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映画『ハンテッド(1995)』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『ハンテッド(1995)』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ハンテッド(1995)』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『ハンテッド(1995)』の結末までのストーリー
  • 『ハンテッド(1995)』を見た感想・レビュー
  • 『ハンテッド(1995)』を見た人におすすめの映画5選

映画『ハンテッド』の作品情報

ハンテッド

製作年:1995年
上映時間:110分
ジャンル:アクション
監督:J・F・ロートン
キャスト:クリストファー・ランバート、ジョン・ローン、ジョアン・チェン、原田芳雄 etc

映画『ハンテッド』の登場人物(キャスト)

ポール・ラシーヌ(クリストファー・ランバート)
NYのビジネスマン。名古屋での仕事を終え、ホテルのラウンジでキリナと出会い一夜の関係を持つ。偶然キンジョーがキリナを殺す場面に遭遇し、彼の顔を見てしまったことで命を狙われることになる。
キンジョー(ジョン・ローン)
現代に潜む忍者軍団マカトの首領。大富豪のネムラに依頼されてキリナを殺害したが、その際ラシーヌに顔を見られてしまい彼を始末しようとする。
キリナ(ジョアン・チェン)
キンジョーに殺害された美女。幼い頃に親と死別し、叔父によってソープへ売られた。自分に惚れこむ上客ネムラを利用し身請けさせると、一方的に別れを告げ自由の身になった。
武田(原田芳雄)
剣術の師範を務める武家の子孫。200年前、敵対していた一族がマカトを雇い武田家を滅亡寸前まで追い込んだ歴史があり、それを知ってからマカトへの復讐を誓う。ラシーヌを助けたヤムラ医師から凶器の手裏剣を見せられ、キンジョーを討つため妻ミエコと共にラシーヌを匿う。
ジュンコ(夏木マリ)
キンジョーの腹心。くのいち。キリナの亡霊に捕らわれる彼へ、ラシーヌに彼女の魂が乗り移ったため彼を殺せばキリナの魂も消えると説得する。
警部(岡田真澄)
キンジョーに襲われたラシーヌを保護する名古屋の警部。ヤムラ医師や武田からマカトについて聞かされたラシーヌへ現代に忍者や侍はいないと説得し、警察に監視された病室が一番安全だと説く。

映画『ハンテッド』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『ハンテッド(1995)』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ハンテッド』のあらすじ【起】

仕事で名古屋を訪れたラシーヌは、商談の成功を祝おうと言う同僚と別れ、一人滞在先のホテルで飲むことにした。彼はラウンジに居合わせた美女キリナに目を奪われ、彼女と盆踊りを鑑賞した後、彼女の部屋で体を重ねた。一方、キリナの部屋の外では日本刀や手裏剣を忍ばせた3人の忍者が身を潜めていた。

ラシーヌを見送ったキリナの元へ、忍者達が姿を現した。キリナは自分を殺そうとする相手へ「殺す前に顔を見せて」と願い、肝の据わった美しい彼女に見せられたキンジョーは自身の顔を覆う布を取った。そこへ、間違えてキリナの部屋の鍵を持って行ってしまったラシーヌが戻り、キンジョーは慌ててキリナの首を刎ねて手下と逃走した。

胸に手裏剣を受けたラシーヌは緊急搬送され一命は取り留めたが、美しいキリナとの夜やキンジョーの幻影に悩まされていた。一方、ラシーヌの手術を担当したヤムラ医師は、彼に刺さっていた手裏剣に心当たりがあったため、武田の営む道場を訪れていた。武田は、手裏剣はマカトの物だと確信し、首領のキンジョーは取り逃がしたラシーヌを殺しに現れると踏んで病院へ向かった。

目を覚ましたラシーヌは、早々にヤムラ医師から武田とその妻ミエコを紹介され、彼らの本拠地がある島へ避難するよう勧めた。ラシーヌは初対面の日本人夫婦を信用せず、彼の命を心配するミエコは自分達が滞在するホテルの番号を渡して去った。

映画『ハンテッド』のあらすじ【承】

マカトの本山に戻ったキンジョーは、ラシーヌを仕損じた手下スジンとミサトを呼び付け「俺の立場を奪うためにわざとヤツを逃がしただろ」と言うと、見せしめに二人を処刑した。失意のキンジョーはジュンコへ、美しく逞しいキリナを殺したことで神々の怒りをかったと溢し、ジュンコは「ラシーヌを殺せばキリナの霊もいなくなる」と励ました。

ラシーヌの病室を訪れた警部は部屋を出ようとしていた彼へ、警察を配備した病院がどこよりも安全だと説明した。ラシーヌは警部へ忍者について訊ねようとしたが、“キンジョー”とは犯罪組織が一般人を脅すための架空の存在で、マカトはヤムラ医師のでっち上げた作り話だと笑い飛ばした。その時、秘かに病院へ侵入していたマカトの忍者達が病室へ奇襲をかけ、警部は弓矢で射られて絶命、ラシーヌは命からがら繁華街へ逃走した。

大勢の客で賑わうパチンコ店へ身を隠したラシーヌは、武田夫妻に電話をかけて助けを求めた。ラシーヌを追うキンジョーもまたパチンコ店へ忍び込んだが、ラシーヌはわざと騒ぎを起こして彼の追跡を撒いた。

武田夫妻と再会したラシーヌは、彼らと共に三原行きの新幹線へ乗り込んだ。マカトの追手に気付いた武田はラシーヌを匿い、真剣をちらつかせて乗客を避難させると、手下を連れたジュンコを仕留めた。彼は一人残らずマカトの忍者を討ったが、キンジョーは新幹線には乗っておらずアジトに残っていた。

映画『ハンテッド』のあらすじ【転】

マカトへの復讐を果たせなかった武田はラシーヌを武田流総本山へ匿い、三度彼を追って来るであろうキンジョーと勝負をつけるため、酔いどれの刀鍛冶オオシマに新しい刀を作らせた。一方、ラシーヌを追った手下が新幹線で全滅したと聞かされたキンジョーは、キリナ殺害を依頼したネムラの元へ向かった。

高級ホテルにいたネムラを襲撃したキンジョーは、キリナを狙った理由を問い質した。ネムラは大金をはたいて身請けしたキリナから一方的に別れを告げられたことで怒り、感情のまま殺害を依頼したと明かし、その場でキンジョーに殺された。

最初こそ千鳥足のオオシマを心配していたラシーヌだったが、彼はオオシマにいいように使われ、石炭を運んだり掃除をさせられたりと言われるがまま雑用を任された。その内に、錆び付いたなまくら刀が転がっているのを見つけたラシーヌは、オオシマの指導で剣術を学んだ。

オオシマに作らせた新しい刀を受け取りに来た武田は、ラシーヌが剣術を教わったこと、彼がなまくら刀で林檎を一刀両断したことをオオシマから聞かされ、新しく手に入れた真剣で直接稽古をつけると言った。

門下生達に見物されながら武田との真剣勝負に挑んだラシーヌは、自分の居場所を知りようもないキンジョーが何故この島を見つけられると思うのか尋ねた。新幹線でも、新幹線を降りた後も、武田が自らマカトに居場所を告げていたと勘付いたラシーヌは、自分を復讐の道具にしないでくれと訴えた。武田は勝負を切り上げると、キンジョーへ一報を打ちラシーヌを監禁した。

映画『ハンテッド』の結末・ラスト(ネタバレ)

武田から「一対一で勝負し、自分が負ければラシーヌを渡す」との報せを受けたキンジョーは、残った手下を連れて彼のいる島を目指した。

牢に入れられたラシーヌの元を訪れたミエコへ、彼は「自分がいると皆の命が危ない」と言い脱出を申し出たが、彼女は夫や門下生達と死ぬ覚悟を決めていた。しかし、ラシーヌに別れを告げたミエコは秘かにオオシマの元を訪ねると、酔い潰れて眠りこける彼へ戦いの最中にラシーヌを逃がすよう頼んだ。

夜を迎え、武田の前に現れたキンジョーは自ら顔を覆う布を取り去ると、自分はキンジョーの遣いだと言って武田を怯ませ、その隙に潜んでいた手下達が現れ島は主戦場と化した。

オオシマに連れられ小舟に乗ったラシーヌは、ミエコが心配だと言ってオオシマだけを島から逃がし、キンジョーの元へ向かった。一方の武田は、エミコの助太刀の甲斐あってようやくキンジョーとの一騎打ちに恵まれた。しかし、キンジョーによって腹を切られた武田は無念の内に絶命、ミエコもキンジョーによって追い詰められたが、キンジョーは彼女にキリナの影を見て俄かにひるんだ。そこへラシーヌが現れ一撃をくれ、キンジョーの首を刎ねて戦いは終わった。

深手を負ったミエコと島を出ようとするラシーヌの元へちぐはぐに武装したオオシマが駆け付け、三人は肩を支え合った。

映画『ハンテッド』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

忍者や侍が現代で暗躍しているという都市伝説をテーマにしているため、舞台となる“日本”はさしずめ中国と台湾と韓国を足して割らずに煮詰めたようなネオ・トーキョーかと思いきや、しっかりと名古屋で撮影していて拍子抜けした。

忍者の首領が日本語を話せないことや、一般人が日本刀を持ち歩いていても警察に止められないことなどはさておいて、キャストの豪華さやそれなりに内容のある脚本のお陰で一概に“とんでも映画”とは言えない作品である。(MIHOシネマ編集部)


異国の地・日本を舞台にしたこのサスペンスアクションは、文化の違いや孤立感が非常にリアルに描かれていて、どんどん物語に引き込まれました。クリストファー・ランバート演じる主人公が巻き込まれる暗殺現場からの逃亡劇、その後の忍者集団との戦闘はかなりの緊迫感がありました。ただ、忍者描写が少々ステレオタイプで、そこに違和感を覚える場面も。とはいえ、ラストの決闘は映像美も含めて印象的。90年代の空気を感じさせる作品でした。(30代 男性)


まず、日本が舞台で忍者が登場するということで、ある程度のB級感を想定していたのですが、思ったよりもシリアスで緊張感のある展開に驚きました。主演のランバートが演じるアメリカ人ビジネスマンの無力さが逆にリアルで、共感できる部分もありました。特に電車内での惨劇のシーンは衝撃的で、サスペンス好きにはたまらない展開。やや過剰な演出もありますが、独特の雰囲気が魅力的でした。(40代 女性)


全体的に緊張感のある展開で、アクションも思った以上にハード。日本文化へのリスペクトが感じられる部分もあれば、逆に誤解や誇張を感じる部分もあって、そこが面白くもあり気になりました。特に地下道での忍者との戦闘シーンは、ちょっとしたホラー要素もあって手に汗握る展開。映像は少し古さを感じるものの、テンポの良さとストーリーテリングの力で最後まで飽きずに観られました。(20代 女性)


最初から最後まで「逃げ場のない恐怖」を丁寧に描いた作品でした。電車内で目撃者になってしまうという導入は、観ている側も「自分だったら」と想像せざるを得ないスリル。忍者たちの動きや暗殺術は、あくまで映画的な誇張ではあるものの、スピード感があって迫力は十分。ランバートの表情の演技に、状況の絶望感が滲み出ていました。ハードな作品が好きな人には刺さる一本です。(50代 男性)


主人公が日本の見知らぬ土地で命を狙われるという設定は、まさに異邦人の恐怖を体感させてくれるものでした。後半になるにつれ、戦いの舞台がどんどん狭くなり、まるで舞台劇のような緊張感が持続します。特に終盤の竹林での決闘シーンは、視覚的にも美しく、和の要素が活かされた名シーンだと思います。細部にツッコミどころはあるものの、全体としては良作。(40代 男性)


ストーリーはシンプルで、逃げる→闘う→決着、という王道ですが、忍者という存在がスパイスになって独自性を生み出しています。特に、現代日本に忍者が存在しているという設定が、非現実ながらも説得力を持って描かれている点に驚きました。文化的背景がややごちゃ混ぜな部分もありましたが、それもまた90年代ハリウッドの味。テンポよく楽しめる作品です。(30代 女性)


『ハンテッド』は、日本文化への独特な視線を持ったサスペンスで、リアリティとは少しズレつつも、不思議な魅力があります。特に印象に残ったのは、地下鉄での忍者襲撃シーン。人ごみの中で突如始まる殺戮は、予想外で怖かったです。エンタメとして割り切って観ればかなり楽しめると思います。ランバートの素朴なキャラも好感度高いです。(20代 男性)


観終わったあと、なんとも言えない余韻が残る映画でした。アクション映画として観ると、やや地味に見えるかもしれませんが、心理的なスリルと孤独感が絶妙でした。日本人の描き方が多少ステレオタイプでも、悪役・善役の構図が単純ではない点が良かったです。正義も悪も曖昧なまま進行するのがリアルでした。もう少し掘り下げが欲しかった気もしますが…(50代 女性)


アクション映画というより、異文化サスペンスという印象が強い。日本の風景や慣習が非日常的に描かれており、外国人の視点から見るとこう映るのかと興味深く感じました。忍者集団の動きはやや現実離れしていますが、それが逆に魅力となっていたと思います。中盤の緊迫感がピークで、後半は少し息切れしましたが、映像の雰囲気は最後まで楽しめました。(60代 男性)

映画『ハンテッド』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ハンテッド(1995)』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

ラスト・サムライ(2003)

この映画を一言で表すと?

異国文化との衝突と融合を描く、心震える武士道ドラマ。

どんな話?

アメリカ人軍人オールグレンが明治維新期の日本でサムライと出会い、価値観を大きく揺さぶられていく物語。最初は敵だった彼らと心を通わせ、やがて自らも剣を取って新たな信念に目覚めていく過程が感動的に描かれます。

ここがおすすめ!

日本の美しい自然と伝統文化が織り込まれた映像美、トム・クルーズと渡辺謙の名演、そして異文化理解の難しさと素晴らしさを丁寧に描いたストーリーが秀逸。『ハンテッド』の異国での葛藤に惹かれた方には間違いなく刺さる作品です。

ブラック・レイン(1989)

この映画を一言で表すと?

日米刑事が挑むヤクザ抗争を描いた、スタイリッシュなネオ・ノワール。

どんな話?

ニューヨーク市警の刑事が、日本で起きたヤクザ絡みの殺人事件を追って大阪に飛び、現地の刑事とタッグを組みながら異文化の壁を超えて真相に迫るクライムサスペンス。80年代の日本の風景も見どころの一つです。

ここがおすすめ!

リドリー・スコット監督による緻密な演出、マイケル・ダグラスのタフな演技、日本の街の闇を描いた映像がとにかくかっこいい。『ハンテッド』同様、異国で巻き込まれるサスペンスや文化的ギャップに惹かれる人にぴったり。

キル・ビル Vol.1(2003)

この映画を一言で表すと?

復讐と血に染まった美学が炸裂する、クエンティン・タランティーノの狂気と快楽の傑作。

どんな話?

元殺し屋の女性“ザ・ブライド”が、自分を裏切ったかつての仲間たちへの復讐のため、日本刀を手に戦いの道を進む物語。特に日本が舞台となる場面は、忍者や武士のエッセンスがふんだんに盛り込まれています。

ここがおすすめ!

スタイリッシュなバイオレンス、濃厚なキャラ設定、そして美しい殺陣。中でも「GOGO夕張」や「クレイジー88」との戦いは圧巻。『ハンテッド』で和の戦闘美学に興奮した方には、間違いなく楽しめるアクション映画です。

沈黙 -サイレンス-(2016)

この映画を一言で表すと?

信仰と文化の狭間で揺れる魂を描いた静かなる衝撃作。

どんな話?

17世紀、布教のため日本へ密入国した若きポルトガル人宣教師が、宗教弾圧の現実と信仰の意味を深く問われていく。異国で生きることの厳しさ、理解されない苦しみが緻密に描かれています。

ここがおすすめ!

スコセッシ監督による重厚な映像とテーマ性が特徴。言語も文化も異なる地で生きようとする人間の苦悩が、静かに、しかし痛烈に迫ってくる。『ハンテッド』の「異国の孤独感」に共鳴した人に強くすすめたい一本です。

レオン(1994)

この映画を一言で表すと?

孤独な殺し屋と少女の儚い絆が生む、切なくも美しいアクションドラマ。

どんな話?

無口な殺し屋レオンと、家族を殺された少女マチルダが出会い、奇妙で心温まる絆を育む物語。殺伐とした日々の中で芽生える信頼とやさしさが、胸に深く染み渡ります。アクションとヒューマンドラマが融合した名作。

ここがおすすめ!

ナタリー・ポートマンの圧倒的な初主演、ジャン・レノの静かで深い演技、加えてゲイリー・オールドマンの狂気が観る者を虜にします。『ハンテッド』のようなサスペンス性と孤独を抱えた主人公が好きな人におすすめ。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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