この記事では、映画『マトリックス』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『マトリックス』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『マトリックス』の作品情報
出典:U-NEXT
製作年 | 1999年 |
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上映時間 | 136分 |
ジャンル | SF アクション サスペンス |
監督 | アンディ・ウォシャウスキー ラリー・ウォシャウスキー |
キャスト | キアヌ・リーヴス ローレンス・フィッシュバーン キャリー=アン・モス ヒューゴ・ウィーヴィング |
製作国 | アメリカ |
映画『マトリックス』の登場人物(キャスト)
- トーマスA・アンダーソン(キアヌ・リーブス)
- プログロマートして働いていたが、密かにハッカーとして活動している。ある日仮想世界、マトリックスの救世主として白羽の矢が立つ。
- トリニティ(キャリー=アン・モス)
- ある日、トーマスの前に姿を現した謎の美女。モーフィアスと行動を共にしており、仮想世界の実力者。
- モーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)
- 仮想世界をよく知る謎の男。トーマスを仮想世界の救世主に任命し、彼に戦闘訓練をつける。
映画『マトリックス』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『マトリックス』のあらすじ【起】
トーマス・アンダーソンは、プログラマーとして生計を立てています。まあまあな大手企業に就職した為、仕事もまずまず、それなりに幸せな人生を送っている類の人間に入るでしょう。しかし困った事に、トーマスはそんな平穏な日常では満足しきれなかったのです。彼は持ち前のパソコン技術を用い、”ネオ”という名でハッカーとしての活動を始めました。
決して安全とは言えない仕事にも手を出し、そのスリルにトーマスは酔いしれていました。そんな時です。ある日、トーマスのパソコンのデスクトップに、”マトリックスが見ている”という覚えのない画面が表示されたのです。反対に自分がハッキングされたのではと焦るトーマスでしたが、そんな彼の前に一人の女性が現れます。
彼女の名前はトリニティ、顔、スタイル共に抜群の美女でした。着いてくるように促すトリニティの誘いを断りきれず、トーマスは彼女の後を付き従います。すると、トリニティは一人の男性の元にトーマスを案内しました。その男の名前はモーフィアスという、非常に体格のいい男性です。
映画『マトリックス』のあらすじ【承】
すると、モーフィアスから信じられない発言が飛び出しました。それは、今トーマスがいる世界は現実のものではなく、コンピューターが作り出した仮想世界であると言うのです。トーマスは、モーフィアスに仮想世界と現実世界、どちらで生きるかという選択を迫られます。イマイチ状況が掴めないトーマスでしたが、現実で生きる事を選択しました。
すると、トーマスの意識は飛び、現実世界で目覚めました。しかしそこにもモーフィアスとトリニティがいました。彼らは仮想世界と現実世界を自由に行き来できるのです。彼等はその仮想世界を、”マトリックス”と呼んでいました。
そしてモーフィアスは、人類を救う為の救世主を探していたとトーマスに告げます。そして、トーマスこそがその救世主であるとモーフィアスは信じており、彼を自分が船長を務める戦艦に引き入れるのでした。しかし、誰もがトーマスの様に現実世界で生きていきたい訳ではありませんでした。乗組員の一人、サイファーもその一人です。
映画『マトリックス』のあらすじ【転】
サイファーは、目障りなモーフィアスをつけねらっている敵、エージェント・スミスにモーフィアスを突き出す代わりに、自分を仮想現実の世界に入れてもらえる様協定を持ちかけていたのでした。一方、トーマスは仮想世界で自由に身体を動かし、そしていずれ迫り来るであろう敵との戦いに備えて戦闘のイロハをモーフィアスに叩き込まれていました。
また、モーフィアスはトーマスを、オラクルという預言者の元に連れていきます。オラクルは、「トーマスがモーフィアスか、どちらかの命を選択する時が来る」という予言をトーマスに告げました。現実世界に戻ろうとした二人でしたが、その時、エージェント・スミスが率いる大群が二人を強襲します。
モーフィアスは咄嗟にトーマスを庇い、敵に連れ去られてしまいました。更に、仲間を裏切ったサイファーによって、次々と仲間が消されていきます。結果、トリニティとトーマスのみが命からがら現実世界に戻る事に成功します。しかし、このまま黙っているトーマスではありませんでした。
映画『マトリックス』の結末・ラスト(ネタバレ)
トーマスはトリニティと共に、モーフィアスを助けるべく再びマトリックスに潜り込みました。敵勢力をなんとかかいくぐり、二人はモーフィアスを助け出すことができました。しかし、トーマスの前にエージェント・スミスが立ち塞がります。圧倒的な実力を持つスミスを前に、トーマスはオラクルから告げられた予言を思い出していました。しかしここで背を向けては同じ未来が待っていると、トーマスはスミスに対峙します。
激しい死闘を繰り広げ、何とかスミスに食い下がっていたトーマスでしたが、やはりその実力の前に敗北を喫してしまいます。しかしそんな時、トーマスに眠っていた真の力が覚醒しました。仮想世界の救世主であるトーマスは、凄まじい強さを発揮しエージェント・スミスを撃退しました。
一方現実世界でも彼等に危険が迫っていました。マトリックスに入っている間無防備となってしまう体が狙われていたのです。スミスを倒したトーマスとトリニティは急いで現実世界へ戻り、戦艦内で何とかその敵を退けます。そしてネオことトーマスは、仮想世界で圧倒的な力を手にし君臨したのでした。
映画『マトリックス』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
現実と思っていた世界が、実は機械による仮想現実だったという衝撃の設定に完全にやられました。ネオが「選ばれし者」として覚醒していく過程は王道ながらも、哲学的な問いやアクションのスタイリッシュさが全てを新鮮に感じさせます。銃弾を避けるシーンは今見ても鳥肌モノ。ラストで空を飛ぶネオの姿に、希望と興奮を感じました。(20代 男性)
「赤い薬」と「青い薬」の選択の場面があまりにも印象的で、今も時々自分の人生と重ねて考えてしまいます。ネオが現実を知っていく過程は恐ろしいけれど、そこに自分の意志で飛び込んでいく姿に強く感動しました。個人的には、トリニティとの関係が思った以上にロマンチックだったのも良かったポイントです。(30代 女性)
公開当時リアルタイムで劇場で観ましたが、あの衝撃はいまだに忘れられません。サイバーパンクな世界観と仮想現実という設定が、SFファンの心をガッチリ掴みました。モーフィアスの存在感、スミスとの対立構造、哲学的テーマ…すべてが詰まった完璧な作品。時代を超えた名作だと断言できます。(50代 男性)
私は映画より先にゲーム版をプレイしていたので、映画を初めて観たときは「ああ、これは元祖なんだ!」と妙に感動しました。アクションシーンのカメラワークがとにかく斬新で、スロー演出や360度カメラなど、今では当たり前の技法の原点がここに詰まってると思います。あのスタイリッシュさに惚れました。(10代 男性)
自分の世界に違和感を感じていたネオが、真実にたどり着くまでの過程がとても丁寧に描かれていて、自然と彼に感情移入できました。特に、モーフィアスが捕らえられ、ネオが自ら戦いに挑む姿には胸を打たれました。最初は逃げ腰だった彼が、真のヒーローとして目覚めていく姿に希望を感じます。まさに覚醒の物語。(30代 男性)
現実が幻想で、幻想が真実かもしれないというテーマが、観終わったあともずっと頭から離れませんでした。仮想空間を超える存在としてのネオの覚醒は、単なるアクション映画ではなく、人間の自由意思や選択の意味を問うているように思います。単なるエンタメじゃない、深い作品です。(40代 女性)
ラストでネオが完全に能力を解放し、スミスを圧倒するシーンは、まさに「神」になったような瞬間で震えました。現実世界のしがらみを断ち切り、自分の可能性に気づいた瞬間、人はここまで強くなれるのかと感動。ビジュアル面だけでなく、自己啓発的なメッセージも感じ取れる作品だと思いました。(20代 女性)
アンダーグラウンドな世界観とサイバーパンクの空気感がめちゃくちゃ好みでした。何よりも「なぜ自分がこの世界にいるのか」と疑問を持つところから始まるネオの視点が、自分にもリンクしてゾクゾクしました。見終わった後、自分の現実もどこか仮想じゃないかと感じるくらい影響を受ける映画です。(10代 女性)
『マトリックス』を観たのは久しぶりですが、今の時代だからこそよりリアルに感じました。AIの台頭、仮想空間、監視社会――すべてが現実味を帯びていて、単なるSFでは終わらない危機感がありました。物語のスリリングさとメッセージ性のバランスが完璧。今後の世代にも絶対に語り継がれるべき作品です。(40代 男性)
普段はアクション映画をあまり観ないのですが、これは完全に引き込まれました。格闘シーンのリズムやカット割り、衣装や音楽のセンスも抜群で、観ていてとにかく気持ちがいい。そして、世界の真実を知ることが「救い」なのか「地獄」なのか、観る人に委ねるラストも印象的でした。(30代 女性)
映画『マトリックス』を見た人におすすめの映画5選
インセプション
この映画を一言で表すと?
夢の中に潜り、現実を揺さぶる知的サスペンスアクション。
どんな話?
他人の夢に侵入して情報を盗むという特殊な任務を請け負う主人公が、今度は“夢を植え付ける”という不可能なミッションに挑む。夢と現実の境界があいまいになっていく展開が魅力のSFアクションです。
ここがおすすめ!
『マトリックス』同様、「現実とは何か?」を根本から問い直す構成が圧巻。重力を無視したアクション、多層構造の物語、深い人間ドラマが融合した、観る者をトリップさせる傑作です。
ダークシティ
この映画を一言で表すと?
記憶と現実が操作される世界で、真実を求める男の物語。
どんな話?
記憶を操作され、誰もが自分の本当の過去を知らない街。目覚めた主人公が、自分の正体とこの世界の秘密を探るサイコSFミステリー。次第に明かされる陰謀に目が離せません。
ここがおすすめ!
『マトリックス』よりも前に公開された作品で、世界構造の謎や自己の存在に対する問いが濃密。薄暗いビジュアルと哲学的テーマが融合し、隠れた名作として根強い人気を誇ります。
エクス・マキナ
この映画を一言で表すと?
人工知能が生む美しさと恐怖、静かなる心理戦SF。
どんな話?
天才科学者が創り出した人間そっくりのAIに対し、青年が“意識”があるかをテストするという名目で一週間の実験に参加。やがてAIの目的、そして人間のエゴが交錯していくサスペンスドラマ。
ここがおすすめ!
スタイリッシュかつ緻密な会話劇で進行しながら、AIと人間の境界を曖昧にしていく演出が秀逸。『マトリックス』のテーマである“人間とは何か”に惹かれた人には必見の1本です。
ゴースト・イン・ザ・シェル(1995・アニメ映画)
この映画を一言で表すと?
ネットに意識が繋がる時代、人間の定義はどこにあるのかを問う伝説のSF。
どんな話?
義体化(サイボーグ化)された公安捜査官・草薙素子が、ネットに潜む謎の存在“人形使い”を追う中で、自分の存在の意味や魂(ゴースト)についての答えを探していく。
ここがおすすめ!
『マトリックス』の創作に影響を与えたことで知られる本作は、近未来SFと哲学的思索が融合した傑作アニメ。ビジュアル、音楽、思想すべてが高次元でまとまっています。
トロン:レガシー
この映画を一言で表すと?
父を追ってデジタル世界に入り込む、映像美の極致SF。
どんな話?
デジタル空間に閉じ込められた父を探して、若き息子が“グリッド”と呼ばれる仮想世界に足を踏み入れる。人工知能が支配するその世界で、彼は真実と家族の絆を取り戻そうと戦う。
ここがおすすめ!
『マトリックス』のようなデジタル世界をテーマにしながら、ディズニーらしいビジュアルセンスと音楽(Daft Punkのサントラ)が光る作品。仮想と現実、テクノロジーと人間性の対比が魅力です。
みんなの感想・レビュー
シリーズにもなっている話題作「マトリックス」であるが、私はいまいちこの作品の面白さがわからない。
たしかに映像技術が大変すばらしく、戦闘シーンは本作品の魅力であるが、それ以外のストーリー性や演出はいまいち設定が理解できない。
そもそも、トーマスがいた仮想世界からなぜ急にトリニティーが出現したのか、トーマスはなぜ仮想世界にいたのか、最初の設定から謎であるし、この仮想世界と現実世界との結びつきは本作品で見ただけでは理解しがたい。
この謎が多い作品だからこそ、世界中からの評価が高く、マトリックスという世界への考察、人間と機械との関係性についての考察が数多くされているのかと感じた。
作品の鍵を握る「エージェント・スミス」。彼の役割は仮想世界に訪れた現実世界の人間を排除することである。
いわゆるパソコンで言えば、ウィルス対策のソフトウェアであり、侵入者がいれば場所を構わず出現する恐ろしい敵である。
これが、実際にウィルス対策ソフトであればとても優秀なソフトウェアなのであるが、この作品で見る限り、サングラスに黒スーツで見た目は奇妙としか言いようがない。
また、この次回作「マトリックス リローデッド」ではエージェントが増殖してネオを襲う名シーンがある。これまた、全員がサングラスに黒スーツなので画面が真っ黒でなにがなんだか・・。
でも、ネオたちもサングラスに全身黒なので、この世界ではそういうスタイルが流行なのかもしれませんね。
本作品の中で、現実世界では人間が機械にエネルギーを与えるという仕組みになっている。
その仕組みは、トーマスが目覚めた際に閉じ込められていたカプセルがポイントである。
機械は人間をとらえ、このカプセルに閉じ込めることによって意識の中で仮想世界での生活を営ませる。
仮想世界の中で人間が動いたり、生活することによって生まれる微弱な電流を機械はエネルギーとして収集し、利用しているのである。
このため、カプセルに閉じ込められていたトーマスの体にはいたるところに部品のような金属らしきものが埋め込まれているのである。
映画のストーリーの前提となるこの設定であるが、そもそも、いつから機械と人間が争うようになったのだろうか。
劇中には描かれていないが、そもそも機械が意識を持ち始め、人間が機械を労働力として酷使していたことに抵抗したことがきっかけのようです。抵抗する機械に対して、人間は破壊を試みますが、残虐な破壊によって機械が反逆を起こし、形勢逆転したあたりから人間が支配下に置かれたようです。
なかなか、本作品を見ただけではこの世界観を理解することが難しいかもしれません。有名な作品な分、数多くの解説や解釈が展開しているので興味がある方は是非しらべてみてください!