映画『カンフーくん』の概要:7歳にして免許皆伝を目指すカンフーくんは、“最後の相手”を探して日本へやって来た。だが、出会った少女レイコちゃんは謎の組織“黒文部省”にさらわれてしまう。カンフーくんは組織を追って、ブラックゲーム社のビルへ乗り込んでいく。
映画『カンフーくん』の作品情報
上映時間:98分
ジャンル:コメディ、アクション
監督:小田一生
キャスト:チャン・チュワン、泉ピン子、藤本七海、藤田ライアン etc
映画『カンフーくん』の登場人物(キャスト)
- カンフーくん(チュン・チュワン)
- 7歳にして免許皆伝を目指し、“最後の敵”がいるという日本に送られる。太極拳の達人、泉ちゃんと出会い、孫娘のレイコちゃんと仲良しになる。
- 泉ちゃん(泉ピン子)
- 太極拳の達人で、亡き夫から引き継いだ中華料理屋「ニュー幸楽」を営む。空から落ちてきたカンフーくんを連れ帰り、住まわせる。
- レイコちゃん(藤本七海)
- 幼い時に母親を亡くし、父親は行方不明。祖母の泉ちゃんと暮らす小学6年生。泉ちゃんが連れてきたカンフーくんを弟のように可愛がる。
- さゆり / 川崎小百合(矢口真里)
- レイコちゃんのクラスメイト。通称さゆりっぺ。小学生は仮の姿で、その正体は文部省の潜入捜査官。6年前から“黒文部省”の動向を調査していた。
- ボスバーガー(長内大祐)
- レイコちゃんのクラスのガキ大将。最初はカンフーくんと対立するが、後に親しくなる。
- 黒文部大臣(西村雅彦)
- 失踪したレイコちゃんの父親でブラックゲーム社の社長。“黒文部省”のボスとして日本支配を企てる。妻の死をきっかけに理不尽な世間を恨み、封印の壺を開けて魔物を呼び込んだ。
- 黒女教師(佐田真由美)
- ブラックゲーム社の幹部。全身黒衣装に身を包む妖艶な女。レイコちゃんたちの小学校に教師としてやって来る。
- 嵐の三匹:風神、雷神、龍神(桜塚やっくん、金剛地武志、武田真治)
- “黒文部省”のメンバー。カンフーくんの行く手を阻む強敵たち。
- 校長(笹野高史)
- レイコちゃんたちの小学校の校長だが、裏の顔は黒文部省の手先“黒校長”。
- 優香先生(佐藤めぐみ)
- レイコちゃんたちの担任教師。生徒みんなから慕われている。
映画『カンフーくん』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『カンフーくん』のあらすじ【起】
遥か昔。恐ろしい姿をした魔物が王の身体を乗っ取り、中国全土に災いをもたらしていた。ある時、少林寺より訪れた僧侶が魔物を退治し、その悪しき魂を封印の壺に封じ込めた。その壺は僧侶の弟子たちによって海を渡り、日本のある村に運ばれたという。その後、壺がどうなったか知るものはなかった。
現代。少林寺で修行に励むカンフーくんは、7歳にして大人顔負けの強さを誇り、三十六房の試練をあっという間に勝ち進んだ。あと一歩で免許皆伝となったある日、師匠に呼び出されたカンフーくんは最後の相手が日本にいることを告げられた。カンフーくんは腕に“封印の鈴”をつけられ、師匠の秘術で空の彼方へ飛ばされてしまう。
海を越えたカンフーくんは東京の下町まで飛ばされ、神社の境内で太極拳の達人、泉ちゃんと出会った。空腹でその場にへたり込んでしまったカンフーくんを泉ちゃんは自転車の籠に乗せて連れ帰った。
泉ちゃんの経営する中華料理屋「ニュー幸楽」に連れて来られたカンフーくんは、泉ちゃんの孫娘レイコちゃんと出会う。レイコちゃんはカンフーの達人だった祖父にそっくりなカンフーくんを気に入り、二人は仲良しになった。
映画『カンフーくん』のあらすじ【承】
翌朝、登校中のレイコちゃんがガキ大将のボスバーガーに絡まれた。それを見たカンフーくんは、少林拳を使って撃退した。レイコちゃんと一緒に登校したカンフーくんは、同級生のさゆりや担任の優香先生に可愛がられ、たちまち人気者になった。
その頃、日本支配を目論むブラックゲーム社は“黒文部省”として学校教育に入り込み、全ての子供をダメ人間に洗脳しようとしていた。学校に送りこまれた黒女教師は、校長から彼らの陰謀への協力を取り付けていた。
“封印の鈴”に導かれて教室を抜け出したカンフーくんは、“最後の相手”を探して校内を歩き回っていた。校長室の前にさしかかったとき、再び鈴が鳴り出した。しかし、カンフーくんが部屋を覗いたときにはすでに誰もいなかった。
カンフーくんは得意の少林拳を生かして「ニュー幸楽」を手伝った。泉ちゃんもそんなカンフーくんを頼もしく思った。ある日、息子が負けた腹いせにボスバーガーの父親が怒鳴り込んで来た。カンフーくんも負けまいといきり立ったが、泉ちゃんが仲裁してその場を収めた。しかし、自分に非はないと思うカンフーくんには納得がいかなかった。
その晩、泉ちゃんは亡くなったレイコちゃんの祖父を思い出しながら“自分が戦う意味を考えることが本当の強さ”だとカンフーくんに語って聞かせた。
店を閉める泉ちゃんの前にボスバーガーが現れ、カンフーくんへの謝罪を述べて立ち去った。
映画『カンフーくん』のあらすじ【転】
校長室に黒女教師のほか、風神、雷神、龍神ら“黒文部省”の面々が集まった。モニターに映し出されたボス、黒文部の号令のもと、洗脳プログラムが開始された。
教室に現れた黒教師たちは生徒から教科書を取り上げた。その代わりにゲーム機を配り、小難しい勉強やテストを放棄させ、ただひたすらゲームに熱中するよう促した。優香先生は解任され、どこかに連れ去られてしまった。
日に日に洗脳されていく子供たちは、ゲームに明け暮れ、教師や友達同士のバカ騒ぎに興じ始めた。そんな中、ただ一人洗脳されないレイコちゃんは校長室に呼ばれ、黒文部と対面した。黒文部の正体は失踪したレイコちゃんの父親だった。地上げ屋の横暴に妻を殺され、その恨みから社会変革を企てる黒文部は、レイコちゃんに勝ち組となって一緒に頂点を目指そうと誘いかけた。
正気を取り戻したさゆりやボスバーガーたちは、姿を消したレイコちゃんを捜していた。彼らは偶然校長室を覗き、悪人どもに見つかってしまう。追い詰められたさゆりは自らの正体を明かした。彼女は文部省の潜入捜査官で、6年前から“黒文部省”を調査していのだった。しかし、その奮闘もむなしく簡単にお縄にかかってしまうさゆりたちだった。
映画『カンフーくん』の結末・ラスト(ネタバレ)
レイコちゃんが連れ去られたという知らせを受けたカンフーくんは、家々の屋根を伝って猛スピードで学校へ向かった。
捕まったさゆりたちは、檻に囚われた優香先生と対面する。そこへレイコちゃんを捜すカンフーくんが乗り込み、校長たちをノックアウトし、みんなを助け出した。
リムジンに乗せられ、連れ去られたレイコちゃんを追ったカンフーくんの前に龍神、風神、雷神ら強敵が次々と襲いかかった。カンフーくんは泉ちゃんやさゆりに助けられながらも健闘し、ブラックゲーム社の屋上でヘリに乗り込む黒文部父娘に追いついた。
“封印の鈴”が“最後の相手”を知らせ、カンフーくんは黒門部と対決する。だが、黒文部の繰り出す刀に歯が立たず、思わぬ苦戦を強いられてしまう。助けに入ったボスバーガーたちが一丸となって応戦する姿を見たカンフーくんは、師匠や泉ちゃんの言葉を思い出した。“強いだけじゃダメなんだ、みんなのために戦うんだ”。そう気づいたとき、カンフーくんの全身を光のパワーが包み込んだ。今や魔物の姿と化した黒文部にカンフーくんの少林★稲妻クロウが炸裂した。
黒文部の体から伝説の魔物が現れた。巨大化した魔物は正気に戻った黒文部とレイコちゃんを狙う。カンフーくんは駆けつけた泉ちゃんと力を合わせ、魔物を封印の壺に閉じ込めた。
黒文部から母の形見のペンダントを受け取るレイコちゃん。二人は父娘の絆を取り戻した。
別れの夜、レイコちゃんたちの前で師匠の声に導かれたカンフーくんは、壺を抱えたまま空へ昇っていった。
映画『カンフーくん』の感想・評価・レビュー
日曜朝の子供向けドラマのようなノリで、主役のカンフーくんや周りを固める子供たちは藤子不二雄漫画のようでもある。純粋に低学年の子供向けと捉えればいいのだろが、大人のキャストたちは、無駄に豪華だったりする。矢口真里の小学生、でも実態は…という役は可笑しかったし、彼女のコメディセンスもなかなかだったと思う。また、どこまでがVFXなのか判然としないがカンフーくんの武術は相当なもので、そちらの方をもっと見たかった。(MIHOシネマ編集部)
とにかくカンフーくんが可愛すぎる今作は、完全に子供向けのコメディ作品です。しかし、出てくるキャラクターは本当に個性豊かで、子供向け作品の割には意外と設定が凝っていました。
太極拳使いの泉ちゃんを演じる泉ピン子。彼女の中華屋の名前は「ニュー幸楽」。この様に大人がクスッと笑ってしまう仕掛けが散りばめられています。
悪者たちには皆「黒」が付いて、見た目も思いっきり「悪者」なので小学校低学年の子供でも分かりやすく、楽しく見られるでしょう。(女性 30代)
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