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映画『日々ロック』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『日々ロック』の概要:『日々ロック』は、榎屋克優による同名コミックを原作とする実写映画。いじめられっ子でヘタレのバンドマン・拓郎は、東京の小さなライブハウスである少女と出会う。主演は野村周平。

映画『日々ロック』の作品情報

日々ロック

製作年:2014年
上映時間:110分
ジャンル:コメディ、音楽
監督:入江悠
キャスト:野村周平、二階堂ふみ、前野朋哉、落合モトキ etc

映画『日々ロック』の登場人物(キャスト)

日々沼拓郎(野村周平)
高校時代はいじめられっ子だったが、バンドを組んでロックスターを目指し、草壁と依田と「ザ・ロックンロールブラザーズ」を結成し、三人で東京に出る。松本のライブハウスに住み込みで働き、ステージに立っている。ボーカル・ギターを担当し、作詞作曲も行う。
宇田川咲(二階堂ふみ)
今大人気のトップアイドル。誰もがうらやむ立場だが、自分のやりたい音楽と売れる音楽の違いに悩んでいる。拓郎の曲を聴き、自分の歌も作ってくれと頼む。
草壁まもる(前野朋哉)
ベース担当。態度だけは大きく、ちょっとした問題が起こるとすぐ文句を言う。
依田明(岡本啓祐)
ドラム担当。メンバーの中で一番落ち着いていて大人。
松本猛(竹中直人)
拓郎達が世話になっているライブハウスの店長。咲は姪っ子。
風間泉(毬谷友子)
咲をトップアイドルにした凄腕のプロデューサー。

映画『日々ロック』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『日々ロック』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『日々ロック』のあらすじ【起】

高校生の日々沼拓郎と、草壁まもる、依田明の三人は、「ザ・ロックンロールブラザーズ」というバンドを組み、路上ライブをしながらロックスターを夢見ている。

学校では派手なヤンキーにいじめられており、さえない存在だが、音楽をやっている時はそれを忘れられる。

ある夜、演奏中に同級生のいじめっ子・浜橋たちが絡んでくる。しかし、ハイになっている拓郎は浜橋の暴力に抵抗し、ギターで浜橋の頭を殴りつけ、自身もボコボコにされて流血騒ぎに。
血が噴き出しても何度も浜橋に反撃を繰り出すのだった。

時は過ぎ、三人はロックスターになる夢のために東京に出てきていた。
当然音楽だけで食べていくお金もなく、松本が経営するライブハウスに住み込みで働き、時々ステージに立って歌う生活をしている。
住み込みで働いているのは三人だけではない。「犬レイプ」というバンドのメンバーも一緒に暮らしている。

拓郎は、ライブハウスでバイトをしている町子に恋をしていた。

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映画『日々ロック』のあらすじ【承】

ライブでは、拓郎はいつも裸になる。草壁はガイコツのデザインの服を着、依田はいつも通りボーダーの服を着ている。
その日も少ないギャラリーの前でパフォーマンスをしていたのだが、突然ステージに上がってきた女にビール瓶で殴られ、散々罵られてギターを奪われ、忌野清志郎の「雨上がりの夜空に」を歌い、その場を盛り上げる。
酔っ払った女は散々暴れ、ライブを乗っ取られたことで腹を立てた草壁と喧嘩になる。最後は拓郎にゲロをぶちまけ、「演奏は下手くそだけど気に入った」と言って車に乗り込み去っていく。

女は、今をときめくトップアイドルの宇田川咲だった。
咲は松本の姪なのだという。

拓郎は、町子が人気バンドのリーダーにお手つきにされたのを知りショックを受ける。現場を目撃して消沈する拓郎に追い打ちをかけるように、元々気に入らなかったからライブでの勝負に負けたらこのライブハウスから出ていけ、と言われる。

熱狂的ファンの多いバンドに勝てるはずもないが、拓郎は咲と出会ってインスピレーションで曲を書き、CDを作った。
ライブの場でCDがより売れた方が勝ちだ。売れない拓郎たちには、無料配布でいいということになった。

ライブでは、はじめは一人も残らなかったが、演奏を聴いて一人、また一人と会場に戻ってきて、後半になると大勢の人で埋め尽くされていた。
CDもあっという間になくなり、「ザ・ロックンロールブラザーズ」はライブハウスから追い出されずに済んだ。

「ザ・ロックンロールブラザーズ」を気に入った咲は、自分のライブに三人を招待し、拓郎に曲を書いてくれと頼む。自分にはもう時間がないのだ、と悲しそうに言う。

映画『日々ロック』のあらすじ【転】

咲は風間に「ザ・ロックンロールブラザーズ」を推薦するが、演奏を聴いた風間は「平凡だ」と言って立ち去る。
ついにメジャーデビューできるかと喜んでいた三人は、風間の反応にショックを受ける。草壁はなんで風間を呼んだんだと拓郎に掴みかかり、止めに入った他のバイト達も乱闘になる。
店の酒瓶は割れ、松本が落としたタバコから火が燃え上ってライブハウスはあっという間に火事になってしまう。

修理にかかる費用は500万。三人はお金を稼ぐため、拓郎は魚の加工場に、草壁は長野まで木こりの修行に、依田は建設現場の工事に出稼ぎに行った。

バンドは一時休業の状態になり、拓郎は「音楽をやる意味」を考え続けていた。音楽から離れていたが、ルームメイトにギターを教えたのをきっかけに意欲を取り戻し、咲のための曲を書き始める。

そんな中、拓郎は咲が末期癌で入院したことを知る。
咲はラジオの生放送中、「ザ・ロックンロールブラザーズ」の曲をかけている間に倒れてしまったのだ。
癌の宣告を受けたのはもう一年以上も前のことだった。咲は病気のことを伝えて音楽ができなくなることよりも、最後までトップスターであり続けることを選んだのだった。

映画『日々ロック』の結末・ラスト(ネタバレ)

拓郎はニュースを聞き、アジを握りしめたまま飛び出す。偶然居合わせた同級生の浜橋に車で送ってもらう。
浜橋は就職し、今では自分が上司からこき使われいじめられる立場になっていた。高校時代、ロックに夢中になっていた拓郎が何度も立ち向かってきたのを思い出し、協力を申し出たのだ。

途中、ガス欠で車が止まり、そこからは走って東京に向かった。

満身創痍で東京に着くと、同じくニュースを知った草壁と依田も駆けつけていた。

病院に行くと、咲は抗がん剤のためか毛髪や眉毛が抜け落ち、やせ細って弱り果てていた。拓郎は書いた曲を渡そうとするが、先は「帰ってくれ」と言う。

ロックが好きで、最後までロックに生きようとした咲は、もう歩くことすら難しい。病気を宣告されてから死ぬのは怖くないと思っていたが、今となっては心残りばかりだ。

拓郎達は、どうしても咲に曲を届けたかった。松本や犬レイプのメンバーに協力してもらい、咲の病室の窓から見えるビルの屋上にステージを作った。
台風で雨風が激しい中、三人は新曲を演奏する。

咲はベッドから転げ落ち、窓を開けて曲に聞き入っていた。

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