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映画『ヒッチコック トリュフォー』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『ヒッチコック トリュフォー』のストーリー(あらすじ)をネタバレありで結末まで起承転結で分かりやすく簡単に解説していきます。

また、映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載中または掲載予定です。

映画『ヒッチコック トリュフォー』の作品情報

ヒッチコック トリュフォー
出典:https://video.unext.jp/title/SID0029595

製作年 2015年
上映時間 80分
ジャンル ドキュメンタリー
監督 ケント・ジョーンズ
キャスト マーティン・スコセッシ
デヴィッド・フィンチャー
アルノー・デプレシャン
黒沢清
製作国 アメリカ

映画『ヒッチコック トリュフォー』の登場人物(キャスト)

アルフレッド・ヒッチコック(本人)
サスペンス映画の巨匠。1899年、ロンドンで生まれる。初めて映画の監督をしたのは23歳の時で、それ以前は技師や広告デザイナー、映画美術などの仕事に携わっていた。『下宿人』で自分の作品スタイルを確立させた後、『暗殺者の家』が出来上がる。『レベッカ』ではアカデミー賞作品賞・撮影賞を受賞。『サイコ』や『ロープ』など数多くの作品が評価されている。トリュフォーからの取材の依頼を快諾した。
フランソワ・トリュフォー(本人)
1932年、パリで生まれる。少年鑑別所から批評家アンドレ・バザンに引き取られる。ヌーヴェル・ヴァーグの先駆者。監督デビュー作『大人は判ってくれない』で、カンヌ国際映画祭監督賞を受賞。ヒッチコック映画の大ファンであり、映画教本『ヒッチコック/トリュフォー』の刊行者。取材ではヒッチコックの全作品について、1作ごとに質問を重ねた。
ヘレン・スコット(本人)
女史でヒッチコックとトリュフォーの通訳を務める。
マーティン・スコセッシ(本人)
映画監督。『タクシードライバー』や『グッド・フェローズ』などヒット作を多数生み出している。当時、ヒッチコック映画を観るのは至福の時間だったと話す。
デビッド・フィンチャー(本人)
映画監督。『エイリアン3』で監督デビューした後、ブラッド・ピット主演の『セブン』や『ファイト・クラブ』で注目を集める。父親から映画作法を論じた本『ヒッチコック/トリュフォー』を薦められ、この本の虜になる。
ウェス・アンダーソン(本人)
独特な美術演出で知られる映画監督。代表作は『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』や『グランド・ブダペスト・ホテル』など。『ヒッチコック/トリュフォー』のペーパーバック版を持ち歩き、ひたすら読み続けた。
オリヴィエ・アサイヤス(本人)
元はカイエ・デュ・シネマ誌の映画批評家だったが、その後映画監督になる。精神的なものを自由に表現できるヒッチコックに憧れ、彼の映画の明晰さなどを鋭い視点で語る。
リチャード・リンクレイター(本人)
映画監督。ビフォア3部作や『6才のボクが、大人になるまで。』などの監督として知られる。ヒッチコックは時間と空間を映画の中で思いのままに支配した巨匠だ、と賞賛する。

映画『ヒッチコック トリュフォー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ヒッチコック トリュフォー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ヒッチコック トリュフォー』のあらすじ【起】

1966年、映画監督のフランソワ・トリュフォーは、映画教本『ヒッチコック/トリュフォー』を刊行した。これはアルフレッド・ヒッチコック監督とトリュフォーによる対談本で、ウェス・アンダーソンをはじめ多くの映画監督に影響を与えた。

本は、トリュフォーがヒッチコックに質問を重ねて出来上がった。またこれが刊行されたことで、ヒッチコックへの正当な評価がなされたとも言える。

1962年、当時63歳だったヒッチコックは『裏窓』や『サイコ』などで大衆の人気を博していた。一方31歳のフランソワ・トリュフォーも、長編映画を3作しか撮っていなかったが世界的に注目を浴びる存在である。

トリュフォーはヒッチコックを世界最大の映画作家と賞賛し、全仕事について語って欲しいと手紙を書いた。ヒッチコックはこれについて「涙が出るほど嬉しい」と返事を書き、取材を快諾した。

インタビューはハリウッドの撮影所で行われた。トリュフォーは「1週間、朝から晩まで7~8時間話し続けた」と語る。女史ヘレンに同時通訳をしてもらい、写真家のフィリップも同席した。

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映画『ヒッチコック トリュフォー』のあらすじ【承】

23歳で映画監督としてデビューしたヒッチコックは、結婚し子供が生まれた後ハリウッドに招かれる。以後1940年代には『逃走迷路』や『ロープ』など多くの傑作映画が作られた。1950年代になると『裏窓』や『めまい』が公開され、全盛期を迎える。

一方トリュフォーは、フランスの映画批評誌『カイエ・デュ・シネマ』を中心にヒッチコック映画の批評を書きはじめ、後に映画監督になった。

子供の頃留置所に入れられた経験を持つヒッチコックは、この恐怖体験こそが彼の映画の原点になったと話す。トリュフォーもまた少年鑑別所に入れられたことがあり、それは映画『大人は判ってくれない』の中でも描かれている。

ヒッチコック映画は、ただ面白いだけで荒唐無稽だと批判されることも多々あった。しかしデビッド・フィンチャーは、彼の映画から学ぶことは多数あると語る。画面内の空間の使い方や色、照明などだ。またヒッチコックは、映画の時間を自由に操ることも楽しんでいる。リチャード・リンクレイターは、彼のことを「映画の中で時を刻む彫刻家だ」と賞賛した。

映画『ヒッチコック トリュフォー』のあらすじ【転】

オリヴィエ・アサイヤスやウェス・アンダーソンは、ヒッチコック映画の美しい画面構成や数学的な正確さに感銘を受ける。天才的な発想で描かれた当時の絵コンテが、映し出された。

その後、俳優養成所であるアクターズ・スタジオ出身の俳優が活躍する時代がやってきて、ヒッチコックは馬が合わない俳優と意見が対立することもあった。

『間違えられた男』など罪が転移する話の面白さも、ヒッチコック映画の大きな特徴だ。サイレント映画を愛するヒッチコックの作品は、音声なしで観ても内容を掴むことができる。

『めまい』はやや異質の映画だ。性心理学的にいうとネクロフィリアである男が主人公の話で、評価も賛否が分かれた。現実味がなく夢の中を彷徨うようなこの作品は、カルト的な人気を誇る一方、愚作だと批判される。

ジョン・フォードをはじめとする撮影所時代の監督は、観客に親切だった。とりわけヒッチコック映画は、観客が共感しやすいように作られている。彼の映画が秩序あるものだとしたら、最近はクライマックスの連続のようなメチャクチャな映画が多い。

映画『ヒッチコック トリュフォー』の結末・ラスト(ネタバレ)

『サイコ』は実話に基づいた小説が原作である。ヒッチコックの『サイコ』は手品のようなトリックで観る者を騙し、おぞましい展開で世界中の観客を身震いさせた。マーティン・スコセッシをはじめ、多くの映画監督がこの映画の素晴らしさを語る。ヒッチコックにとって、映画が観客に受けることは何よりも喜ばしいことだった。

また彼は俳優の演技や原作の面白さ、メッセージ性の有無よりも、映画そのものを大切にした。映画の興は構成にかかっており、映像や音響など映画的な表現技術がきちんとしていれば、世界中の観衆から満足してもらえると考えるからだ。

『ヒッチコック/トリュフォー』は1冊の本になり、2人の監督の友情は深まった。1979年、ヒッチコックはAFI功労賞を受賞。その後制作会社の事務所を閉じ、スタッフも解散した。1980年にヒッチコックが亡くなると、トリュフォーもその4年後わずか52歳でこの世を去った。

ヒッチコックは単にサスペンスの巨匠なのではなく、カメラで書く作家なのだ。

映画『ヒッチコック トリュフォー』の感想・評価・レビュー

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映画『ヒッチコック トリュフォー』のネタバレあらすじ結末と感想まとめ

以上、映画『ヒッチコック トリュフォー』のネタバレあらすじ結末と感想について紹介しました。

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