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映画『ジェシカ(2018)』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ジェシカ(2018)』の概要:殺人や盗みを働く孤児の絶滅を願う近未来。愛情も知らず生きるために罪を犯し続ける孤児たちを救うため、一人の女性が立ち上がった。ジェシカは孤児を集め惜しみない愛情を注ぎ、特殊部隊と対峙する。

映画『ジェシカ』の作品情報

ジェシカ

製作年:2018年
上映時間:97分
ジャンル:SF、アクション、ファンタジー
監督:キャロリーヌ・ポッジ、ジョナタン・ヴィネル
キャスト:アオミ・ムヨック、ゼバスティアン・ウルツェンドウスキ、オギュスタン・ラグネ、ポール・アミ etc

映画『ジェシカ』の登場人物(キャスト)

ジェシカ(アオミ・ムヨック)
孤児“オーファン”達の母であり姉であり、女神のような存在。惜しみなく愛情を注ぎ、オーファン達と共に暮らし、一つの家族として絆を深めている。
ミカエル(ゼバスティアン・ウルツェンドウスキ)
黒髪で穏やかな青年のオーファン。ジェシカを母のように慕っている。カミーユと出会い逢瀬を繰り返して恋人同士になる。ルカとは仲良しで、宥める役割を持つ。
ルカ(オウギュスタン・ラグネ)
坊主頭の少々、短気な青年でオーファン。かつて妹がいたが、先を憂い自ら殺害したことで心に深い傷を持つ。内に籠る癖があり、妹と共に過ごす妄想で心の均衡を保っている。
ライデン(ポール・アミ)
一番の年長で戦闘に長けたオーファン。終わりのない闘争に絶望を抱いており、ちょっとしたことですぐに落ち込み破壊衝動がある。日本刀の使い手で、若者達の訓練指導をしている。
ケヴィン(エディ・スィーヴァン)
金髪の年若い少年でオーファン。ジェシカとオーファン達に救われ仲間となるが、特殊部隊の襲撃により命を落とす。新入りであり、自傷行為がある。末の若者と仲が良かった。
カミーユ(マヤ・コリーヌ)
ミカエルと恋に落ちる一般市民。黒髪で可愛らしい容貌をしているが、ミカエルがオーファンだと知っても尚、彼との愛を貫き通そうとする。

映画『ジェシカ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ジェシカ(2018)』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ジェシカ』のあらすじ【起】

愛情を知らず、生きるために盗みや殺人を働くオーファンと呼ばれる孤児たちの絶滅が望まれる未来社会。オーファンは社会不適合者として認定され、政府は特殊部隊を組織しテロリストでもある彼らの撲滅に勤しんでいた。そんな中、若者ばかりのオーファンをまとめ、組織化するある1人の女性が現れる。ジェシカはオーファンたちに愛情を注いで寄り添い生活を共にし、彼らの命を守るべく行動しているのだった。

そのお陰もあってオーファンたちは次第に凶暴性を静め、結束を深めていく。新たな仲間となったケヴィンをオーファンたちはそれぞれに歓迎した。ジェシカは彼らの母親であり、姉でありリーダーだった。

ジェシカはオーファン達に戦うための訓練を行うことと、昼寝の時間を守ることを徹底させていた。そうすることで十分な休息を取り、それぞれに理解を深め更なる結束を強めるためだ。オーフェンは社会でも蔑まれ疎まれる存在であるため、心に何らかの深い傷を負っている。ケヴィンもまた同様で自傷行為を繰り返したが、ジェシカはその度に彼を労り抱き締め、愛情を注ぎ精神的な支えとなるのだった。

戦うための訓練は年長のライデンが指導する。若者達は肉体を鍛え武器の扱いを学び戦うための心構えをしていく。そうして、ケヴィンも1人の戦士として成長していった。

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映画『ジェシカ』のあらすじ【承】

ところが、ある日。オーファン達はジェシカの誕生日プレゼントにケーキを買いに行き、特殊部隊に発見されてしまう。すぐさま反撃したものの、新入りのケヴィンが頭部に銃弾を受け亡くなってしまうのだった。

隠れ家が見つかってしまったため、逃走を余儀なくされたジェシカ達。その後、仲間のルカとミカエルが孤島の豪邸を次の隠れ家として選んだ。ジェシカと仲間達を呼び寄せ、彼らが到着するまで食糧の買い出しに出掛ける。そして翌日、ジェシカと仲間達が到着。ようやく家族が集まり、一同は束の間の平和と平穏を得るのだった。

そんなある日、末の若者が誤って家のシャンデリアを破壊してしまい、酷く怒ったミカエルが彼に暴力を振るってしまう。ジェシカはミカエルを落ち着かせ、気分転換にルカと共に海へ向かわせることに。ルカが海へ泳ぎに行っている間、カミーユという少女と出会ったミカエル。彼女と世間話をしていると、ルカが波打ち際に上がって来る。彼にはかつて妹がいたが、未来を憂い自らの手にかけてしまったことが心の傷となっている。ミカエルは溺れかけたルカの介抱をするため、カミーユとは別れた。

映画『ジェシカ』のあらすじ【転】

帰宅したミカエルは末の若者と和解。末の若者はケヴィンと仲が良かったため、密かに悲しんでいたのだ。ライデンもまた、この先に不安を抱き精神的に不安定となってしまう。そこで、ジェシカは彼らを励ますため、それぞれに欲しがっていた物をプレゼントした。

このことで気分を持ち直した彼らは鋭意、訓練へと励み共にゲームを楽しんでは昼寝をした。そんなある夜、近所のホームパーティーへ紛れ込んだミカエルとルカ。そのパーティーにはカミーユも来ており、再会したミカエルは彼女との距離を縮める。しかし、少し離れていた間にルカが若者と乱闘騒ぎを起こしてしまい、すぐに撤退する羽目に。外出を禁止しているわけではないので、このことはジェシカへと報告されたが、彼女はルカを怒らずに労った。

オーファン達にとって、ジェシカは孤高の存在であり高嶺の花であり、女神のような存在である。誰もが彼女を妄信し一家の主として認めていた。故にルカが密かに妹との妄想に耽っていることも、ミカエルがカミーユに恋をして密かに逢瀬を繰り返していることも、末の若者がケヴィンの死で思い悩んでいることも知らなかった。カミーユへの恋心を募らせたミカエルは、彼女へと本心を綴った手紙を渡し判断を委ねた。

オーファンであることは伏せていたが、あらゆる悪事を重ねてきたことを明かす。すると、カミーユはミカエルの手紙を読んでも尚、彼と付き合い続けることを選んだ。ミカエルは彼女との関係を続け更に親密になっていく。

映画『ジェシカ』の結末・ラスト(ネタバレ)

そんな中、深夜に悪夢を見てライデンへと助けを求めた末の若者が、焼身自殺を図り亡くなってしまう。誰もが密かに思い悩んでいた彼のことに気付かなかったことを酷く悔やんだ。中でもジェシカの落ち込みようは酷く、床に臥せったまま何日も起き上がれず引き籠る日々を送った。

ライデンは末の若者が助けを求めてくれたのに、まともに話を聞いてやらなかったことに責任を感じ、ジェシカからの愛情や家族として寄り添って暮らすことなど無意味だと断定してしまう。そうして、彼は武装し単独で飛び出して行く。ジェシカ達も彼を追って行ったが、浜辺で一組のカップルを殺し茫然としているライデンを発見。そのせいで住民は特殊部隊へと通報してしまうのだった。

ジェシカ達はライデンを恨むことも逃げることもせず、この終わりなき闘争を終わらせようと心を決める。誰もが隠れ住むことに辟易としていたのだ。彼らは住処へと火を放ち、各々に武装し戦闘準備を整えた。そこへ新たにカミーユも加わり、学校を占拠。数日を過ごしたが、カミーユは戦闘訓練も受けていない非戦闘員である。ルカとミカエルは彼女が寝ている間に安全な場所へと避難させた。
そうして、たった10人のテロリストたちは、特殊部隊という名のドローンの大群へと猛然と立ち向かうのであった。

映画『ジェシカ』の感想・評価・レビュー

監督はキャロリーヌ・ポギとジョナタン・ヴィネルの男女コンビ。2人がプレイしていたゲーム『メタルギアソリッドV』から大きな影響を受け、制作された作品。今作ではアクションシーンを限りなく減らし、シャープな表現を極限まで追求したゲーム的な映像を目指している。

可能なまでの鮮明な画像を求めたと言うだけあって、穏やかな暮らしの景色が素晴らしく美しい。確かにゲーム的な雰囲気を保ち、近未来を感じさせる要素はドローンだけだが、充分に近未来を感じさせる。ただ、突っ込みどころはある。戦闘シーンも僅かで、拍子抜けする作品ではあるが、阻害された孤児たちの精神的な内面を繊細に描いており、戦いの裏側を見た気分になる。(MIHOシネマ編集部)


かなりシュールな作品でした。ジャケットからB級感が漂っていたのであまり期待していませんでしたが、正直面白くないと言うよりも、意味が分からない部分が多く、この作品を見て何を感じれば良いのだろうと疑問に思ってしまいました。
極限まで音楽が無くされた作品なので美しい近未来の描写にすっと入り込むことが出来ましたが、設定がちぐはぐだったりと荒削りな部分が目立ってしまっていた気がします。
あと一歩な惜しい作品ですが、後半は感動できる展開もあり面白かったです。(女性 30代)

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