映画『ロスト・イン・スペース』の概要:1960年代のアメリカの人気SFテレビドラマ『宇宙家族ロビンソン』の映画化作品。近未来、地球は存続の危機にあった。ある科学者一家は新天地開発計画のために宇宙へ旅立つ。次々とトラブルに見舞われる中、家族は結束を強めていく。
映画『ロスト・イン・スペース』の作品情報
上映時間:131分
ジャンル:SF
監督:スティーヴン・ホプキンス
キャスト:ウィリアム・ハート、ゲイリー・オールドマン、ミミ・ロジャース、ヘザー・グレアム etc
映画『ロスト・イン・スペース』の登場人物(キャスト)
- ジョン・ロビンソン(ウィリアム・ハート)
- 天体物理学博士。ロビンソン一家の長。地球連邦軍から命を受け、家族と共に宇宙へ旅立つ。多忙のため家族を省みる余裕が無い。
- モリーン・ロビンソン(ミミ・ロジャース)
- ジョンの妻。生化学博士で宇宙医学のエキスパート。
- ジュディ・ロビンソン(ヘザー・グラハム)
- ロビンソン家の長女。宇宙船ジュピター2の整備責任者。
- ペニー・ロビンソン(レイシー・シャベール)
- ロビンソン家の次女。宇宙に行きたくないと思っている。
- ウィル・ロビンソン(幼少期:ジャック・ジョンソン / 成人:ジャレッド・ハリス)
- ロビンソン家の末っ子。機械工作が得意で、プロ顔負けの技術を持っている。
- Dr.ザカリー・スミス(ゲイリー・オールドマン)
- 地球連邦軍の軍医。開発計画に関わっているが、実は地球反乱軍のスパイ。
- ダン・ウェスト(マット・ルブランク)
- 宇宙船パイロットの地球連邦軍少佐。常に冗談を口にしている。
- フレンディ(声:ディック・トゥフェルド)
- 宇宙船ジュピター2に搭載されている人工知能ロボット。
- ジェブ・ウォーカー(レニー・ジェームズ)
- ダンの親友のパイロット。階級は少尉。
映画『ロスト・イン・スペース』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ロスト・イン・スペース』のあらすじ【起】
2058年、地球連邦軍と地球反乱軍との戦争は熾烈を極めている。連邦軍は惑星アルファ・プライムへの人類の移住計画を進め、移動の際に必要となるハイパーゲートの建設を始める。ゲート建設の指揮官ジョン・ロビンソンは、家族と共に宇宙船ジュピター2に乗ってゲート建設現場に向かうことになる。
反乱軍の妨害を危惧した政府は、ロビンソン一家の出発を早める。ジュピター2の前パイロットは反乱軍によって殺され、代わってダン・ウェストがパイロットに任命される。ダンは初めは任務に不服だったが、ジョンの娘ジュディ・ロビンソンを見るなり心変わりして乗り気になる。
連邦軍の軍医ザカリー・スミスは、実は反乱軍のスパイである。ジュピター2の前パイロットの殺害は、スミスによるものだった。スミスは、反乱軍からロビンソン一家を暗殺するよう指示を受ける。スミスは、ジュピター2に搭載されてるロボットのフレディを使ってロビンソン一家を抹殺しようと考える。スミスはフレディに細工した後にジュピター2から出ようとするが、反乱軍側に裏切られ、口封じに殺されそうになる。スミスは、怪我を負ったまま船内で気絶する。
ジュピター2は無事出航し、ロビンソン一家とダンは冷凍睡眠に入る。スミスが細工したフレディが稼働し、ジュピター2を破壊し始める。目を覚ましたスミスがジョン達の冷凍睡眠を強制解除するが、ジュディだけが覚醒しない。ジョンの息子ウィルの機転で、フレディは停止する。
ジョンの妻モリーン、娘ペニーがジュディの冷凍睡眠を解除しようとするがうまくいかない。スミスは、自分を殺さないことを条件にジュディを助ける。ジュディは無事に冷凍睡眠から醒める。
ジョン達はジュピター2の崩壊を防ぐため、無理を押してハイパードライブに入る。正規のゲートを使わないハイパードライブには、どこに到着するかわからないという危険が伴う。ハイパードライブを抜けると、そこは人類未知の宇宙空間だった。
映画『ロスト・イン・スペース』のあらすじ【承】
ある惑星の近くで、ジョン達は連邦軍の宇宙船プロテウスを発見する。プロテウスは機能停止しており、側には反乱軍の古い宇宙船があった。
ジョン、ジュディ、ダン、スミス、そしてウィルが修理したフレディが、プロテウスの探査に向かう。プロテウス内の至る所に、緑色の繭が付着している。
プロテウスの航海日誌映像を開くと、ダンの友人ジェブが映っている。映像の中のジェブは現在より年をとっており、行方不明になったダンを必ず見つける、と語っている。ジョン達の時間感覚では出発から2日しか経っていないが、実際には数十年が経過していた。
スミスは、プロテウスに配備されていたロボットから制御盤を外して盗む。
緑色の繭から不気味な形態のクモが一斉に孵化し、ジョン達に襲いかかる。繭は、プロテウスを襲った反乱軍が持ち込んだものだった。ウィルが遠隔操作するフレディが、クモの大群を食い止める。スミスは逃げ切る直前にクモに引っかかれ、軽傷を負う。一行はジュピター2に無事に帰艦する。
追ってきたクモの群れが、ジュピター2の船内に侵入しようとする。ダンはプロテウスの動力炉をミサイルで破壊した衝撃でクモを退治する。
映画『ロスト・イン・スペース』のあらすじ【転】
ジュピター2は、近くの惑星に不時着する。惑星には謎の人口のドームがあった。モリーンはドーム内に放射性物質があることに気づく。放射性物質を入手してジュピター2の動力源にするため、ジョンとダンはドーム内の調査に向かう。
ジョンは、ドーム内でジュピター2の残骸を見つける。ドームの中は、ジョン達がいる世界から何十年も先の未来だった。ジョンとダンは、突如フレディと同じ姿のロボットに撃たれて、気を失う。
ウィルは、クモとの戦いで壊れたフレディを修理し、自分の心をフレディの回路に埋め込む。スミスが、医務室からモールス信号をウィルに送り、ウィルを呼び出す。スミスは、ジョンとダンの命が危ないとウィルを脅し、ともにジョン達を助けに行こうと提案する。ウィルはスミスと共に船外へ出て、ドーム内に入る。スミスは、ドームの中でモリーン、ジュディ、ペニーの墓を発見する。
ジョンとダンが目を覚ますと、そこは老朽化したジュピター2の中だった。二人の前に、未来のウィルだと名乗る男が現れる。未来では、ウィル以外の乗員は惑星に不時着した際に再びクモの大群に襲われて死亡していた。未来のウィルは自力でタイムマシンを完成させており、ジュピター2の出航を止めるために2058年へ戻る準備をしているところだった。
タイムマシン起動の余波で、惑星は爆発寸前である。
映画『ロスト・イン・スペース』の結末・ラスト(ネタバレ)
ウィルを人質にとったスミスが、ジョン達のもとへ乗り込んでくる。スミスは細工した制御盤を未来のフレディにセットし、自分の命令のみ聞くようにする。スミスはフレディに全員を殺させようとする。
未来のスミスが突如現れ、現在のスミスを船外に突き落とす。クモから受けた傷が原因でスミスは昆虫のような姿になっていた。実はモリーン達を殺したのはスミスで、タイムマシン完成のためにウィルだけを生かしておいたのだった。タイムマシンには一人しか乗れないため、スミスは自分一人だけで過去に戻ろうと企んでいる。
未来のスミスはフレディにジョン達の殺害を命じ、未来のウィルとタイムマシンのもとへ向かう。現在のウィルがフレディに訴えかけると、ウィルの心を持ったフレディは正常になる。
未来のウィルは、モリーン達を殺したのはスミスだったと気付いていた。未来のスミスは、邪魔になった未来のウィルを船外に突き落とす。
ジョンは、未来のスミスの計画を阻止しようとする。ジョンはダンに、ウィルを連れてジュピター2に戻り、モリーン達と惑星から脱出するよう諭す。ダンとウィルは、外で倒れていたスミスを回収し、ジュピター2へ戻る。
未来のスミスはタイムマシンに乗り込もうとしている。駆けつけたジョンが未来のスミスの腹を攻撃すると、腹の中からクモの幼生が飛び出し、未来のスミスに食らいつく。未来のスミスは足を滑らせ、タイムマシンの動力炉に落ちて死亡する。
ジョンは、船の外に引っかかっていた未来のウィルを助ける。未来のウィルはまだ生きている。
ジョンを残して、ジュピター2が離陸する。ジュピター2は出力不足で上昇できず、降ってきた隕石群に衝突して砕け散る。家族を救えなかったジョンは絶望する。
未来のウィルは、自分の代わりにジョンがタイムマシンで過去に戻るよう勧め、ジョンをタイムマシンに押し込める。タイムマシンが発動し、ジョンはジュピター2が惑星を離陸する直前に戻る。
ジョンは家族と再会する。上へ飛んだ場合の結末を知っているジョンは、惑星の大きな穴を降りて反対側へ抜け出る案を出す。ダンが見事な操縦をし、ジュピター2は、惑星の下側から宇宙へ無事に脱出する。その直後、惑星は爆発する。
ジョン達は、目標をアルファ・プライムに設定して再びハイパードライブに入る。
映画『ロスト・イン・スペース』の感想・評価・レビュー
人類生存の活路を開くべく、宇宙へ飛び立った家族+αの物語。ロビンソン一家の肝が据わりすぎです。理解できない行動も多いですが、強気の姿勢が良くも悪くも展開をグイグイ進めるので飽きずに観れます。ただ、タイムマシンで家族と再会して喜ぶシーンは複雑な気分になりました。時間軸の違う家族ですから…不幸に見舞われたロビンソン一家が少なくとも2家族いることも事実ですので。ラストの脱出は迫力があり、迫る隕石に思わず体が動いてしまいました。(男性 20代)
本作は、航路から外れて宇宙船で遭難したロビンソン一家の絆を描いた1960年代のアメリカの人気SFテレビドラマシリーズの『宇宙家族ロビンソン』をリメイクしたSF作品。
一家団欒などといった仲睦まじい家族の様子などなく、未知の惑星に不時着した家族が命の危機にさらされながら不安と緊張の日々を送る姿にハラハラし、物語の壮大さに圧倒されっぱなしだった。ストーリー自体はシンプルなので子どもから大人まで楽しめる作品。(女性 20代)
みんなの感想・レビュー