この記事では、映画『ニューヨーク1997』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ニューヨーク1997』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ニューヨーク1997』の作品情報
上映時間:99分
ジャンル:SF、アクション、フィルムノワール、サスペンス
監督:ジョン・カーペンター
キャスト:カート・ラッセル、リー・ヴァン・クリーフ、アイザック・ヘイズ、ドナルド・プレザンス etc
映画『ニューヨーク1997』の登場人物(キャスト)
- スネーク・プリスキン(カート・ラッセル)
- 犯罪者でありながら、その高い戦闘能力を政府に買われている。ボブに騙されて、大統領救出の任務に駆り出される。大胆で強気な性格。
- ボブ・ホーク(リー・ヴァン・クリーフ)
- 刑務所長。大統領救出の任務に犯罪者のスネークを抜擢する。事件を解決する為なら手段を厭わない性格。
- デューク(アイザック・ヘイズ)
- ニューヨーク大監獄のリーダー。大統領を人質にとり、受け渡しを条件に囚人達の解放を訴える。デュークに会って生きて帰った者はいないと噂されている。
- キャビー(アーネスト・ホーグナイン)
- 監獄内のタクシー運転手。スネークの味方で、毎回良い場面でタクシーに乗って現れる。
映画『ニューヨーク1997』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『ニューヨーク1997』のあらすじ【起】
1997年、ニューヨークは街全体が巨大な監獄になっていた。 マンハッタン島の周りは15メートルのコンクリートの壁で囲まれている。さらに、市内の周りの川と水路には地雷が設置され、常時警備隊が監視をしている。監獄内には看守はおらず、囚人達だけが住む世界になっていた。そこへ一度入ってしまうと、二度と出てくることは出来ないのだった。
ある晩、アメリカ大統領を乗せた専用飛行機がハイジャック犯によって占領されてしまう。そして、ビルに突っ込んだ飛行機は監獄内へと不時着してしまう。
警備隊が墜落現場へと向かうが、そこに大統領の姿はなかった。するとそこへ一人の囚人が現れ、今すぐ退散しないと大統領を殺すと言い出す。そして、警備隊は退散を余儀なくされる。
犯罪の帝王とあだ名のつけられた、スネークという男が政府に呼び出される。スネークが部屋に入ると、そこにいたのは刑務所長のボブという男だった。ボブは、スネークをすぐに刑務所に送ってもいいが、もし大統領を救い出してくれるなら赦免すると言い出す。

映画『ニューヨーク1997』のあらすじ【承】
スネークに詳しい情報を伝えるボブ。大統領が持っているという核に関する大事なテープが、22時間後に開かれるサミット会議に必要なのだ。
スネークが逃げないようボブはスネークの体に22時間後に爆発するカプセルを騙して埋め込む。そして、スネークは半ば強制的に任務へと向かうのだった。
専用飛行機で監獄内へと侵入したスネーク。不時着した大統領専用機のそばまで行くが、生存者はいなかった。そして、大統領につけられた発信機の信号を合図に別の場所へと向かう。
ある建物の中へと入るスネーク。そこではミュージカルが催されていた。観客だったキャビーと言う名の囚人がスネークに気づく。気にせず信号を頼りに地下へと足を進めるスネーク。しかし、そこには発信機を身に付けた別の人間がいたのだった。
途方に暮れているスネークの前に、大勢の武器を持った人間達が現れる。逃げ込んだ廃屋の中で一人の女に出会う。女は、襲ってきたのは「クレイジー」という名の人間達だと言う。そして、スネークの目の前で女が連れ去られてしまう。
逃げ果せた先にタクシーが止まる。運転席にはキャビーがいた。そして、スネークを助けるのだった。スネークはキャビーから、大統領はデュークという男の所にいるという情報を手に入れる。
映画『ニューヨーク1997』のあらすじ【転】
キャビーがスネークを連れてきた建物の中には、マギーという名の女と、かつてスネークを裏切ったブレインという男がいた。スネークはブレインを銃で脅し、大統領のもとへと案内させるのだった。
デューク一味を乗せた車がスネーク達の前を通る。それを見た瞬間、スネーク以外の三人が慌て出す。スネークはその中の車を一台盗み、ブロードウェイへと向かう。
キャビーとブレインの協力を得て、スネークは大統領のいる場所に辿り着き大統領を救出する。しかし、逃げ出してすぐに敵に捕まってしまう。
敵のアジトに収監された大統領とスネーク。管理室にいたボブは、行方不明のスネークとの連絡が途絶えてしまった。さらに囚人達から、大統領と引き換えに囚人全員を解放しろというメッセージを受け取るのだった。
スネークが敵に連れられて入った部屋にはリングがあった。そこへ上がらされるスネークの前に、巨漢の男が現れる。大勢の観客の前で、二人は戦うことになる。
ブレインとマギーがアジトに潜入し、大統領を解放することに成功する。
映画『ニューヨーク1997』の結末・ラスト(ネタバレ)
大統領を連れてアジトから脱出するブレインとマギー。一方その頃、スネークは巨漢の男との戦いに勝利していた。そこへ大統領が連れ去られたという一報が入り、囚人達は慌てて街へと繰り出す。
ブレイン達と合流したスネークは、車での脱出を決心する。しかし、車に乗り込む寸前にデューク達に囲まれてしまう。どうにか逃げ果せたスネーク達の前に、キャビーがタクシーに乗ってやってくる。それに乗ったスネーク達は橋へと向かうのだった。
デュークとスネーク達のカーチェイスが始まる。しかし、橋の上に埋められた地雷のせいでキャビーとブレインが死んでしまう。マギーもデュークに殺され、さらに車を失ったスネークは大統領と二人で走って逃げるのだった。
どうにか壁までやってきた二人。壁の外からは警備隊がロープを出して彼らを救おうとする。しかし、そこにデュークが辿り着く。すると、すでに壁を登っていた大統領がデュークを撃ち殺し、スネークは無事壁の外へと脱出するのだった。
制限時間まで後2秒というところでどうにか大統領の救出に成功したスネーク。任務は無事に完了したのだった。
ボブに別の仕事を依頼されるのだが、スネークはそれを断り立ち去るのだった。
映画『ニューヨーク1997』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
荒廃したニューヨークを舞台に、反体制的なヒーローが活躍する設定にワクワクが止まりませんでした。スネーク・プリスキンのクールさ、そして誰にも媚びないスタイルがとにかくカッコいい。大統領を助けておきながら最後にテープをすり替えるラストには、皮肉が効いていて最高です。(20代 男性)
若い頃リアルタイムで観た作品を久々に見直しましたが、今見てもその独特の世界観は色あせていません。ニューヨークが監獄都市という発想が斬新で、低予算ながらも緊迫感のある演出に引き込まれました。反骨精神に満ちた終わり方が好きです。(50代 男性)
昔の映画と侮っていたけど、予想以上に面白かった。スネークが一人で乗り込んでいく姿はまさに孤高のヒーロー。テクノロジーの描写や音楽もレトロでかっこよく、今の映画にはない味わいがありました。エンタメと社会風刺が同居した一本。(30代 女性)
当時のアメリカ社会への皮肉が随所に込められていて、単なるアクション映画にとどまらない深みを感じました。特にラスト、政府に対するスネークの静かな反抗には胸が熱くなります。カーペンター監督の冷めた視点が光る傑作です。(40代 男性)
スネーク・プリスキンのキャラクターがとにかく印象的で、彼のような“反ヒーロー”に初めて憧れを抱きました。最初は命令される立場だったのに、最終的にはすべてを掌握する展開が痛快でした。時代は古くても、心は熱くなる作品です。(10代 女性)
男くさいアクションと無機質な未来感が同居していて、カーペンター節が炸裂してました。音楽や照明の使い方も独特で、サスペンスとユーモアが絶妙なバランス。特に、スネークの最後の仕返しはニヤッとせずにいられませんでした。(30代 男性)
女性視点から見ると、やや男性社会的な部分が強いですが、それを補って余りある世界観とテンポの良さ。シンプルな構成の中に、システムへの反抗や信念を貫く男の姿がしっかり描かれているのが良い。サウンドも印象に残りました。(40代 女性)
『マッドマックス』的な世界観が好きな人にはたまらない作品。無秩序な監獄都市を舞台にしながらも、主人公の倫理観や決断が物語をしっかり締めているのが良かった。70~80年代独特の近未来感が懐かしく、今でも十分楽しめます。(60代 男性)
スネークが時間に追われながら突き進む展開に、手に汗握りました。彼が実は元・戦争英雄という設定も、物語に深みを与えていて、単なるアクションでは終わらない。社会から疎外された男の逆襲として、熱くなれる映画でした。(20代 女性)
カート・ラッセルの魅力が120%詰まった一作。セリフも少なく、無口な中にある怒りや諦めが伝わってきて、じわじわと彼の存在感に惹き込まれます。映画としてのスケールはそこまで大きくないけど、思想は深くて今でも語れる名作。(50代 女性)
映画『ニューヨーク1997』を見た人におすすめの映画5選
マッドマックス2(1981)
この映画を一言で表すと?
荒廃した世界を生き抜く孤独な戦士の美学が光るアクション超傑作。
どんな話?
文明が崩壊し、資源を巡る争いが激化した世界。元警官のマックスは、無法地帯となった荒野で一人戦う男。やがて彼は、平和を求める人々と出会い、再び人としての信念を取り戻すために立ち上がる。
ここがおすすめ!
カート・ラッセル演じるスネークに感銘を受けたなら、メル・ギブソンのマックスも必ず刺さるはず。無言のカリスマ性と過酷な世界観、そして容赦ないアクション描写は共通点が多く、男臭さと哀愁が魅力です。
ロボコップ(1987)
この映画を一言で表すと?
サイボーグ警官が暴く、腐敗した近未来社会の真実。
どんな話?
犯罪が蔓延るデトロイトで、瀕死となった警官が最先端技術でサイボーグ警官「ロボコップ」として復活。しかし、企業の陰謀と自らの記憶に苦しみながら、正義を取り戻す戦いに身を投じていく。
ここがおすすめ!
ディストピア、暴力描写、そして企業批判など、『ニューヨーク1997』が持つ要素を強烈に拡張したような世界観が魅力。スネークと同じく、正義感と苦悩を抱える孤高のヒーローが見どころです。
ブレードランナー(1982)
この映画を一言で表すと?
退廃した未来都市に漂う、孤独と人間性の探求。
どんな話?
近未来のロサンゼルスで、人造人間“レプリカント”の逃亡を阻止する任務を追うデッカード刑事。任務の中で、彼はレプリカントたちの感情と存在理由に触れ、自身の人間性を見つめ直すことになる。
ここがおすすめ!
未来都市の荒廃した雰囲気や、社会への冷ややかな視点など、『ニューヨーク1997』と共鳴する空気感があります。ハードボイルドな主人公像と、哲学的な問いも同様に深い余韻を残します。
トゥモロー・ワールド(2006)
この映画を一言で表すと?
希望なき世界に灯る、ひとすじの“命”の物語。
どんな話?
人類が子どもを生めなくなった世界で、20年ぶりに妊娠した女性が現れる。その命を守るため、元活動家の男セオが荒廃したイギリスを駆け抜ける、終末感と希望が交差するサスペンスSF。
ここがおすすめ!
無秩序な社会と圧倒的リアリティを感じさせるカメラワークが秀逸。カオスの中で生きる者たちの葛藤や選択が、スネークの姿と重なります。静かで力強い“闘い”が印象的な名作です。
ゼイリブ(1988)
この映画を一言で表すと?
この世界の“真実”が、サングラスひとつで暴かれる。
どんな話?
日雇い労働者ナダは、偶然手に入れたサングラスによって、世界がエイリアンに支配され、メディアを通じて人間を洗脳しているという恐るべき真実を知る。彼は真実を広めるため、戦いを決意する。
ここがおすすめ!
ジョン・カーペンター監督による社会風刺SFの傑作。『ニューヨーク1997』と同様、体制に抵抗する反骨精神が全編に溢れています。シンプルながらもメッセージ性が強く、スネーク好きにはたまらない一作です。
みんなの感想・レビュー
池袋か新宿か渋谷の映画館で観た記憶がある。何処の映画館だったかは、忘れた。確か呑み終わって、ハシゴ酒する途中で入って観た、んで、まぁ途中からつまんなかったが、リングみたいなトコで闘う時から、じわじわ盛り上げったんだが、ラストがつまんなかった。
まぁB級映画ですね、ぴあ全盛期で、映画館も夜通し観れた良い時代だったよ。今と違って携帯もネットも無いが、夜遊びに出掛けんなら、その場所まで車を運転してくか、バイクで行くか、行ったら行ったで、酒呑みつつ映画館のハシゴが出来たな。