この記事では、映画『コンジアム』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『コンジアム』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『コンジアム』の作品情報
出典:U-NEXT
製作年 | 2018年 |
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上映時間 | 94分 |
ジャンル | ホラー |
監督 | チョン・ボムシク |
キャスト | ウィ・ハジュン オ・アヨン ム・イェウォン パク・ソンフン |
製作国 | 韓国 |
映画『コンジアム』の登場人物(キャスト)
- ハジュン(ウィ・ハジュン)
- 心霊系YouTubeチャンネル・ホラータイムズのリーダー。撮影の企画・進行担当。視聴者数を増やして収益を上げるためなら何でもする。
- ソンフン(パク・ソンフン)
- ホラータイムズのメンバー。撮影担当。いつもキャップを被っている。メンバーのなかでは比較的冷静な性格。
- スンウク(イ・スンウク)
- ホラータイムズのメンバー。リポート担当。撮影を盛り上げるためについ悪ノリしてしまう癖がある。
- ジヒョン(パク・ジヒョン)
- ホラータイムズの撮影に一般参加した女性。今回の撮影ではサブカメラを担当。明るい性格。ムードメーカー的な存在。
- アヨン(オ・アヨン)
- ホラータイムズの撮影に一般参加した女子大生。大学では看護を学んでいる。おっとりとした性格。
- シャーロット(ムン・イェウォン)
- ホラータイムズの撮影に一般参加した女性。ダンサー。ホラーマニア。心霊スポット巡りが好き。
- ジェユン(ユ・ジェユン)
- ホラータイムズの撮影に一般参加した男性。今回の撮影では編集を担当。かなり臆病な性格。どこか抜けたところがある。
映画『コンジアム』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『コンジアム』のあらすじ【起】
山奥に佇む廃病院・コンジアム精神病院。ここは韓国の有名な心霊スポットであり、特に402号室の扉を開けると呪われると噂されていた。ある日、肝試しに訪れた高校生2人が行方不明となり、韓国でニュースになっていた。
YouTubeチャンネル・ホラータイムズのリーダー・ハジュンは、そのニュースに目をつける。そして、ホラータイムズのメンバーであるソンフンとスンウクと一緒にコンジアム精神病院で動画配信をすることにした。撮影にはホラータイムズの3人の他に、一般参加のジヒョン・アヨン・シャーロット・ジェユンの4人も加わった。
さっそく撮影に向かった7人は、コンジアム精神病院から少し離れた場所にテントを設営した。ここにハジュンが残り、撮影メンバーへの指示出しや映像のチェックを行うのだ。準備を終える頃には夜になっていた。ハジュン以外の6人はカメラを持ってコンジアム精神病院へ向かう。その道中、迷子にならないように木に目印をつけた。
病院に到着すると配信を開始した。コンジアム精神病院は、地下1階+地上3階の計4階建てだ。
映画『コンジアム』のあらすじ【承】
病院内は荒れ果てており、書類や医療機器などが床に散乱している状態だ。落書きだらけの壁には「生きて(살자)」という文字が書かれている。6人は2人ずつに分かれて探索することにした。奇妙な写真や異臭のする標本などを見つけ、緊張感が高まっていく。視聴者数は順調に伸びていった。
6人は一旦合流し、霊を呼び出す儀式を行うことにした。壁に大量の鈴を取り付け、ロウソクに火を灯す。儀式を開始すると、突然ロウソクの火が消え、取り付けた鈴が一斉に落下した。その場はパニックになる。しかし、これはホラータイムズの3人が視聴者数を伸ばすために仕掛けたヤラセだった。そうとは知らない一般参加の4人は本気で怯えていた。ホラータイムズの3人はその様子を見て必死に笑いを堪えるのだった。
その後、探索を再開する。集中治療室へ向かった撮影メンバーは、そこで穴の空いた木箱のようなものを見つける。スンウクは穴に手を入れると、誰かに手を掴まれたと慌てる様子を見せた。これもスンウクの自作自演だ。
映画『コンジアム』のあらすじ【転】
ジヒョンも穴に手を入れてみると、中から強い力で引っ張られた。なんとか手を引き抜くと、大きな引っかき傷ができていた。これはヤラセではない。さらに、壁にあった落書きの文字が「生きて(살자)」から「死んで(자살)」に変わっていることに気がつく。ジヒョンとシャーロットはパニックになり、病院を飛び出した。
危険を感じたソンフンとスンウクは、ハジュンに撮影の中止を求める。しかし、ハジュンは視聴者数が伸びているから撮影を止めるなと激怒する。この頃には視聴者数が30万人を超えていたのだ。残された4人は、仕方なく2手に分かれて撮影を続けることになった。3階へ向かったソンフンとスンウクは、ポルターガイスト現象に襲われて意識を失った。
一方、病院を出たジヒョンとシャーロットにも異変が起こっていた。進んでも進んでも、行きにつけた目印の場所に戻ってきてしまう。何度も同じ場所を歩かされているようだ。さらに、ジヒョンは何かをぶつぶつと呟いており様子がおかしい。怖くなったシャーロットは、彼女を置いて夢中で走り続けテントに逃げ込む。しかし、そこは何故か402号室につながっており、シャーロットは得体の知れないバケモノに襲われた。
映画『コンジアム』の結末・ラスト(ネタバレ)
意識を取り戻したソンフンは、ジェユンとアヨンに撮影でのヤラセの事実を話す。そして、今はヤラセではなく本当に危険な状況だから逃げようと訴える。それを聞いたハジュンはまたも激怒し、自ら撮影するために病院へ向かう。
すると突然402号室の扉が開き、ソンフン・ジェユン・アヨンの3人は中へ引きずり込まれる。3人は中にいた不気味な少女に襲われ、闇に消えていった。
一方、病院に到着したハジュンは、仲間たちの姿が見えないことを不審に思っていた。病院内を進んでいくと、402号室の扉が開いていることに気がつく。中に入ったハジュンは、ソンフンたちと同じように不気味な少女に襲われた。
その頃、ようやく目を覚ましたスンウクは、手足を拘束されて車椅子に座らされていた。勝手に車椅子が動き出し、そのまま402号室へと吸い込まれていった。
映像はホラータイムズの配信画面に切り替わる。視聴者数は502人。配信画面は真っ暗なままだ。視聴者からは「配信はまだか?」というコメントが寄せられている。ハジュンは視聴者数にこだわっていたが、実際は配信すらされていなかったのだった。
映画『コンジアム』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
最初はよくある心霊スポット配信ものかと思ったけど、後半の畳みかける恐怖演出に鳥肌が止まらなかった。特に402号室の“扉が勝手に開く”演出や、首を吊る少女の出現はリアルすぎて一瞬息を飲んだ。YouTube配信風の映像も臨場感があり、あたかも自分が心霊スポットに潜入しているような恐怖を味わえた。(20代 男性)
韓国ホラーの中でも、ここまで“体感型”の怖さに振り切った作品は珍しい。ヘッドカメラやGoPro映像を多用することで、疑似体験的な臨場感がすごく、まさに“見ている側も巻き込まれていく”ホラーだった。途中まではやらせ配信がバレるかのように見せつつ、いつの間にか本物の恐怖に変わる構成が巧み。(30代 女性)
個人的に一番怖かったのは、ひとりずつ仲間が消えていくくだり。特に、ソンフンがドローンで追いかけるシーンや、スンウクの顔が急変する場面は、ビジュアル的なインパクトが強烈。霊の正体や背景は語られないままだけど、それが逆に“理解不能な恐怖”として残り、余韻を深めていた。(40代 男性)
最後のオチがゾッとした。全員行方不明になる中で、動画配信は大成功という皮肉な結末が怖すぎる。視聴者の無責任な好奇心、配信者の承認欲求、そして“その先にある何か”が全部絡み合っていて、単なる心霊映画ではない深みがあった。ホラーとしても社会風刺としても完成度高い。(20代 女性)
いわゆる“POV(主観映像)ホラー”の中でも、コンジアムは特に完成度が高い。作り込まれた廃病院の美術、薄暗く不気味なライティング、そして音響効果が完璧。何度も部屋の番号を強調してくる演出が不安を煽るし、出てくる霊のビジュアルが現代的でリアル。韓国ホラーの進化を感じた。(30代 男性)
ただの幽霊屋敷ものかと思って軽く見始めたけど、後半はとんでもなく怖くて後悔したレベル。音をほとんど使わない無音の演出や、急に画面に飛び込んでくるカットは心臓に悪い。でも不思議と笑いや緩和のシーンがなく、本気で怖がらせにきてるのが潔い。ホラー好きにはかなり刺さると思う。(50代 女性)
「幽霊が出る病院」というベタな舞台ながら、リアリティとテンポで一気に引き込まれる。キャストが全員“本名”で出演しているのも、本物っぽさを出していてうまい。怖さが段階的に増していく構成も秀逸で、終盤の怒涛の展開には目が離せなかった。後味の悪さも含めて、近年のホラーでかなり印象に残る一本。(40代 女性)
病院という舞台の不気味さ、長時間照明なしで撮ったようなリアルな暗闇、そして“何かが見えるかもしれない”という期待と不安の煽りが絶妙だった。直接的な描写は少なめなのに、視覚と音の演出でここまで怖がらせるのは見事。特に402号室の呪いは、今でも夢に出てきそう。(20代 男性)
物語の構造も面白かった。やらせ心霊番組という設定が、途中から“これは本当に起きていることなのか?”と疑わせてくる。真相が分からないまま終わるのも良くて、観た人によって解釈が分かれるだろう。怖さの中に現代メディア批判も含まれていて、単なるジャンプスケアだけではない知的な恐怖があった。(30代 女性)
キャラクターたちがそれぞれリアルで、“YouTube的ノリ”がよく再現されていたからこそ、恐怖とのギャップが大きくて効果的だった。テンション高くふざけていたメンバーが次第に沈黙していく流れがリアルで怖い。ラストは誰も助からない絶望エンドだが、それが逆に印象に残った。韓国ホラーらしい容赦のなさ。(60代 男性)
映画『コンジアム』を見た人におすすめの映画5選
グレイヴ・エンカウンターズ
この映画を一言で表すと?
廃墟で本当に“何か”が起こる、POVホラーの金字塔。
どんな話?
超常現象を追うテレビ番組の撮影クルーが、心霊スポットとして知られる精神病院に閉じ込められる。やらせ撮影のはずが、次第に本物の怪奇現象に飲み込まれていく…というファウンド・フッテージ形式のホラー。
ここがおすすめ!
『コンジアム』と同様、POV形式と“廃病院”という設定で圧倒的な臨場感と恐怖を演出。建物そのものが生きているような錯覚を起こす演出も秀逸で、閉塞感と絶望感を味わいたい人にはぴったりの一本です。
レック/REC
この映画を一言で表すと?
リアルタイムで地獄に転がり落ちる、息もできないPOVサバイバル。
どんな話?
深夜のニュース番組レポーターが消防隊の密着取材でマンションに潜入。そこで起きる感染騒動がやがて想像を絶する惨劇へと変わり、建物は封鎖される。撮影はすべてカメラの視点で進行。
ここがおすすめ!
POVホラーの名作として名高く、視聴者を“その場にいるかのような”没入感で恐怖に巻き込む手法は『コンジアム』と非常に似ている。スピーディーな展開と緊迫感に息を呑むこと間違いなし。
ノロイ
この映画を一言で表すと?
日常の綻びがゆっくりと恐怖に変わる、日本式フェイクドキュメンタリーホラー。
どんな話?
心霊研究家の男性が、日本各地で起こる奇妙な現象を追ううちに「ノロイ(呪い)」という名前に辿り着く。調査映像をつなぎ合わせた構成で、じわじわと正体不明の恐怖が広がっていく。
ここがおすすめ!
『コンジアム』と同様の“記録映像風”演出で構成されたリアル志向の恐怖。視覚効果に頼らず、じわじわくる不気味さが魅力で、幽霊よりも“何かがいるかもしれない”恐怖を追求した秀作。
パラノーマル・アクティビティ
この映画を一言で表すと?
“そこにいるけど見えない何か”が静かに日常を壊していく、POVホラーの原点。
どんな話?
新居に越してきたカップルが自宅で起こる不可解な現象をホームビデオで記録しようとするが、次第にその現象はエスカレート。映像には、確かに“何か”が映り込んでいた。
ここがおすすめ!
『コンジアム』のようにPOVスタイルで進行するが、より日常の延長に恐怖が潜んでいる点が特徴。じわじわと迫る恐怖がリアルで、家の中という逃げ場のなさが心理的恐怖を煽る。
ザ・ミディアム 霊媒
この映画を一言で表すと?
タイの山奥で記録された“本物”の恐怖に、あなたも巻き込まれる。
どんな話?
霊媒師を追うドキュメンタリー撮影隊が、悪霊に取り憑かれた少女と出会う。最初は民俗文化の記録に過ぎなかった取材が、徐々に本格的な悪霊との戦いに変わっていく。
ここがおすすめ!
POV形式の恐怖演出に加え、タイの民俗信仰や呪術的要素が加わった異文化ホラー。『コンジアム』と同様、記録映像を通じて“見たくないものが映ってしまう”恐怖を最大限に描いている。
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