映画『この世に私の居場所なんてない』の概要:俳優として活躍するメイコン・ブレアの初監督作品。Netflixオリジナル作品で、日本では劇場公開されていない。一人暮らしのお人好しな女性が、空き巣の犯人を追ううちに凶悪な犯罪へと巻き込まれていく。
映画『この世に私の居場所なんてない』の作品情報
上映時間:93分
ジャンル:コメディ、サスペンス
監督:メーコン・ブレア
キャスト:メラニー・リンスキー、イライジャ・ウッド、デイビット・ヨウ、ジェーン・レヴィ etc
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映画『この世に私の居場所なんてない』の登場人物(キャスト)
- ルース・キムケ(メラニー・リンスキー)
- 田舎町で一人暮らしをしている女性。そのお人好しな性格ゆえ、割を食ってばかりいる。空き巣に祖母の形見を盗まれ、犯人を探し出そうとする。犠牲者を増やさないために強盗犯に立ち向かっていく勇敢な一面も持っている。
- トニー(イライジャ・ウッド)
- ルースの近所に住む、変わり者だが心優しい男性。空き巣の犯人を探すルースに協力してくれる。音楽を流しながら庭で筋トレに励んでいる。手裏剣やヌンチャクを扱うことができ、犯人探しでは多いに役立った。
- クリスチャン・ルマック・ジュニア(デヴォン・グレイ)
- ルースの家からパソコンなどを盗んだ犯人。庭に足跡を残していたため、ルースに犯人と特定される。裕福な家庭の生まれだが前科者で素行も悪く、家族とは疎遠になっている。実家の金を狙って強盗を企てるも、実行前にバスにはねられ死亡した。
- クリスチャン・ルマック(ロバート・ロングストリート)
- クリスチャン・ジュニアの父。厳格な性格。強盗犯の銃撃により死亡した。
- メレディス・ルマック(クリスティン・ウッズ)
- クリスチャンの妻。クリスチャン・ジュニアにとっては継母にあたる。強盗犯に射殺されそうになったところをルースに助けられる。
- マーシャル(デヴィッド・ヨウ)
- 強盗犯のボス。以前クリスチャン・ジュニアが逮捕された際の公判に来ていた。盗品を売って武器を調達し、ルマック家に強盗に入ることを企てる。
映画『この世に私の居場所なんてない』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『この世に私の居場所なんてない』のあらすじ【起】
ルース・キムケは看護助手として働く一人暮らしの女性。お人好しな性格ゆえ、スーパーでは他人が落とした商品を代わりに拾い、道を渡るときには車に先を譲り、自宅では庭に放置された犬のフンを片付け…と割を食ってばかりの毎日を過ごしている。そんなある日、帰宅したルースは空き巣に入られた痕跡を見つける。ラップトップパソコンや祖母の形見である銀食器などが盗まれていた。警察に通報し家まで来てもらうが、ルースが施錠を怠っていた可能性が高いことから、警察は捜査に乗り気でない様子だった。
自宅の庭で犯人の足跡を発見したルースは、石膏で足型を作る。そしてあまり期待はせずに盗まれたパソコンの位置情報を検索した。すると、しばらくしてとある住所が指し示された。驚いたルースは警察に連絡を入れるが、やはり取り合ってもらえない。警察の協力を諦めたルースは、車で表示された住所まで向かった。目標の場所まで辿り着いたものの怖気付いて家まで戻り、近所に住む男性トニーを連れていくことにする。大音量で音楽を流しながら日々筋トレに励み、ヌンチャクや手裏剣を所持している変わり者の隣人であった。
位置情報が示した場所は、やさぐれた若者たちの溜まり場になっている家屋だった。トニーがヌンチャクと手裏剣で威嚇してくれたため、パソコンを取り返すことに成功する。ルースは他に盗まれていた銀食器の場所を尋ねたが、パソコンを使用していた男は委託ショップで購入したのだと言う。店の住所を聞いて帰って来た2人は、ルースの家でお酒を飲みながら一晩中騒いだ。
一方、とある家で行われているパーティーに紛れ込んでいる男がいた。金髪のその男は2階で宝飾品を盗むと、疑いの目を向けてきた家主を殴って逃げ出した。そのまま森の中へ入っていき、待機していた女とボスの男と合流。男が盗んできた宝飾品をボスに渡すと、ボスはもう少しだ、と呟いた。
映画『この世に私の居場所なんてない』のあらすじ【承】
翌日、ルースとトニーは委託ショップを訪れた。店内を探し、銀食器を見つける。ルースたちの少し後にやってきたのは、盗んだ宝飾品を売りにきた金髪の男だった。後ろを通り過ぎるとき、ルースは男の靴を見て犯人だと確信する。しかし、銀食器を持ち去ろうとしていることに気がついた店主と争っている間に、犯人が乗り込んだ車は走り去っていった。
犯人を逃がしてしまったルースは落胆したが、トニーが車のナンバーを覚えていた。ネットで情報を検索すると、クリスチャン・ルマックという男が持ち主だということがわかった。ルースとトニーはクリスチャンの家を訪ねることにする。そこはとても立派な家だった。呼び鈴を鳴らすと、クリスチャンの妻メレディスが出てきた。クリスチャンは不在で、車の持ち主は同じ名前の息子だと言う。息子は前科もあり、悪い仲間たちとつるんでいて現在の居場所は不明ということだった。そこへ、クリスチャン本人が帰宅する。警察と偽って家に上がっていたルースとトニーは散々罵られた挙句に追い出されてしまう。憤慨したルースは、庭にある虎の置物を盗んで帰ってきた。
ルースたちの車が去るのを、近くに止めた車の中から犯人たちが見ていた。盗品を売って得た資金で武器を調達し終え、クリスチャンの家へ強盗に入ろうとしているところだった。しかし、委託ショップでも見かけたルースがいたことで、ボスは決行を躊躇した。
帰り道、虎の置物を盗んだことに腹を立てたトニーとルースは言い争いになる。トニーと別れ、一人自宅へと戻ったルースの元へクリスチャン・ジュニアがやってきた。咄嗟に足型で殴ると、首を負傷し驚きの表情を浮かべたクリスチャン・ジュニアは外へ逃げていった。そして、走ってきたバスにはねられ命を落とす。ルースはすぐに救急車を呼ぼうとするが、その様子を見ていた仲間の女がルースを殴って気絶させ、連れ去る。
映画『この世に私の居場所なんてない』のあらすじ【転】
やはりルースのことが心配になって外に出たトニー。クリスチャンが轢かれたことで、辺りは騒然としていた。ルースの家を訪ねるも無人で、トニーは何かがあったことを悟った。
犯人たちの車で目覚めたルースは、強盗の手伝いをするよう脅された。クリスチャンの家へ侵入し、ボディガードとメレディスを捕える。ルースは自分の意志ではなく手伝わされていることを主張した。
ボスがメレディスに命令し、2階にいるクリスチャンを呼ばせた。息子の車が外に止まっているのを不審に思ったクリスチャンは、銃を持って1階に降りてくる。リビングに姿を見せた瞬間、潜んでいた女がクリスチャンの手を撃った。助けに向かおうとしたボディガードにボスが発砲し、ボディガードは死亡する。突然の銃撃戦を目の当たりにしたルースは、盛大に嘔吐していた。ボスはクリスチャン・ジュニアから聞いていた通り、暖炉に隠してある金庫をクリスチャンに開けさせるが、金目のものは何も出てこなかった。
映画『この世に私の居場所なんてない』の結末・ラスト(ネタバレ)
これ以上の犠牲を出したくないルースは、メレディスを始末しようとする女を止め、代わりに自分を撃つようにと間に入る。女が了承しルースを撃とうと銃を構えた瞬間、女の頬に手裏剣が刺さる。トニーが助けに来たのだった。激怒した女はトニーに向けて発砲したが、銃が暴発し、女の手が吹っ飛ぶ。その隙をついて反撃しようとしたクリスチャンをボスが射殺する。さらに発砲しようとするボスにルースが飛びかかり、揉み合いになる。怒りが収まらない女は刃物でトニーを何度も刺した。ルースと格闘しているボスが撃った弾が壁で跳ね返り、女に直撃する。メレディスは隙を見て逃げ出していた。
ルースは重傷のトニーを連れて外へ逃げる。女が死亡したことにボスは怒り狂い、すぐに2人を追ってきた。森へ逃げ込み、意識を失ってしまったトニーを隠すと、ルースはボスの注意を自分に向けさせた。さらに森の奥へと入り込んでいき、蛇にボスを襲わせることに成功する。ルースは急いでトニーの元へと戻り、泣きながら連れ帰った。
警察へ行き事件を通報したメレディスは、ルースの関与については否定してくれた。元の平凡な生活へと戻ったある日、ルースの家の庭には友人家族がバーベキューをしに訪れていた。ルースが振り返った先には、無事回復したトニーの姿もあった。
映画『この世に私の居場所なんてない』の感想・評価・レビュー
ルースとトニーの2人が協力して犯人を追っていく様子にはユーモアが散りばめられていて、楽しんで見ることができた。しかし、強盗に入ったルマック家でクリスチャンが階段を降りてくるシーンからは急速に緊張感が高まっていき、その直後から始まる怒涛のバイオレンス描写には度肝を抜かれた。それまでの映画の雰囲気からは予想できない展開だった。トニーは亡くなったと思わせるような描かれ方をしていたため、ラストシーンで登場したときには安心すると同時に感動した。(MIHOシネマ編集部)
本作は、空き巣被害に遭ったルースが動かない警察に呆れ、隣人トニーと犯人を探し出す様子を描いたサスペンスブラックコメディー作品。
特に後半からガラッと展開が変わり、大人しく控えめな性格のルースからは想像もできないようなナイフ使いや銃撃戦の激しさに面食らった。
世の中に不満を持つルースに共感できる部分があり、また、変わり者の隣人の男が渋くてかっこいいので最後まで飽くことなく楽しめた。
「人を思いやろう」という善のメッセージ性を感じられる、素晴らしい作品。(女性 20代)
お人好しで平凡な女が形見の銀食器を盗まれたことや、それでも動こうとしない警察に呆れて、自分で犯人を捕まえようとする物語。ルースは見た目も行動も至って普通なのに、いざとなった時のバイタリティは人一倍で、危険な状況でも持ち前の「お人好し」が出てしまうのが微笑ましかったです。
ブラックコメディとして見ていましたが、後半はかなり過激な描写もありドキドキしてしまいました。トニーが無事だったのもすごく良いラストだと思います。(女性 30代)
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