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映画『皆殺しの流儀』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『皆殺しの流儀』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『皆殺しの流儀』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『皆殺しの流儀』の結末までのストーリー
  • 『皆殺しの流儀』を見た感想・レビュー
  • 『皆殺しの流儀』を見た人におすすめの映画5選

映画『皆殺しの流儀』の作品情報

皆殺しの流儀

製作年:2014年
上映時間:94分
ジャンル:フィルムノワール、アクション
監督:サシャ・ベネット
キャスト:イアン・オギルビー、アリソン・ドゥーディ、スティーヴン・バーコフ、ジェームズ・コスモ etc

映画『皆殺しの流儀』の登場人物(キャスト)

リッチー(イアン・オギルビー)
元ギャング。現在はギャングを引退し、スペインで優雅に暮らしている。年頃の娘がいる。兄のチャーリーを殺され、昔の仲間と一緒に若者のギャング団に復讐する。
テイラー(アリソン・ドゥーディ)
ロンドン警察の警部補。チャーリー殺し事件の捜査責任者。娘のローレンと2人暮らし。ローレンはE2ギャング団のリーダーに弄ばれ、ギャングたちにレイプされかける。
リジー(リセット・エリソン)
ロンドンで暮らすチャーリーの友人の女性。若い頃からリッチーのことを好きだった。
チャーリー(スティーブン・バーコフ)
リッチーの兄。弟とともに、一昔前のロンドンを仕切っていたギャング。レイプされそうになっていたローレンを助け、E2ギャング団に殺される。
アーロン(ダニーボーイ・ハッチャード)
ロンドンのギャング団「E2」のリーダー。仲間たちと極悪非道な悪さばかりしている。

映画『皆殺しの流儀』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『皆殺しの流儀』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『皆殺しの流儀』のあらすじ【起】

ロンドンのギャング団「E2」は、極悪非道な悪さばかりして、住民たちを困らせていた。警察は彼らを積極的に取り締まろうとせず、住民も報復を恐れて彼らの悪事を通報できない。そんな状況が続き、E2ギャング団はますます図に乗っていた。

スペイン在住のリッチーとロンドンで暮らすチャーリーは、一昔前のロンドンを牛耳っていた有名な元ギャングの兄弟だ。リッチーは、明日の兄の誕生日に再会できるのを楽しみにしていた。馴染みのパブで近所の友人たちと飲んでいたチャーリーは、リッチーから電話をもらい、今日は早めに帰ることにする。

パブを出たチャーリーは、E2ギャング団が若い女性をレイプしようとしている現場に遭遇する。チャーリーは大勢の若者相手に一歩もひるむことなく女性を助け、自分が若者たちに殺されてしまう。チャーリーと一緒に飲んでいたリジーは、路地裏でチャーリーの遺体を発見する。

通報で駆けつけたロンドン警察のテイラー警部補と助手に、リジーは“E2ギャングの仕業だ”と訴える。リジーは、路地裏から出てくるE2ギャング団を目撃していた。

チャーリーからリッチーの連絡先を聞いていたリジーは、リッチーにチャーリーの訃報を伝える。テイラーはE2ギャング団のリーダーのアーロンに昨夜のアリバイを聞く。チャーリーが死んだことを知ったアーロンは、レイプしようとした女性ローレンを脅しに行く。ローレンは、テイラー警部補の娘だった。

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映画『皆殺しの流儀』のあらすじ【承】

ロンドンへ戻ったリッチーを、昔の仲間が迎えてくれる。2人はすぐにチャーリーが殺された路地裏へ向かい、現場検証をしていたテイラーたちと遭遇する。テイラーはリッチーに、“捜査の邪魔をしたら刑務所にぶち込む”と忠告する。

リッチーは、リジーの甥が見つけたという闇サイトの動画を見せてもらう。それは事件の様子を撮影した動画で、犯人の顔も確認できた。動画によって、チャーリーがレイプされかけたローレンを助けて殺されたことがわかる。リッチーは、この事実を警察には伝えず、自らローレンに会いに行く。

アーロンに脅されていたローレンは話すことを怖がっていたが、リッチーがチャーリーの弟だと知ると、アーロンと顔見知りのギャングの名前を教えてくれる。

チャーリーの葬儀には、昔馴染みの元ギャングが3人集まる。リッチーと3人の元ギャングは、E2ギャングの若者たちに自分たちの手で制裁を加えることにする。4人とも見た目は初老を迎えたおじさんだったが、殺しや拷問にかけては筋金入りの腕を持っていた。

リッチーは顔馴染みの前警視正に、警察の内部情報を回してくれるよう話しに行く。2人は昔、持ちつ持たれつの関係だった。E2ギャング団は、リジーやローレンに再び脅しをかける。テイラーは、娘の様子がおかしいことに薄々気づいていたが、まさかローレンがこの事件に関わっているとは夢にも思っていなかった。

映画『皆殺しの流儀』のあらすじ【転】

前警視正から受け取った資料により、1人のギャングの住所がわかる。リッチーたちは、彼を待ち伏せし、2人のギャングを拉致する。リッチーはアーロンの居場所を聞くが、彼らは威勢良く反発する。リッチーたちを怒らせたギャングはひどい拷問を受けて絶命し、“アーロンを呼び出す”と嘘をついたギャングは、リッチーに撃ち殺される。

2人と連絡が取れなくなり、アーロンは苛立っていた。リジーは、男らしいリッチーに30年前と同じような恋心を抱く。リッチーもリジーに好意を持っており、彼女を食事へ誘う。

リッチーはさらなる情報を求めて、再びローレンに会いに行く。レイプされている時の写真をネタに脅されていたローレンは、それをばらまかれることを恐れていた。リッチーは、穏やかに話をしてローレンを安心させてやり、彼女の電話番号を教えてもらう。しかし、そこへテイラーが現れ、リッチーはすぐに退散する。テイラーとローレンが親子だったことは、リッチーにとっても驚きだった。

リッチーたちは、駐車場で薬物を売っていたギャングを追い詰め、そいつを拉致する。逆さに吊るされたギャングにアーロンの居場所を聞くが、相手はなかなか口を割らない。調子に乗ってチャーリーを侮辱したギャングにリッチーは激昂し、そいつを殴り殺す。しかし興奮しすぎて心臓発作を起こしてしまう。

映画『皆殺しの流儀』の結末・ラスト(ネタバレ)

命に別状はなかったが、リッチーは入院することになる。リッチーは、E2ギャングとカタをつけるため、彼らを病院へ呼ぶことにする。リッチーから連絡を受けたローレンは、アーロンに尽くすふりをして、リッチーの入院先を伝えに行く。仲間が次々と消え、警戒を強めていたアーロンは、仲間全員分の銃を入手していた。

ローレンは、E2ギャング団を病院へ連れ出すことに成功する。しかしアーロンは用心のため、ローレンも一緒に連れて行く。

最初に病室へ行った2人のギャングは、待ち構えていたリッチーたちにあっさり撃ち殺される。E2ギャング団はかなりの人数がおり、病院内で壮絶な撃ち合いが始まる。エレベーターに閉じ込められていたローレンは、電話でテイラーに助けを求める。

病院には警察や機動隊の特殊部隊もやってくる。追い詰められたアーロンはローレンを人質にし、リッチーたちに銃を捨てるよう迫る。4人は銃を捨ててアーロンの前に出て行く。しかし、ローレンに恋していた仲間がアーロンを襲い、アーロンは銃を落としてしまう。リッチーはアーロンにわざと弾切れの銃を握らせ、警察に彼を射殺させる。

テイラーは、娘を救ってくれたリッチーに感謝し、4人を見逃してくれる。スペインに帰るとテイラーに約束したリッチーは、リジーをスペインに誘う。しかし地元を愛しているリジーは、迷いながらもその誘いを断る。

いろいろ考えたリッチーは、ロンドンに残ることにする。リッチーは悪党退治を天職だと感じており、他の3人もその意見に同意する。次は老人の金を奪った銀行を懲らしめようと、4人の親父は楽しそうに相談を始める。

映画『皆殺しの流儀』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

「伝説のギャングvs若者ギャング」街で悪さをする困った若者ギャングたちを、昔伝説のギャングとして恐れられたおじいちゃんたちが懲らしめる、そんなお話です。
この作品に出てくる若者ギャングは本当に生意気で、無駄にいきがっていて、殺人やレイプなど卑劣なことを、かっこいいと思ってやっているバカな姿に観ていて腹が立ちます。それに対するおじいちゃんたちは動きもスローで物腰柔らか。本当に大丈夫?と心配になりますが、そこは伝説のギャング。しっかり鉄拳制裁、リベンジしてくれました。
94分と短めの作品で、ストーリーもまとまっているので観やすいです。何よりおじいちゃんたちが渋すぎます。(女性 30代)


往年のギャングたちが再び手を組み、現代の無法な若者たちに制裁を加えるという展開に、ある種のカタルシスを感じました。特に、主人公たちが年老いていてもなお誇り高く、仲間を失ったことへの怒りを力に変える姿に痺れました。ストーリーはシンプルながら、テンポが良く飽きさせません。バイオレンス描写はやや過激ですが、それがむしろリアリティを感じさせました。エンディングも渋く、”古き良き時代”の価値観にどこか共感してしまう自分がいました。(20代 男性)


老ギャングたちの復讐劇という骨太なテーマに惹かれて鑑賞しましたが、期待以上でした。時代に取り残された存在である彼らが、現代の混沌に自らのルールで切り込んでいく様は痛快で、思わず応援してしまいます。復讐の動機が友人の死という点も共感を呼びますし、正義と暴力の境界について考えさせられる内容でした。派手さは控えめながらも、余韻の残る映画です。(40代 女性)


懐かしさと新鮮さが同居する作品でした。旧世代のギャングが、今の無法者たちをやり込めるという展開は、暴力的でありながらもなぜか爽快でした。復讐劇としても完成度が高く、ひとつひとつの行動に無駄がない。演出もスタイリッシュで、往年の英国犯罪映画ファンにはたまらないと思います。古き時代の矜持と、現代への皮肉がうまく織り交ぜられていて見ごたえがありました。(30代 男性)


感情に訴えるタイプの映画ではありませんが、登場人物たちの静かな怒りや信念がじわじわ伝わってきます。年老いたギャングたちが、暴力で物事を解決するという“間違っている正義”をあえて貫く姿には、矛盾を感じつつも惹かれました。どこか西部劇のような空気もあり、静かに心を揺さぶられる1本です。派手さより深みを感じたい人におすすめです。(50代 女性)


若い頃に観ていたギャング映画の影響もあり、こういう“義理と人情”を感じさせる作品には弱いです。リッチーたちが昔気質なやり方で、今どきの若造たちを圧倒していく様子は、懐かしさと快感がありました。正直、ストーリーは単純です。でもこの単純さこそが心地よい。年齢を重ねた俳優たちの存在感も素晴らしかったです。(60代 男性)


女性としては、暴力的な描写に目を背けたくなる場面もありましたが、それ以上にキャラクターたちの絆や覚悟に惹きつけられました。特に、若者に対する怒りではなく“自分たちの時代を守りたい”という気持ちが根底にあるのが伝わってきて、単なる復讐劇ではない深みを感じました。見終わったあと、しばらく余韻に浸りました。(30代 女性)


青春映画ではないけれど、ある意味“老年の青春”を描いているようにも感じました。昔の仲間が再び集まり、過去のやり方で正義を貫く姿は、年齢を重ねることの強さと切なさを同時に教えてくれます。戦い方は古くても、筋を通すという意味では今の若者よりもずっとかっこよかったです。ラストは少し切なかったですが、それもまた味でした。(70代 男性)


暴力や復讐というテーマは決して肯定できるものではないけれど、この映画ではそれが“必要悪”として描かれている印象でした。登場する若者たちの凶悪さに対して、老ギャングたちが制裁を加える過程には、正直スカッとする部分もありました。善悪の境界を問いながらも、感情的に納得できてしまう作品です。(20代 女性)


正直、あまり期待せずに観たのですが、意外と感情移入してしまいました。年老いた男たちが、かつての仲間のために命を懸ける姿に、胸が熱くなります。暴力はあくまで手段であり、根底にあるのは友情と誇り。ストーリー自体は直球なのですが、その潔さがこの映画の魅力だと感じました。音楽や雰囲気も良く、印象に残る一作です。(40代 男性)

映画『皆殺しの流儀』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『皆殺しの流儀』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

レイヤー・ケーキ

この映画を一言で表すと?

スマートで洗練された英国ノワール、そして“引退間近の男”の最後の大仕事。

どんな話?

ドラッグビジネスから手を引こうとする男が、最後の“頼まれごと”に巻き込まれ、裏社会の複雑な陰謀に翻弄されていく。誰が味方で誰が敵なのか、二転三転する展開とイギリスらしい皮肉の効いたストーリーが魅力のクライム・スリラー。

ここがおすすめ!

ダニエル・クレイグ主演で、ジェームズ・ボンド以前の彼の渋さが光ります。ギャング社会の美学や非情な現実を冷静な視点で描きつつ、緻密な脚本で最後まで飽きさせません。裏社会映画好きにはたまらない1本です。

ザ・スナイパー(Harry Brown)

この映画を一言で表すと?

老兵の逆襲。静かな怒りが炸裂するダーク・リベンジドラマ。

どんな話?

元海兵隊の老退役軍人ハリー・ブラウンは、友人が若者ギャングに殺されたことをきっかけに、自らの手で街の腐敗に立ち向かう。静かな日常を壊された男の、抑えきれない怒りが導く過激な復讐の物語。

ここがおすすめ!

マイケル・ケインの重厚な演技が物語に深みを与えます。暴力に対する倫理的葛藤や、年齢を重ねた男の強さと孤独を感じさせるドラマ性が秀逸。『皆殺しの流儀』が刺さった人なら確実にハマります。

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ

この映画を一言で表すと?

ギャングたちのバカ騒ぎが連鎖する、痛快英国クライム・コメディ。

どんな話?

ポーカーで大敗した若者4人が借金返済のために犯罪に手を染めたことで、ギャング同士の騙し合いに巻き込まれていく。複数の視点が絡み合うストーリー展開がクセになるガイ・リッチーの代表作。

ここがおすすめ!

スタイリッシュな演出とテンポの良い会話劇が魅力。多くの登場人物たちが騙し騙される展開がテンション高く描かれ、観ていて純粋に楽しい。『皆殺しの流儀』のような英国系ギャング映画が好きなら鉄板です。

イースタン・プロミス

この映画を一言で表すと?

ロンドン裏社会の“静かな狂気”と“救いのない真実”。

どんな話?

ロンドンのロシアン・マフィア社会を背景に、出産直後に亡くなった少女の謎を追う助産師が、組織の中に潜む深い闇に足を踏み入れていく。ヴィゴ・モーテンセン演じる謎多き男も鍵を握る。

ここがおすすめ!

暴力描写のリアリズムと、東欧的な陰鬱な空気感が絶妙です。派手なアクションよりも心理描写や葛藤を重視した構成は、『皆殺しの流儀』の静かな復讐劇が好きな方にマッチします。

アウトロー(Jack Reacher)

この映画を一言で表すと?

1人で正義を貫く元軍人の“孤高の制裁者”。

どんな話?

無実を訴えるスナイパーの容疑者を救うために、元軍人ジャック・リーチャーが行動を開始。やがて事件の裏に潜む巨大な陰謀が明らかになっていく。静かに、だが着実に追い詰めていく彼の行動力が光るサスペンス。

ここがおすすめ!

アクションだけでなく頭脳戦も魅力。トム・クルーズが演じる無敵の主人公が、淡々と悪を裁く様子はまさに“現代のアウトロー”。『皆殺しの流儀』のようなスカッとする制裁劇が好きな人にオススメです。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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