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映画『キング・オブ・トロール 勇者と山の巨神』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『キング・オブ・トロール 勇者と山の巨神』の概要:19世紀半ばのノルウェーには、王女が18歳の誕生日までに結婚しないとトロールに攫われ奴隷にされるという伝説が息づいていた。18歳の誕生日を迎えた王女キリステンは、政略結婚に反対した結果伝説の通りトロールに捕まってしまう。王女を助け出すため冒険心が強い青年エスペンは、トロールの住む「畏れの山」へと向かう。

映画『キング・オブ・トロール 勇者と山の巨神』の作品情報

キング・オブ・トロール 勇者と山の巨神

製作年:2017年
上映時間:104分
ジャンル:ファンタジー、アドベンチャー
監督:ミケル・ブランネ・サンデモーゼ
キャスト:ヴェービョルン・エンゲル、マッツ・ショーゴード・ペテルセン、アイリ・ハーボー、アラン・ハイド etc

映画『キング・オブ・トロール 勇者と山の巨神』の登場人物(キャスト)

エスペン(ヴェービョルン・エンゲル)
お遣いや仕事は全くできないが、好奇心と冒険心は旺盛な青年。3兄弟の末っ子。森の中で結婚式から逃げ出してきたキリステンと出会い、恋に落ちる。攫われた彼女を救うため、トロールの住む「畏れの山」を目指す。
キリステン(エイリ・ハーボー)
ノルウェー王宮の王女。好奇心旺盛で活発な18歳。スウェーデンの王子フレデリクと18歳の誕生日に政略結婚をする手筈だったが、結婚を嫌がり王宮から逃亡。伝説通りトロールに捕らえられてしまい、洞窟に幽閉される。
ペル(マッツ・ショートゴード・ペテルセン)
エスペンの兄。3兄弟の長男。父親のために家の仕事を手伝いながら責任感のある性格に育つ。エスペンのおっちょこちょいに心底呆れているが、末っ子なので憎めないでいる。
パール(エリアス・ホルメン・ソーレンセン)
エスペンの兄。3兄弟の次男。食欲旺盛で、どんな危機的状況でも食事を大切にする。ペルとエスペンの仲を取り持つ仲介者。
フレデリク王子(アラン・ハイド)
悪賢いスウェーデンの王子。ワンマンだが臆病な性格で、自分が助かるためならどんな犠牲も厭わない。キリステンが結婚を反故にしたことに腹を立て、トロールの元から助け出しても尚結婚を嫌がるようなら彼女を殺してしまおうと画策する。

映画『キング・オブ・トロール 勇者と山の巨神』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『キング・オブ・トロール 勇者と山の巨神』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『キング・オブ・トロール 勇者と山の巨神』のあらすじ【起】

19世紀半ばのノルウェーでは、王女が18歳までに結婚していないと「畏れの山」に眠っているトロールが目覚めて王女を攫うという伝説が信じられていた。結婚に全く興味を示さない娘キリステンを心配した国王は、スウェーデンの王子フレデリクと無理やり婚姻関係を結ばせようとしていた。王宮を訪れたフレデリクは自分を良く見せるため、2頭の熊を同時に素手で倒したという架空の冒険話を披露する。キリステンは大げさな武勇伝にうんざりし、結婚式当日に王宮から逃げ出したのだった。

王宮から逃げたキリステンは、森の中でお遣い途中の青年エスペンと出会う。2人はすぐに意気投合し互いに惹かれ合ったが、キリステンはエスペンへ名前も告げずに森の奥へと去った。その夜トロールは伝説通りに目を覚まし、森を彷徨っていたキリステンを連れ去ったのだった。

キリステンと別れたエスペンは父親や長男ペル、次男パールが働く自宅へ戻ったが、買い物の品はキリステンに与えてしまったためジャガイモ1つしか残っていなかった。ほぼ手ぶらで帰ったエスペンに呆れた父親と兄達は、夕方にも関わらず狩りに出掛ける。留守を任されたエスペンはその夜、トロールが目覚めた際の地響きに冒険心を擽られ、火かき棒を振り回して決闘の真似事をした。その結果、火の粉が家の中へ広がり家は全焼してしまった。

翌朝帰宅した父親とペル、パールは変わり果てた家を見て絶望した。母親の遺影すら燃えてしまっていたのだ。エスペンは、家族にトロールの話をしたが信じてはもらえない。そこへキリステンを探すフレデリク一行が訪れた。行方不明になった王女を連れ戻すことができれば、王女と国の土地半分を貰えるというのだ。フレデリクらが去った後、父親はペルとパールを王女探しの旅に出した。国王から褒美を貰い家の建て直し資金にするためである。エスペンも居場所がないため、兄達の後を追った。

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映画『キング・オブ・トロール 勇者と山の巨神』のあらすじ【承】

ペルとパールの後を追って森を進むエスペンは、道中落ちているガラクタを拾いながら歩いていた。道の端で手鏡や甲冑の兜を拾ったエスペンは、獣道の奥から「助けて」という声を聞く。兄達は先へ進んでしまったが、エスペンは声を無視できずに助けへと向かったのだった。声のする先には、身動きの取れなくなった醜い見た目の老婆が苦しそうにしていた。老婆を助けたエスペンは、トロールを倒せる唯一の武器である剣、タベジールの在処を示す地図を貰う。兄達と離れたエスペンは、地図を元に1人で森の中を進むのだった。

エスペンを置いて先を進んでいたペルとパールは、カゴに入った金色の林檎を見つける。恐る恐る食べてみると、この世のものとは思えない程に美味しかった。2人がカゴに入っていた林檎を全て食べ尽くした頃、3人の美女が現れ豪華な食卓へと招かれた。

老婆から貰った地図の通りに森を進むエスペンは、兄達がいる食卓へと辿り着いた。一緒になって豪華な食事を楽しむエスペンだったが、次第に彼にだけ本当の状況が見えてしまった。食事も美女も全て魔女によるまやかしだったのだ。エスペンは慌ててペルとパールを連れ出し、美女に姿を変えていた醜い魔女達から逃げることに成功した。エスペンのお陰で魔女の罠から抜け出した3兄弟は、力を合わせて王女を見つけ出そうと誓った。

一方のキリステンは、トロールに連れ去られ「畏れの山」の洞窟に閉じ込められていた。

映画『キング・オブ・トロール 勇者と山の巨神』のあらすじ【転】

3兄弟は、魔女の森を抜けた先にある街で食事をすることにした。ところがその店へはフレデリク一行も訪れており、兄弟達を見つけたフレデリクは、王女を探すために情報提供して欲しいと多額の現金をチラつかせてきた。ペルとパールは家を建て直す資金を手に入れることが目的だったため、二つ返事でエスペンの地図を渡そうとした。ところがエスペンは、フレデリクにキリステンを渡したくないため申し出を断り乱闘になった。3兄弟は店から逃げ出したが、崖っぷちへと追い込まれてしまう。地図を渡さないために滝つぼへ飛び込んだ3人は、再び兄弟喧嘩をしながらもなんとかタベジールのある沼へと辿り着いた。

沼ではエスペンがタジベールを探し当てたが、一方でペルとパールが追いついたフレデリクに捕らえられてしまっていた。剣を手にしたエスペンは兄達を助けに向かうもあっけなく捕まり、剣も地図も取られた上にカナリア部隊として拘束された。その際フレデリクは、王女を助け出しても尚結婚を断るようなら、事故に見せかけて彼女を殺す算段を立てていると打ち明けたのだった。

その夜、フレデリクと従者達、捕らえられた3兄弟が野営をする森にトロールが現れた。フレデリクは一目散に逃げ出したがトロールに連れ去られ、残された従者はみな餌食になってしまった。3兄弟もなんとか逃げ出したが、パールだけがトロールに連れ去られた。ペルとエスペンは、パールと王女を助けるため一致団結して「畏れの山」へ踏み込む。

映画『キング・オブ・トロール 勇者と山の巨神』の結末・ラスト(ネタバレ)

「畏れの山」にあるトロールの住処へ忍び込んだペルとエスペンは、パールとキリステン、そしてフレデリクの救出に成功した。夜明けが近かったためトロールは寝息を立てていたが、洞窟から脱出する際にフレデリクが物音を立ててしまいトロールが目を覚ました。5人は慌てて洞窟を抜け出し、朝陽が早く届く山頂を目指す。フレデリクだけは、山の斜面を下っていった。

トロールは山頂を目指すキリステンと兄弟達を追い詰めた。エスペンがタベジールで応戦したが、巨大な腕に振り払われ剣が山の下へと落ちてしまう。エスペンは道中で拾った手鏡を翳し、わずかに反射した朝陽をトロールへ向けた。するとトロールはたちまち石に変わり、キリステンが蹴りを入れると粉々に砕け散ったのだった。

トロールを倒した彼らは王宮へと戻り、兄弟達は褒美に家を建て直す資金を受け取った。国王はキリステンに結婚を強制することはなく、自分で選んだ相手と自由に恋愛することを許した。その後、新しい家を建てる兄弟達の元へキリステンが遊びにやってきて、エスペンと仲良く過ごすのだった。

一方1人で山を下りたフレデリクは、森の中で金色の林檎を見つける。なんの躊躇もなく林檎を食べたフレデリクの前には美女が現れ、彼は森の奥へと姿を消した。

映画『キング・オブ・トロール 勇者と山の巨神』の感想・評価・レビュー

単純明快なファンタジーアドベンチャーであり、登場人物達のやり取りもコミカルな作品だ。全く物怖じしないエスペンは、間抜けだが憎めないキャラクターである。ところがエスペンが森の中で助けた老婆と、金色の林檎で兄達やフレデリクを誘惑した魔女のビジュアルがそう違わないので初見では同じキャラクターに見えて戸惑った。かつ、助けた老婆が精霊なのか人間なのかも曖昧なニュアンスで描かれている。

イギリスと並ぶ精霊大国ノルウェーの幻想的な物語は、もしかしたら地域的神話の前情報がないと理解に時間がかかるのかもしれない。(MIHOシネマ編集部)


本作は、攻略結婚から逃亡した王女を助けにトロールの森へ向かう冴えない少年の冒険を描いたファンタジーアドベンチャー作品。
ノルウェーで太古から言い伝わる森の妖精トロールを題材としている。
北欧の壮大な自然や絶景、トロールの神々しいビジュアルに見応えを感じた。
冒険の道中で手に入れたアイテムを駆使して王女の元へ行く過程が、ゲームの世界観のようで面白かった。
また、家庭では厄介者扱いされていた主人公が、兄たちと力を合わせて数々の困難に立ち向かい、絆を深めていく姿に感動した。(女性 20代)


王女様をトロールから助ける3兄弟の物語。末っ子のエスペンが本当に可愛くて、おっちょこちょいで好き勝手してしまうのに何故か憎めず、応援してしまいました。エスペンを支える2人の兄もそれぞれ違ったキャラクターでありながら、しっかりと役割を果たしていて安心して見ていられました。
自分のことしか考えていない王子のフレデリクは最後の最後まで勝手な行動をしていてとてもイライラしたので、ラストの展開はすっきりさせてくれました。(女性 30代)

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