映画『ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島』の概要:『ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島』は、C・S・ルイス原作のファンタジーシリーズ『ナルニア国物語』第三作の実写映画。エドマンドとルーシー、そして従兄弟のユースチスのナルニアでの冒険を描く。
映画『ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島』 作品情報
- 製作年:2010年
- 上映時間:112分
- ジャンル:ファンタジー、アドベンチャー
- 監督:マイケル・アプテッド
- キャスト:ジョージー・ヘンリー、スキャンダー・ケインズ、ウィル・ポールター、ベン・バーンズ etc
映画『ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島』 評価
- 点数:60点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★☆☆☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★☆☆
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映画『ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島』 あらすじ【起・承】
ペベンシー兄妹の下の二人、エドマンドとルーシーは、従兄弟のユースチスの家に預けられていた。ユースチスは意地悪で生意気な奴で、協調性もない。
ある日三人で部屋にいると、壁にかかった船の絵が動いていることに気付く。絵に描かれた海の水は部屋の中に押し寄せ、三人は流されていつの間にかナルニアの世界に飛んでいた。
エドマンドとルーシーはまたナルニアに戻ってきたこと、そしてカスピアンとの再会を喜ぶが、何も知らないユースチスは突然異世界に飛んで見るもの全てに驚く。
カスピアンは、仲間でネズミの騎士のリーピチープらと共に、亡き父の友人でもある行方不明の七人の貴族を探す航海に出ていた。三人も一緒に旅をすることにする。
目的地の離れ小島に到着すると、そこでは奴隷商人たちがのさばっていた。一行は、行方不明になった一人を見つけ出すが、残りの六人は東の海の向こうからくる霧に飲まれて消えてしまったという。カスピアンたちは人々を奴隷商人から助けると、霧に飲まれた残りの六人、そして同じく霧に飲まれた島の人々を見つけ出すためにまた旅に出る。
映画『ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島』 結末・ラスト(ネタバレ)
カスピアンたちは、ある島にあるアスランのテーブルに7本の魔法の剣を並べれば邪悪な魔法から救われると知り、旅の途中で剣を集める。一行は島々をめぐりながら剣を見つけ、貴族たちを助け出す。
ところが、島の宝を見たユースチスはその一つを持ち帰ろうとしたため、呪いをかけられてドラゴンの姿に変えられてしまう。
どうすれば戻るかもわからず、そのまま旅を続けることになる。以前は協調性もなく役立たずだったユースチスは、ドラゴンになったことで船を引っ張り仲間を助けるなど、協力して人の助けになる喜びを知る。
いよいよ最後となった時、海の中から巨大な化物が現れる。ドラゴンのユースチスは果敢に化物に挑む。ところが、その最中に一本の剣がユースチスに刺さってしまう。ユースチスは痛みのあまりどこかへ飛び去るが、その行った先が偶然なのかアスランの居場所だった。ユースチスは人間に戻してもらい、アスランを連れて仲間の元に戻る。
七本の剣がそろい、アスランのテーブルに並べると魔法は解かれた。そして化物を倒し、一行は目的をとげる。
元の世界に戻る時、アスランはエドマンドとルーシーは大人に近づいたのでもうナルニアに来ることはないと告げる。ユースチスはいつか来ることもあるかもしれないと言った。エドマンドとルーシーは悲しんだが、ナルニアと仲間たちに別れを告げ、三人は元の世界に戻っていった。
映画『ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ファンタジーらしいストーリー
前作が、人間の嫌なところを描くようなストーリーで、異民族による迫害などキリスト教の背景を感じずにはいられない感じだったのに対し、今回は何も考えずに楽しめるファンタジーだった。
ところで、邦題はなぜか原作とも原題とも違う「アスラン王と魔法の島」。元のタイトルは「朝びらき丸 東の海へ」である。元のタイトルの方が確実に内容に合っているし、冒険に出る勢いも感じていい。それなのに邦題はなぜかアスランと魔法アピールがすごい。確かに最後アスランに助けられはするが、この映画が描くところはそこではない。カスピアンを筆頭とする仲間たちの航海の冒険と、ひねくれ者だったユースチスの成長物語である。前の二作は分かりやすい敵がいて、それを倒すことが目的だったが今回は違う。よくわからないものとの戦いだし、謎を解いていく面白さもある。そしてユースチスはナルニアでの冒険を通して過去の自分に打ち勝つのだ。
それをタイトルでアスランアピールされてしまうと、観る側の印象もそっちに傾いてしまって興ざめである。
今後どうなっていくのか
第一作目である「ライオンと魔女」の公開からすでに10年が経った。調べてみると、第四作目の制作は一応進んでいるらしいのだが、詳しい情報が入ってこない。『魔術師のおい』になるとか『銀のいす』になるとか。原作通りに行くのだとしたら『銀のいす』だが、今度ナルニアに行くのはユースチスとその友人のジル。今回の映画製作からもう5年は経ってしまっているわけで、ユースチスのキャストがそのまま演じることも難しそう。ディズニーが撤退するという話もあったし、もしできたとしても今までと同じシリーズとして楽しめるのか心配である。
大人になってしまった上の兄姉2人が居ないのは当時とても残念に思っていた。そして新キャラクターのユースチスの自己中ぶりに最初は苛立っていたが、最後には好きになっていたのも覚えている。舞台は違えど、あぁ戻ってきたなという懐かしさと、大好きな世界観へたっぷり浸れるのがこの作品の魅力だと改めて感じる。
続編が制作予定だったと認識していたから、2021年の今はもう続編の可能性は低いだろうと、とても寂しい気持ちがあるのも事実だ。それでもこのナルニアシリーズは永遠に大好きなファンタジーなので、将来子供にも見せたい。(女性 20代)
映画『ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島』 まとめ
『ナルニア国物語』シリーズの第三作であり、現時点では一番新しい作品。三つの中では一番明るいストーリーで、冒険色も強い。一番いいのは宗教色がない所(本当にないかどうかは判断が難しいのでわからないが、表面的ではない)。嫌な奴だったユースチスはドラゴンになったことで仲間との結束も強まり、人間として一回り成長した。欲張るとろくなことにはならないという、ちょっとした説話的要素があるのも、子どもが観る作品としていいポイントではないだろうか。
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