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映画『ルパン三世 the Last Job』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ルパン三世 the Last Job』の概要:ルパン一味は、かつてヒトラーが所有していたという「地獄如来像」と盗む計画を立ててベルリンに潜入していた。しかし、同じ像を狙うモルガーナ一族からの襲撃を受け、その戦闘に銭形警部が巻き込まれてしまう。銭形は本当に死んだのか、そしてルパンの本当の狙いとは?

映画『ルパン三世 the Last Job』の作品情報

ルパン三世 the Last Job

製作年:2010年
上映時間:93分
ジャンル:アニメ、アクション、ファンタジー
監督:アミノテツロ
キャスト:栗田貫一、小林清志、井上真樹夫、増山江威子 etc

映画『ルパン三世 the Last Job』の登場人物(キャスト)

ルパン三世(栗田貫一)
自称「世界一の大泥棒」。普段はとぼけた様子だが、泥棒としての技術は確か。弱点は峰不二子、祖父はかの大泥棒のアルセーヌ・ルパン。
次元大介(小林清志)
ルパンの仲間で、射撃の名手。いつもクールな態度であまり感情を表に出さない。
石川五ェ門(井上真樹夫)
ルパンの仲間。居合の名手で剣の達人。次元と同じくクールなキャラクターで、破天荒なルパンに手を焼く一面もある。
峰不二子(増山江威子)
ルパンの仲間だが、宝石や金に目がなく、よくルパンを裏切る。しかし、最後にはルパンの元に戻ってくる調子の良さがある。
銭形幸一(納谷悟朗)
インターポールの名刑事で、長年ルパンを追っている。しかし、ただの敵味方の関係ではなく、随所にルパンへのリスペクトが見受けられる。
神楽坂飛鳥(平野綾)
テレビのリポーターとして登場するが、それは仮の姿で実はインターポールの捜査官。さらに、忍者の風魔一族の末裔でもある。
摩耶(朴璐美)
飛鳥と同じく、風魔一族の末裔。飛鳥を守るために自ら敵であるモルガリーナ一族の仲間として潜入している。
モルガーナ(津嘉山正種)
「風神」と呼ばれる風魔一族に伝わる宝を狙い、ルパンたちを襲う。忍者の技術を持つ部下を大勢持ち、秘密結社のリーダー。

映画『ルパン三世 the Last Job』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ルパン三世 the Last Job』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ルパン三世 the Last Job』のあらすじ【起】

ルパン一味はドイツにいた。かつてナチスを率いたヒトラーがプローラという保養施設を作っており、そこに各国から奪った財宝を隠し持っていたという情報が伝わってきたからだ。その中でも特に話題となっている宝は「地獄如来像」といい、昔は織田信長や豊臣秀吉も所有していたと伝えられている。ルパンはその地獄如来像を狙い、犯行予告を受けた銭形警部も万全の警備体制で現地に入っていた。現場ではテレビリポーターも様子を実況しており、その中の一人に神楽坂飛鳥という女性もいた。

銭形たちが地獄如来像を移送している時、橋の上で救急車が迫ってきた。他の車が道を空ける中、銭形はそれにルパンが乗っていると目論む。しかし、そこに乗っていたのは五ェ門で、本物のルパンは銭形の隣に座っていた警備員だったのだ。五ェ門、次元の協力によりルパンはまんまと宝を奪い、銭形警部は必死に追跡を始める。その時、上空からヘリが襲撃してきた。それは過去にルパンたちと因縁があったモルガーナという悪党で、彼も地獄如来像を狙っていたのだ。彼はルパンたちに銃撃を浴びせ、ルパンは何とか逃げ延びたものの宝はモルガーナの手中に落ちてしまう。そして、その銃撃に巻き込まれる形で銭形警部が亡くなってしまったのだ。

銭形の葬儀の場面。そこには神楽坂飛鳥もいた。彼女は実はリポーターではなく、銭形と同じインターポールの捜査官だったのだ。ルパンも物陰から葬儀の様子を見つめていた。そこへ犬が現れ、ルパンを先導するように歩く。ついて行ったルパンの足元に、銭形のトレードマークでもある帽子が落ちていた。ルパンが次元たち仲間の元へ戻ると、彼らも手製の墓を作っており、銭形の弔い合戦をしようと話す。ルパンが地獄如来像を狙っていたのには理由があった。像そのものが目的ではなく、さらなるお宝である「風神」というものへのヒントが記されているからなのだ。ルパンたちを襲ってきたモルガーナも自らの秘密結社を総動員して風神を狙っている。風神を手に入れた者は天下を取れるという言い伝えがあり、かつて織田信長やヒトラーが狙ったのもその風神だったのだ。ただし、彼らは結局手中にはできなかった。

一方、ローマの教会で飛鳥が神父と取り引きしていた。彼女はインターポール捜査官というだけではなく、風魔一族という忍者集団の末裔であり、モルガーナと戦うために忍者道具を必要としていたのだ。日本から道具を仕入れた神父に金を渡し立ち去ろうとした飛鳥だったが、なんと神父はルパンが変装した姿だった。そこで、飛鳥の狙いも先祖から伝わる風神だということ、ルパンの前に現れた犬は「忍犬」と呼ばれる特殊な訓練を受けた犬だということがわかる。虎太郎という名前の犬は飛鳥と行動を共にしていた。協力し合おう、と誘うルパンだったが、飛鳥は頑なな態度で拒否する。

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映画『ルパン三世 the Last Job』のあらすじ【承】

その頃、モルガーナは奪った地獄如来像の解析をしていた。そこには「北条影虎の刀が如来を開き、六角の石が導く」と記されていた。その影虎の刀というのはフリードリヒ博物館に所蔵されており、モルガーナは一味を引き連れて盗みに向かう。そこへルパンと飛鳥が現れ、モルガーナを追い払おうとする。峰不二子や次元、五ェ門も加勢したのだが、モルガーナは斬ると10秒後に爆発するという腕輪をしており、戦闘の最中に五ェ門がそれを斬ってしまったことで大爆発が起こってしまう。辛くも逃げ延びたルパンたちだったが、モルガーナは刀を持ち去っていた。

アジトへ戻ったモルガーナは早速部下たちに刀で如来像を斬らせようとするが、刀に込もった呪いに負けて斬ることができない。しかし、部下の摩耶という女性だけは呪いに負けず像を斬ることができたのだ。彼女はモルガーナには正体を偽っているが、飛鳥と同じく風魔一族の末裔だった。摩耶が像を斬ったことにより中から六角の石が飛び出てきたが、その時虎太郎が現れ石を持ち去った。

怒ったモルガーナは飛鳥と虎太郎を追うが、飛鳥たちは逃亡の最中にルパン一味と出会う。ここでも意地を張ってルパンの協力を断る飛鳥だったが、直後に鎧兜を着た摩耶が追っ手として迫ってきた。刀同士、五ェ門が相手になったが、途中で鎧が脱げたため相手が女性だとわかり、五ェ門は動揺する。しかし、力では摩耶が劣ったため、彼女は海へ飛び込んで逃亡する。アジトへ戻った摩耶をモルガーナは怪しみ、飛鳥の仲間ではないかと問い詰める。あくまで白を切る摩耶だったが、それならお前が飛鳥を斬れ、と命令を受ける。

映画『ルパン三世 the Last Job』のあらすじ【転】

飛鳥は外国人に変装して逃亡していたが、途中で仲間の捜査官に見つけられ、慌てて逃げる。同時に、モルガーナの手先も追ってきた。間一髪のところでルパンが飛鳥を助けるが、飛鳥は六角の石を落としてしまい、突然現れた不二子がそれを持ち去ってしまう。不二子は石をモルガーナの元へ持ち込む。風神のありかを見つけるため、モルガーナが六角の石を検証したところ、それはローマのヴェスヴィオ火山の近くだということがわかった。その時、ルパンと飛鳥が乱入し、戦闘の最中に二人も風神のありかに気づく。

飛鳥はようやくルパンと協力する決意をする。彼女も風神についての正確なことは知らず、先祖代々に伝わる宝だからという理由で守ろうとしていた。摩耶も同じ理由で、自ら敵の組織へ潜入して宝と飛鳥を守っていた。そして、そんな事情を銭形警部には打ち明けて理解してもらっていたのだという。なんと、その銭形警部は墓の中で目覚め、復活を果たしていた。今回の争いに銭形を巻き込みたくなかった飛鳥が、忍術によって仮死状態にしていたのだった。

そして、ルパンと飛鳥はヴェスヴィオ火山へモルガーナを追って辿り着いた。そこでルパンは風魔一族の紋章を見つける。地下の隠し部屋で「風神は神の子エルフによって目覚める」と記された動物の置物を見つけたルパンたちだったが、現れたモルガーナにより飛鳥がさらわれてしまった。風神も奪われそうになったが、寸前で虎太郎により奪い返すことができた。

映画『ルパン三世 the Last Job』の結末・ラスト(ネタバレ)

一時退散したルパンたちがその置物をMRIで解析すると、振動装置が隠されているようだった。しかしエルフとは何のことかわからないままだ。その時、不二子から連絡が来る。モルガーナの人質になったと不二子は訴えるが、ルパンたちは長年の経験からそれが罠だとわかっていた。それでも出かけるルパンたちは、危険だからここにいろ、と虎太郎を置いていく。

一方、ルパンを探索する銭形は、道中で虎太郎を見つける。それにより彼らの行き先を突き止めた銭形は後を追うのだった。風神を持ちモルガーナの元へ着いたルパンたちは、捕らえられた飛鳥と摩耶を見つける。彼女たちと交換で風神を渡す、というルパンの提案をモルガーナは受け入れない。風神は風魔一族の声によって作動すると伝えられていたのだ。
しかし、飛鳥の声にも摩耶の声にも反応しない。焦って二人を痛めつけるモルガーナだったが、その時彼女たちに向かって遠吠えをした虎太郎の声により、風神は動き始めた。エルフというのは虎太郎のことだった。

その混乱に乗じ、ルパンたちは飛鳥と摩耶を救出した。そして、やっと明らかになった風神の正体はブラックホールを作り出せるという機械だったのだ。ルパンとしてはそんなものに興味はなかったのだが、モルガーナはようやく手にした宝を早速破壊に使おうとした。それを妨害したルパンが風神をモルガーナに向けると、彼はあえなくブラックホールへ吸い込まれていった。辺りは一瞬闇に包まれたが、モルガーナが消滅すると落ち着きを取り戻した。そこへ銭形が駆けつけ、ルパンに「生きてたか!」と声をかける。それはこっちのセリフだ、と返し、嬉しそうなルパン。

飛鳥と摩耶は相談し、風神を五ェ門に切断してもらった。もうブラックホールが生まれる心配はなくなり、二人は安堵する。そして、今後どうするのかと銭形に聞かれた飛鳥は晴れやかな表情を浮かべ、ルパンを追うと決める。一味はドタバタと逃げていった。

映画『ルパン三世 the Last Job』の感想・評価・レビュー

お馴染みのメンバーによる財宝をめぐる駆け引きだったが、銭形側にいる人間が実は別の正体を持ち、物語の鍵を握っているというのは今までの作品でも見たような流れで少々お決まり感があった。しかし、毎回のように不二子に騙され、しかもルパンも全て承知の上で不二子の行動に付き合っているというのはすごい愛だと思う。それに毎回巻き込まれる次元と五ェ門は気の毒ではあるが。また、タイトルにある「the last job」というのは結局はあまりストーリーに関係がなく、内容を誤解させてしまうと思う。(MIHOシネマ編集部)


サブタイトルの「the Last Job」は何がラストなんだろうかと思っていたら、この作品の後メインの声優さんがごそっと卒業された。今見ると懐かしい声が聴けてそれはそれでよいのだが、話としてはどこか散漫な印象でなかなか集中できなかった。ルパン三世の長編シリーズは寅さんと同じくらい筋はパターン化されておりむしろそれは愛すべき点だと思っているのだが、今作ではメインキャラそれぞれの味付けがどこか薄い感じがするのだ。メインキャラ以外の登場人物が多目だからだろうか。それにしてもまさかの犬頼りとは…。(男性 40代)

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