映画『ゴジラVSデストロイア』の概要:ゴジラシリーズの第22作目。これを機に日本版のゴジラ作品はいったん終焉したとも言われている。その後ハリウッドで制作された。辰巳拓郎、石野陽子、林泰文、小高恵美ほか。
映画『ゴジラVSデストロイア』 作品情報
- 製作年:1995年
- 上映時間:103分
- ジャンル:アクション、SF
- 監督:大河原孝夫
- キャスト:林泰文、辰巳琢郎、石野陽子、河内桃子 etc
映画『ゴジラVSデストロイア』 評価
- 点数:75点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★☆☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『ゴジラVSデストロイア』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ゴジラVSデストロイア』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ゴジラVSデストロイア』 あらすじ【起・承】
1996年某日。ゴジラとその子供、リトルゴジラが生息していると思われていたバース島が突如消失する。その一ケ月後に再び香港に姿を現したゴジラだが、かつてのゴジラとは全く容貌が変わってしまっていた。バース島の地下に眠っていた天然ウランの影響ではないか、とゴジラサミット(通称Gサミット)は会議を開いて推測する。このままでは、ゴジラの中の核エネルギーがいつメルトダウンを起こしてもおかしくはない。この危機に専門家たちは戦々恐々する。
その頃、しながわ水族館で、突如水槽の中の魚が骨になってしまうという事件が起きる。初めは視認もできないほどの微生物だったのだが、生物を捕食することによって育っていくその生き物は、42年前にある研究者が東京湾に投下した物質のせいで進化したものだと判明。その生物は「デストロイア」と名付けられた。
デストロイアはどんどん巨大化し、人間を襲うようになっていった。その成長のスピード、戦闘力に、人々は全く歯が立たない。
映画『ゴジラVSデストロイア』 結末・ラスト(ネタバレ)
Gサミットは、この未曽有の危機を迎えてある作戦を立てる。それは、ゴジラとデストロイアを戦わせるということだった。そうすれば共倒れする可能性もあるし、戦闘で弱ったどちらかを軍の力で倒せるかもしれないからである。Gサミットは、成長したリトルゴジラが故郷へ帰ろうとしているところを捕捉、デストロイアのおとりに使う。思惑通り、デストロイアはリトルゴジラと戦闘を開始した。
デストロイアはリトルゴジラを倒す。ゴジラは目の前でわが子を殺されたことに怒り狂う。パワーアップしたデストロイアはゴジラを圧倒するが、怒りに染まったゴジラは苦戦を強いられながらもデストロイアを倒したのだった。しかしゴジラの怒りは収まらず、動かなくなったわが子のそばでついにメルトダウンが始まってしまう。だが爆発は起こらず、ゴジラは消えてしまった。ゴジラが放った放射能は、リトルゴジラが吸収してしまったのである。覚醒したリトルゴジラは、新たなゴジラとして、覚醒したのだった。
映画『ゴジラVSデストロイア』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ゴジラVSデストロイア』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ゴジラの死
ゴジラと言えば、ちょうど私が幼いころ全盛期(だと思っている。およそ20年程度前)で、他のシリーズもほぼほぼ見ている。そんな中では、非常に良くできた作品だと思う。ただところどころショッキングだったと記憶している。まずやはり「ゴジラが死ぬ」ということ。確かにゴジラは日本を脅かす悪役かもしれないが、なんとなく幼心ながら憧れがあって、いつもはっきり死なないし、時には悪い怪獣を倒してくれたりするちょっとしたヒーローとしてとらえていた。そんなゴジラが、わが子のために怒り狂うということはかえって親近感をあおる。特に子供だった私は「メルトダウン」がそれほど恐ろしい事かわからなくて、ただ「ゴジラかわいそう」ばかり思っていた。さらにそんなゴジラがわが子の上で泣いているように咆哮して爆発するさまは非常にショッキングだった。リトルゴジラが生きていてよかった、と思うよりただただ「ゴジラ死んじゃった」というショックがすごかった。しかしゴジラ作品のとりあえず終焉とするならば、まさにインパクトも含め狙い通りなのではないだろうか。
デストロイアが怖すぎる
突然水槽の中の魚が骨になる、というのは非常に怖かった。また、他の怪獣のように、突如ドカンと姿を現すのではなく、小さな姿から少しずつ少しずつ大きくなって牙をむくというのが変にリアルなのだ。ちなみに私のひとつ下の妹はデストロイアが怖すぎて、この映画を見に行ったあとしばらく夜一人で寝られなかったくらいである。ちなみに小学校高学年だった。おかしな話だが、大きくなった後はそれほど怖くないのだ。ゴジラが現れてやっつけてくれるからかもしれない。
順番は色々ですが、いくつかのゴジラ作品を見ているうちにゴジラに愛着のようなものが湧いてしまい、今作の展開はとてももどかしく悲しい気持ちになりました。
今作はゴジラ作品の一つの区切りのような立ち位置なのでこの終わり方は正解だったのだと思いますが、メルトダウンして死んでいくというのは物凄く衝撃的でした。
ゴジラ作品は子供の人気も高いと思いますが、今作に限っては子供向けではないと思います。大人でも恐怖を感じるようなシーンがあったので驚いてしまいました。(女性 30代)
映画『ゴジラVSデストロイア』 まとめ
ゴジラ作品のピリオド、という目的をきちんと果たした作品。これまでの映画のように倒す倒される、という戦闘の部分よりは(もちろんそういう部分もきちんと描かれるが)、子供を囮にするとか、子供の死に激怒するゴジラとか、でも結局リトルゴジラは死んだ(とゴジラは思って)再会できないとか、子供心にもかなしいと思う場面が多かった。また、デストロイアが巨大になるまでが妙に怖い。さまざまな意味を込めて、子供向け、とは言い切りがたい作品である。
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