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映画『ある母の復讐』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『ある母の復讐』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ある母の復讐』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『ある母の復讐』の結末までのストーリー
  • 『ある母の復讐』を見た感想・レビュー
  • 『ある母の復讐』を見た人におすすめの映画5選

映画『ある母の復讐』の作品情報


出典:https://video.unext.jp/title/SID0041451

製作年 2013年
上映時間 74分
ジャンル スリラー
クライム
アクション
監督 イ・ジスン
キャスト チャン・ヨンナム
マ・ドンソク
イ・ジェヒ
ファン・テグァン
製作国 韓国

映画『ある母の復讐』の登場人物(キャスト)

イ・ヨンジュ(イ・ジェヒ)
小学校に通う10歳の少女。母のヨンナムと2人でつつましく暮らしている。学校帰りは母のヨンナムがいつも迎えに来てくれている。
ユ・ヨンナム(チャン・ヨンナム)
ヨンジュの母。夫のスンヒョンとは別居中で、シングルマザーでヨンジュを育てている。
イ・スンヒョン(ペ・ソンウ)
ヨンジュの父。妻とは離婚するつもりでいる。有名な歯科医師で世間体を気にしている。
マ・ドンチョル(マ・ドンソク)
ヨンジュの事件を担当する刑事。担当事件が40~50件あり、常に忙しそうな様子。

映画『ある母の復讐』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『ある母の復讐』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ある母の復讐』のあらすじ【起】

この映画は時系列が過去と現在を行き来するような形になっているため、分かりやすいよう、時系列に並べ替えて説明する。

ヨンナムは10歳の娘を持つシングルマザー。夫とは別居中で、養育費をもらっているが、自らも働き生計を立てている。

娘のヨンジュは学校が終わると迎えを頼むためにヨンナムへ電話を掛ける。ヨンジュから電話がかかってきたとき、ヨンナムは商談中であり、ヨンジュの電話に気が付くものの、電話に出ることができなかった。ヨンナムに電話が繋がらないヨンジュは諦めて自ら帰路に就くために歩き出す。

やっと商談の終わったヨンナムはヨンジュの通う小学校の校門まで迎えに行くが、すでに娘の姿はなかった。

心配になり、警察に行くヨンナム。娘が6時間も帰って来ないと相談するも、子供は遊んでいると時間を忘れるものだと真面目に取り合ってくれない。手続のために娘の特徴などを書類に記載させられるヨンナム、この手続きの間にも何かあったらと気が気ではないヨンナムとは対照的に、今頃家に帰って来ているのでは?と最後まで警察はどこか他人事の様子であった。

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映画『ある母の復讐』のあらすじ【承】

太ももから血を流し、ふらふらと歩くヨンジュ。倒れ込んだところにヨンナムが駆け寄り、必死の形相で病院へ駆け込む。医師からヨンジュが性被害に遭っていることを聞かされる。ヨンジュは緊急で手術をしたが、将来子供を産めず、排便も器具頼りの身体になってしまい、入院生活を余儀なくされる。

犯人を突き止めるため、警察に向かうヨンナム。強姦の証拠がないなら捜査はできないというマ刑事に、娘の病院に来てほしいと依頼する。早速ヨンジュに聞き取りをするマ刑事。まくしたてるように質問をされて静かに泣き出すヨンジュ。そんなのお構いなしに、どこを触られた?触られて気持ちよかった?などの無神経な質問をぶつける。

ヨンジュは事件当日のことを思い出していた。学校帰りに、車の中から、母の知り合いだと男から声をかけられ自宅へ連れて行かれる。男は証拠が残らないよう、シャワーキャップ、手袋を装着し、行為後の血を残さないよう部屋の床にビニールを敷き詰める。ヨンジュに性的暴行を加え、シャワーを浴びさせ、最後は大きな鞄の中に入れて道端に置き去りにするのであった。

映画『ある母の復讐』のあらすじ【転】

病室で絵を描くヨンジュ。描いた絵は美容室、王冠、保育園。ヨンナムは犯人の手掛かりであると気が付き、マ刑事へ相談するが子供の供述は当てにならないと取り合ってもらえず、夫のスンヒョンにも相談するが、警察のすることに口を出すなと相手にされない。

スンヒョンは娘の事件が明るみになっては自分のメンツに関わるため、マ刑事に捜査を進めさせないよう賄賂を渡していたのであった。

ヨンナムは遂にヨンジュの絵と一致する保育園の近くに美容室、そして王冠のマークがある場所を発見する。その近くに犯人のマンションを発見し、すぐにマ刑事に連絡するが、別の事件があるから待ってほしいと電話を切られてしまう。犯人に逃げられてしまっては困ると考えたヨンナムは意を決して犯人の家に突撃するが、逃げられてしまう。

諦めずに追いかけるヨンナム。行き止まりまで追い詰めたところで揉めている様子を聞きつけた警察が駆けつける。話を聞きたいとパトカーの後部座席に乗せられる男とヨンナム。

警察に聞こえないように、お前の娘も楽しんでいた、俺がまた犯してやるとヨンナムに耳打ちする男。耐え切れず男に襲いかかるヨンナム。警察がパトカー停めると男は警察を蹴って逃走するのであった。

映画『ある母の復讐』の結末・ラスト(ネタバレ)

警察署で男を取り逃がしたのはヨンナムのせいだとマ刑事に責められる。勝手にしてくれと言い放ち、去るマ刑事。好きにしろと?泣きながら呟くヨンナム。

好きにしろと言われたヨンナムはその言葉通り、便利屋に依頼し男を拉致・監禁する。
監禁場所は夫のスンヒョンが経営する歯科医院である。術衣を身にまとうヨンナム。ビニールテープで全身ぐるぐる巻きにされて身動きの取れない男に、麻酔なしで奥歯を抜き、血まみれになるほどに歯を削るのであった。最後は血液が固まらなくなる薬を舌に注射し、ヨンナムは男をそのまま放置した。かつて男がヨンジュを鞄に入れて置き去りにしたように。結果、男は大量の血を流し死亡。

後日男の死体が見つかり、スンヒョンと愛人である受付の女性が犯人と見立てられ逮捕される。

マ刑事がスンヒョンから受け取っていた賄賂の件も明るみに出て立件されたのであった。

ヨンナムはヨンジュに性的暴行を加えた男、娘をかえりみなかったスンヒョン、賄賂を受け取り捜査をまともにしなかったマ刑事、それぞれに復讐をしたのであった。

それでもなお、どこで間違えたのだろう、この出来事が全てうそだったらいいのに、過去に戻りたい。とヨンナムは思うのであった。

映画『ある母の復讐』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

母親が娘を奪われた怒りと哀しみを復讐へと変えていく展開が圧巻でした。とくに終盤、真実にたどり着いた瞬間の彼女の目の演技が忘れられません。社会の歪みや警察の無力さも描かれており、ただの復讐劇にとどまらない深みを感じました。痛々しい描写も多いですが、それがリアルさを増していて、観終わったあとにずっしり心に残りました。(30代 女性)


登場人物の心理描写がとても丁寧で、特に主人公の葛藤がリアルでした。犯人に迫っていく過程で、善悪の境界がどんどん曖昧になっていくのが怖かったです。最後の選択には賛否あると思いますが、自分が同じ立場だったらと思うと胸が痛みました。復讐を選ぶことが本当に正義なのか、考えさせられる作品でした。(40代 男性)


「母の愛は時に狂気に変わる」――この映画はまさにその象徴でした。前半は淡々と進むけど、真相が少しずつ明らかになるにつれて一気に引き込まれます。母親が見せる冷静さと狂気のバランスが見事。加害者側にも複雑な背景があったことが示され、単純な勧善懲悪では終わらないのが良かったです。(20代 女性)


期待以上に重厚なドラマでした。復讐というテーマにありがちなご都合主義は一切なく、丁寧に積み上げられた物語にぐいぐい引き込まれました。娘を亡くした後の母の変化がリアルで、セリフよりも目線や仕草に感情が詰まっていたのが印象的。ラストシーンの静けさには、鳥肌が立ちました。(50代 男性)


「真実を知ることが本当に救いになるのか」――そう問いかけてくる作品でした。事件の真相を追うにつれて、母親の表情がどんどん変わっていくのが痛々しくもリアル。社会派サスペンスとしても見応えがあり、テンポも良くて飽きさせない。久々に観終わったあともずっと考えてしまう映画でした。(30代 男性)


正直、序盤は地味だなと思いましたが、中盤から一気に緊張感が増し、息を呑む展開に。誰が信じられるのか、何が真実なのか分からなくなっていく構成が巧妙で、最後まで見逃せませんでした。母親の強さと弱さが同時に描かれていて共感できたし、あのラストは忘れられません。(40代 女性)


すごく考えさせられる映画でした。復讐という行為に対して否定的だった自分が、観終わる頃には「仕方ないかもしれない」と思ってしまっていることに気づいてゾッとしました。母親としての想い、孤独、絶望、そのすべてが痛いほど伝わってきます。静かな演出が余計に重たくて、胸に響きました。(60代 女性)


暴力描写や復讐の過程にリアルさがあって、観ていて何度も目を背けたくなったけど、目が離せなかった。特に犯人と対峙するシーンは、感情が爆発する演技に圧倒されました。ただの犯罪サスペンスじゃなく、母親の心の闇を掘り下げている点で一線を画している作品だと思います。(20代 男性)


娘の死をきっかけに、平凡だった女性が冷酷な復讐者へと変貌していく描写が見事でした。特に彼女の過去と向き合う場面は、思わず涙してしまいました。ラストは衝撃的だけど、決して突飛ではなく、物語全体がその結末に向けて積み上げられていた感じ。良作です。(30代 女性)


映画を観終わってしばらく放心状態になるくらい衝撃を受けました。映像は静かで淡々としてるのに、描かれている感情は激しくて、余計に心をえぐられます。復讐を成し遂げた後の母の表情がすべてを物語っていました。こんなにも静かに人を震わせる映画、なかなかないです。(50代 女性)

映画『ある母の復讐』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ある母の復讐』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

私の中のあなた(原題:My Sister’s Keeper)

この映画を一言で表すと?

「家族愛の美しさと残酷さが交錯する、涙なしでは観られない感動作」

どんな話?

白血病の姉を救うために遺伝子操作で生まれた妹が、自分の身体の自由を求めて両親を訴えるという衝撃的な展開から始まります。家族の絆、命の価値、そして選択の重みを描いたヒューマンドラマです。

ここがおすすめ!

登場人物それぞれの視点で語られる構成が秀逸で、観る人によって感情移入するキャラが変わるのも魅力。母親の苦悩や葛藤が丁寧に描かれており、『ある母の復讐』と同様、親子の愛と痛みを深く掘り下げています。

オールド・ボーイ(原題:Oldboy)

この映画を一言で表すと?

「怒りと狂気の連鎖が生む、究極の復讐ミステリー」

どんな話?

ある日突然監禁され、15年後に解放された男が、自分を閉じ込めた謎の相手を探して復讐に乗り出す物語。スピーディーな展開と衝撃の結末に息をのむこと間違いなしの韓国ノワールの傑作です。

ここがおすすめ!

復讐の連鎖、そして予想を超える真相に観終わったあと放心状態になること必至。暴力と心理戦の描写は緊張感たっぷりで、感情を揺さぶる作品として『ある母の復讐』が好きな人に強く推せます。

ミスティック・リバー(原題:Mystic River)

この映画を一言で表すと?

「過去に縛られた男たちの悲劇が胸を締めつけるサスペンス」

どんな話?

幼少期に起こった悲劇が、大人になった3人の男たちの人生を再び交差させる…娘を殺された父親の復讐心と、捜査が導く真実が交差する重厚なドラマです。監督はクリント・イーストウッド。

ここがおすすめ!

静かな演出の中に張り詰めた空気が漂い、観る者を引き込む力が強い。特にショーン・ペンの圧巻の演技は必見。喪失、復讐、赦しといったテーマが『ある母の復讐』と通じる深い人間ドラマです。

ゴーン・ガール(原題:Gone Girl)

この映画を一言で表すと?

「誰もがだまされる、驚愕の心理サスペンス」

どんな話?

妻が突然失踪し、夫に殺人の疑いがかかる中で浮かび上がってくる、夫婦間の深い闇と衝撃の真実。観るたびに印象が変わるような、計算し尽くされたミステリー構成が魅力の一作です。

ここがおすすめ!

緻密に仕組まれた脚本と、先が読めない展開に手に汗握る。特に“女性の内面”の描き方が鮮烈で、『ある母の復讐』のような深い心理描写が好きな方には刺さること間違いなしです。

ルーム(原題:Room)

この映画を一言で表すと?

「絶望の中に咲いた母と子の絆に涙する、魂を揺さぶる実話ベースの感動作」

どんな話?

誘拐された少女が監禁された部屋の中で子供を産み育てるという衝撃的な状況から始まる物語。自由を手にしたあともなお続く母子の試練と希望が描かれています。

ここがおすすめ!

母親が見せる圧倒的な強さと愛情が胸を打ちます。重たいテーマながら、ラストにはしっかりと光を感じられるのもポイント。『ある母の復讐』と同様に、母親の生き様に強く心を揺さぶられます。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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