この記事では、映画『羊とオオカミの恋と殺人』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『羊とオオカミの恋と殺人』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『羊とオオカミの恋と殺人』の作品情報
出典:https://www.video.unext.jp/title/SID0047485
製作年 | 2019年 |
---|---|
上映時間 | 103分 |
ジャンル | コメディ 恋愛 ヒューマンドラマ |
監督 | 朝倉加葉子 |
キャスト | 杉野遥亮 福原遥 江口のりこ 江野沢愛美 |
製作国 | 日本 |
映画『羊とオオカミの恋と殺人』の登場人物(キャスト)
- 黒須越郎(杉野遥亮)
- 大学受験に失敗し、人生に絶望している浪人生。部屋で自殺を図るが失敗する。不器用な人物。
- 宮市莉央(福原遥)
- 有名大学に通っている才色兼備の女子大生。黒須の隣に住んでいるが、正体はサイコパス殺人鬼。
映画『羊とオオカミの恋と殺人』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『羊とオオカミの恋と殺人』のあらすじ【起】
黒須越郎は、大学受験に失敗し絶望していた。予備校を辞めた上に仕送りもなくなり、首が回らなくなっていた。追い詰められた黒須は自殺を決意するが、失敗に終わる。自殺もできないのかと落ち込む黒須だったが、ふと自殺しようとした時にできた穴を覗くと、隣人である清楚な女性が見えた。
隣人の宮市莉央の虜になった黒須は、毎日のように穴を除き、彼女の私生活を観察していた。しかしある日、彼女が微笑みながら殺人している姿を目撃してしまう。驚き叫んでしまった黒須は、宮市に見つかってしまったのだった。
映画『羊とオオカミの恋と殺人』を無料視聴できる動画配信サービスと方法については、以下の記事をご覧ください。

映画『羊とオオカミの恋と殺人』のあらすじ【承】
死ぬ前にしたいことを聞かれた黒須は、唐突に「付き合いたい」と告白した。殺されることも覚悟していたが、なぜか宮市はそれを受け入れ、二人は付き合うことになった。
黒須はアルバイトを始め、宮市に手料理を振る舞ってもらうようになった。穴から覗くだけだった好きな人と一緒にいられることに黒須は幸せを感じていた。しかし、殺人癖を抑えられない宮市は、黒須の前でも殺人をしていった。
しばらくして、好きな人に罪を犯してほしくないと思った黒須は、殺人をやめてほしいと訴えるが、宮市はそれを全く受け入れようとしなかった。そして、二人はすれ違っていった。
映画『羊とオオカミの恋と殺人』のあらすじ【転】
宮市の殺人衝動は止まることがなく、黒須に話しかけたマンションの住人のことも殺してしまった。ある日、いつものように殺した男が暴力団関係者だったことがわかり、殺人がバレた宮市は、敵対する暴力団グループを殺すようにと言われた。
初めは要求を断っていた宮市だったが、黒須を殺すと脅されると動揺してしまい、最終的には要求を飲むことになった。
後日、脅迫通りに黒須に危害が加えられ、宮市は敵対する暴力団員を殺しに行った。殺しをしてほしくない黒須は、先に乗り込んでいくも、返り討ちに遭いボコボコにされてしまうのだった。
映画『羊とオオカミの恋と殺人』の結末・ラスト(ネタバレ)
そこへ宮市が現れた。催涙ガスを浴びた暴力団員を宮市は次々と殺していった。最後に残った黒須に近づいた宮市はキスをした。
幸せを感じたその瞬間、黒須に痛みが走った。宮市は、黒須の腹部をカッターで刺していたのだ。宮市は今までで一番興奮したと嬉しそうに笑っていた。
後日、入院していた黒須は松葉杖をついて退院手続きをしていた。黒須は一命を取り留めていたのだ。あの日以来、宮市は殺人を止めていた。黒須と二人で下の名前を呼び合い、互いに握手を交わすのだった。
映画『羊とオオカミの恋と殺人』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
主人公・黒須が自殺を図ろうとして隣人・美沙緒と出会い、彼女が連続殺人犯であることを知る展開に驚きました。血まみれの惨劇と同居する恋愛模様のギャップが強烈で、特に最後まで「愛」を貫こうとする黒須の姿に歪んだ純愛を感じました。常識では理解できない関係なのに、不思議と胸に残る映画です。(20代 男性)
美沙緒の無邪気な笑顔と冷酷な殺人鬼の顔の落差がとても印象的でした。彼女に魅了されつつも恐怖に震える黒須の姿は、人間の矛盾そのもの。結末で「彼女を守る」と決意する姿には、普通ならあり得ないけれど究極の愛の形を感じました。恋愛映画とサイコホラーが混じった稀有な作品です。(30代 女性)
死にたい男と人を殺す女の出会いという設定から、どんな結末になるのかと思っていましたが、最後まで彼らなりの愛の物語になっていたのが印象的でした。血なまぐさい描写に目を背けたくなる一方で、二人が確かに惹かれ合っていく様子に目が離せません。愛と死がこんなに近い映画は珍しいと感じました。(40代 男性)
自殺未遂から始まる黒須の人生が、まさか殺人鬼の美沙緒によって「生きる理由」を見出すことになるとは思いませんでした。普通なら逃げ出すところを、逆に彼女に惹かれていく流れが狂気的で面白い。最後は二人の世界が外から隔絶されていくような閉塞感があり、観終わったあと独特の余韻に包まれました。(50代 女性)
血まみれのシーンが多いのに、どこかコミカルさもあって不思議な作品でした。黒須が美沙緒の犯行を目撃しても「彼女だから」と受け入れる姿勢には狂気と純粋さの両方が混じっていて、人間の愛の奥深さを感じました。普通の恋愛映画に飽きた人にはおすすめしたい異色のラブストーリーです。(20代 女性)
原作漫画を読んでいたので展開は知っていましたが、実写版は役者の演技が生々しく、特に美沙緒の笑顔が不気味さと可愛さを同時に醸し出していました。黒須がどんどん彼女に依存していく過程は狂気のラブストーリーそのもので、観ながら背筋が寒くなりつつも惹かれました。(30代 男性)
愛と死をテーマにした作品は数多くありますが、ここまで直接的に描いた映画は珍しいと思います。美沙緒は人を殺すけれど、黒須にとっては「生きる理由」になる存在で、その歪んだ構図が切なくも感じられました。最後まで「一緒にいる」ことを選ぶ黒須の姿に、愛の狂気を突きつけられました。(40代 女性)
最初はグロテスクな描写に引いてしまいましたが、途中から二人の奇妙な関係性に惹かれてしまいました。黒須が「死にたい」から「彼女と生きたい」に変わる過程は、普通の恋愛よりも純粋に見えるのが不思議でした。決してハッピーエンドではないのに、彼らにとっては救いだったと感じます。(50代 男性)
この映画はラブストーリーとしてもホラーとしても成立していて面白かったです。美沙緒の愛情表現は常軌を逸しているけれど、黒須にとってはかけがえのないもの。結末で二人が互いに依存し合いながらも「これが愛だ」と信じる姿が、恐ろしくも美しかったです。後味が忘れられない作品でした。(60代 女性)
観終わったあと、「愛とは何か?」を考えさせられました。殺人を繰り返す美沙緒と、それを知りながら共にいることを選ぶ黒須。普通なら否定される関係ですが、彼らにとっては唯一の救いだったのだと思います。ショッキングな内容ですが、愛の異形の姿を描いた挑戦的な映画だと感じました。(60代 男性)
映画『羊とオオカミの恋と殺人』を見た人におすすめの映画5選
冷たい熱帯魚
この映画を一言で表すと?
平凡な男が狂気に飲み込まれていく、日本映画史に残る衝撃的なサスペンス。
どんな話?
熱帯魚店を営む冴えない男が、カリスマ的な魚屋の男と出会い、やがて想像を絶する犯罪に巻き込まれていく物語。日常が少しずつ壊れていく恐怖と、人間の奥底に潜む狂気がリアルに描かれています。観客の心をえぐる展開が続き、目が離せません。
ここがおすすめ!
園子温監督の演出が光り、静かな日常から一気に奈落へ突き落とされる感覚は圧巻です。残酷な描写もありますが、それ以上に「人間とはここまで狂えるのか」という恐怖を突きつけられます。『羊とオオカミの恋と殺人』が好きな人なら、この狂気的な人間模様に惹かれるはずです。
愛のむきだし
この映画を一言で表すと?
4時間を超える長さで描かれる、愛と狂気が入り混じる究極の純愛映画。
どんな話?
敬虔なクリスチャンの家庭に育った少年が、盗撮をきっかけに奇妙な運命の恋に出会う物語。宗教、家族、性、暴力といったテーマを詰め込みながら、主人公が「本物の愛」を求めて突き進む姿が描かれています。常識を超えたストーリー展開に圧倒されること間違いなし。
ここがおすすめ!
過激な描写も多いですが、それ以上に「愛とは何か?」を真っ向から問いかけるエネルギッシュな作品です。登場人物たちの生き様が破天荒でありながらも純粋で、観終わった後に強烈な余韻が残ります。狂気と愛が隣り合わせにある点は、『羊とオオカミの恋と殺人』と共通しています。
渇き。
この映画を一言で表すと?
父親が娘を探すうちに、破滅的な真実に呑み込まれる衝撃のサスペンス。
どんな話?
行方不明になった娘を探し続ける父親が、次第に娘の知られざる裏の顔と凄惨な事件に巻き込まれていく物語。家族の愛情が狂気に変わっていく過程がスピーディーに展開し、息を呑むような緊張感が持続します。
ここがおすすめ!
中島哲也監督ならではの映像美と過激な演出が際立ち、観る者を圧倒します。父と娘の関係性を軸にしながら、社会の暗部と人間の欲望を暴き出す力強さがあります。衝撃とエネルギーに満ちた物語は、『羊とオオカミの恋と殺人』の刺激的な世界観に魅了された人にぴったりです。
ヴィレッジ
この映画を一言で表すと?
閉ざされた村に潜む秘密が明らかになる、スリルと人間心理の物語。
どんな話?
森に囲まれた小さな村で、人々は「森に住む怪物」を恐れ、村の掟を守って暮らしている。しかし若者たちの行動をきっかけに、その掟と怪物の正体に隠された真実が暴かれていく。サスペンスと人間心理が交錯する秀作です。
ここがおすすめ!
M・ナイト・シャマラン監督ならではのどんでん返しと、映像の美しさが魅力。村という閉じられた環境で人間がどう生きるかが描かれ、緊張感が途切れません。異常な環境の中で繰り広げられる愛や絆は、『羊とオオカミの恋と殺人』に通じるものがあります。
告白
この映画を一言で表すと?
愛と憎しみが交錯する、衝撃の復讐劇。
どんな話?
中学生の娘を亡くした教師が、クラスの生徒に対し「犯人はあなたたちの中にいる」と告げることから始まる物語。静かな語り口から、次第に恐ろしい復讐の全貌が浮かび上がっていきます。衝撃的な展開が続き、最後まで目が離せません。
ここがおすすめ!
松たか子の冷徹な語りと映像の美しさが相まって、ただのサスペンスを超えた芸術性を持っています。人間の内面に潜む暗さや歪んだ感情がリアルに描かれ、観終わった後に深い余韻を残します。『羊とオオカミの恋と殺人』のように愛と死が絡み合う物語が好きな人に強くおすすめです。
みんなの感想・レビュー