映画『マキシマム・ブラッド』の概要:ディーコンがホテルで目を覚ますと、夥しい血がベッドに付着していた。しかも、自分の背中に手術の跡が残っており、腎臓が切り取られていた。ディーコンは友人のカンを頼り、自分を嵌めた女性を捜索することにした。
映画『マキシマム・ブラッド』の作品情報
上映時間:104分
ジャンル:アクション
監督:アーニー・バーバラッシュ
キャスト:ジャン=クロード・ヴァン・ダム、ジョン・ラルストン、ダーレン・シャラヴィ、ジェイソン・トビン etc
映画『マキシマム・ブラッド』の登場人物(キャスト)
- ディーコン(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)
- フランス軍特殊部隊に所属していた。“K&R”と呼ばれる、誘拐された人を奪還するプロだった。ジョージより先にメアリーと出会い付き合うが、荒れた生活を送り愛想を尽かされる。ジョージが引き取ったイザベラは、実はディーコンとメアリーの子供。
- ジョージ(ジョン・ラルストン)
- ディーコンの弟。キリスト教徒。両親が幼い頃に離婚したため、ディーコンとは離れ離れに暮らしていた。妻のメアリーは4年前に乳がんで亡くなっている。娘のイザベラが自分の子供でないことを知りながらも、我が子のように心から愛している。イザベラは巣状糸球体硬化症で慢性腎不全を患っており、ディーコンの腎臓を移植する予定だった。
- ドレイク(ダーレン・シャラヴィ)
- 英国特殊部隊に所属していた元軍人。ディーコンの腎臓を奪った、英国人で石油会社の元CEOのサイモンに加担している。
- リーアム(ジェイソン・トビン)
- ジョージの大学生時代の知人。凄腕のハッカーで、足に警察が取りつけたGPSを嵌めている。パソコンに近づくだけで捕まってしまう。
- カン(アキ・アレオン)
- 子供の頃から裏社会の教育を受け、誘拐などの罪を犯すようになる。現在は犯罪から足を洗い、ディーコンの友人となった。
- アナ(シャーロット・ピーターズ)
- ディーコンを嵌めたコールガール。メアリーと瓜二つの容姿。娼婦の仕事をしており、客引きのドレイクから逃れるためにディーコンをおびき寄せる仕事を引き受けた。
映画『マキシマム・ブラッド』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『マキシマム・ブラッド』のあらすじ【起】
ディーコンは氷が入った浴槽の中で目を覚ました。意識が朦朧とする中、昨夜のことを思い起こした。ディーコンは路地裏で男女が言い争っているのを発見し、女(アナ)を助けた。男はなぜかニヤリと微笑んで去っていった。ディーコンは助けたアナに誘われ、バーに飲みに行った。
ディーコンはホテルの床に飛び散った血を辿り、ベッドに夥しい血が残されているのを発見する。その時、アナとセックスをした後に水を飲んで、意識を失ったことを思い出した。鏡で自分の背中を見てみると、手術の跡が残されていた。その時、ディーコンは意識が朦朧とする中、臓器が抜き取られたことを思い出した。
ディーコンの鞄から拳銃が抜き取られていた。棚の上には、お金と手術後に関しての注意事項、薬、“お取引ありがとうございます”と書かれたメッセージ、トランプが1枚置かれていた。
友人のカンは連絡を受け、ディーコンがいるホテルへと向かった。ホテルの惨状を見て驚きの声を上げた。ディーコンに残された傷跡を見て、腎臓が抜き取られていることが分かった。その時、部屋にディーコンの弟のジョージが訪ねてくる。ジョージはホテルの惨劇を見て、兄が関わるとろくなことにならないと取り乱して叫んだ。ディーコンは無理矢理ジョージを追い返した。
ディーコンは自身の腎臓を取り戻すべく、捜査に向かった。すると、ホテルのロビーでジョージが待ち構えていた。ジョージは何としてもディーコンと共に捜査をする気だった。
映画『マキシマム・ブラッド』のあらすじ【承】
ディーコンはジョージに通訳をしてもらい、昨日アナと訪れたバーの店員に話しかけた。だが、店員は何も語ろうとはせず、用心棒の男を呼んだ。ディーコンは助けに現れたカンの手下と共に男達と戦った。ディーコンは何とか男達を倒すが、カンの手下が殺されてしまう。
ディーコンとジョージは逃げた店員を追いかけて尋問した。店員はアナが、“グラティス・ファイトクラブ”にゾルタンという男と共にいることを教えた。アナのいるクラブは秘密クラブのため、場所も時間も分からなかった。
ディーコンが気絶してしまい、ジョージはカンに助けを求めた。ジョージはカンに、兄との関係を尋ねた。ジョージは兄と疎遠で、兄がフランス軍特殊部隊に所属していたことしか知らなかった。カンはジョージにディーコンのことを話した。ディーコンは“K&R”と呼ばれる、誘拐された人を奪還するプロだった。カンはかつてジョージと敵対関係にあった。
カンはホテルの監視カメラの映像を調べていたが、何者かに消されていた。だが、交通カメラにディーコンとアナの姿が移っていた。ディーコンは手数料を支払う代わりに、アナとグラティスクラブの居場所の特定をカンに頼んだ。グラティスクラブは警察に見張られているので危険だとカンは忠告するが、ディーコンは受け入れなかった。ジョージはそれを見てカンが何も聞かされていないことに気づき、娘の病室まで案内した。ジョージの娘のイザベラは9歳で、巣状糸球体硬化症で慢性腎不全を患っており、2日後にディーコンの腎臓を移植する予定だった。移植しないと3か月ももたない命だった。
映画『マキシマム・ブラッド』のあらすじ【転】
グラティスクラブがスラム街にあることが判明する。グラティスクラブとは、貧しい者達が殺し合いを行い、金持ち達が賭けをしながら楽しむ場所だった。そのため、金さえ払えば、誰でも出入りが可能だった。警備には買収された警官が立っていた。ディーコンは1人でクラブの中へと入っていった。
ゾルタンがクラブに入るのが見えた。カンはディーコンに連絡を入れるが、ディーコンは電話に出なかった。ジョージはじっとしていられず、ディーコンの元に向かうことにした。カンは拳銃を1丁渡して送り出した。
ディーコンはアンに会い、雇い主がドレイクと言う名の男で、英国特殊部隊に所属していた元軍人だと知る。アンはお金を得るために仕事を引き受けただけでドレイクの連絡先さえ知らなかった。客引きのゾルタンから逃れるために、お金が必要だったのだ。その時、ドレイクが手下と共に現れ、ディーコンから盗んだ銃でゾルタンを射殺した。ドレイクは24時間後に銃を警察に渡す前に逃げろとディーコンに命令した。そこに、銃を持ったジョージが現れる。ディーコンはドレイクが目を離した隙に銃を発砲し、アナと共に逃げ出した。その後、ディーコンはアナとジョージと共にドレイクを追いかけるが、爆弾を使われ逃げられてしまう。
カンは状況を見て、嵌められたことに気づく。クラブにはギャングと警官の死体が転がっているのだ。ディーコンは警察に追われる身となったが、イザベラを見捨てることはできなかった。血縁者を全員調べても、ディーコン以外の適合者は見つからなかったのだ。
ディーコンの腎臓が既に手術に使われていたとしても、ディーコンは患者を殺して腎臓を手に入れる気だった。カンが医者を用意するには2万ドルの報酬が必要だった。アンはディーコンを嵌めて得た報酬を渡した。だが、肝心の腎臓の行方が分からなかった。ディーコン達は話し合いを行い、移植リストの最下位に載っている人物で、イザベラと同じ型の腎臓が必要な人間が犯人だと推測した。ジョージは移植リストを手に入れるためのツテがあった。
ジョージは大学時代の知り合いである、ハッカーのリーアムに会いに行った。移植リストを盗みだしと欲しいと頼むが、リーアムはジョージ以外に移植リストを求めていた人物に心当たりがあった。その人物とは、英国人で石油会社の元CEOのサイモンだった。現在はハーモニー社の重役に就いていた。ハーモニー社とは世界でも有名な巨大民間軍人会社だった。
映画『マキシマム・ブラッド』の結末・ラスト(ネタバレ)
ディーコン達はジョージの別荘で作戦を練ることにした。アンは部屋に飾られているジョージの妻(メアリー)の写真を見て、自分とそっくりなことに気づく。ディーコンはアンに問われ、ジョージ夫妻との過去の因縁を話した。
ディーコンはジョージより先に、メアリーと出会っていた。ディーコン達の両親は幼い頃に離婚しており、ディーコンは父に引き取られてヨーロッパに、ジョージは母に引き取られてアメリカで暮らしていた。ある夏、ジョージがディーコンと父を訪ねてきたときに、メアリーと出会った。ジョージはメアリーと結婚をするため、大学へと進学した。ディーコンはメアリーを顧みず荒れた生活を送り、メアリーはジョージを選んだ。10年前、メアリー夫妻は別れ、メアリーはディーコンの元に戻ってきた。その時にメアリーは妊娠していた。だが、再びメアリーはジョージの元へと戻った。ジョージは自分が不妊症だと知っていたため、子供の親がディーコンであることを知っていた。
リーアムから届いたサイモン邸の図面を元に、ディーコン達は作戦を立てた。だが、ジョージはキリスト教徒として人を殺すことができず、作戦の中止を訴えた。ディーコンはその言葉に腹を立て、口論に発展してしまう。そして、娘を助けるために魂を捨てられるかジョージに問い掛けた。ジョージは苦悩しながら、イザベラを助けるために作戦の決行を決める。
ディーコンは写真立ての裏に、ホテルにあった物と同じトランプが置かれていることに気づく。だがその時には既に遅く、カンが冷蔵庫を開けてしまい、設置されていた爆弾を作動させてしまう。カンは爆発に巻き込まれて亡くなってしまう。
失意の中、ディーコン達は作戦を決行した。ディーコンはジョージに手錠を嵌めて車に繋いだ後、アナに鍵を渡した。そして、監視カメラを頭につけ、1人で屋敷の中へと入っていった。ジョージは監視カメラの通信が切れてしまったのを見て、ディーコンの危機を察知した。アナから鍵を奪うと、銃を持って屋敷の中へと入っていった。ジョージはディーコンを襲っていたドレイクを撃つが、防弾チョッキに阻まれてしまう。だが、ディーコンが大腿動脈を刺していたため、ドレイクは出血多量で気を失った。
腎臓を必要としていたのは、11歳のサイモンの孫だった。ジョージ達は殺すことができなかった。ディーコンは項垂れるジョージを連れて屋敷を出た。その後、ディーコン達はイザベラの病室に向かった。ディーコンはイザベラを抱きしめ、愛していると呟いた。その時、ジョージはディーコンの足から大量の血が流れているのが見えた。イザベルを病室から出し、看護婦を呼ぼうとするが、ディーコンに止められる。ディーコンは残りの腎臓を活用してくれと頼み、息を引き取った。
1年後。ジョージはイザベラとアンと共に、メアリーとディーコンの墓参りをした。
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