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映画『河童のクゥと夏休み』あらすじネタバレ結末と感想

この記事では、映画『河童のクゥと夏休み』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『河童のクゥと夏休み』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『河童のクゥと夏休み』の結末までのストーリー
  • 『河童のクゥと夏休み』を見た感想・レビュー
  • 『河童のクゥと夏休み』を見た人におすすめの映画5選

映画『河童のクゥと夏休み』 作品情報

河童のクゥと夏休み

  • 製作年:2007年
  • 上映時間:138分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、アニメ
  • 監督:原恵一
  • キャスト:田中直樹、西田尚美、なぎら健壱、ゴリ etc

映画『河童のクゥと夏休み』 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

[miho21]

映画『河童のクゥと夏休み』 あらすじネタバレ(起承転結)

映画『河童のクゥと夏休み』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『河童のクゥと夏休み』 あらすじ【起・承】

時は江戸時代。
河童の親子が役人に話をしに来た。
竜神沼に住んでいるその河童の親子は、埋め立てにより住処を失ってしまう危機に陥っているのだ。
しかし役人にそれを頼んだ時、父親は刀で切り殺されてしまった。
子供も切られそうになった時、突然地震が起こった。
子供河童は地割れに落ちてしまった。

康一は学校の帰り道、石の中に河童の化石があることに気が付く。
しかも水をかけたら生き返ったのだ。
すぐさま家に連れて帰り、家族に見せる康一。
クゥと鳴くことからクゥと名付けられた。

最初は渋っていた両親も餌を考えたり、体のことを考えたりと世話をしはじめる。
そんなある日康一はリュックにクゥを入れて、自転車で外に出かけた。
クゥのことは秘密である。

河童伝説は岩手県の遠野が有名だと聞いて、康一はクゥを連れて遠野に向かう。
もしかしたらクゥの他にも河童がいるかもしれないと考えたのだ。
しかし思うほど簡単に見つけることはできない。

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映画『河童のクゥと夏休み』 結末・ラスト(ネタバレ)

恐れていたことが起きる。
康一の家に河童がいるのでは?と噂が立ち始めたのだ。
写真が撮られてしまったため、康一の家は報道陣に囲まれてしまう。
しかし本当のことが言えない康一は友達とも上手くいかなくなっていった。

クゥはTV局にいた。
どうしても出演しなければいけなくなってしまったからである。
そこに一緒に出演した民俗学者が紹介したのが河童の腕のミイラだった。
何とそれはクゥの死んだ父のものだった。
取り乱したクゥはその手を持って逃げ出してしまう。

クゥは今や時の河童。
どこにいても騒がれるクゥは、東京タワーを上ってしまう。
真夏の暑さで弱ったクゥは飛び降りて楽になろうかと考える。
するとその時だった。
竜神が現れ、大雨が降る。
水を得て元気になったクゥは助けられ、無事に家に帰った。

クゥに手紙が届いた。
その差出人は沖縄に暮らすキジムナーだった。
キジムナーもまた現世界にはいない物体である。
クゥは行く決心をして沖縄に行かせてくれと頼んだ。

康一一家はそれを快諾。
また会おうと約束をしたのだった。

映画『河童のクゥと夏休み』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『河童のクゥと夏休み』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

もっとアニメ的な内容なのかと思っていた

本作品は実は見た目がアニメだというだけで、内容や描写はかなりリアルである。
特に可愛らしい河童の物語だと思って見始めた冒頭で、いきなり父親河童が役人に切り殺されるというシーンがかなりショッキングなものであった。
その後化石となり見つかった時も、思っていた河童の可愛い姿ではなくリアルにひからびており少し先も不安になる。

しかし主人公の康一ファミリーもまた、どこか現代に良くいるリアリズムなファミリーであり特に妹の河童への態度がまた良い。
最初に河童を見つけた時はきっと誰もがこんな態度に決まっているだろう。
いかにもアニメーションらしい可愛い雰囲気からはほど遠い作品であるこの映画は、子供向けといいよりは親子向けである。
台詞もきつく、汚い言葉も使うため小さい子供にはあまり見せたくないなと思ってしまうほどだ。

ETの模写

この作品を見て思ったことはまずETのようだということ。
特に男女の兄弟設定、康一がリュックに入れて自転車で出かけるシーンなどはまさに映画へのオマージュに感じる。
そう思ってみると河童の姿もETに似ているような気もしてくるから面白い。
ありがちではあるが、最後に江戸時代に戻らずに沖縄に行きたいというラストは良かった。
北京原人という映画が昔あったが、やはり現代で生きていくため暮らせる場所を探すというオチだった。
それにどことなく似ていると急に思い出してみたのである。


河童は妖怪の一種だと思っていた私にとって、今作に登場するクゥは予想以上に人懐っこいし、人間の生活にも直ぐに慣れていくしとイメージを覆されるものばかりでした。
子供向けの作品かと思いましたが、一つ一つの描写が妙にリアルで、ストーリーも意外としっかりしているので大人が見ても楽しめるでしょう。もし、自分の目の前に河童が現れたら、こんなリアクションをしてしまうだろうなとものすごく共感できる家族の表情が良かったです。(女性 30代)


絵柄が古く、リアルです。一癖ありますが慣れると味わい深く、心にこびりつきます。東久留米市を舞台としており、山や空、緑等の背景が綺麗で癒されます。江戸時代に生まれた河童が、現代に現れ人間と共存する。現実には生じ得ない、神秘的な世界にどっぷり浸ることができました。河童のクゥは礼儀正しくて純真、愛嬌があるためすぐに親近感が湧きます。キャラクターとして最高でしょう。しかし、人間のがめつさや身勝手さを如実に表現していますから、途中から重苦しい心持ちとなりました。(女性 30代)


純粋に泣きました。クゥが人間社会でどんどん傷ついていく様子を見るのが辛くて仕方なかったです。ラスト、クゥが仲間と出会って去っていく場面は切なさと安心感が混じり合って不思議な気持ちになりました。康一くんの成長物語としても素晴らしかったし、何より“異質なもの”への接し方について問いかける映画でした。(20代 女性)


子ども向けアニメと侮るなかれ。この映画は、環境問題、いじめ、メディアの暴力など、多くの社会的テーマを静かに、しかし鋭く描いている良作です。河童という架空の存在を通じて、私たちの社会の矛盾が見えてくる。特にペット感覚で接していた家族が、クゥに本当に向き合い始める流れが胸を打ちました。(50代 男性)


家族で観ましたが、大人が思わず涙するシーンが多い映画です。康一とクゥの友情がとても自然で、まるで本当にあった話のように感じました。特に後半、クゥが「もうここにはいられない」と決断するくだりは、大人になっても心に刺さるものがありました。優しさと痛みが同居する、深いアニメーション映画です。(40代 女性)


絵のタッチやテンポがゆったりしていて、昔ながらのアニメーション映画の良さを感じました。クゥの表情や動きも愛らしく、最初は癒されましたが、途中から一転して社会の厳しさが浮き彫りに。まさかここまで重い展開になるとは思わず、心の準備ができていませんでした。大人の鑑賞にも十分耐えうる内容です。(20代 男性)


この映画は、子どもにとっての「成長」と「別れ」を描いた作品だと思います。康一がクゥとの出会いを通して、命の尊さや他者を思いやる心を学ぶ過程に胸を打たれました。最後のシーン、クゥと別れた後の康一の表情がとても印象的で、あれだけで彼の変化が伝わってきます。静かだけど深い作品です。(10代 女性)


小学生の息子と観たのですが、最初は笑っていた息子も後半は静かに見入っていました。親としても考えさせられる部分が多く、特にマスコミやSNSによる「晒し」の怖さがリアル。フィクションの中に現実が詰まっていて、大人も見逃せないアニメ映画です。親子で語り合いたくなる一本でした。(30代 男性)


正直なところ、想像以上に重かったです。でも、それがこの映画の魅力だと思いました。クゥという存在を通して、人間が持つ排他性や恐怖を真正面から描いていて、「これを子どもに見せていいのか」と一瞬迷うほど。でも、だからこそ、子どもと一緒に“いのち”について話すきっかけになる作品です。(50代 女性)


クゥと康一の絆に泣きました。特にクゥが初めて自分の過去を語るシーンでは、涙が止まりませんでした。人間に踏みつぶされた家族、信じた人間に裏切られる悲しみ。アニメでここまで社会的メッセージを込められるのかと感心しました。ラストの別れは寂しいけれど、未来への希望も感じさせてくれました。(30代 女性)

映画『河童のクゥと夏休み』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『河童のクゥと夏休み』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

おおかみこどもの雨と雪

この映画を一言で表すと?

母の強さと子の成長を描いた、美しくも切ない命の物語。

どんな話?

人間の女性と“おおかみおとこ”の間に生まれた雨と雪。父の死後、母は二人の子どもを守りながら、田舎で新たな生活を始める。人と違うことの葛藤、成長、そして家族の絆を描いた心揺さぶるアニメーション。

ここがおすすめ!

優しいタッチの映像と丁寧な心情描写が、子どもと大人の視点どちらにも響く傑作。『河童のクゥと夏休み』のように、自然や他者との共存、成長というテーマが深く描かれており、観る人の心に長く残ります。

もののけ姫

この映画を一言で表すと?

人と自然、共に生きるために何を選ぶかを問う壮大な神話。

どんな話?

呪いを受けた少年アシタカが、人と自然の争いの最前線となる森を訪れる。人の業と森の精霊たちの戦いの中で、アシタカは調和の道を探っていく。ジブリならではの哲学と圧倒的な世界観が魅力の作品。

ここがおすすめ!

壮大なテーマを持ちながらも、繊細なキャラクターたちの感情が丁寧に描かれています。『河童のクゥと夏休み』と同じく、日本古来の精霊・自然・人間の共生をテーマにした、考えさせられる名作です。

となりのトトロ

この映画を一言で表すと?

懐かしさと優しさに包まれた、夏の日の魔法の思い出。

どんな話?

病気の母を見守るため田舎に引っ越してきた姉妹が、森に住む不思議な生き物・トトロと出会う。日常の中の小さな冒険や心の交流が描かれる、子どもと自然が紡ぐファンタジー。

ここがおすすめ!

誰もが一度は感じたことのある“子どもの夏休み”の原風景が広がる物語。『河童のクゥと夏休み』のような、日本の田舎と不思議な存在との交流が魅力的で、世代を問わず心が癒される作品です。

ぼくの名前はズッキーニ

この映画を一言で表すと?

傷ついた心が少しずつほぐれていく、あたたかな再生の物語。

どんな話?

母を亡くし、養護施設に預けられた少年ズッキーニが、同じように心に傷を抱えた仲間たちと出会いながら、少しずつ前向きになっていく。ストップモーションで描かれる心の機微が秀逸な感動作。

ここがおすすめ!

大人も泣ける繊細な感情描写と、決して重くなりすぎないユーモアのバランスが絶妙。『河童のクゥと夏休み』と同じく、子どもの目線から社会や人間の優しさ・残酷さを描く深い作品です。

パディントン

この映画を一言で表すと?

迷いクマがくれたのは、笑顔と家族のかたち。

どんな話?

ペルーからロンドンにやってきた赤い帽子のクマ・パディントン。人間の家族に引き取られ、トラブルを巻き起こしながらも、街の人々と心を通わせていく心温まるファミリー映画。

ここがおすすめ!

かわいらしい外見に反して、テーマは「受け入れること」と「居場所」。『河童のクゥと夏休み』で描かれた異種間の交流や、社会とのギャップといった要素を、よりポップに楽しめる良作です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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