人で、魔法を使いこなし生活している。大人の魔法使いが一斉に戦うシーンは本当にかっこよかった。お馴染みのダンブルドア校長も登場し、過去と今が所々で繋がっていく物語は、ハリー・ポッターシリーズのファンにはたまらないだろう。
エディ・レッドメイン演じるニュートとキャサリン・ウォーターストン演じるティナのやりとりは、ラブコメディ映画のようで面白い。暗いシーンが続く中、彼らのシーンでは奥手な男女の恋模様が垣間見えてニコニコしてしまう。(女性 20代)
ファンタビの二作目。前回は魔法動物が出てきて、ファンタビの世界観を全面に伝えてくる内容だったが、今回はわりとシリアスな展開だった。ハリポタを観ていなくてもわからないというわけではないが、知っている方が前提や、出てくる単語やキャラクターが分かってより楽しめるようになっているシリーズだ。
主要俳優の降板がニュースになっているが、次回も同様のクオリティのものができあがることを祈りたいと思う。(女性 20代)
ハリー・ポッターシリーズのスピンオフ、全5話予定の内の2作目。
シリーズ全体のストーリーに深く入っていこうとする部分でもあり、少なくとも前作は必見、できればハリー・ポッターシリーズの原作読破後の鑑賞が望ましい。ここから雰囲気はどんどん暗くなっていくが、そこはシリーズ全体の起承転結と思ってつきあいたい。
それにしても世界観の構築度合いが素晴らしい。またハリー・ポッターシリーズとは異なり、初めから映画の脚本として書かれた話なので映画単体としての破綻もない。残り3作、ぞんぶんに魔法世界を楽しみたい。(男性 40代)
前作と比べて物語が大きく動き出すため、複雑だったりシリアスな場面も多いが、個人的には前作を上回る見応えだった。
予言の内容やクリーデンスの正体など、色々と謎は深まるばかりだが、あれこれ想像するのも楽しいので、考察を楽しみつつ次回作を気長に待ちたいと思う。
前作での癒しだったクイニーとジェイコブがあんなことになってしまった以上、もはやニュートの魔法動物たちだけが心のオアシスである。二フラーが可愛すぎる。(女性 30代)
ハリーポッターファンにはとてもおススメです。ハリーポッターシリーズの若き日のダンブルドア先生が登場!しかも演じるのはイケメン俳優のジュード・ロウ。ハリーポッターシリーズと直接的な繋がりが見えるとワクワクしますね。前作は明るくてコメディー多めのファンタジーでしたが、今回はかなりダークでシリアスめで、物語がいよいよ動き出し目が離せなくなります。ニュートがそわそわしながらティナの行方を探すところは、微笑ましい。両思いなのに中々発展しない2人が、じれったい!そして、ラストの魔法使いたちが炎を抑え込むシーンはとてもカッコ良くて圧巻でした。クイニーやグリーンデス、ナギニたちが、どうなっていくのか続編がとても待ち遠しいです。(女性 30代)
グリンデルバルドを演じるのがジョニー・デップというのも素晴らしいけれど、若き日のダンブルドア役にジュード・ロウをもってきたのもすごいです。独創的なストーリーや魔法生物たちも魅力的ですが、俳優陣も素晴らしいの一言。
ハリー・ポッターと違ってホグワーツが舞台ではないので、大人向けでシリアスな内容になっています。CGも綺麗ですし、見応えがありますね。「どうやってこんなストーリーを考え付くんだろう」と原作者の頭の中を思わずのぞきたくなるような作品です。(女性 30代)
前作よりも、感情的になって観てしまいました。それは、物語の結末に対してでもありますが、そこに至る過程での一人一人の登場人物の心理性に対してもです。ヴォルデモートと一緒にいた、蛇のナギニの正体も今作で明かされ、あの錬金術師のニコラス・フラメルも登場してから『ハリー・ポッター』シリーズのあらゆるベールに包まれていた部分が、次第に紐解かれていくようなことが多く、次作も楽しみです。(女性 20代)
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