映画『月曜日に乾杯!』の概要:家と仕事場との往復に疲れた父親が、ふらっとイタリアへ旅に出て、美しい景色やその土地の人々と出会う物語。ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した作品。
映画『月曜日に乾杯!』の作品情報
上映時間:127分
ジャンル:コメディ
監督:オタール・イオセリアーニ
キャスト:ジャック・ビドウ、アンヌ・クラヴズ=タルナヴスキ、ナルダ・ブランシェ、ラズラフ・キンスキー etc
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映画『月曜日に乾杯!』の登場人物(キャスト)
- ヴァンサン(ジャック・ビドウ)
- 一家の父親で大黒柱。家族から相手にされず、仕事場でもこきを使われる日々を送り、ストレスが溜まっている。物静かで絵を描くことが趣味。
- ヴァンサンの妻(アンヌ・クラヴズ=タルナヴスキ)
- 一家の母親として、家事や育児に追われている。ヴァンサンのことは好きだが、毎日の生活に悩殺され、彼を邪険にしてしまっている。責任感が強い。
- ヴァンサンの父(ラズラフ・キンスキー)
- 病気になり、弱ってしまっているが、ヴァンサンと会ってまた元気を取り戻す。お調子者でお酒が大好きなヴァンサンの父親。
映画『月曜日に乾杯!』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『月曜日に乾杯!』のあらすじ【起】
二人の息子と妻を持ち、子供達の祖母と共に皆で暮らす、父親のヴァンサン。妻とは冷めきった関係で、小言を言われてばかり。また、子供達も思春期で、邪険にされてしまうなど、なかなか辛い立場にある。そんなヴァンサンは、いつものように朝から仕事場へ向かう。
ヴァンサンの仕事場は、車や電車を乗り継いだ先にある、郊外の工場だ。その日、朝仕事場に着くと、誰かが誤ってスイッチを消してしまい、ガスが漏れるという騒動が起きる。ヴァンサンは、溶接をするように指示を受け、怒鳴られながらこきを使われる状態。この日はいつもに増してストレスが溜まる。
仕事を終え、家に帰ったヴァンサンは、末っ子が自転車を作っていたため、アドバイスをしようと話しかけるが、冷たく追い払われてしまう。長男にも話しかけるが、宿題に集中しており相手にされない。そこで仕方なく、趣味の絵を描き、心を落ち着かせることに。気持ちよく絵描きに集中しようとしたが、雨戸を直して!と妻に呼ばれてしまう。そんなこんなで1日が終わり、また翌朝を迎えるのであった。
映画『月曜日に乾杯!』のあらすじ【承】
一方、ヴァンサンは、いつもと同じように仕事場へ行くが、そのまま中に入らずに仕事場を立ち去ってしまう。街が一望できる丘に登り、そこでお酒を飲むヴァンサン。ひとしきり寛いでから、ヴァンサンの実家へと向かう。
実家への道のりで、喧嘩している何人かを見かけ、それを止めに入ったヴァンサンは、理不尽にもボコボコにされてしまう。そのまま実家へたどり着く。そこでは、ヴァンサンの父親の看病のため、父親の姉とその友達たちが数人集まっていた。しかし、父親の姉たちは、まるで父親の死を待ち構えているかのように、暇を潰している。そこで、ヴァンサンは、死にかけの父親を叩き起こし、彼女たちを追い払わせる。喜んだ父親は、ヴァンサンと乾杯する。そして、見聞を広げるために、イタリアを旅してこいと言う。ヴェニスに友達がいるため、その人に会うようにと、お金とともにヴァンサンを送り出す。
ヴァンサンのイタリア旅が始まる。
映画『月曜日に乾杯!』のあらすじ【転】
ヴァンサンの妻は、家に帰ってこないヴァンサンを心配し、泣きながら町中を探す。しかし、帰ってこないことが分かると、家に帰り自分を落ち着かせるのであった。
ヴァンサンは、実家を出て、近くのバーに行く。すると、そこでは大勢の男性たちが歌いながらお酒を楽しんでいた。ヴァンサンも呼ばれてそこに混ざり、お酒を沢山飲んで楽しむ。酔っ払ったところを受付の女装した男性が助けてくれて、その人の家へ一泊することに。彼は、ヴァンサンがイタリアへ行くと言うと、絵を描くグッズをプレゼントしてくれた。
翌朝、ヴァンサンは列車でヴェニスへ向かう。到着すると、美しい景色にうっとりしてしまう。バイオリン弾きの奏でる音楽に聴き惚れたり、街並みの絵を描くなど、楽しい時間を過ごす。ポストカードにはヴェニスの絵を描いて、妻たちの家へ送る。
その後、ヴァンサンは父親の友人の元へ行く。暖かく迎え入れられ、ウイスキーを一緒に愉しむ。お別れした後は、水上ボートに乗り込み、また街並みを楽しむ。優雅な時間を過ごし、リフレッシュするヴァンサン。
ヴァンサンは、カルロという現地の男性と仲良くなる。彼は、明るく陽気な性格で、観光しにきたヴァンサンを様々なところへ連れて行く。観光客としては行けないような、ヴェニスの素晴らしい景色の見える丘や海のピクニックなど、カルロの生活を体験でいるような場所へ連れて行ってもらう。そのままカルロの家へ泊めてもらうこととなる。
映画『月曜日に乾杯!』の結末・ラスト(ネタバレ)
カルロの家へ着いたヴァンサンは、カルロと共にワインを飲んでお喋りを楽しむ。しかし、カルロの妻や娘たちから、酔っ払いが増えたと邪険にされ、煙たくあしらわれる。酔っ払ったヴァンサンとカルロは、そのままベッドまで運ばれ、眠りにつく。
翌朝、ヴァンサンは、仕事に行くと言うカルロにお願いし、仕事場まで付いて行くことにする。仕事場の門の前で、行きたくなさそうにギリギリまで過ごすカルロ。チャイムが鳴り、ヴァンサンはカルロとお別れする。そして、どこの国でも父親は似たようなものなのだな、と実感し、ヴァンサンも自分の元の生活へ戻ることを決意する。
ヴァンサンが家へ戻ると、大喜びしてはしゃぎ回る子供たち。それに対し、すっかり御立腹の妻と祖母。ヴァンサンが送ったポストカードもボロボロに破かれていた。しかし、帰ってきたヴァンサンに、実はホッと胸をなで下ろしていた。
翌朝、ヴァンサンが仕事場へ行くために乗る車を綺麗に磨いてあげ、マフラーを巻いてあげる妻。そして、彼を見送り、見えなくなると、隣の家の奥さんと手を取り合い、ヴァンサンが帰ってきたことを喜ぶのであった。
映画『月曜日に乾杯!』の感想・評価・レビュー
毎日の生活から抜け出して、行ってみたかったところへ一人旅に出る、という誰もが夢見るが、なかなか出来ないことをするヴァンサン。そんな彼にワクワクしてしまう。そしてまた、元の生活の素晴らしさに気がつく終わり方がまた素敵でリアルな気がした。実際に今の生活から抜け出してみたいができないと考えている人にぜひ観てもらいたい作品である。また、ヴァンサンの家族がまた愛に溢れており、彼がいなくなった時のソワソワ感と、帰ってきた時の喜ぶ姿が可愛らしく、ほっこりするのでオススメだ。(MIHOシネマ編集部)
タバコが禁止されている工場、つかの間の一服もできない、家族との関係も上手くいっていない。そんな時ふと旅に出たくなる。その気持ち凄く分かります。ストレス発散とかの目的はないけれども、現実から離れてみようかなって思う瞬間ありますよね。そして彼の旅は実に素敵なものでした。ヴェニスに暮らす人々を見て、意外に皆自分と同じなんだなあと気づく。そしてひがみが抜けていきます。観ていた自分も楽な気持ちになれた作品です。いつかこんな旅をしてみたいですね。(男性 20代)
ものすごく温かくて優しい気持ちになれる素敵な作品でした。月曜日って本当に憂鬱ですよね。今日からまた一週間が始まるのかと思うと「仕事に行きたくない病」になってしまいます。今作の主人公ヴァンサンは家でも職場でも肩身が狭く、自分はなんでこんなことをしているのかと落ち込み気味。
そんな時に実家で父と再会し、イタリアの旅へ出ることにします。イタリアで出会う人々や風景が本当に良かったです。見ているだけで心が明るくなり、憂鬱に思う日々を過ごしているのは自分だけでは無いのだと元気を貰えました。(女性 30代)
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