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映画『グロリア(1980)』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『グロリア(1980)』の概要:男の子を守るため、銃を手にしてニューヨークを逃げ回る女。ギャングに立ち向かう勇敢な姿と、男の子に向ける不器用な優しさが観るものを熱くする。ジョン・カサベテス監督が贈るハード・ボイルド映画の名作。

映画『グロリア』の作品情報

グロリア

製作年:1980年
上映時間:121分
ジャンル:アクション、ヒューマンドラマ
監督:ジョン・カサヴェテス
キャスト:ジーナ・ローランズ、ジョン・アダムス、バック・ヘンリー、ジュリー・カーメン etc

映画『グロリア』の登場人物(キャスト)

グロリア(ジーナ・ローランズ)
ギャングの元情婦。たまたま巻き込まれた事件をきっかけに、友人の息子であるフィルをギャングからかくまう事になる。逃亡する中でだんだんとフィルに愛情を感じ始める。男勝りな性格で、どんな相手にも汚い言葉を容赦なく使う。
フィル(ジョン・アダムズ)
父親が原因でギャングから追われ、グロリアと共に逃亡生活を送る。生意気で、グロリアのことを嫌っていたが、不器用なりに伝わるグロリアの愛にだんだんと母性を感じていく。
ジャック(バック・ヘンリー)
ギャングの会計士。仲間を裏切り、FBIに情報を売っていた。それがきっかけで家族共々殺される。唯一生き残った息子のフィルに秘密の手帳を預ける。

映画『グロリア』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『グロリア(1980)』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『グロリア』のあらすじ【起】

ジュリが自宅のアパートへと戻ると、怪しい人物たちがジュリの行動を監視している。部屋へと戻ったジュリは夫のジャックと言い争いになる。実はジャックはギャングの会計士であり、組織の金を横領しFBIに情報を売っていた。ジャック達は急いでニューヨークを去ろうとしていたが、すでに追っ手は自宅まで来ていた。追っ手達に気づいたジュリは、今すぐに去ろうと言う。そこへたまたま同じフロアに住むグロリアが訪ねてくる。ジュリは息子のフィルをグロリアに預け、ジャックは聖書だと言って秘密の手帳をフィルに渡す。

子供は嫌いだと言って渋っていたグロリアは、フィルを連れて部屋へと戻る。入れ替わるように追っ手達はジャックの部屋へ向かう。そして、爆音と共にジャックの部屋は吹き飛ばされてしまう。

グロリアとフィルは危険を感じ、悲しみに暮れる間も無くアパートから逃げることを決意する。外にはすでに大勢の警察官や報道陣達がいたが、どうにかその場を去ることに成功する。

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映画『グロリア』のあらすじ【承】

フィルを連れて実家へと戻ったグロリア。しかし家族の死を知らないフィルは、グロリアがシャワーを浴びている隙をみて家を飛び出す。その道中、新聞記事で家族の死を知ったフィルはグロリアのもとへと帰ってくるのだった。

追っ手達はすでにグロリアの自宅にまで来ていた。実は、グロリアはギャングのボスと過去に関係があり、彼らはグロリアのことを疑っていたのだ。自らの素性故に警察へは行けないグロリアは、一緒にいることでフィルも自分も危険だと思いフィルと別れようとする。しかしフィルはグロリアを離さない。やがて追っ手達が二人の所へやってくる。そしてフィルと手帳を渡せと言われるが、グロリアはそれを断り銃を彼らに向けて発泡し、フィルと共にその場から逃げるのだった。

銀行へと向かったグロリアとフィルは貸金庫から預金を引き出し、タクシーやバスを使ってニューヨークの街を逃げ回る。そしてようやく見つけ出した一軒の安宿に宿泊するのだった。

映画『グロリア』のあらすじ【転】

ホテルで一夜を過ごした二人の関係は徐々に縮まっていく。翌朝、手帳の秘密を知ったグロリアはフィルを連れてホテルを出る。

ピッツバーグへ行くと言ったグロリアは、途中墓地へと寄る。死者の魂はみんな同じ所に集まると言うグロリアの話を受け、フィルは知らないお墓の前で家族達のことを祈る。

ピッツバーグ行きの電車を待つ間、二人はレストランに寄る。しかし、そこに追うようにしてギャング達が入ってくる。それに一早く気づいたグロリアはどうにかその場をしのぎ、フィルと共に逃げ出す。

道中、グロリアとフィルは口論になる。それをきっかけにフィルが行方不明になってしまう。慌てたグロリアは、タクシーで街中を巡りフィルを探す。

グロリアは、フィルがギャングに捕らえられるのを目の当たりにする。相手のアジトへと乗り込んだグロリアは、銃一つでフィルを救い出しどうにか逃げ果せる。

その晩、ホテルで語り合う二人。いつの間にかフィルは、グロリアのことを母親のように慕っているのだった。

映画『グロリア』の結末・ラスト(ネタバレ)

翌朝、ある決意をしたグロリアはギャングのボスであるタンジーニに電話をする。これ以上の逃避行は無理だと感じたグロリアは、手帳を手渡す決意をしたのだ。フィルにお金を渡し、もし3時間以内に帰ってこなかったら一人でピッツバーグへと行くようにと告げ、グロリアはギャングのアジトへと向かう。

アジトに到着し、しばらく待った後タンジーニがやって来る。手帳にはお金の取引の詳細が事細かに書かれており、それを前々からFBIに売っていたジャックは裏切り者で、その見せしめのために家族共々殺したのだと言うタンジーニ。グロリアは、フィルは殺しの現場を見ていないのだから見逃して欲しいと頼む。“一緒に寝た男じゃ最高ね”、とフィルの事を語り、手帳を置いてアジトを出る。

グロリアがアジトを去ると、ギャング達はグロリアに向けて一斉に銃を向け発砲する。

フィルは一人でピッツバーグへと向かい、約束の場所であった墓地に着く。もうグロリアは死んだのだと思い、お墓にお祈りするフィル。そこへ一台の車がやって来て、グロリアが姿を現すのだった。

映画『グロリア』の感想・評価・レビュー

グロリアがとにかくかっこよすぎる今作。DVDのジャケットのタバコを吸う姿がめちゃくちゃ様になっていて惹かれた今作でしたが、ストーリーも最高でした。
口が悪く、怖いもの知らずでどんな相手にも勇敢に立ち向かうグロリアと、あるきっかけでギャングに追われることになってしまった少年フィル。なんの関係性もない二人が、最初は仕方なく行動を共にしていますが、少しずつ相手のことを理解し「親子」のように愛情や絆を深めていく姿が物凄く印象的でした。
ラストまで、とにかくかっこいいグロリアから目が離せません。(女性 30代)

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