この記事では、映画『痛くない死に方』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『痛くない死に方』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『痛くない死に方』の作品情報

出典:https://video.unext.jp/title/SID0071639
| 製作年 | 2019年 |
|---|---|
| 上映時間 | 112分 |
| ジャンル | ドラマ |
| 監督 | 高橋伴明 |
| キャスト | 柄本佑 坂井真紀 余貴美子 宇崎竜童 |
| 製作国 | 日本 |
映画『痛くない死に方』の登場人物(キャスト)
- 河田仁(柄本佑)
- 在宅医療に従事する。患者のご家族から電話で呼び出されることを億劫に感じているが、ある患者との出会いによって、在宅医としてのあり方を見つめ直す。
- 井上敏夫(下元史朗)
- 肺がんを患っている。同居する娘と娘の夫がいる。痛みを嫌うため、抗がん剤治療を拒否し、放射線治療でのがん消滅を目指す。
- 井上智美(坂井真紀)
- 敏夫の娘。在宅ワークをしている。父親が苦しむ姿が見ていられず、在宅医療に関心を持ち始めている。
- 本多彰(宇崎竜童)
- 肝臓がんを患っている。同居する妻がいる。陽気でおしゃべり好き。趣味は日常を川柳に置き換えて記録すること。
- 本多しぐれ(大谷直子)
- 彰の妻。職場にやってきた彰と出会い、結婚した。本多夫妻はお互いが心を開いているため、客観的にみても、仲が良く、お似合い。
- 長野浩平(奥田瑛二)
- 河田が頼りにする、在宅医の先輩。患者とその家族に寄り添うことが得意で、これまでかかわってきた全員に好かれている。
映画『痛くない死に方』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『痛くない死に方』のあらすじ【起】
井上敏夫は肺がんを患っており、放射線治療を行っていたが、リンパ節に転移がみられた。それを聞いた娘の智美は在宅医療での緩和ケアに切り替えることにした。
退院した敏夫の家に河田と看護師がやってきた。河田は薬を処方し「次の訪問は10日後」と智美に伝えると、不安そうな表情をしたため「看護師はいつでも来てくれるから大丈夫」と伝えた。
智美は敏夫の看病に努める日々を送っていた。父親が呼吸困難や痛みに苦しむ姿を見ていられず、看護師や河田に連絡を取った。看護師はすぐに駆け付け、酸素濃度を上げるなどの処置を行ってくれたが、河田は来ることがなかった。
そして、敏夫は最期まで痛みに苦しみ、河田が訪問する前に亡くなってしまった。智美は死亡確認のため訪れた河田に「家に帰ってきたのに、苦しい死に方をさせてしまった。呼んでもすぐに来てくれない在宅医を選んでしまった」と悔しさをぶつけた。
智美の言葉に深く反省した河田は、在宅医の先輩である長野浩平に連絡を取った。河田から事の経緯を聞かされた長野は「病院からの紹介状を鵜呑みにするな。カルテではなく、本人を診ろ」と指摘した。
映画『痛くない死に方』のあらすじ【承】
長野のもとに患者の家族から「呼吸が止まった」という連絡が入る。河田は長野に立ち会わせてもらえるよう頼み、その患者のご自宅へ向かった。そこには患者の家族が大勢集まっていた。患者は穏やかな表情で、家族は悲しみに暮れることなく、みんな笑顔だった。河田は自身が理想とする「死に方」を目の当たりにした。
河田は長野のクリニックの研修医となった。そこで、長野は患者だけでなく、そのご家族のことまで知り尽くしていた。河田がなぜそこまでするのか、長野に尋ねると「大病院の専門医は臓器という断片しか診ない。俺たち町医者は物語を見る。そこに魅力を感じる」と答えた。
河田は長野と在宅医として働くなかで、次々と反省点が見つかっていった。そして、智美に謝罪するため、もう一度自宅を訪ねた。智美が呼んだときにすぐに駆け付けるべきだったこと、肺がんの末期という思い込みで病態を診てしまったことを正直に話した。
河田は新たな患者を担当することになった。名前は本多彰といい、肝臓がんで抗がん剤治療を行っていたが、在宅医療に切り替え、最期まで自宅で過ごしたいと、本人が希望していた。
映画『痛くない死に方』のあらすじ【転】
河田は入院している本多の病室を訪ねた。長野のコミュニケーションの取り方を実践し、カルテではわからない、彼のこれまでの人生について聞いた。その結果、本田と意気投合し、順調に良好な関係性を築いた。
そして、本多は退院し、帰宅した。彼の趣味は日常を川柳で書き記すことで、内容は在宅医療に関するものが増えていった。
本多は在宅医療に切り替えてから、マイペースに自宅での生活を妻のしぐれと楽しんでいた。しかし、本多の息子夫婦が在宅医療のことを何も知らない状態で、ただ批判するために家を訪ねてくることもあった。
本多は自宅から見える花火大会を、しぐれと河田と看護師と一緒に楽しんでいた。普段は禁酒していた本多だったが、花火を見て気分がよくなり「飲酒をさせてほしい」と頼んだ。紙おむつを要する状態になり、本多が元気をなくしていることに気づいていた河田は、飲酒と喫煙を許可した。
その日の夜、ベッドに1人になった本多は、この世に悔いがなくなったのか、死への恐怖に関する内容からいつ死んでもいいという内容の川柳に書き換えた。
映画『痛くない死に方』の結末・ラスト(ネタバレ)
河田は本多の死期が迫っていることを感じ取り、しぐれに最期が近いことをあらわす前兆について詳しく説明した。寝る時間が長くなること、つじつまの合わないことを言うこと、興奮して手足を動かすこと、暑がり服を脱ぐことなどを伝えた。そして、実際にこれらの言動に直面したとき、慌てて救急車を呼んでしまうことがないようにと忠告した。
本多は口数が減り、寝る時間が長くなっていた。しぐれはもうすぐ別れが来ることを察し、1人で悲しんでいた。その状況でも、本多は川柳を書くのをやめなかった。
しぐれは本多が手足を動かし始め、呼吸を苦しそうにしている姿を見て、救急車を呼びたいという思いを堪え、河田に電話をかけた。連絡を受けた河田は看護師にも伝えてから、本多の自宅へ向かった。
そして、本多は河田としぐれと看護師に見守られながら、静かに息を引き取った。河田にとって、本多は在宅医としての学びや楽しい思い出を与えてくれた、大切な患者となった。
河田は現在も患者やそのご家族と真摯に向き合う在宅医として、働き続けている。
映画『痛くない死に方』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
在宅医療というテーマをここまでリアルに描いた作品は珍しいと感じた。主人公の医師が患者と向き合いながらも、時に無力さを感じる姿が印象的で、理想と現実のギャップが伝わってくる。終末期の患者がどのように最期を迎えるのか、その選択と葛藤が丁寧に描かれており、「痛くない死」とは何かを考えさせられた。(30代 男性)
医療の現場の厳しさと、人間としての感情の間で揺れる医師の姿に共感した。患者の家族の思いや、本人の希望が必ずしも一致しない現実がリアルで、観ていて胸が苦しくなる場面も多い。それでも、最期に寄り添うことの大切さが伝わってくる作品だった。(40代 女性)
死というテーマを扱いながらも、決して暗いだけではなく、生き方を問いかけてくる作品だった。患者それぞれに異なる背景があり、同じ「死」でもその意味が違うことがよく分かる。医師としての立場と人間としての感情の間で葛藤する主人公が印象的だった。(50代 男性)
観ていて辛い場面も多かったが、それだけ現実に近い描写だと感じた。特に家族の葛藤や後悔がリアルで、自分だったらどうするかを考えさせられる。派手な演出はないが、静かに心に響く作品だった。(20代 女性)
在宅医療の現場をここまで丁寧に描いている点に驚いた。患者と医師の関係だけでなく、家族との関係性も深く描かれていて、終末期医療の難しさが伝わってくる。タイトルの意味を最後まで考えさせられる内容だった。(30代 女性)
医療ドラマとしてだけでなく、人間ドラマとしても非常に完成度が高い作品だと思う。主人公が理想を追い求めながらも現実にぶつかる姿がリアルで、観ていて考えさせられる場面が多い。ラストの余韻も深く、簡単には答えが出ないテーマを扱っている。(60代 男性)
死を扱う作品は多いが、この作品は特に「どう生きるか」に焦点を当てていると感じた。患者の選択や家族の思いが交錯し、簡単に正解を出せないところがリアル。観終わった後、自分の価値観について考えさせられた。(20代 男性)
医療の現場における理想と現実のギャップがよく描かれている。主人公の医師が抱える葛藤や迷いがリアルで、観ていて引き込まれた。患者一人ひとりの人生が丁寧に描かれていて、どのエピソードも印象に残る。(40代 女性)
終末期医療という重いテーマを扱いながらも、押しつけがましくない点が良かった。観る側に考える余地を残しているため、それぞれの立場で受け取り方が変わる作品だと思う。静かながらも強いメッセージ性を感じた。(50代 女性)
派手な展開はないが、その分リアリティが際立っている。患者と医師の関係が淡々と描かれる中で、少しずつ感情が積み重なっていくのが印象的。観終わった後も長く心に残る作品だった。(30代 男性)
映画『痛くない死に方』を見た人におすすめの映画5選
おくりびと
この映画を一言で表すと?
死を通して生を見つめ直す、静かな感動作。
どんな話?
職を失った主人公が納棺師として働き始め、遺体を送り出す仕事を通して「死」と向き合っていく物語。最初は戸惑いながらも、さまざまな別れの場面に立ち会う中で、人の最期の在り方や生きる意味について考えていく。
ここがおすすめ!
死をテーマにしながらも温かさに満ちており、観る者の心に深く響く。丁寧な所作や人との関わりを通して、生と死のつながりを感じられる作品。静かな感動を求める人におすすめ。
人生をしまう時間
この映画を一言で表すと?
在宅医療の現場を見つめる、静謐なドキュメンタリー。
どんな話?
在宅医療を行う医師と患者、その家族の日常を追ったドキュメンタリー。自宅で最期を迎える人々の姿や、それを支える医療者の葛藤がリアルに映し出される。派手な演出はなく、淡々とした日常の中に深い意味が込められている。
ここがおすすめ!
現実の医療現場をそのまま映し出しているため、痛くない死に方と通じるリアリティがある。作り物ではないからこそ伝わる重みがあり、死と向き合うことの意味を深く考えさせられる作品。
最高の人生の見つけ方
この映画を一言で表すと?
限られた時間の中で人生を輝かせる感動のロードムービー。
どんな話?
余命宣告を受けた二人の男性が、人生でやり残したことを叶えるために旅に出る。性格も境遇も異なる二人が交流を深める中で、それぞれの人生観が変わっていく様子が描かれる。
ここがおすすめ!
死を前にした人間の生き方に焦点を当てており、前向きなメッセージが心に残る。ユーモアと感動がバランスよく描かれており、重すぎずに深いテーマを楽しめる点が魅力。
余命10年
この映画を一言で表すと?
限られた時間の中で愛と生を見つめる切ないラブストーリー。
どんな話?
不治の病により余命が限られている女性が、恋愛を避けながらも一人の男性と出会い、心を通わせていく物語。残された時間をどう生きるかという問いが、静かに描かれる。
ここがおすすめ!
生きることと死を受け入れることの葛藤が丁寧に描かれており、感情移入しやすい。涙を誘う展開ながらも、人生の尊さを感じられる作品で、余韻が長く残る。
そして父になる
この映画を一言で表すと?
家族の絆と選択を問いかける、繊細なヒューマンドラマ。
どんな話?
出生時に子どもが取り違えられていたことが発覚し、二つの家族がそれぞれの選択を迫られる。血のつながりか、共に過ごした時間かというテーマを軸に、家族の在り方が描かれる。
ここがおすすめ!
家族や人生の選択について深く考えさせられる作品で、痛くない死に方と同様に答えのない問いを投げかけてくる。静かな演出とリアルな感情描写が魅力で、じっくり味わいたい一本。



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