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映画『舞妓Haaaan!!!』あらすじとネタバレ感想

映画『舞妓Haaaan!!!』の概要:宮藤官九郎脚本、水田伸生監督の2007年のコメディ映画。主演は宮藤官九郎作品の常連、阿部サダヲ。熱狂的な舞妓ファンのサラリーマンが京都に移動になった事で始まる、ハイテンション舞妓コメディ。

映画『舞妓Haaaan!!!』 作品情報

舞妓Haaaan!!!

  • 製作年:2007年
  • 上映時間:120分
  • ジャンル:コメディ
  • 監督:水田伸生
  • キャスト:阿部サダヲ、堤真一、柴咲コウ、小出早織 etc

映画『舞妓Haaaan!!!』 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★☆☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

[miho21]

映画『舞妓Haaaan!!!』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『舞妓Haaaan!!!』のあらすじを紹介します。

修学旅行で京都を訪れた時に舞妓に救われたことがきっかけで、熱狂的な舞妓ファンになったサラリーマンの鬼塚公彦。
京都支社への移動が決まり、彼女の大沢富士子とも別れて頭の中は舞妓の事でいっぱい。
社長がお座敷遊びをしていると知った公彦は、奇抜なアイディアでヒット商品を生み出し、ようやく社長の紹介でお座敷に呼ばれることになる。
夢心地だった公彦だったが、野球選手の内藤貴一郎と顔を合わせてすぐ犬猿の仲になる。

一方、公彦の元カノ富士子は京都で舞妓になるべく修行をし始めていた。
そして駒富士という名で正式に舞妓になることが決まる。

公彦は内藤が豆福のスポンサーになったと知り、対抗意識から社長に球団買収の話を持ちかけて自分も選手デビューを果たす。
そして駒子のスポンサーになると言い出すが、彼女には負い目があり、内藤にも関係することだった。それでもスポンサーになった公彦。
そこに内藤が現れ、野球引退と俳優デビューの自慢話をはじめる。
しかも駒富士を連れていて、富士子と気がつかない公彦へのあて付けのように内藤の肩を持つ。
公彦も俳優デビューを果たすが、先を行く内藤は格闘家デビュー、そして追いかける公彦を他所に政界進出。

疲れ果てた公彦は会社を辞め、富士子もまた舞妓を辞める決意を固める。
しかし思い残しのある2人は引き返し、舞妓と客として本音をぶつけ合う。
舞妓や芸子たちにとって不利な政策を打ち出した内藤もまた、駒子に責められて悩んでいた。
そんな時に公彦はとんでもない行動を起こしてしまう。

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映画『舞妓Haaaan!!!』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『舞妓Haaaan!!!』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

芯がはっきりしている舞妓オタクのコメディ

熱狂的な舞妓オタクのサラリーマン鬼塚公彦が、舞妓の本場、京都の支店に移動になった事から始まるハイテンション舞妓コメディ。
阿部サダヲ演じる公彦の、舞妓とのお座敷遊びに対する執念に驚きを隠せない。
京都支店に移動になる前に付き合っていた富士子とは、京都出身なら何かしらあるだろうという下心があり、実は三重出身とわかった瞬間に別れを告げるような始末。
野球選手の内藤にホームページで馬鹿にされ、実際に会っても馬鹿にされた事から対抗意識を燃やし、舞妓の駒子の初恋相手が内藤と知るや否や、駒子の旦那になると決意。
その駒子が実は内藤の娘とわかっても、どっちの贈った着物を駒子が着るかという勝負を挑むなど、舞妓に対する愛情と内藤への執念は度を越えたものになっている。
そこに焦点を絞っているので、カップラーメンのかやく専門の支社から野球界に俳優、格闘技から政治と職業がコロコロ変わっても軸のブレが無いストーリー展開と設定になっている。

新聞やニュース映像を使っているのも、わかりやすくて見やすい演出になっている。
大文字焼きを「大好き文字焼き」にしてしまうという何でもありの展開には笑いが止まらない。

素人には難しい場面も

”一見さんお断り”、”旦那さん”、”舞妓と芸妓”など、知識が無い人間にとってはもう少し説明が欲しい専門用語も多くある。
素人にとっては、どの部分で舞妓の違いを見分ければいいのかわからず、鬼塚公彦の元カノの富士子を演じた柴咲コウが舞妓の駒富士になった場面でも、他の舞妓さんとの区別が難しい。

普段はダメダメだった富士子が、舞妓の駒富士になったとたんにしっかりした性格に変わるのも、ツッコミどころになっている。
北村一輝が演じた中性的な医師だが、何かしらのキーパーソンになると思わせて単なる味付け程度になっているのが勿体無い。
この作品が遺作になった、植木等の存在には注目したい。


宮藤官九郎ワールド全開のドタバタコメディ。
主人公がひたすら舞妓さんが好きという設定を徹頭徹尾貫く。相当無理なストーリーながら、一切の突っ込みをはね除けて展開。もちろん阿部サダヲ、堤真一の好演あってこそ。そのやりきった感に、観ているこちらも「まあ細かいことはいいか」という気分になってくる。(全然細かくもないのだが)柴咲コウの役どころだけが若干違和感を残すが、そこは堅いこと言わずに楽しく観て吉な1本。(男性 40代)


しがないサラリーマンが、お座敷遊びをしたいがために大ヒット商品を開発、プロ野球選手になったり映画デビューしたり。ムチャクチャな展開は好き嫌いが分かれそうですが、ギャグ漫画みたいで面白かったです。ゴリ押しでも笑わせてくれるところはクドカンの脚本と阿部サダヲの力だと思います。
会社の社長とヒラ社員が同じ趣味で意気投合、というのは『釣りバカ日誌』みたいですね。宝塚のステージのようなミュージカル調の場面や、キレイな舞妓さんたちは見応えがあります。エンディングのグループ魂と柴咲コウの歌も楽しかった。柴咲コウは美人なだけじゃなく、歌も演技も達者だなあと思いました。(女性 40代)

映画『舞妓Haaaan!!!』 まとめ

度を越えた舞妓ファンのハイテンションコメディで、二言目には「舞妓さんと野球拳」と言い出す鬼塚公彦の行動が笑いを誘います。
エンディングテーマは、脚本の宮藤官九郎と主演の阿部サダヲが所属する”グループ魂”というパンクバンドと柴咲コウがコラボレーションした「お・ま・えローテンションガール」という曲で、最後まで笑いが止まらない映画です。

かつて日本アカデミー賞で賞を受賞したこともあり、同じ製作陣での映画作品が2009年に「なくもんか」、2013年に「謝罪の王様」が製作されています。

山田孝之演じる第二の公彦とも思える若者が、内藤に連れられて富士子と公彦のお店にやってくるという、不思議なエンディングになっています。

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