映画『ハッピーボイス・キラー』の概要:工場で勤めはじめたジェリーには、ある秘密があった。彼は精神的な疾患を持っていて、時々不思議な声が聞こえる。そんな彼は、ある日職場のパーティの運営役に任命されることになった。意中のフィオナに近付くチャンスだと励むジェリーだが……。
映画『ハッピーボイス・キラー』の作品情報
上映時間:103分
ジャンル:コメディ、サスペンス、ホラー
監督:マルジャン・サトラピ
キャスト:ライアン・レイノルズ、ジェマ・アータートン、アナ・ケンドリック、ジャッキー・ウィーヴァー etc
映画『ハッピーボイス・キラー』の登場人物(キャスト)
- ジェリー(ライアン・レイノルズ)
- 幼い頃に義父から受けた虐待がきっかけで幻聴を聞くようになってしまった男。精神病棟を退院した後、工場に勤める。
- フィオナ(ジェマ・アータートン)
- ジェリーの勤める工場の会計課で働く女性。ジェリーのアプローチを煙たがっている。
- リサ(アナ・ケンドリック)
- フィオナの同僚。ジェリーに気がある。
映画『ハッピーボイス・キラー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ハッピーボイス・キラー』のあらすじ【起】
ミルトン水周り設備社。そこの出荷部に勤めるジェリーは、会社で毎年開催しているパーティの運営役をやってくれないかと頼まれる。意中のフィオナも参加すると聞いたジェリーは快く引き受けた。
意気揚々と帰宅したジェリーは、同居人に馬鹿にされた。無償でパーティの運営役を引き受けるなんて、会社に利用されているだけだ。そう指摘されてもジェリーが会社を疑うことはなかった。
ある日、会社の各部署から選ばれたパーティの運営役たちは会議室に呼び出された。就業前に各々の役回りを決めなければならない。フィオナは選曲と余興の企画を担当することになり、ジェリーは音響の担当になった。
ジェリーは仕事が終わると精神カウンセラーの下を訪ね、職場でのことを話した。精神医はジェリーの恋を応援する反面、彼だけに聞こえる幻聴のことを懸念した。ジェリーは治療のおかげで聞こえることはなくなったと嘘を吐いた。
終業時刻を迎えたジェリーは、フィオナが務める部署に顔を出した。フィオナは押かけてきたジェリーを疎ましく思った。追い返そうとするフィオナだが、同僚のリサが、これから出かける予定だったバーにジェリーを誘ってしまう。
映画『ハッピーボイス・キラー』のあらすじ【承】
リサはジェリーに気が合った。しかし、ジェリーはそれに気づかず、フィオナを家に送り届けた。別れ際、ジェリーはフィオナを中華料理屋に誘う。誘いに応じたフィオナ。ジェリーは喜ぶが、当日になって約束をすっぽかされてしまった。
ジェリーとの約束をすっぽかしたフィオナは友人とカラオケに行っていた。その帰り、大雨が降り、急いで自分の車に戻った彼女だが、車はエンストしてしまっていた。助けを求めていたところ、フィオナは通りがかったジェリーを見つける。フィオナは約束を破ったことを謝罪し、彼の車に乗った。
フィオナを家に送り届ける道中、車は森の中に入った。余所見をしていたジェリーは、道路を横切っていた鹿をはねてしまう。窓ガラスを突き破り、車内に首を垂らす鹿。ジェリーは瀕死の鹿が苦しみから逃れるために止めを刺してくれと訴えているように見えた。ジェリーは車内に収納していたナイフで、鹿の喉を切った。ジェリーがやったことに怯えたフィオナは悲鳴を挙げ、車から逃げ出す。フィオナが迷子になることを心配したジェリーは、ナイフを持ったまま彼女の後を追った。その弾みで、ジェリーはフィオナをナイフで突き刺してしまう。血を吐くフィオナにジェリーは何度も謝り、その度に彼女の身体にナイフを突き刺した。
映画『ハッピーボイス・キラー』のあらすじ【転】
自分のやったことの重大さに悩むジェリーは、自室で幻聴と対話する。現場には彼の服の繊維や体毛が残っているはずだと言い、幻聴は誰かに見つかる前に死体を運び出せとジェリーに命じた。
ホームセンターで買ってきたノコギリや包丁で死体の頭以外を解体したジェリーは肉片をタッパーに詰め、フィオナの頭を冷蔵庫に保管した。すると、冷蔵庫から声が聞こえた。戸を開けるとフィオナの生首が精神医に処方された薬を飲めと彼に命じてきた。叱られたジェリーは慌ててフィオナの言うことに応じる。薬を飲んだジェリーを睡魔が襲った。ジェリーが目を覚ますと、部屋が突然、血と埃で汚れて見えた。幻聴も聞こえない。冷蔵庫の戸を開けるとフィオナの首の腐敗が始まっていた。室内の変貌が薬のせいだと思ったジェリーは、医者に処方された薬を捨て、飲んだ分も吐き出して再び眠りに就いた。また目を覚ますと、部屋は元通りになっていて、フィオナの首も喋るようになっていた。フィオナの首を食卓に置いて、朝食を食べるジェリー。フィオナは冷蔵庫の中に一人でいるのは寂しいと言った。
映画『ハッピーボイス・キラー』の結末・ラスト(ネタバレ)
フィオナはリサを殺して首を持って来るように言った。計画を実行に移すため、ジェリーはリサをバーに誘う。しかし、そこでリサと意気投合したジェリーは彼女と関係を持ってしまう。リサを殺せなくなってしまったジェリーは自室で思い悩む。そこに突然、リサが訪ねてきた。血塗れの室内を見られたジェリーはリサを殺して首を冷蔵庫に片付けた。
取り返しがつかないことをしてしまった。ジェリーは再び思い悩む。幻聴は、ここまでやったなら快楽の言いなりになって人を殺して回ったらどうだとジェリーを唆す。幻覚から逃れるように、ジェリーは精神医の下に向かった。
ジェリーは医者が自分を助けてくれると思い、殺人の事を打ち明けた。しかし、医者は彼のことを警察に通報しようとしたので、ジェリーは医者を拉致した。ジェリーは幻聴を消す方法を医者に尋ねた。医者は内なる声というものは誰にでも聞こえるし、消せないものだと言った。ただ、抗うことはできる。正しくないと思う声には従うなと医者はジェリーに説いた。
消息不明のフィオナとリサ。それから無断欠勤をするようになったジェリー。不審に思った会社の同僚がジェリーの留守を狙って部屋を捜索した。会社の同僚たちはジェリーの部屋の惨状を警察に通報した。
医者を自宅に連れて来たジェリーはその処遇を決めかねていた。そこに警察が突入してきた。配管ようの隙間を通って逃げようとするジェリーだがそのときにガス管を壊してしまう。ガスが充満した室内。静電気が起こり、部屋で爆発が起きた。逃げろという幻聴を聞くジェリー。しかし、同時に自分のような奴は生き残るべきじゃないという声も聞こえる。炎と煙が充満する部屋で倒れたまま、ジェリーは自分が殺してきた人たちに謝罪した。
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