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映画『ミラクル7号』あらすじとネタバレ感想

映画『ミラクル7号』の概要:2008年公開の香港映画。チャウ・シンチー監督が始めてSF作品に挑戦した記念すべき作品である。男手一人で息子を育てているティーが拾ったボールが4本足のペットに変わってしまった。

映画『ミラクル7号』 作品情報

ミラクル7号

  • 製作年:2008年
  • 上映時間:88分
  • ジャンル:SF、ファンタジー
  • 監督:チャウ・シンチー
  • キャスト:チャウ・シンチー、シュー・チャオ、キティ・チャン、リー・ションチン etc

映画『ミラクル7号』 評価

  • 点数:80点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★★

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映画『ミラクル7号』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『ミラクル7号』のあらすじを紹介します。

母親を早くに亡くしたディッキーは父親のティーと暮らしていた。
ティーは貧しかったがこどもの教育だけは良いものをと、工事現場で働きながら一流の小学校に無理して通わせていた。
しかし、あまりにも生活水準が違うためいじめにあっていた。

ある日学校のいじめっ子がミラクル1号という最新型ロボットを持ってきた。
同じものが欲しいとねだるディッキーとティーは喧嘩になる。

その夜ゴミ捨て場でティーは緑色の光物体を拾う。
ゴムボールのような丸いかたちのものだった。
それをディッキーにあげたところ、次の日学校でミラクル7号だと自慢した。
しかし見た目は普通の緑のボール。
誰も相手にはしてくれなかった。

しかし、家でそのボールをいじっていると突然足が出てきてムクムクと変形し始める。
4本足になった物体をナナちゃんと名前をつけ持ち歩いた。
しかしナナちゃんは何の役にも立たない。
1度は捨てたのだが、いけないことをしたと拾いにいったディッキー。
そのことでナナちゃんと本当の友達になれた。
ナナちゃんのおかげでいじめもなくなり、学校も楽しくなる。

ある日ティーが仕事中に大事故に合ったと連絡が。
ショックで心を閉ざしたディッキーだったがナナちゃんが甦らせてくれたのだ。

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映画『ミラクル7号』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『ミラクル7号』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

この映画の肝は子役

本作品を盛り上げているのは間違いなく子役である。
劇中では男の子役で出ているが本当は女の子であり、シュー・チャオと言う。
彼女は1万人のオーディションの中から選ばれた逸材であり、その演技力はチャウ・シンチーお墨付きである。
しかも彼自身、彼女の才能に惚れ込み実際に養子縁組してしまったほどである。
可愛らしくあどけないのに、どこか意思の強い表所を見せてくれるこれから期待の女優である。
彼女の演技は見る価値アリ。
是非お薦めである。

チャウ・シンチー初のSF映画

彼の映画はコメディばかりだと思われがちだが、実はシリアスなヒューマン系も多い。
カンフー・ハッスルのようにばかばかしいコメディなのに随所に人の温かさや切なさを盛り込んでくるのだ。
この手法で一気にバカバカしさがどこかへいってしまう不思議な演出力が彼にはある。
今回の作品はSFであり、どのようなものになるのか期待大であったが予想よりも感動系に仕上がっていた。
メインは家族の絆、そこにSFが絡んでくるといった感じである。
謎のキャラクターも愛嬌があり可愛い。
子供も大人も一緒に観ることが出来るので親子で観て欲しい。

チャウ・シンチーの魅力

父親役を演じるということが珍しく、彼のファンとしては興味があっただろう。
演技もさることながら監督としての彼の才能も注目で、本作品のように一見コミカルに見せながらいじめや学校生活での子供の葛藤、親の子供を想う気持ちなどをシリアスになりすぎず描くことが出来るのはさすがの技である。
コメディすぎないのがポイントであり、彼の映画の魅力である。
ジャッキー・チェンとはまた一味違うが、チャウ・シンチー独自の世界観は他には無いも白いものが多い。

映画『ミラクル7号』 まとめ

香港映画には欠かせない人物としてあげられるうちの一人である。
カンフーを本気でするわけでも、出来るわけでもなく。
あくまでもCGとコメディにこだわり抜いた作風が多く、そのあっけらかんとした明るさに世界中にファンも多い。
難しく考えて鑑賞しなくて良いのが魅力なのである。
また近年では二枚目の風貌も年を重ねてさらにダンディーになり、俳優としても垢抜けている。
本人曰く監督業に専念したいということだから、もう表舞台には出てこないつもりなのかもしれない。
今の香港スターも徐々に入れ替えが始まっている。
しかしやっぱり面白いのは往年のスター達の作品。
体力が続く限り若者に負けず一線で活躍して欲しいものである。

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