映画『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』の概要:2014年に製作された「メイズ・ランナー」の続編で、3部作予定の第2部にあたる作品。主なキャスト、スタッフは前作と同じ。迷路から救出されたトーマスたちを待ち受ける、さらなる謎と試練を描いた。
映画『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』 作品情報
- 製作年:2015年
- 上映時間:132分
- ジャンル:SF、アクション、サスペンス
- 監督:ウェス・ボール
- キャスト:ディラン・オブライエン、カヤ・スコデラーリオ、トーマス・ブローディ・サングスター、キー・ホン・リー etc
映画『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』 評価
- 点数:60点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★★★
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』 あらすじ【起・承】
迷路から脱出したトーマス、テレサ、ミンホ、ニュート、フライパン、ウィンストンは、WCKD(ウィケッド)の手が届かないという施設に保護される。
施設主ジャンソンや、他の迷路で保護された子供たちと会ったトーマスたち。
理由もわからずテレサと引き離されて不安を覚えるトーマスは、古株エリスから施設への不信感を訴えられる。
カードキーを盗んだトーマスとエリスは、WCKDとつながりを持ち、子供たちに人体実験を行って原因不明の病フレアの薬を得ようとする施設の裏の顔だった。
テレサとも合流し、施設から逃げ出したトーマスたち。
追われるトーマスたちは近くにあった建物に忍び込んで必要な荷物を揃えるが、電気のスイッチを入れたとたん、フレア患者の末路クランクたちに襲われてしまう。
逃げる途中でクランクたちに怪我を負わされたウィンストンは、抗体を持つ体のはずが、徐々に具合が悪くなっていく。
朝になって、荒れ果て砂漠化した世界に絶望しつつも、WCKDの敵で山に住むRA(ライトアーム)を探しはじめる。
途中で自らの末路を悟ったウィンストンは死を選ぶ。
雷から逃げるため、近くにあった建物に逃げ込んだトーマスたちは、クランクを番犬代わりにするホルヘたちに会う。
敵とも味方とも付かないホルヘだったが、RAに対して希望を持っていて、トーマスたちと共にRAをそうと決めた。
映画『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』 結末・ラスト(ネタバレ)
ホルヘの仲間がWCKDに連絡し、トーマスたちを連れ戻すために襲ってきた。
ホルヘと逃げ出したニュートたち、ホルヘの家族同然のブレンダと取り残されたトーマス。
WCKDの追っ手は撒いたものの、ブレンダは地下に潜んでいたクランクに噛まれてしまう。
RAを知る男マーカスを探せば、ホルヘや友達と再会できると信じる2人だったが、友達がいるはずのパーティー会場でトーマスは倒れる。
目覚めると、ホルヘはマーカスからRAの住処を聞き出しており、テレサたちも一緒だった。
RAと連絡を取れる場所に向かうと、そこにはエリスと同じ迷路にいたハリエットとソーニャが。
2人には歓迎されたものの、ブレンダが感染している事に気付いたRAリーダーのヴィンスに殺されそうになる。
かつてWCKDにいたRAのドクター・メアリーは、トーマスが迷路に送られた原因、WCKDの情報流出先の人物だったとトーマスに教える。
自分の血で、一時的だがブレンダを救ったトーマス。
しかし、施設で記憶を引き出されていたテレサは、トーマスたちを裏切ってWCKDを呼ぶ。
安全だったRAの隠れ場所は戦場と化し、子供たちは捕らえられてドクター・メアリーは命を落とす。
遂に対面したエヴァとトーマスだったが、施設に戻るくらいなら自殺を選ぶと宣言するトーマス。
ホルヘとブレンダの助けが入り形勢逆転するが、ミンホはWCKDに連れ去られてしまった。
トーマスは、WCKDの暴走とエヴァ・ペイジへの復讐のために立ち上がる決意をした。
映画『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
迷路が登場しないメイズ・ランナー
前作が迷路(メイズ)からの脱出だったにも関わらず、本作では迷路すら登場しないという、「メイズ・ランナー」2作目。
研究施設の外へ救出されたものの、WCKDとは関係ない安全できる場所だと言いながら見事に手を組んでいる施設からの脱出。
そして、外の砂漠化した世界でのゾンビにそっくりな設定のクランクから逃げつつ、WCKDと敵対する組織RAを探して保護してもらうというのが、本作でのミッションになっている。
迷路要素は無くなったものの、ゾンビ映画の要素が加わって面白さは倍増。
だが、未来の政府のようなWCKDと、レジスタンス組織RA、難病を治す鍵を握る救世主トーマスといった構図はどこかで見たことがある。
トーマスがWCKDとエヴァ・ペイジに復讐を誓い、残された仲間が賛同するというのも、どこかで見たことがある。
ゾンビのようなクランクやスリルのある展開
荒れ果てた世界の景色が細かく作られているのは圧巻。
仲間とはぐれて地下を進むトーマスとブレンダの前に現れるクランクの、ゾンビとはまた違う異様な姿もうまく出来ている。
テレサの裏切りも意外だが、なぜかテレサにベッタリなトーマスの、2人の関係が明らかにされずに気になるところ。
断片的な記憶でしかなかった、トーマスが迷路に送り込まれた理由も明らかになるが、若者からしか作れない薬と若い命を失えば人類は続かないという矛盾と問題点も発覚。
前作よりもストーリーのテンポやスリル感が増していて、謎も明らかになって明確な目的ができたことで、スッキリとした作品になった。
邦題が『メイズ・ランナー』なので混乱するが、今作は迷路要素はほとんどない。どうやら、シリーズものであることを分かりやすくするためにそのタイトルだという。
主人公がモタモタしているので、危機感がないように感じてハラハラが置き去りになっている。それにとにかく展開が早いので、まるでドラマの総集編を見せられているかのような感覚になった。それでも、次の3で完結ということなので最後まで完走したいと思うが、あまり期待値は高くない。(男性 30代)
映画『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』 まとめ
ゾンビ映画と言っても過言ではない本作。
メイズ(迷路)ランナーというタイトルでありながら迷路は登場せず、心理的なものや広大な砂漠からの脱出に置き換えてしまったのには、すがすがしささえ感じる。
一般的には、キャラクターの過去ありきで進むストーリーが、過去を思い出していくことで現在に様々な葛藤や変化が生まれていく、という新しい設定が生まれたことで、前作とは一味違う面白さが加わった。
「プライベート・ライアン」のジャクソン二等兵役が有名なバリー・ペッパーが出演するなど、若者だけだったキャスティングにも深みが増している。
関連作品
- メイズ・ランナー 前作
みんなの感想・レビュー