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映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』の概要:町に出かけたウラジーミルは、バイオリン弾きのゲデバンから助けを求められる。ゲデバンは宇宙人を自称する人物に地球の座標を尋ねられたそうで、返答に困っているという。ウラジーミルが自称宇宙人の持つ瞬間移動装置を触ると、ウラジーミルはゲデバンと共に別の星に移動してしまった。

映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』の作品情報

不思議惑星キン・ザ・ザ

製作年:1986年
上映時間:134分
ジャンル:SF
監督:ゲオルギー・ダネリア
キャスト:スタニスラフ・リュブシン、エフゲニー・レオーノフ etc

映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』の登場人物(キャスト)

ウラジーミル(スタニスラフ・リュブジン)
エンジニアの男。妻の使いで町へ買い物にでかけたところ、自称宇宙人に救いを求められていたゲデバンと出会う。
ゲデバン(レヴァン・ガブリアゼ)
バイオリン弾きの学生。バイリンガル。手癖が悪く、よく他人のものに手を出す。

映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』のあらすじ【起】

仕事から帰ってきたばかりだというのに、ウラジーミルは妻から買い物に行くよう催促される。ウラジーミルが町に出向くと、通行人から異星人だと自称する者がいるという相談を受ける。自称宇宙人は、座標さえ判れば瞬時に星間移動できるという装置を持っていると言った。ウラジーミルは真に受けなかった。自称宇宙人が持っていた装置を冗談半分で弄ると、ウラジーミルと通行人は砂漠の真ん中に瞬間移動してしまった。自分たちの町に帰るため、歩き出したウラジーミルたち。歩きながら二人は自己紹介をした。通行人の名はゲデバンといった。何時になったら帰り着くのか解らない旅路。ウラジーミルたちは水源を探すことから始めた。

ウラジーミルたちが砂漠で休憩していると、ドラム缶のような飛行船が飛んでくるのが見えた。飛行船はウラジーミルたちの前で着陸した。飛行船の入口が開き、中から二人の男が現れた。男たちはウラジーミルとゲデバンに奇妙な踊りを見せる。彼らのことを旅芸人の類だと思ったウラジーミルは、金は無いが船に乗せてくれたら自分たちの荷物の中から好きなものを分けてやると提案する。飛行船の男たちは異国の言葉を使っていたため、些細な誤解もあったが、マッチ箱と引き換えにウラジーミルたちは乗船を許された。

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映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』のあらすじ【承】

船は砂漠の空を進んで行く。しかし、どこまで行っても砂漠ばかり。ウラジーミルたちは船内で、輪っかのついた小さな鈴を渡される。男たちはその鈴を鼻につけろとジェスチャーで促した。間抜けな格好にはなるが、ウラジーミルたちは男たちの機嫌を損ねないよう従った。しばらく船に揺られていると、男たちが突然ロシア語を使いだした。外の星の生物の言語中枢を理解するのには時間がかかると男たちは言った。彼らは嗜好を読み取ることで、相手の言葉を理解する力を持っていた。男たちはウラジーミルたちが連れて来られたこの星は、惑星プリュクという場所だと語った。キン・ザ・ザ星雲の中にあり、太陽系からは遠く離れている。男たちはウラジーミルたちに交渉を持ち出した。地球に連れ戻してやる代わりに、マッチ箱をもっと寄越せと要求してきた。プリュクで暮らす人たちにとって、燐は希少だったのだ。

地球に戻るためには、船を高速で移動させるための加速装置が必要だった。そこで、ウラジーミルたちは商人と取引を試みるが、相手に騙されて通貨代わりのマッチ棒の大半を盗られてしまった。

映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』のあらすじ【転】

マッチ箱を失ったウラジーミルたちは飛行船を降ろされてしまった。男たちが都心と呼ぶ場所まで行けば、地球に還ることができるかも知れない。どこにあるかも解らない場所を目指して、ウラジーミルたちは歩き出した。

遠くに観覧車のような建物を見つけたウラジーミルたち。そこに近づいてみると、観覧車の下で暮らす人たちに芸を見せている飛行船の男たちと再会した。男たちの芸は下手で、観覧車の人たちからは見向きもされなかった。ウラジーミルはゲデバンが持っていたバイオリンを使い、地球の歌を演奏した。ウラジーミルは音痴だったが、プリュクで暮らす人たちからは絶賛された。客から金を貰った飛行船の男たちは気を良くし、再びウラジーミルたちの同行を許すことにした。

男たちの飛行船は燃料切れで動かなくなっていた。ウラジーミルたちは宇宙船を押して運びながら、給油できる場所を探した。燃料を手に入れたウラジーミルたちは地球に還るのに必要な加速装置の入手と、地球の座標を調べてもらうために、PJと呼ばれる権力者が取り仕切る都心を目指した。

映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』の結末・ラスト(ネタバレ)

都心は地下にあった。トロッコに乗って、大規模な労働施設や、劇場の間を通り抜ける。天文装置で地球の座標を特定したウラジーミルたちは出発の準備を始めた。しかし、飛行船の男たちはウラジーミルとゲデバンを置き去りにして二人だけで地球を目指そうとした。ウラジーミルは都心の警察に通報し、飛行船を引き留めることに成功した。だが、男たちは死刑判決を受けてしまった。船を止めたいだけで、男たちをそこまで追い詰める気はなかったウラジーミルは戸惑った。

飛行船を操縦する者がいなくなってしまった。ウラジーミルとゲデバンは、還ることを半ば諦めていた。そこに地球にいた自称宇宙人が現れる。ウラジーミルたちを心配して追ってきてくれたのだ。だが、ウラジーミルは自称宇宙人の誘いを断った。飛行船の男たちを見捨てることができなかったのだ。

飛行船の男たちを救い出し、プリュクを脱出したウラジーミルたち。地球に還ったウラジーミルとゲデバンは、再びそれぞれの日常に戻った。

映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』の感想・評価・レビュー

兎に角、ずっとゆる~っとしている。
最後までスローテンポでシュール、そして緩やかな音楽。
一言で言い表すなら、脱力系SF映画。
本作は旧ソ連の映画で、ソ連崩壊直前に制作されたそうだ。
そういった時代背景から、当時の社会主義や資本主義に対する皮肉や批判的な台詞もあり、脱力感の中にあるスパイスとなっている。
大きな展開はないが、スケールは大きくて、風刺の効いた不思議な世界観でとても好みの作品。
”クー!”という挨拶が癖になりそうだ。(女性 20代)

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