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映画『ラストオーダー 最後の注文』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『ラストオーダー 最後の注文』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ラストオーダー 最後の注文』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『ラストオーダー 最後の注文』の結末までのストーリー
  • 『ラストオーダー 最後の注文』を見た感想・レビュー
  • 『ラストオーダー 最後の注文』を見た人におすすめの映画5選

映画『ラストオーダー 最後の注文』の作品情報


出典:https://video.unext.jp/title/SID0080423

製作年 2001年
上映時間 110分
ジャンル ヒューマンドラマ
監督 フレッド・スケピシ
キャスト マイケル・ケイン
トム・コートネイ
デヴィッド・ヘミングス
ボブ・ホスキンス
製作国 イギリス
ドイツ

映画『ラストオーダー 最後の注文』の登場人物(キャスト)

ジャック(マイケル・ケイン)
町で家業の精肉店を営む。最愛の妻を残してこの世を去ってしまう。お喋りで、世話好き。仲間の中ではリーダー的存在。
レイ(ボブ・ホスキンス)
元々保険会社に勤めていた。ジャックの親友。明るく、優しい性格。ジャックの死を受け入れられていない。競馬が趣味で得意。
ヴィック(トム・コートネイ)
町で家業の葬儀屋を営む。ジャックの幼馴染。しっかり者で、ジャックの葬儀も取り仕切った。冷静な性格。
レニー(デヴィッド・ヘミングス)
八百屋を営む。ジャックの幼馴染。昔はボクシング選手を夢見ていた。酒好きで気性が荒いところがあるが、ユーモアあふれる性格。
エイミー(ヘレン・ミレン)
ジャックの妻。ジャックの死を受け入れられていない。ジャックのことは愛していたが、許せないことが一つあった。美人でしっかり者。
ヴィンス(レイ・ウィンストン)
ジャックの息子。町で自動車屋を営む。家業の精肉店を継いでほしいジャックに反抗してから、距離を取っていた。頑固な性格。

映画『ラストオーダー 最後の注文』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『ラストオーダー 最後の注文』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ラストオーダー 最後の注文』のあらすじ【起】

イギリスのある町に、年老いた幼馴染4人組がいた。4人はよく町のパブで酒を交す仲間だった。しかし、仲間の一人ジャックがこの世を去ってしまう。ジャックの遺書に書かれていた「海辺の町マーゲイドで遺灰をまいてほしい」という最後の要望を叶えるために仲間は集まった。ジャックの幼馴染のレイ、ヴィック、レニー、そしてジャックの息子ヴィンスを乗せた車が、ジャックの遺灰の箱を乗せて、マーゲイドを目指して走り出した。

道中、昔話をしながら車を走らせる4人。レニーには娘がいて、昔はよくジャックのキャンピングカーに乗せてもらってジャックの家族と一緒にドライブへ出かけていた。しかし、子供が大きくなるとヴァンスはレニーの娘と恋人関係になる。レニーの妊娠が分かったころ、ヴァンスは軍隊へ志願してしまう。レニーは、娘を妊娠させたものの別れたことを、身勝手だとヴァンスを恨んでいた。

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映画『ラストオーダー 最後の注文』のあらすじ【承】

レイは、ジャックの親友だった。2人はエジプトの軍隊で出会い戦場を共にした仲間だったのだ。ジャックは死ぬ前に、レイに金を渡して「競馬で増やして欲しい」と願いでた。ジャックには、借金が残っており店をたたんでそのお金で完済しようとしていた。しかし、その後の妻エイミーの生活にも心配が残る為、賭けに出ようとしていた。レイはジャックから1000ポンドを預かった。

4人は昼食を取る為に、寄り道をして酒を楽しんだ。しかし、互いの前では明るく振る舞うが、1人になるとジャックのことを想い涙ぐんだ。各々が悲しみを抱えていた。

レイはジャックからお金を預かったあと、競馬で賭けに出ていた。常連のパブで、競馬中継を見るレイ。ジャックも病室でその中継を見ていた。その結果、ジャックが賭けた馬が見事1位になった。ジャックとレイは賭けに勝ったのだ。ジャックは中継を見終わったあと、安堵したのか帰らぬ人となった。

映画『ラストオーダー 最後の注文』のあらすじ【転】

4人は、昼食のあと戦争記念碑に立ち寄った。その後、目的地のマーゲイドに向かおうとしたところ、突然ヴァンスが行き先を変えた。それはある農場だった。身勝手な行動をするヴァンスに、酒が入って怒りっぽくなったレニーは殴りかかる。2人はもみ合いになるが、レイとヴィックが仲裁に入る。

農場は、ジャックとエイミーが出会った場所だった。そしてヴァンスが小さい頃、この農場でジャックはヴァンスには姉がいると話をした。姉は障害者だった為、一緒には住んでいなかった。そしてジャックは、ヴァンスが実は養子だったことを打ち明ける。戦時中、爆弾で全焼してしまった家から唯一救い出されたヴァンスを受け取ったのが、エイミーだった。ヴァンスは、父と母が出会った地、そして実の両親ではないと知った地に、少し遺灰をまいた。

ショックで実子ジューンの障害を受け止めきれなかったジャックは、ジューンを施設に預け面会には行かなかった。エイミーは、母とも認識してもらえないジューンに毎週会いに行った。娘の存在を受け止めようとしないジャックに、エイミーは腹を立てていたのだ。

映画『ラストオーダー 最後の注文』の結末・ラスト(ネタバレ)

4人は、大聖堂に立ち寄った。教会の中でレイは過去を振り返った。娘がいたが彼氏とオーストラリアへ引っ越してしまい、妻とはその後離婚した。妻も娘も失ったレイは、仕事を落ち着かせて、エイミーのジューン面会の送迎をしていた。ジューンとは向き合わない夫に対して、明るく楽しさをくれるレイに、エイミーは惹かれていった。レイは、戦場でジャックに写真を見せて貰ってから、エイミーを想っていたのだ。エイミーとレイは不倫関係だったが、6週間という期限付きで終わりを迎える。エイミーはジューンに会いたくなり、年を取っても愛してくれるジャックを、エイミーも同じくらい愛していたのだ。

ジャックの死後、レイはジャックから依頼されて賭けに勝ったお金はエイミーの好きにしていいと言い、「それか一緒に旅に出ないか」とエイミーを誘った。レイはオーストラリアに旅立った娘に会いにいこうとしていた。エイミーは誘いを受け、ジューンともお別れすることを決める。

4人は、マーゲイドにたどり着く。大雨の中、それぞれの想いを抱えて海にジャックの遺灰をまいて、映画は幕を閉じた。

映画『ラストオーダー 最後の注文』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

友人ジャックの遺言を果たす旅を通じて、登場人物それぞれの人生が少しずつ明かされていく構成が非常に丁寧で胸を打ちました。特に、レイが内心に秘めていたジャックの妻との関係が明かされたときの衝撃と、それでも友情を保ち続けようとする姿勢に心を揺さぶられました。死と友情、赦しと記憶というテーマを穏やかなトーンで描いた、イギリスらしい良作だと思います。(30代 男性)


まるで文学を読んでいるような味わい深い作品でした。過去と現在を行き来しながら、死者との対話や生き残った者の葛藤が静かに語られていく展開にじんわりと感動。最初は地味かなと思ったのですが、最後には泣いてしまいました。ヴィンスの父との関係や複雑な家族の絆も、とてもリアルに描かれていて胸に残ります。(50代 女性)


映画の大半が「男たちの旅路」で構成されているのに、全く退屈せずに観られました。それぞれが抱える秘密や後悔が少しずつ明かされていく構成が秀逸で、特にレイの静かな哀しみには共感を覚えました。男たちの不器用な友情と別れの描写がとても人間くさくて、心に沁みました。派手さはないけど、何度も観返したくなる映画です。(40代 男性)


女性としては、若い時代に置かれたエイミーの立場や選択にとても共感しました。息子に会いに行く場面は、過去に向き合うことの難しさと切なさを強く感じさせてくれました。男たちの友情だけではなく、女性の人生にも深く切り込んでいたのが良かったです。淡々としているけれど、心を揺さぶられる映画でした。(60代 女性)


20代の私には少し遠い世代の話かと思っていたけど、意外とグッときました。人生の終わりに何を残せるか、残された人たちはどう生きるかというテーマは、若い自分にも突き刺さります。最後、海に灰を撒くシーンはすごく象徴的で、シンプルだけど泣けました。じっくり余韻に浸れる大人の映画です。(20代 男性)


最初は会話劇ばかりで眠くなりそう…と思ったけれど、気づけば登場人物たちの過去に夢中になっていました。回想シーンの挿入が非常に効果的で、どのキャラクターも深みがありました。特にレニーの過去や、ヴィンスとの関係性の変化には涙しました。家族や親子、友情という普遍的なテーマが心に響きました。(30代 女性)


男同士の友情をここまで繊細に描いた映画はあまりないかも。酒場での会話、墓地での静寂、車の中での沈黙…どれもセリフ以上に雄弁に語るシーンが多く、ぐっときました。誰もが完璧ではなく、むしろ欠点だらけなのに、それでも仲間でいようとする姿がとても尊かった。イギリス映画らしい渋さが好きな人には絶対おすすめです。(40代 男性)


人生を振り返るような映画で、母としても、娘としても色々と考えさせられました。親の死は避けられないけど、それをどう見送るか、どう向き合うか…深く心に残りました。エイミーの視点は少しだけだったけど、とても強く印象に残る人物でした。派手な感動じゃないけど、静かに沁みる感動がありました。(50代 女性)


「ラストオーダー」というタイトルが、旅の終わりと人生の終わりを重ねていることに気づいたとき、胸が熱くなりました。ジャックが生前に何を考えていたか、誰に何を託していたのか、静かに考えさせられます。何気ないシーンにこそ感情の起伏が隠されていて、気がつけば涙がこぼれていました。人生の味わいが詰まった映画です。(60代 男性)


私はまだ若いけれど、この映画を観て「死」や「老い」についてちゃんと考える機会になりました。家族や仲間との関係も、何となく続いているだけじゃダメなんだなって。レイの過去の選択がジャックにどう思われていたか、最後まで分からないところもリアルでした。静かだけど、心にずっと残る映画でした。(20代 女性)

映画『ラストオーダー 最後の注文』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ラストオーダー 最後の注文』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

ぼくたちのムッシュ・ラザール

この映画を一言で表すと?

喪失の悲しみと再生の静かな物語。

どんな話?

カナダの小学校で教師を亡くした子どもたちと、代わりにやってきた移民教師ムッシュ・ラザールの交流を描く。悲しみに向き合うとはどういうことかを、押し付けがましくなく、誠実に、そして穏やかに問いかけるヒューマンドラマです。

ここがおすすめ!

派手な演出は一切なし。それなのに、登場人物一人ひとりの心が繊細に伝わってくる温かな作品です。『ラストオーダー』同様、死を通して“生きる意味”を問い直す構成が印象的で、静かな感動が胸を満たしてくれます。

グラン・トリノ

この映画を一言で表すと?

孤独な老兵と隣人たちの魂の交流。

どんな話?

頑固で人付き合いを拒んできた元軍人の老人ウォルトが、隣人のアジア系家族と不思議な絆を育んでいく。人種や文化の違いを越えて少しずつ心を通わせるなかで、彼自身も過去の苦しみと向き合っていく様子を描いた名作です。

ここがおすすめ!

クリント・イーストウッドの名演が光る本作は、過去の罪や喪失を背負った男の贖罪と赦しの物語。『ラストオーダー』のように、老いと死、そして人生の最終章に何を残せるかをじっくりと見つめたい方におすすめです。

最高の人生の見つけ方

この映画を一言で表すと?

余命を知った二人の、笑って泣ける旅路。

どんな話?

がんを宣告された2人の老人が、死ぬまでにやりたいことリスト「バケットリスト」を手に、世界を旅しながら人生を謳歌する物語。まったく違う人生を歩んできた2人が次第に深い友情で結ばれていきます。

ここがおすすめ!

死を目前にしながらも、前向きで愛にあふれた姿勢に勇気をもらえる作品です。『ラストオーダー』がしんみりとした別れなら、こちらは明るく肯定的な別れ。観終わった後、きっと大切な人に会いたくなるでしょう。

トゥゲザー!

この映画を一言で表すと?

バラバラだった家族が奏でる、心のハーモニー。

どんな話?

1970年代のスウェーデン。理想主義の母に連れられて、ヒッピー共同体に暮らすことになった少年と、その周囲の人々との関わりを描く。自由とは何か、家族とは何かを問う、ユーモアと温かさに満ちたヒューマンドラマ。

ここがおすすめ!

何気ない日常のなかにある小さな衝突や和解の積み重ねが、観る者の心に優しく沁みてきます。『ラストオーダー』と同じく、人間関係の機微や、時とともに変化する絆を丁寧に描いているので、大人向けの感動作を探している方にぴったり。

さざなみ

この映画を一言で表すと?

結婚50年目に揺らぐ夫婦の静かな衝撃。

どんな話?

結婚45周年を控えたある老夫婦。そこへ夫のかつての恋人の遺体が発見されたという知らせが届き、妻は夫との関係に疑問を持ち始める。長年の関係の中に潜む“語られなかった真実”が少しずつ浮き彫りになっていきます。

ここがおすすめ!

『ラストオーダー』同様、登場人物たちの過去と現在が交錯しながら、心の奥底を揺さぶる静かなドラマが展開されます。感情を抑えた演技が逆に強い共感を呼び、観る人によって解釈の余地が広がる大人のラブストーリーです。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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