映画『コウノトリ大作戦!』の概要:コウノトリは赤ちゃんの配達に誇りを持っていた。だが、ある事件をきっかけに赤ちゃんの配達を止め、宅配業者として活躍を始めた。優秀な配達人のジュニアはある騒動に巻き込まれ、赤ちゃんを配達することになる。
映画『コウノトリ大作戦!』の作品情報
上映時間:87分
ジャンル:コメディ、アドベンチャー、アニメ
監督:ニコラス・ストーラー、ダグ・スウィートランド
キャスト:アンディ・サムバーグ、ケルシー・グラマー、ケイティ・クラウン、キーガン=マイケル・キー etc
映画『コウノトリ大作戦!』の登場人物(キャスト)
- ジュニア(アンディ・サムバーグ)
- コウノトリ。配達会社“コウノトリ社”の優秀な配達人。 理性的な性格。社長を目指しているが、明確な目標があるわけではない。
- ハンター(ケルシー・グラマー)
- コウノトリ。配達会社“コウノトリ社”の社長。会社の行跡を何よりも気にしている。ワンマン経営。
- ネイト(アントン・スタークマン)
- 人間。両親が仕事に忙しいため、いつも1人で寂しく遊んでいる。一緒に遊んでくれる弟を求めて“コウノトリ社”に手紙を出す。
- トーディ(スティーブン・クレイマー・グリックマン)
- ハト。配達会社“コウノトリ社”の社員。ジュニアの行動を不審に思い、監視する。八方美人な性格。
- チューリップ(ケイティ・クラウン)
- 人間。配達会社“コウノトリ社”の社員。そそっかしい性格で、ヘマばかりしている。赤ちゃんのときに、配達員のジャスパーが、配達先が載っている“親ナビ”を壊したため、届け先が分からなくなりコウノトリ達の元で暮らすことになった。
映画『コウノトリ大作戦!』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『コウノトリ大作戦!』のあらすじ【起】
遥か昔からコウノトリは赤ちゃんを届けていた。赤ちゃんを届けることはコウノトリにとって、義務であり信念であり生き甲斐であった。運んでいる途中赤ちゃんが暴れるため簡単な仕事ではなかったが、コウノトリ達はそんな困難に打ち勝ってきた。だが、もうそんな苦労をする必要はなくなった。なぜなら、コウノトリ達は赤ちゃんを運ぶことを止め、人気の宅配業者として活躍を始めたからだ。
コウノトリのジュニアが配達100万個を達成させた日、社長のハンターから次期社長に任命される。そこで、赤ちゃんの配達を止めた理由を聞かされる。18年前、配達員のジャスパーが赤ちゃんのチューリップを気に入り、誘拐しようとして配達先が載っている“親ナビ”を壊してしまう。そのため、チューリップは親に届けられることなく、コウノトリ達が育てることになった。ハンターはその一件から、赤ちゃん配達を止めたのだ。そして、ジュニアは社長になりたければ、チューリップを人間界に戻せとハンターから命令される。チューリップが頑張って仕事をすると、会社の業績が落ちてしまうのが理由だった。
チューリップは他の飛べない鳥達と共に発明した機械で空を飛ぼうとするが、失敗して会社の設備を壊してしまう。ハンターはさらに業績が悪化したと、紙でジュニアに示した。ジュニアはハンターが怒っているのを感じ、チューリップにクビを宣告しようとした。しかし、チューリップが誕生日のお祝いの言葉を言いに来たのだと誤解したため、言えなくなってしまう。仕方なく今は行われていない手紙の仕分けの部署に配属し、部屋に監禁することにした。
映画『コウノトリ大作戦!』のあらすじ【承】
両親が忙しく働いていたため、ネイトはいつも1人で遊んでいた。両親に弟が欲しいと訴えるが、聞き入れてもらえなかった。そんな時屋根裏部屋で、コウノトリ社に手紙を出せば赤ちゃんを届けるというパンフレットを見つける。ネイトは両親の振りをして、弟が欲しいとコウノトリ社に手紙を出した。
ネイトからの手紙を受け取ったチューリップは、勝手な判断で新生児を作る機械に手紙を入れてしまう。それに気づいたジュニアが機械を停止させるが、時すでに遅く赤ちゃんが誕生してしまう。他の者に相談すれば社長の座には就けなくなってしまうため、ジュニアはチューリップと共に問題を解決しなければいけなくなる。
ジュニアは赤ちゃんを送り届けようとするが、機械を止めるときに翼を折っていたため、飛ぶことができなかった。ジュニアが打ちひしがれていると、チューリップが作った飛行機が目に入った。チューリップは上手く飛ぶか不安に感じて使用することを渋るが、ジュニアに説得され一緒に赤ちゃんを送り届けることにした。
ハトのトーディはジュニア達の様子を不審に思い、後をつけることにした。その頃、チューリップは赤ちゃんを届けられることを嬉しく思い、浮かれて喜んでいた。しかし、ジュニアは他の荷物と同じように赤ちゃんを扱い、冷めた態度でいた。そして、社長に任命される総会までに送り届けようと焦っていた。チューリップはそんなジュニアに疑問を感じ、“どんなボスになりたいのか”質問した。だが、ジュニアに明確なビジョンはなく、笑って誤魔化すことしかできなかった。
映画『コウノトリ大作戦!』のあらすじ【転】
チューリップが泣く赤ちゃんに気を取られたせいで、飛行機が墜落してしまう。怒ったジュニアはチューリップと別れ、吹雪の中を歩いて赤ちゃんを運ぼうとした。しかし、狼に囲まれ捕らわれてしまう。ジュニアが目を覚ますと、チューリップも同じように捕らわれていた。
狼達は赤ちゃんを食べようとするが、あまりの可愛さに心を奪われ、食べることを止めて仲間に加えることを決める。チューリップはそんな狼達の様子を見て、わざとジュニアと喧嘩して赤ちゃんを喜ばした。そして、狼達が油断した隙に、ジュニア達と逃げ出した。
ジュニアは赤ちゃんと共に飛行機に乗り込んだ。しかし、チューリップが溝に嵌り、下に落ちそうになってしまう。しかもその間に、狼に追いつかれてしまう。ジュニアは気にせず逃げようとするが、赤ちゃんに責められているように感じ、飛行機を動かすことができなかった。ジュニアは仕方なくチューリップを助け、飛行機に乗り込んだ。しかし、飛行機は船に改造されており、飛ぶことができなかった。ジュニア達は船に乗ったまま崖から海に落ち、浮き輪を膨らませて逃げ出した。その姿をジャスパーが眺めていた。
ネイトは弟が来ることを信じていた。そのため父を説得し、弟が届くときのために屋根を滑り台のように改造するのを手伝ってもらった。しかし、それに気づいた母親に叱られてしまう。父親は弟が届くことは信じていなかったが、息子との“親子タイム”を大事にするべきだと妻を説得した。妻は夫に賛同し、仕事を中断して屋根の改造を手伝うことにした。
夜、チューリップは飛行機を作った本当の目的をジュニアに打ち明けた。それは、両親を探すことだった。住所は分からなかったが、チューリップはジャスパーが壊した“親ナビ”の破片を持っており、運が良ければ見つかるかもしれないという希望を捨てられずにいた。そんな大切な飛行機を、チューリップは赤ちゃんのために使用したのだ。ジュニアはチューリップの気持ちを汲み、赤ちゃんに名付けてもいいと許可を出した。チューリップは嬉しそうに赤ちゃんにプリンセスという名前を付けた。チューリップ達は幸せな気持ちのまま眠りにつこうとしたが、赤ちゃんが寝ないため起こされてしまう。チューリップとジュニアは眠さに耐えながら、協力して赤ちゃんを寝かしつけた。その様子をトーディが見ており、ハンターに報告した。ハンターはトーディを社長に任命することを決め、赤ちゃんの配達を阻止することを決める。
映画『コウノトリ大作戦!』の結末・ラスト(ネタバレ)
ハンターとトーディは“親ナビ”の届け先を変更し、赤ちゃんの配達を阻止することにした。その頃、ジュニア達は船着き場に辿り着き、船に乗り込もうとした。しかし、赤ちゃんが泣き出し警備員に見つかりそうになってしまう。赤ちゃんはジュニアに抱っこされたくて愚図っていたのだ。チューリップは嫌がるジュニアに無理矢理赤ちゃんを抱きつかせた。赤ちゃんは泣き止み、ジュニアも赤ちゃんの可愛さにメロメロになった。警備員にも見つからなかったので安心していると、狼が現れ赤ちゃんを連れ去られてしまう。ジュニア達は赤ちゃんを取り返して逃げるが、狼達に追いつかれ取り囲まれてしまう。絶体絶命の危機にジャスパーが現れ、助けられる。
ジャスパーはチューリップのために壊れた“親ナビ”の破片を集めていた。しかし、どうしても残りの1つが見つからないため、自分が親代わりになろうとしていた。それを聞いたチューリップは破片を持っていることを話し、ジャスパーが集めた“親ナビ”の破片と持っていた破片を合わせた。すると、“親ナビ”は起動し、届け先の地図を映し出した。チューリップはプリンセスを届けてから家族に会いに行こうとするが、ジュニアはクビだと言われていたことを打ち明け、人間の家族の元に戻ることを勧めた。チューリップはショックを受けるが、ジュニアと赤ちゃんに見送られジャスパーと旅立った。
ジュニアは赤ちゃんを送り届けるが、そこにはハンターやトーディ、ハンターの仲間のペンギンが待ち構えており、赤ちゃんを連れ去られてしまう。ジュニアは椅子にぐるぐる巻きにされ、放置された。そこに、ジュニア達を心配したチューリップが現れ、助け出される。2人は返品の品に紛れ、コウノトリ社へと戻った。
ジュニア達はペンギンから赤ちゃんを取り戻すが、どちらが赤ちゃんを届けるかで喧嘩をしていたせいで赤ちゃんが泣き出し、総会をしていたコウノトリ達に見つかってしまう。ジュニアは赤ちゃんを取り上げられそうになったため、赤ちゃん工場を動かして100万人の赤ちゃんを生み出した。怒ったハンターは機械を使って赤ちゃん工場を破壊しようとした。だが、プリンセスが遠隔操作でハンターの乗った機械を滅茶苦茶に動かしたため、建物の一部と共に落下してしまう。
100万人の赤ちゃんを届ける必要があった。ジュニアは赤ちゃんを届ける仕事はコウノトリにとって天職だと話し、皆に協力を呼びかけた。コウノトリ達はジュニアの考えに賛同し、布に赤ちゃんを包んで飛び立った。ネイトの元にもプリンセスが届けられた。ジュニアは別れを悲しむが、プリンセスが家族の元で幸せに暮らす姿が幻想で見えたため、チューリップと共に笑顔で別れを告げた。
チューリップは家族の元に帰ることを恐れるが、ジュニアや他のコウノトリ達に見守られていることに勇気づけられ、玄関のチャイムを鳴らした。両親はチューリップが自分の子供だとすぐに分かり、笑顔で迎え入れた。ジュニアはそれを見届けて去ろうとするが、チューリップに呼び止められ他の家族と共に抱きしめられる。
映画『コウノトリ大作戦!』の感想・評価・レビュー
命を運ぶコウノトリの仕事や気持ちを表しており、とても感慨深く、考えさせられると同時に、映像が可愛らしく子供向けであるため、楽しさや悔しさなども全面的に出ていたため、見やすく分かりやすい映画である。チューリップとジュニアが、プリンセスをネイトの元に届けるために旅をするが、そこで様々な問題が起こるが、二人のそれぞれの想いが分かり、理解していくシーンがじんときた。最後の、チューリップが家族と再会し、またジュニアも、家族の暖かさに触れ合ったシーンも感動し、安堵の気持ちが生まれた。(女性 20代)
一番笑えたのは「オオカミ合体」で、潜水艦になって息継ぎに上がって来るところなどは最高でした。ペンギンとの赤ちゃんを起こさないための静かな争奪戦も好きです。トーディーが乗っていた乗り物はドローンのような形で、どんな性能があるのか、構造なのか興味がわきました。最後、社長がゴルフボール代わりに打っていた小鳥たちに復讐(?)されるのはちょっと爽快で、自業自得と言える終わり方でした。
日本語版で字幕ありの物を観ましたが、字幕とセリフがかなり違い、それも楽しめました。(女性 40代)
実際にコウノトリが赤ちゃんを運んでいるのを見ると、なかなか危険で衝撃的な姿だなと思った。そそっかしい人間のチューリップと彼女に振り回されるコウノトリのジュニアがおもしろくて、良い関係だなと感じた。コウノトリ達と一緒にいることを楽しみながらも、両親に会いたいと願うチューリップの思いが切なかった。ラストで両親に会えてよかったと思うが、これからコウノトリ達と離れて暮らすことになるのかと思うと寂しく感じた。(女性 30代)
子供用の分かりやすい楽しげな映画。赤ちゃんの出自のシンボルであるコウノトリ。かつては赤ちゃんを運んでいたが、現在は禁止されている、という設定から始まる。ワンマン社長のハンターに権力や上の立場の者に弱く、空気の読めないタイプのハト、破茶滅茶な人間の女の子と何が起こるか、どんな対立構造になるのかが簡単に予測がつく。
「ボス」という言葉に弱かったジュニアが成長し、愛に溢れたコウノトリへと成長していく姿が見られる。
笑えるところも結構あり、狼の集団変身?やペンギンとの静かな戦いなど、緊迫するはずのシーンをあえてコミカルにしていて面白かった。子供にとっては怖いシーンがなく、好きだろう。(女性 20代)
赤ちゃんは「コウノトリ」が運んできてくれるなんて言いますが、今作はそんなおとぎ話を子供にもわかりやすく描いた作品でした。こんな世界だったら面白いなと思うようなシーンがたくさんあり、どのキャラクターも可愛らしいので大人も子供も楽しめるでしょう。
荷物を運ぶスペシャリストだったジュニアがチューリップや赤ちゃんと接していくうちに、優秀で優しさを持ったコウノトリに成長していく姿に感動しました。(女性 30代)
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