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『しあわせな選択』ネタバレ感想レビュー|追い詰められた男の決断

結論から言うと、『しあわせな選択』は家族を守るために道を踏み外す男の物語だ。2026年2月14日、Blu-rayで鑑賞。観終えた直後、タイトルの皮肉にしばらく言葉を失った。突然の失業。再就職できない現実。そして追い込まれた末に下す、常識では考えられない決断。本作はその過程を、冷静かつ残酷に描き切る。この記事では『しあわせな選択』のネタバレを含む感想・レビューとして、物語の核心と結末の意味を丁寧に掘り下げる。

結論、これは“家族愛”が引き金になる物語だ

物語の主人公は、大手企業で働いていた中年の会社員。安定した生活は、突然の解雇によって崩れる。

再就職活動は思うように進まない。
年齢、業界の衰退、競争の激化。

追い詰められた末に彼がたどり着いた答えは、競争相手を排除することだった。

この発想が浮かぶまでの流れが実にリアルだ。
一足飛びに狂気へ落ちるのではない。小さな妥協の積み重ねが、取り返しのつかない地点へと導く。

累計10,000本以上の映画を観てきたが、本作は“倫理の崩れ方”をこれほど丁寧に追った作品として強く印象に残った。

ここからはネタバレを含めて解説する。

【ネタバレ】失業から殺意へ、転落のプロセス

失業という現実の重さ

主人公は突然職を失う。 生活費、住宅ローン、子どもの教育費。

家庭は一見穏やかだが、内側では焦燥が募る。
妻は働き始めるが、それが逆に彼の自尊心を削る。

ここで描かれるのは、男のプライドの崩壊だ。

面接で落とされ続ける日々。
応募先は減り、焦りは増す。

合理的な殺人という発想

彼は気づく。 求人は少なく、競争相手は多い。

ならば、競争相手を減らせばいい。

その思考は突飛に見えるが、物語はあくまで冷静だ。
計画は緻密に練られ、対象は選別される。

一線を越える瞬間は静かだ。

大きな叫びも劇的な音楽もない。
淡々と進む行為が、かえって恐ろしい。

ラストが突きつける皮肉

やがて彼は望んでいた職を手に入れる。 だが、そこに“しあわせ”はあるのか。

家族の笑顔の裏に隠された真実。
彼自身が抱え込む罪。

タイトルの意味は、観終えた後に反転する。

幸福とは何か。
選択とは何か。

観客に問いを残したまま、物語は幕を閉じる。

次に、本作が胸に刺さる理由を整理する。

なぜ『しあわせな選択』はここまで不穏なのか

① 段階的に崩れる倫理観

主人公は最初から悪人ではない。 追い詰められた結果、合理性を優先しただけだ。

この“理解できてしまう恐怖”が作品の核だ。

② 中流家庭の脆さ

安定しているように見える家庭。 だが、経済的不安が一つ入るだけで崩れ始める。

現代社会の不安定さをえぐる視点が鋭い。

③ ダークユーモアの効き方

物語にはブラックな笑いがある。 だが、それは救いではない。

笑った直後に、背筋が冷える。
この感情の揺さぶりが忘れがたい。

では、この映画はどんな人に向いているのか。

この映画がおすすめな人は、倫理の揺らぎを描く物語が好きな人

  • 心理描写が緻密なサスペンスを観たい人
  • 社会問題を内包したドラマが好きな人
  • ダークユーモアを含む作品を楽しめる人

表面的なスリルではなく、内面の崩壊を味わいたい人に向いている。

次に、おすすめしにくい人も挙げておく。

この映画をおすすめしにくい人は、勧善懲悪を求める人

  • 明快なヒーロー像を求める人
  • 爽快感のある犯罪劇を期待する人
  • 重たい社会テーマが苦手な人

本作は観終わった後に問いが残るタイプの作品だ。

『しあわせな選択』が好きな人におすすめの映画3選

パラサイト 半地下の家族

この映画を一言で表すと?

格差社会が生む欲望の連鎖。

どんな話?

貧しい家族が裕福な一家に近づき、やがて取り返しのつかない事態へと進む物語。

ここがおすすめ!

笑いと暴力が交錯し、階級社会の歪みを鮮烈に描く。

ジョーカー

この映画を一言で表すと?

孤独が狂気へ変わる瞬間。

どんな話?

社会から孤立した男が、次第に暴力へと傾いていく過程を描く。

ここがおすすめ!

共感と拒絶が同時に押し寄せる心理描写が圧巻。

悪人伝

この映画を一言で表すと?

善悪が交錯するクライムドラマ。

どんな話?

裏社会の人物と刑事が協力し、連続殺人犯を追う。

ここがおすすめ!

道徳の境界線が揺らぐ緊張感が魅力。

まとめ|“選択”の重さを受け止められるか

『しあわせな選択』は、単なる犯罪映画ではない。

誰もが追い詰められれば、同じ道を選ぶのか。

その問いが、静かに観客の胸に残る。

あなたはこの結末をどう受け止めただろうか。
ネタバレを含む感想やレビューを、ぜひコメント欄で語ってほしい。

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この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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