映画『レジェンド 狂気の美学』の概要:ロンドンを舞台にしたギャング映画。双子のギャングスター・クレイ兄弟の成功と没落の物語。暴力衝動を抑えられない弟のロンと尻拭いに奔走する兄・レジーの、ぶつかり合いながらも切れない絆を描く。
映画『レジェンド 狂気の美学』の作品情報
上映時間:131分
ジャンル:フィルムノワール
監督:ブライアン・ヘルゲランド
キャスト:トム・ハーディ、エミリー・ブラウニング、デヴィッド・シューリス、ダフィー etc
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映画『レジェンド 狂気の美学』の登場人物(キャスト)
- レジー・クレイ(トム・ハーディ)
- 本作の主人公で双子ギャングの兄。冷静で勇敢なギャングで勢力を着々と伸ばしていく。弟のロンに度々振り回され、事業の邪魔をされるがどうしても弟を見捨てることができない。
- ロン・クレイ(トム・ハーディ)
- 双子ギャングの弟。精神的に不安定で暴力沙汰が絶えない。兄を妬み、勝手な行動や妨害活動を起こすが兄との絆は深い。
- フランシス・ジェイ(エミリー・ブラウニング)
- レジーの運転手の妹。レジーと恋に落ち、結婚するが、彼らの将来を案じ悪事からは手を引いて欲しいと願う。
- レズリー・ペイン(デヴィッド・シューリス)
- クレイ兄弟の部下。頭が切れ、経営的な面で彼らを支える。物事を暴力で解決しようとするロンからは疎ましく思われている。
映画『レジェンド 狂気の美学』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『レジェンド 狂気の美学』のあらすじ【起】
舞台は1960年代のロンドン、街はクレイ兄弟という双子のギャングが治めていた。兄のレジーは勇敢で頭も切れ、警察よりも町の人々に信頼されるほどであった。一方、弟のロンは精神的に問題を抱えていて、暴力衝動を抑えることができない危険人物である。
彼らを追うのはニッパー刑事という人物であったが、尾行も下手で、クレイ兄弟に上手く巻かれていた。また、クレイ兄弟は表向きの仕事をナイトクラブの経営としており、裏稼業の尻尾も掴ませないように立ち回っている。
リチャードソン一家というギャングが南ロンドンにいたが、クレイ兄弟とは犬猿の仲でロンドンの覇権を争っていた。しかし、クレイ兄弟は二人で7〜8人を相手にしても圧倒できるほど腕っ節が強く、やがてリチャードソン一家のボスも逮捕され抗争の軍配はクレイ兄弟に上がることとなった。
やがてクレイ兄弟は海外マフィアと手を組み、カジノをオープンすることとなった。カジノは堅調に売り上げを叩き出し、ナイトクラブもカジノも成功したクレイ兄弟は上流階級との交流も増やし、更に力をつけていった。
映画『レジェンド 狂気の美学』のあらすじ【承】
順調にナイトクラブとカジノの経営を続けていたクレイ兄弟であったが、レジーが逮捕され一時的に経営から離れたことによって彼らの成功に影が落ち始める。
レジーは運転手のフランクの妹・フランシスと恋をしていたが、フランシスはクレイ兄弟の将来を案じて裏の仕事からは手を引くように懇願する。レジーも最初こそ手を引こうとはしなかったが、やがて根負けして堅気になることフランシスに約束する。
一方、レジーが不在にしている間にロンはやりたい放題の状態となっていた。ナイジェリアに会社を立ち上げようとしてカジノで儲けていた金を引き出すよう強要したり、ナイトクラブで上流階級に喧嘩を売ったりするうちに経営状況は瞬く間に悪くなっていた。
戻ってきたレジーが見たのは勝手に改装されてガラガラになっていたナイトクラブだった。全く悪びれないロンに業を煮やしたレジーは殴り合いの喧嘩を始めてしまう。激しく殴り合う二人だったが、兄弟の絆から結局は許し合った。
映画『レジェンド 狂気の美学』のあらすじ【転】
その後もロンの身勝手な行動によってレジーは振り回されるが、逆にロンの行動が巡り巡って窮地を救うこともあり、クレイ兄弟の絆は決して離れることはなかった。
やがてレジーとフランシスは結婚式を挙げることになるが、フランシスの母は式に喪服で現れるなど、最後まで反対の意思を緩めなかった。
フランシスたちはロンのアパートで暮らすようになると、レジーは結局悪事を再開してしまう。フランシスはレジーに放置され、ロン共々アパートに取り残されるストレスから精神安定剤が手放せないようになってしまう。
ある日、ロンがリチャードソン一家の構成員の暗殺の仕事を受けるも多くの目撃者のいる前でターゲットを射殺してしまう。
フランシスに止められながらも、またレジーが尻拭いをすることとなったが、怒ったフランシスと口論になってしまう。
悪事を止めようとしないレジーは挙げ句の果てに暴力を振るってしまい、フランシスはとうとう耐えられなくなり家を出てしまう。
映画『レジェンド 狂気の美学』の結末・ラスト(ネタバレ)
フランシスを迎えに行き、謝罪して旅行に行こうと持ちかけるレジーだったが、もうフランシスの心を取り戻すことができなかった。フランシスはレジーが出ていった後、薬を大量に飲んで自殺してしまった。
ロンは前々から気に食わなかった部下のペインを暗殺しようとする。ロンの部下がペインの家の前で射殺しようと試みるも、間一髪のところで暗殺は失敗する。
命を取り留めたペインは、自分と家族の安全を求めて警察にロンの犯罪行為についての情報を渡してしまう。
パーティの場で暗殺未遂犯を問い詰めるレジーだったが、フランシスの名前を出されたことで激昂しその場で滅多刺しにしてしまう。なぜ殺したのかとロンに問われたレジーは、ロンへの怒りを身代わりにぶつけたのだと答える。
クレイ兄弟はそれぞれの罪で警察に逮捕され、ロンは収容所の精神病院で心臓発作によって死亡した。そしてレジーは33年の服役の後、癌の罹患を理由に保釈され、その8週間後に生涯を閉じた。
映画『レジェンド 狂気の美学』の感想・評価・レビュー
トム・ハーディの一人二役の演じ分けに注目が集まる映画だったが、ソリが合わず身を滅ぼしながらも最後まで絆を断ち切れなかったレジーの兄弟愛が印象に残った。それは終盤のシーンでロンにぶつける怒りをその部下にぶつけ、ロンに「お前の身代わりだ。お前は殺せないから」と言い放ったセリフに全て現れていると感じた。フィルム・ノワールものなので悪党である主人公がハッピーエンドで終われないのは仕方のないことだが、そんな中でも、最後まで守り通した絆があったという点が良かった。(MIHOシネマ編集部)
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