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映画『仮面ライダー THE NEXT』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『仮面ライダー THE NEXT』の概要:本郷猛と一文字隼人が秘密結社ショッカーを裏切ってから2年が経っていた。猛は教師として働いており、早退を繰り返す生徒の菊間琴美を心配するようになる。琴美は連絡が取れなくなった親友のことを心配しており、密かに情報を集めていた。

映画『仮面ライダー THE NEXT』の作品情報

仮面ライダー THE NEXT

製作年:2007年
上映時間:103分
ジャンル:SF、アクション
監督:田崎竜太
キャスト:黄川田将也、高野八誠、加藤和樹、石田未来 etc

映画『仮面ライダー THE NEXT』の登場人物(キャスト)

本郷猛 / 仮面ライダー1号(黄川田将也)
城南大学付属高等学校の教師。動く車を手で止めるなど、並外れた力を持つ。真面目で天然な性格。生徒達から馬鹿にされ、言うことを聞いてくれないのが悩み。
一文字隼人 / 仮面ライダー2号(高野八誠)
猛の親友。口は悪いが、友人思いの優しい一面を併せ持つ。改造人間にされた影響で、体がボロボロの状態。黒い血管が浮き出て、日常の中でも激しい苦しみに耐えている。
風見志郎 / 仮面ライダーV3(加藤和樹)
IT企業「エクサストリーム」の元社長。秘密結社ショッカーが行った実験により、強力な力を得る。周りからシスコンと言われるほど、妹のちはるを大切にしている。
菊間琴美(石田未来)
城南大学付属高等学校の生徒。ちはるの親友。両親は離婚しており、それぞれ別の相手と再婚している。家に居場所がないため、1人暮らしをしている。口が悪い。連絡が取れなくなったちはるを心配して、何があったのか1人で調べていた。
風見ちはる(森絵梨佳)
志郎の妹。アイドル歌手。他のアイドルから嫉妬され、階段から突き落とされる。その時、配電盤に当たってしまい、顔が焼けただれる。整形手術をしても怪我が治らなかったため、それを苦に自殺をしてしまう。

映画『仮面ライダー THE NEXT』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『仮面ライダー THE NEXT』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『仮面ライダー THE NEXT』のあらすじ【起】

引き籠りの男性が自室のパソコンで好きなアイドルの音楽を聞いていると、雑音が混じり始めた。配線を弄り直していると、突然紙を刺すような音が聞こえてきた。音の方を向くと、部屋に飾ってあったアイドルのポスターの目の部分が破れていた。しかも、音楽が歪み始め、変な声が聞こえてきた。男性は訳が分からず、恐怖に顔を歪めた。

男性の母は突如聞こえた大音量の音に驚き、普段は入らない息子の部屋に足を踏み入れた。薄暗い部屋を進んで行くと、壊れた眼鏡が落ちていた。母がその眼鏡を拾い上げると、後ろにあったクローゼットから突然人が飛び出してきて倒れた。それは息子の照夫だった。照夫の顔は刃物のようなもので傷をつけられていた。世間では、アイドル歌手の風見ちはるの「プラチナ・スマイル」という曲に入っている呪いの言葉を聞くと、殺されるという噂が囁かれていた。

本郷猛と一文字隼人が、秘密結社ショッカーを裏切ってから2年が経っていた。猛は城南大学付属高等学校で教師をしていたが、生徒達にからかわれ、真面に授業を進めることさえできない状況だった。ある日、菊間琴美という生徒が、早退しようとしている場面に出くわす。猛は体調が悪いのかと思って心配するが、琴美は猛を邪険にして帰って行った。それでも猛はめげずに琴美の家を訪ねるが、相手にしてもらえなかった。

琴美はレストランで、ちはるのファンクラブの会長である岡村と待ち合わせをした。車でやって来た岡村は琴美に声を掛けた後、「プラチナ・スマイル」を聞きながら駐車場に向かった。しかし、突然現れた、顔に包帯を巻きつけた人物に襲われてしまう。琴美は遅い岡村を心配して探しに行き、車内が血まみれになった車を発見する。琴美が恐る恐る車に近づくと、車内から岡村が出てきて息絶えた。そこに猛は偶然居合わせ、気絶した琴美を自宅に送り届けた。

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映画『仮面ライダー THE NEXT』のあらすじ【承】

猛は目を覚ました琴美から、ちはるが親友だったことを聞かされる。琴美はちはると連絡が取れなくなったことを心配していた。最後の電話で、ちはるは思いつめたようなことを話しており、泣いていたのだ。話を聞いた猛は協力を申し出るが、役に立たないと切り捨てられる。

琴美がちはるに会いに行くことを決心し、ちはるの家に向かっていると、琴美を心配して猛が後をつけてきた。琴美が猛を邪険にしながら、ちはるが暮らすマンションに行くと、上からちはるが落ちてきた。2人は慌ててちはるに駆け寄るが、その女性は自分がちはるじゃないと呟いた。その女性の脳裏には、社長の命令でちはるの顔に整形した日のことが浮かんでいた。琴美は訳が分からず戸惑うが、詳しく聞く前に女性は息絶えてしまう。

猛達の前にショッカーの仲間の女性(チェーンソーリザード)と戦闘員達が現れる。組織を裏切った猛を始末しに来たのだ。猛は琴美を逃がすと、生身のままショッカーと戦うが全く歯が立たなかった。仕方なく仮面ライダー1号に変身して戦った。その姿を琴美に見られてしまう。猛は琴美に逃げろと叫んだ。そして、戦闘員達と戦い、隙を突いて自分も逃げ出した。

琴美はクラスメイトからの苛めに遭い、男達の車に連れ込まれてしまう。それを偶然目撃していた猛は、手で車を止め、襲ってきたバイクのタイヤを外した。男達は人間離れした猛の行動に恐れ戦く。高校の生徒達もその姿を見ており、猛に対して恐怖心を抱き怯えるようになる。

琴美はちはるの捜索について、猛に協力を求めた。猛は自分の傍にいれば危険な目に遭うと拒むが、琴美の意思は固かった。猛はそんな琴美の思いを受け、協力することにした。2人はまず、ちはるの兄である風見志郎に会いに行った。志郎 はIT企業の元社長だったが、2か月前に志郎の会社の社員が突然姿を消したことで会社を失っていた。オフィス内は、まるで社員達が今さっきまで仕事をしていたかのような状況だった。マスコミが志郎の居場所を突き止めるが、志郎は別荘に引き籠り、社員達に何があったのか何も話そうとはしなかった。

映画『仮面ライダー THE NEXT』のあらすじ【転】

琴美と猛は別荘内に侵入し、志郎にちはるのことを問い掛けた。だが、そこにチェーンソーリザードと戦闘員が現れる。志郎はチェーンソーリザードの仲間で、仮面ライダーV3だった。猛は仮面ライダー1号に変身して、仮面ライダーV3達と戦った。しかし、歯が立たず、取り囲まれてしまう。絶体絶命の中、友人である一文字隼人こと仮面ライダー2号が現れ、猛は助け出される。猛は音信不通だった一文字が生きていたことを喜ぶが、一文字は何も話さずに去っていった。

志郎は琴美をきっかけに、現在のちはるの状況が心配になる。ちはるに会いに行くが、そこにいたのは顔が同じなだけの別人だった。志郎は会いに来た琴美達に、ちはるの身に何が起こっているのか質問した。だが、それに答えられる人は誰もいなかった。猛は社員の行方不明事件が何か関係しているのではないかと、逆に志郎に質問した。志郎は会社で起こったのはショッカーの実験で、自分が選ばれた人間であることを話した。ショッカーは「ナノロボット」と呼ばれる細菌サイズのロボットを作り、志郎の会社に散布していた。「ナノロボット」は人体を内側から改造し力を与えるが、適合できなかった者は朽ちるように死んでいった。生き残った志郎は仮面ライダーV3に、秘書の女性はチェーンソーリザードとなったのだ。ちはるもその会社内にいたのだが、ショッカーが会社を閉鎖する前に外に出ていた。

猛は一文字に会いに行き、一緒にバーを訪れた。今までどこで何をしていたのか尋ねるが、一文字は何も話そうとはせず、帰ろうとした。だがその時、一文字の手に嵌めたグローブから、黒い血が流れた。猛はそのことを問い詰めようとするが、話を聞く前に志郎が現れる。志郎は自分の巨大な力をより深く感じるため、猛と一文字を倒そうとしていた。一文字はその姿がかつて組織に忠誠を誓っていた頃の自分と重なり、志郎を嘲笑った。2人が一触即発になる中、猛の携帯に琴美からちはると一緒にいると連絡が入る。

映画『仮面ライダー THE NEXT』の結末・ラスト(ネタバレ)

猛達が見守る中、琴美はちはるに本物のちはるをどうしたのか詰問した。ちはるに成り代わっている女性は、本物のちはるの人気をやっかみ、別の女性と悪戯を画策したことを話した。ほんの少し怪我をすればいいと思っていたのだが、階段から突き落とされたちはるは、運悪く配電盤に当たって感電してしまう。ちはるは生きていたが、顔は焼け爛れ入院することになった。その後、自分で屋上から飛び降りて自殺してしまったのだ。志郎はちはるから送られてきた腕時計を握り締め、妹の死を嘆いた。琴美がその腕時計を触ったとき、針が激しく回転を始めた。

ちはるは整形手術を行うが、左半分は醜く焼けただれたままだった。ちはるはそのことを憂い、担当マネージャーに自分の腕時計を兄に送って欲しいとメールで伝えて屋上から飛び降りた。琴美は実際に目の前で起こっているかのように、そのことを見ていた。地面に倒れたちはるは起き上がり琴美に何かを伝えようとするが、話を聞く前に琴美は現実世界に戻ってしまう。

ちはるの腕時計は、3時を指しながら激しく揺れていた。志郎はそれを見て、ちはるがショッカーの実験を止めて欲しがっているのではないかと思う。明日の3時に、ショッカーの海外支部から埠頭に大量のナノロボットが到着する予定なのだ。話を聞いた猛は、人々を守るためにもショッカーと戦うことを決める。だが、志郎は組織を裏切ることはできず、猛と一緒に行くことを拒んだ。そう思いながらも1人で戦いに行く猛が心配で、志郎は一文字に猛を止めて欲しいと頼んだ。一文字は猛に会いに行き一緒に戦うことを申し出るが、突然腹を殴られる。一文字の体はボロボロで、戦えるような状態ではなかったのだ。猛は一文字を残して、バイクで走り去った。

琴美は事務所の社長を問い詰めるが、社長は話をはぐらかすばかりだった。そんな時、ちはるが動揺して暴れているため、マネージャーが助けを求めに来た。社長がちはるの様子を見に行っている間、琴美は「プラチナ・スマイル」を聞いた。その頃、社長とマネージャーは顔に包帯を巻いた人物に殺されていた。ちはるはそれを見て泣き叫び、部屋の隅に逃げた。一方、猛はショッカーの戦闘員達と戦っていたが、苦戦を強いられていた。すると、仮面ライダー2号に変身した一文字が現れ助けられる。

ちはるの思いを受け、仮面ライダーV3が助けに現れる。仮面ライダー1号・2号・V3は協力して戦闘員達と戦った。V3がチェーンソーリザードを倒すと、そこに本物のちはるが現れる。ちはるは「ナノロボット」の影響で、体が変形して背に触手のようなものを生やしていた。ちはるは志郎を攻撃しながら、涙ながらに殺してくれと頼んだ。「プラチナ・スマイル」を聞いていた琴美にも、死を願うちはるの声が聞こえていた。琴美は助けてあげられなかった親友を思い悲しんだ。志郎も涙を流しながら、妹の願いを叶えるために拳を振るった。ちはるは微笑みながら、そんな兄を見ていた。

仮面ライダー1号・2号は悲しむV3を助け、燃え盛る建物を後にした。2号の体はボロボロだったが、苦しみを耐え、笑顔で去って行った。猛はそんな友人の姿を心配しながら見送った。その後、猛は父兄からの苦情により、学校をクビになってしまう。猛の力を恐れてのことだった。猛は落ち込むが、琴美から初めて先生と呼ばれ、一緒に帰ろうと誘われる。猛は琴美の笑顔に元気をもらい、笑顔で頷き返した。

映画『仮面ライダー THE NEXT』の感想・評価・レビュー

仮面ライダーFIRSTに続く本作品はV3が登場する。設定なども含め、大衆的に広まっている仮面ライダーシリーズとはまったく別口のものだと考えておいた方が良いだろう。前作でも、仮面ライダーに改造されてしまうと定期的に体の血液を入れ替えないと生きていけないなど、なかなか酷な設定となっている。単純なライダー対怪人といった構図ではなく、それぞれが自分の運命をどう受け入れていくかという部分に焦点を置いている、いわば大人向けの仮面ライダー作品である。(男性 30代)


完全に「大人向け」の仮面ライダーでした。『仮面ライダー THE FIRST』に続く今作は、初代仮面ライダー本郷猛が登場しますが演じるのは藤岡弘、ではありません。完全に新しい仮面ライダー1号として捉えた方が良さそうです。
「人造人間」に改造されてしまうという設定は理解をしていたものの、実際に作中で描かれていた表現はかなり過激で、子供には難しいだろうと感じました。そういった意味でも「大人が楽しめる」ストーリーとなっていて、昔仮面ライダーが好きだった世代には「新たな」仮面ライダーとして見てもらえるのではないでしょうか。(女性 30代)

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