映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』の概要:インドの国民的俳優ラジニカーント主演の歌と踊りのエンターティンメント大作。共演は、ミーナ。監督・脚本は、K・S・ラヴィクマール。音楽は「スラムドッグ$ミリオネア」のA・R・ラフマーン。1995年インド映画。
映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』 作品情報
- 製作年:1995年
- 上映時間:166分
- ジャンル:アクション、コメディ、ラブストーリー
- 監督:K・S・ラヴィクマール
- キャスト:ラジニカーント、ミーナ、サラットバーブ etc
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映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』のあらすじを紹介します。
スーパー召使いのムトゥ(ラジニカーント)は今日も大忙し。演劇好きのご主人ラージャ(ザミンダール)の御供で観劇三昧の日々。ラージャの母親は、相変わらず結婚する気配のない息子を心配し、いとこのパドミニを家で預かる事にします。ある日、ラージャの御供で旅芸人一座の劇を見ていたムトゥは、美しいが生意気な女優ランガ(ミーナ)と出会う。無理やり舞台に立たされてしまったムトゥは得意の歌とダンスで切り抜けます。
一方、ご主人様は美しいランガに一目ぼれ。屋敷に戻ると、ラージャは母親に結婚宣言をします。母親も周りの召使いたちも、ラージャがいとこのパンドミと結婚するのだろうと思い、歌とダンスで祝福するが。結婚の意思を見せたものの、演劇好きの主人の生活は変わらない。寺に行くと告げて出かけたのは、ランガの出演する旅芸人の舞台。ところが、一座の借金のかたにランガは売られてそうになってしまう。乱闘の末、ランガを助けるムトゥ。
ご主人ラージャの命で、2人は馬車で逃げます。追手を振り払い、迷い込んだ村で道を尋ねるがタミル語が通じない。村の言葉が分かるランガに相談すると、「オン・ウルマ・タルー(キスしたい)」と言えば教えてくれると言う。ムトゥは、道を訊いたつもりが、村人の怒りを買ってしまう。やがて、ランガに騙されていたことに気づくが、2人は強く惹かれ合って結ばれます。
豪華絢爛な衣装と歌にダンスで魅せるマサラ・ムービー!美しいランガを巡ってムトゥとラージャの恋の火花が炸裂。両親の記憶がないムトゥの出生の秘密や謎の聖人の正体とは?笑ってハッピーになれる2時間46分!
映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
マサラ・ムービーの傑作!歌とダンスでハッピーになろう!
召使いのムトゥと旅芸人一座で女優をしているランガとの恋を描く、歌・ダンス・コメディなどエンターティンメントの全てが詰まったマサラ・ムービーです。本作からインド映画の魅力に憑りつかれた人も多いことでしょう。
なんといっても、顔と存在感の濃い!ムトゥ役のラジニカーント。腰布をブンブン振り回し、旦那様やランガの危機を救うスーパー召使い!勧善懲悪のストーリーかと思えば、真の黒幕は警官をしていたりと矛盾点もたくさんありますが、そこは愛嬌なのかしら。
インドという国は国土も広ければ、心も広いのです。観れば、ハッピーな気持ちになれること間違いなしの映画です。本編のほとんどを歌とダンスが占めているので、はじめて観た人はびっくりするかもしれません。インド映画には、直接的なラブシーンを見せない代わりにミュージカル・シーンで恋愛を表現しているのです!
観ている私たちも一緒に踊りたくなっちゃう。ミュージカルシーン以外にも見どころはたくさんあります。ムトゥとランガが馬車で追ってから逃げるシーンは、ハリウッド映画でいうところのカー・チェイスシーン。馬車なのに迫力とスピードが上手く合わさっていて面白い。
またランガに道案内の表現を教えてもらったはずが、”キスをして”という表現だったために誤解されて、村人たちに袋叩きにされそうになるシーンもコミカルで楽しい!マサラ・ムービーは、インドカレーのように色々な要素のごった煮だが、観客を飽きさせない魅力でいっぱいなんです!
A・R・ラフマーンの魅力~音楽はインドの翼にのって
「スラムドック$ミリオネア」や「ロボット」、「ボス その男シヴァージ」などインド映画音楽に欠かせない作曲家です。一度聞いただけで、耳に残るインド独特のリズムと旋律が心地よく、派手なミュージカル・シーンが忘れられません。「スラムドック$ミリオネア」でゴールデン・グローブ賞と第81回アカデミー賞作曲賞・歌曲賞を受賞しています。
インドのヒット曲は映画から生まれると言われ、ダンスと融合させた音楽は、詩で物語や心情を表現しています。突然、ミュージカル・シーンが入ってきて嫌だなぁと感じる人もいると思いますが、インド映画の核なのですから、音楽に任せて楽しみましょう。最近では、ミュージカル・シーンが少ない映画も増えてきています。筆者はやはり、豪華絢爛でノリノリのミュージカル・シーンが大好きです!
A・R・ラフマーンは、インド映画にとどまらず、ヨーロッパの映画音楽にも多くの影響を与えています。最新作は、ラッセ・ハルストレム監督、スティーブン・スピルバーグ製作の「マダムマロリーと魔法のスパイス」(14)です。インド音楽とスパイスの効いた料理が感動を呼ぶ話題作です。ぜひご覧下さい。
映画『ムトゥ 踊るマハラジャ』 まとめ
インド映画の認知度や人気を押し上げたのが、「ムトウ踊るマハラジャ」(95)です。原題の「ムトウ」にはタミル語で”キス”という意味があるのだそう。だから、監督は”キス”にこだわったのですね。インドの国民的スター・ラージニカントの濃い顔とダンス、ヒロイン役のミーナの豊満な美しさ!派手な衣装とインド独特の音楽が作品全体を包んでいます。上演時間が2時間46分と結構長いのですが、その長さを感じさせないほど、恋愛やコメディ、アクションがテンコ盛りなんです。歌って踊れば、嫌なことも吹き飛んでしまう。
インド映画の熱い空気感もぜひ感じて下さい。インドの映画音楽といえば、A・R・ラフマーンの曲を抜きにして考えることはできません。親子2代で音楽家という家庭で育ち、本作や「スラムドック$ミリオネア」の音楽を担当。世界的にも高い評価を得ています。ラストで歌う、「ティラーナ テイラーナ」では、6通りの衣装やセットを使用しているのでその豪華さにも注目して下さい。
最近では、ミュージカル・シーンが少なめのインド映画も多く作られるようになりましたが、やはりインド映画にはミュージカル・シーンがなくてはつまらない!愛の素晴らしさ、生きる喜びが本作にはあふれています。
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