この記事では、映画『幸せの答え合わせ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『幸せの答え合わせ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『幸せの答え合わせ』の作品情報
出典:https://gyao.yahoo.co.jp/store/title/331152
製作年 | 2018年 |
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上映時間 | 100分 |
ジャンル | ドラマ |
監督 | ウィリアム・ニコルソン |
キャスト | アネット・ベニング ビル・ナイ ジョシュ・オコナー アイーシャ・ハート |
製作国 | イギリス |
映画『幸せの答え合わせ』の登場人物(キャスト)
- グレース(アネット・ベニング)
- エドワードの妻で、ジェイミーの母。結婚29年目にして、夫に離婚を告げられる。詩人。
- エドワード(ビル・ナイ)
- グレースの夫で、ジェイミーの父。結婚29周目だが、離婚を考えている。高校の社会科教師。
- ジェイミー(ジョシュ・オコナー)
- グレースとエドワードの一人息子。両親の熟年離婚騒動に巻き込まれる。 IT関係の仕事をしている。
- ジェス(アイーシャ・ハート)
- ジェイミーの友人で同僚。ジェイミーの悩みに、親身になって寄り添う。
- デヴ(ライアン・マッケン)
- ジェイミーの友人で同僚。ジェイミーの両親の悩みに、はっきりと意見する。
- アンジェラ(サリー・ロジャース)
- エドワードの生徒の母親。エドワードに家庭のことを相談するうちに、親密になる。
映画『幸せの答え合わせ』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『幸せの答え合わせ』のあらすじ【起】
息子のジェイミーが幼かった時のことを思い浮かべ、グレースは海岸で物思いに耽っていた。
授業を終えたエドワードは、ジェイミーに電話をする。グレースが寂しがっていることを伝え、週末に食事の約束をした。グレースはジェイミーの帰省を喜ぶ。
グレースは来週で結婚29周年を迎えるにあたり、ディナーにでも行こうと考えていたが、エドワードの後ろ向きな態度に腹を立てる。
夕食後の片付け中、グレースはお互いの会話が少ないことに触れ、日頃から一方的に会話をしていることを指摘した。エドワードは、怒らせないために返事をしない、と言い訳をするが、グレースは納得しない。自分たち夫婦には何かが足りていない、とグレースは話し、エドワードは同意する。
グレースは愛は言わなければ伝わらない、と愛の言葉を口にするよう促すが、強制されても意味がない、とエドワードは頑なに拒んだ。言い合いの末、グレースはエドワードの頬を叩いてしまう。エドワードは何も言わず、寝室へ向かった。
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映画『幸せの答え合わせ』のあらすじ【承】
ジェイミーはグレースを宥め、エドワードを責めずに優しく接するべきだ、と伝える。夫婦のことに口を挟むジェイミーに対し、恋人もいないのに、とグレースは嘲笑った。
翌朝、グレースは早朝からミサに出かける。
エドワードはジェイミーに、滞在を伸ばせないか尋ね、夫婦を続けるのが限界だと打ち明けた。家を出ていくつもりのエドワードは、グレースにはジェイミーが必要だろう、と話し、更には生徒の母親であるアンジェラが好きだという。
エドワードの決心は固く、ジェイミーは父の思いを受け止めきれない。グレースがミサから帰ってきたら、エドワードは家を出るという。ジェイミーは、両親の話し合いに居合わせたくない、と散歩へ出かけた。
グレースは昨夜のことを謝罪するが、エドワードは別れを切り出す。エドワードは1年ほど前から、アンジェラと親密な関係にあることを告白した。グレースは涙を流し、決断を覆そうと関係の修復を誓うが、エドワードは荷物をまとめて出ていく。
映画『幸せの答え合わせ』のあらすじ【転】
エドワードを失ったことで、グレースは茫然自失状態にあった。グレースを実家に残し、ジェイミーは自宅に戻る。
ジェイミーは行きつけのパブで、友人のジェスとデヴに恋の相談をしていた。
ジェイミーはエドワードにグレースの様子を伝える。グレースはエドワードとの復縁を望んでいるという。一時的にでも自宅に戻れないかエドワードに打診するが、首を縦には振らなかった。
グレースはエドワードに愛を伝えるため、家中にメモを隠していたという。ジェイミーはエドワードの返事をグレースに伝えた。グレースはエドワードへの恨みつらみを呟き、ジェイミーすらも追い詰めていく。グレースは、エドワードの肩を持つジェイミーを突き放した。
ジェイミーはジェスとデヴに、両親のことを相談するうちに泣き出してしまう。第3者の目線から、2人はエドワードのことを責め、ジェイミーが親離れしていないことを指摘した。
エドワードはジェイミーの自宅を訪ねる。エドワードはグレースとの馴れ初めを、出会いから間違いだらけだった、と語った。
映画『幸せの答え合わせ』の結末・ラスト(ネタバレ)
グレースは犬を飼い始め、エドワードの名前をつける。
ジェイミーとグレースは弁護士事務所に足を運び、エドワードも同席した。
グレースは家の所有権についての署名を断り、アンジェラを罵倒する。同席したことを後悔し出ていこうとするエドワードに、グレースは泣きながら後悔を口にした。エドワードはグレースに辛い思いをさせたくはない、と署名を白紙にする。
ジェイミーはグレースには避けていた恋の相談をし始める。グレースに自殺しようと思っていたことを打ち明けられたジェイミーは、死生観について滔々と語り、グレースは息子の成長を喜んだ。
ジェイミーはエドワードを食事に誘う。
自殺願望のある人を救うボランティアを始めたグレースは、徐々に前向きになっていた。
グレースはエドワードとアンジェラの自宅を突き止め、突然訪問する。アンジェラと対面したグレースは思わず問い詰めてしまうが、アンジェラの合理的な考えを聞き納得した。
出ていくグレースを呼び止めたエドワードは、友人になれないか、と尋ねるが、グレースは申し出を断り去っていく。
映画『幸せの答え合わせ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
結婚30年という時間を共にした夫婦が、唐突に別れを告げられる物語は衝撃でした。エドワードが冷静に別れを告げ、グレースが激情的に拒絶する構図は、長年抑え込んできた感情の爆発のように見えました。息子ジェイミーが両親の間で苦しむ姿がリアルで、親の離婚が子どもに与える影響を痛感。最後に残るのは、愛情があっても人は別々の道を選ぶことがあるという切なさでした。(20代 男性)
グレースの痛烈な言葉と泣き崩れる姿は胸に刺さりました。エドワードの穏やかな態度との対比が鮮烈で、夫婦が同じ時間を過ごしてきても「感じ方」はまったく違うのだと実感しました。結局、彼女は自立を余儀なくされ、孤独の中で再生の道を探す。その過程は悲しいですが、同時に人間の強さを感じさせました。結婚を経験している世代には特に響く作品だと思います。(40代 女性)
観ていて苦しい映画でした。離婚を一方的に告げられる辛さ、そして相手を責めながらも愛がまだ残っている矛盾。グレースの視点で観ると怒りと悲しみばかりが押し寄せますが、エドワードの気持ちも分からなくはない。人生の後半で「本当の幸せ」を求め直す彼の姿は残酷でありながら正直でもありました。どちらが正しいという答えのない物語が心に残ります。(30代 男性)
海辺の町の風景が印象的で、静かな映像美が夫婦の激しい心情の対比として機能していました。特にラスト、グレースが一人で崖の上に立ち、過去を振り返るシーンは象徴的で胸に迫りました。愛していても一緒にいられないという現実が切なく、しかし彼女が前を向こうとする姿に希望を見ました。熟年離婚をテーマにした作品として秀逸でした。(50代 女性)
エドワードの決断は冷酷に見えますが、長年のすれ違いを考えると理解できる部分もあります。夫婦関係は外から見れば穏やかでも、内側には修復できないひびがあることを痛感しました。息子ジェイミーの立場がまた辛く、親を責めることもできず、ただ呆然と見守るしかない姿に共感しました。現実的で、甘さのない人間ドラマでした。(30代 女性)
長年連れ添ったからといって「幸せ」が保証されない現実を突きつけられました。グレースの叫びや涙に心が揺さぶられる一方で、エドワードの理性的で淡々とした態度が余計に残酷に見えました。別れを経て初めて「自分の人生」を考え直す彼女の姿に勇気も感じます。観る人によって見える真実が変わる深い映画でした。(40代 男性)
熟年夫婦の離婚劇と聞いて軽く思っていましたが、想像以上に心に響きました。愛があるのに別れる、あるいは愛があるから別れるという矛盾が、グレースとエドワードの姿に凝縮されています。観終わった後、自分の両親の関係や、未来の自分の結婚生活について考えずにはいられませんでした。静かで力強い作品でした。(20代 女性)
海辺の崖の風景や静かな日常の描写が、夫婦の亀裂をより際立たせていました。感情を爆発させるグレースと、冷静に立ち去ろうとするエドワードの対比が痛々しくて、最後まで胸が締めつけられます。息子が仲介役になるものの、結局「両親の関係は子どもがどうにもできない」現実が突きつけられるのが印象的でした。(50代 男性)
ジュリー・ウォルターズの演技が素晴らしく、グレースの怒りや絶望、孤独が痛いほど伝わってきました。彼女が過去を振り返りながらも前に進もうとする姿は、観客に希望を与えてくれます。離婚をテーマにしながらも「再生の物語」として強く心に残りました。年齢を重ねた人ほど共感できる内容だと思います。(40代 女性)
この映画は「幸せの形は人それぞれで変化していく」というテーマが印象的でした。長い時間を共にした夫婦でも、同じ方向を見続けられるとは限らない。愛情があっても終わることはある。その現実を突きつけられて、切なくも納得できました。グレースが最後に少しだけ前を向いた姿は、この物語の答えのように感じました。(30代 男性)
映画『幸せの答え合わせ』を見た人におすすめの映画5選
マリッジ・ストーリー
この映画を一言で表すと?
愛し合った夫婦が別れを選ぶまでの心の葛藤を描いたリアルな人間ドラマ。
どんな話?
舞台演出家の夫と女優の妻が、互いに愛情を抱きながらもすれ違いを重ね、離婚という決断に至る物語。法廷での争いと日常の小さな優しさが交錯し、複雑な感情をリアルに映し出します。
ここがおすすめ!
『幸せの答え合わせ』と同様、別れを通して見える愛の形を描いています。アダム・ドライバーとスカーレット・ヨハンソンの圧巻の演技により、観る人はきっと自分自身の人間関係を考え直すはずです。
クレイマー、クレイマー
この映画を一言で表すと?
離婚を通して父と子の絆を再発見する名作ヒューマンドラマ。
どんな話?
突然妻に去られた父親が、不器用ながらも息子と向き合い成長していく物語。やがて親権を巡る裁判が始まり、親子の絆が試される展開へと進みます。愛とは何かを問う不朽の作品です。
ここがおすすめ!
夫婦の崩壊と再生を描く『幸せの答え合わせ』と通じるテーマを持ちます。ダスティン・ホフマンとメリル・ストリープの演技が心を揺さぶり、家族の意味を深く問いかけてきます。
ブルー・バレンタイン
この映画を一言で表すと?
恋の始まりと終わりを交錯させながら描く切ないラブストーリー。
どんな話?
出会った頃の情熱的な愛と、数年後の冷め切った関係を並行して描く物語。かつては深く愛し合っていた二人が、なぜ別れを迎えることになったのかが痛烈に表現されています。
ここがおすすめ!
『幸せの答え合わせ』のように愛の崩壊を真正面から描いた作品。ライアン・ゴズリングとミシェル・ウィリアムズの演技が生々しく、観終わった後に心に重い余韻を残します。
リトル・チルドレン
この映画を一言で表すと?
郊外の静かな日常に潜む夫婦のすれ違いと秘密を描いた群像劇。
どんな話?
平凡な主婦や父親たちが、それぞれの不満や孤独を抱えながら日常を過ごす中、不倫や隠された過去が浮き彫りになっていく物語。幸せに見える家庭の裏にある心の闇が描かれます。
ここがおすすめ!
夫婦の形や「本当の幸せ」を問い直す点で『幸せの答え合わせ』と響き合います。美しい映像とリアルな心理描写が特徴で、大人の観客に深く突き刺さる作品です。
オン・チェサピーク・ショア(ドラマシリーズ)
この映画を一言で表すと?
家族の問題と向き合いながら再生していく人間模様を描いたヒューマンドラマ。
どんな話?
故郷に戻った女性が、疎遠になっていた家族や元恋人と向き合う物語。過去のわだかまりや秘密が少しずつ解き明かされ、登場人物たちは再び絆を取り戻そうとします。
ここがおすすめ!
『幸せの答え合わせ』と同様、家族やパートナーとの関係をリアルに描いています。温かさと痛みが交錯するストーリーは、観る人に「自分の答え」を考えさせる力を持っています。
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