映画『ジェミニマン』の概要:凄腕ヒットマンのヘンリーは、引退を決意した直後に暗殺部隊に狙われる。殺害を指示したのは特殊部隊ジェミニの司令官。新たに送り込まれた刺客は、若い頃のヘンリーと瓜二つの顔だった。
映画『ジェミニマン』の作品情報
上映時間:117分
ジャンル:SF、アクション、サスペンス
監督:アン・リー
キャスト:ウィル・スミス、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、クライヴ・オーウェン、ベネディクト・ウォン etc
映画『ジェミニマン』の登場人物(キャスト)
- ヘンリー・ブローガン / ジュニア(ウィル・スミス)
- ヘンリーは元海兵隊員で、今はDIA(アメリカ国防情報局)に雇われる狙撃手。これまでに72人も殺害してきたが、もう若くないと引退を決意。その直後、何者かから狙われる。
ジュニアは25年前の実験で、ヘンリーのDNAから作られたクローン人間。ジェミニの司令官ヴァリスが親代わりとなり、最強の暗殺者に育てられる。
- ダニー・ザカウスキー(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)
- ヘンリーを監視するために送られたDIAの職員。彼女も暗殺部隊に狙われ、ヘンリーと行動を共にする。
- クレイ・ヴァリス(クライヴ・オーウェン)
- ヘンリーが海兵隊員時代の上官で、特殊部隊ジェミニを設立した司令官。クローン人間を開発し、ヘンリーの元に送り込んだ。
- バロン(ベネディクト・ウォン)
- ヘンリーの友人で、優秀なパイロット。ピンチに陥ったヘンリーを助けるために飛行機で飛んでくる頼りになる男。
映画『ジェミニマン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ジェミニマン』のあらすじ【起】
ヘンリー・ブローガンは凄腕のヒットマン。今日の仕事は、特急列車で移動するテロリストを仕留めること。狙撃をする瞬間、少女が近づいたことで、彼の中で迷いが生じた。銃弾は頭ではなく首元に当たってしまった。
男は絶命したものの、ヘンリーは腕が鈍ったことを感じ、引退を決めた。上司は引き留めるが、彼の決意は固かった。
彼はかつて仕事仲間だったジャックに呼び出され、仕留めたのはテロリストではなく、生物学者だったことを聞かされた。裏に陰謀があると感じ、怪しむ2人。その会話は、DIA本部が傍受していた。
ヘンリーはボートに発信機を発見する。貸しボート屋の受付ダニーに聞くとはぐらかされた。後日、改めて問い詰めると、彼女はDIA職員で、ヘンリーの監視に当たっていたことを認めた。
その夜、ジャックが暗殺された。続いて、ヘンリーの相棒も殺される。さらに暗殺部隊は、ヘンリーとダニーを襲撃するが、2人は辛うじて逃げ切り、ボートで街を離れた。
映画『ジェミニマン』のあらすじ【承】
ヘンリーはダニーと離島に到着し、友人バロンの小型機で助けられた。ヘンリーは上司に電話をし、暗殺部隊を送ったのは特殊部隊ジェミニの指揮官ヴァリスだと聞かされた。暗殺された生物学者も、ジェミニの関係者だと分かった。
ダニーの調査で、ヴァリスと民間の軍事企業との癒着も判明。彼はヘンリーの海兵隊時代の上官だった。ジェミニを設立する際に、ヘンリーも勧誘されたが断っていた。彼の横暴さを知っていたからだ。
ホテルで休んでいると、ひとりの狙撃手が現れる。動きが軽やかで強く、ヘンリーの攻撃を難なくかわした。ただ者ではないと感じたヘンリーは、廃墟に身を隠す。鏡越しに見たその姿は、若い頃の自分とそっくりだった。「お前は誰だ?俺は撃ちたくない!」。地元の警察が到着すると、男は姿を消した。
ジェミニに隣接する豪邸。クローン男はヴァリスと暮らしていた。彼の名はジュニア。ヴァリスは育ての親だった。ジュニアが、あの男は何者かとヴァリスに尋ねると、恐怖心を受け入れ、完璧な兵士になれと返された。
映画『ジェミニマン』のあらすじ【転】
ダニーは男のDNA鑑定をした。その結果、ヘンリーのDNAと全く同じであることが判明。彼はヘンリーのクローンだったのだ。ジェミニへの疑惑が深まる中、ヘンリーは事情通のユーリに会った。
ユーリは知る限りを話した。狙撃した生物学者はクローンを開発していて、ジュニアはクローン人間の第1号だったのだ。ヴァリスの目的は、ジェミニ内に狙撃手のクローン部隊を結成することだという。
ヘンリーはジュニアを呼び出して真相を話した。ヴァリスが作ったクローン人間だと聞かされると気が動転し、殴りかかった。今のヘンリーvs若いヘンリーの対決は、同じ能力のため決着がつかず、勢い余って貯水槽に落ちてしまう。
泳げないヘンリーをジュニアが沈めようとしたところを、ダニーが阻止。ジュニアは去り、ヘンリーらはアメリカに戻ることにした。
自宅に戻ったジュニアは、育ての父ヴァリスを責めた。孤児の自分を育ててくれていたと信じていたからだ。ヴァリスは傷ついた彼に、ヘンリーを超える強さを求めた。
映画『ジェミニマン』の結末・ラスト(ネタバレ)
帰国した彼らをジュニアが待ち伏せし、ヘンリーの腕に埋め込まれたGPSを取り除いた。ヘンリーは生い立ちを語り始める。両親のこと。海兵隊でのこと。自分の才能に気づいたこと。そしてジュニアには人間らしい生き方、夫となり父となってほしいとを切望した。
その時、車にミサイルが撃ち込まれた。バロンは死に、ヘンリーとダニーは建物に逃げ込んだ。ジュニアはヴァリスを見つけ、銃を向ける。「最強の兵士に育てたのにこのザマか!」と罵られるが、殺さずにヘンリーの援護に向かった。
ヴァリスは新たな刺客を送った。その男は俊敏な上に全身防弾着で、全ての銃弾を跳ね返す強さだ。しかし、猛烈な炎の中で銃撃を浴びせると、息絶えた。マスクを外すと、ヘンリーの顔をしたあどけない少年だった。彼は無感覚タイプのクローンだった。
ヴァリスは力説した。クローン人間が戦えば、兵士がPTSDで悩むことも、遺族が悲しむこともなくなるのだと。そう話した直後、ヘンリーに殺された。
その後、ジェミニもクローン計画も解体された。半年後、ヘンリーは引退し、第二の人生を模索中。ジュニアはジャクソンという名前で、大学生生活を謳歌していた。
映画『ジェミニマン』の感想・評価・レビュー
ウィル・スミスが特殊映像で若返り、今のウィルvs若いウィルの対決が話題となった。2人が目まぐるしく動き回るアクションシーンは、合成なのに動きがナチュラルで、すごいとしか言いようがない。顔のアップを見ても、喜怒哀楽の表情が自然に表れているし、声も微妙に若々しい。最後には3人目も登場し、ウィルだらけを堪能できた。ハリウッドの映像技術の高さを楽しむだけでも、十分に見応えのある作品だ。(MIHOシネマ編集部)
この作品の予告編を劇場で観てこれは絶対に面白いと確信し、公開初日に劇場で鑑賞。笑ってしまうくらい「ウィル・スミス」ばっかり出てきます。史上最強と言われるスナイパー、ヘンリーを演じるのはウィル・スミス。そしてそのヘンリーの動きを完全に把握し、神出鬼没に狙撃をしてくれる敵のスナイパーを演じるのもウィル・スミス。秘密裏に作られた「クローン」という設定です。
アクションは本当にすごいですが、映像にものすごく違和感があります。映画の内容は予告編で全て伝わってしまっていた感じです。
期待せずに観れば面白い作品でした。ウィル・スミスファンにはたまらないでしょう。(女性 30代)
前もって分かっていたのだが、ジュニアがパフォーマンスキャプチャーとCGで生み出されていることに本当に驚かされる。出演している他の俳優と違和感が全くないし、肌の質感や動きが人間そのまま。この作品で主演を務めたウィル・スミスも凄い。
クレイ・ヴァリスの言い分も理解できるが、あまりにも自分勝手だと思う。ジュニアは父として慕っていたのに、ヴァリスの方は兵士としての力しか求めていないところが酷いと思う。(女性 30代)
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