映画『オープン・シーズン』の概要:2006年のアメリカ映画で、フルCGアニメーション。パークレンジャーのペットとして暮らすクマのブーグ。ハンターに捕らわれていた鹿のエリオットを助けた事がきっかけで危険なオープン・シーズン(狩猟解禁期間)の迫る森から脱出をはかる。
映画『オープン・シーズン』 作品情報
- 製作年:2006年
- 上映時間:86分
- ジャンル:コメディ、アニメ
- 監督:ロジャー・アラーズ、ジル・カルトン、アンソニー・スタッチ
- キャスト:マーティン・ローレンス、アシュトン・カッチャー、デブラ・メッシング、ジョン・ファヴロー etc
映画『オープン・シーズン』 評価
- 点数:90点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『オープン・シーズン』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『オープン・シーズン』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『オープン・シーズン』 あらすじ【起・承】
巨体をほこるクマだが、甘えん坊で大事にされているペット状態のブーグ。
母親代わりでパークレンジャーのベスの事が大好きで、今日もいつもの様に一緒に動物ショーへ。
一輪車を漕ぎ喝采を浴びたブーグは、ベスとご機嫌で帰路に向かおうとしていた。
隣の車に鹿が貼り付けられているのを見て、狩猟解禁期間の前なのに何故、と怒りに燃えたベスはハンターであるショーに抗議する。
道路に飛び出してきたと言うシーだが、実際は動物を見下していてわざわざはねたのだ。
失神していた鹿だが、ブーグがつつくと目覚め、縛られている自分の状況に驚愕する。
ほどいて欲しいと懇願し、気まぐれでブーグはロープを切る。ブーグが切った瞬間を目撃したショーは密かな怒りを溜めていた。
恩を感じた鹿のエリオットは、寝入りばなのブーグの元を訪れる。捕らわれていると勘違いしたエリオットは恩返しのつもりで一緒に外の世界へ出ようと持ちかける。
しかしブーグはここで暮らしていると拒否、エリオットがちらつかせたチョコバーの誘惑に負け少し外に出てしまう。
コンビニにたくさんのチョコバー(通称ヒャッホー)が置かれているのを見つけ、チョコバーを始め、コンビニ内の食品を散らかし食べ漁ってしまう。
映画『オープン・シーズン』 結末・ラスト(ネタバレ)
保護されベスの元に戻ったが、警察は早く自然に返した方が良い、と促す。水すら怖くて魚も自力で捕れないと話すベスだが、時間を延ばす程自然に戻すのは難しくなると言われてしまう。
再び動物ショーに出るブーグだが、逃げてきたエリオットとのやり取りで人も襲うクマと勘違いされてしまい、銃で狙ったショーから庇う為にベスにより麻酔銃で撃たれてしまう。
自然に返そうと言われ、滝の上ならオープン・シーズンでも平気なはずと安全な山の上に放たれる。
町へ戻る為に悪戦苦闘するブーグと、道案内役のエリオット。
食べ物から排泄まで戸惑い続きのブーグと、追放された元の群れに絡まれるエリオット。
掟を破り森までショーが追ってきたが、ブーグ達はビーバー達のダムを壊してしまい皆共々流されてしまう。
トラブル続きに苛立ったブーグはエリオットに嫌気がさし、単独で移動する。
山小屋を見つけ、文明の香りに浮き足立ったブーグ、室内におトイレも見つけ、冷蔵庫のヒャッホーも満喫していたが、気が付くと周りは剥製にされた動物だらけ。
ここはショーの山小屋だったのだ。
苛立ち戻ったショーから隠れるブーグだが、相手を一瞬閉じ込め逃げ惑う。
ティンバーラインまでの道を見つけたブーグだが、ハンター達が森に向かう姿を見てエリオット達の元へ。
森の怖さを知ったブーグは、森の生き物達にハンター達と戦う事を提案。
アウトドアキャンプに来ていた夫婦から道具を盗み、合図と共にハンター達を攻撃、通報によりブーグが暴れているのを知ったベスはヘリで迎えに来た。
ハンター達やショーを撃退した動物達だが、ブーグは「森が家だ」とベスと別れ、森で暮らしていくことを決める。
映画『オープン・シーズン』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『オープン・シーズン』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
コメディだが感動出来る
ノリの良さや、ブーグの人に飼い慣らされていた長年の経験から愛嬌はたっぷりで観ていて愛らしさを感じる。
我が子の様に森に無事に帰れるのかなど心配になる部分もあり、ブーグの魅力の高さがうまく表現されている。
大事にしているからこそ、つい慎重になってしまうベスの気持ちも理解できるので、ブーグとベス両者の気持ちがすごく伝わってきて切ない。
最後にせっかく森の仲間達と団結出来た頃に、ベスが迎えに来てくれるが、森を選んだブーグの勇気と友情には感服である。
また、ベスとも分かり合え、お別れする姿は涙が出る。
コメディなので、全体的にはテンションも高く、コミカルには描かれているが、人と動物との距離感や、動物との愛情など真面目に描かれていて胸の熱くなる作品である。
大事な事をBGMで
EDの曲のリズム感が良く、ショーが車にひかれる上にビッグフット扱いされるなど懲らしめるシーンも出てくるので最後まで観ると爽快感が違う。
途中でも少ししんみりしたり、心の内を表すのにうまくBGMで歌を流しており、是非字幕で観て歌詞の思いの深さを確認しながら観ると良い。
動物だけでなく、人としての気持ちにもうまく寄り添い表現しており、静かに聴きたくなる。
コメディではあるが、心の内部の表現がうまい作品なので、元気になりたい時はもちろん、逆に落ち込みそうな時でもしっとり楽しめる雰囲気のある映画である。
動物達が団結してキャンプから盗んだ小道具を工夫して反撃していく姿は必見である。
ブラジャーやマシュマロなどの使用法を考えたくなってしまう人は少なくないはずである。
個性豊かな動物たちが沢山登場する今作ですが、私のお気に入りは甘えん坊のくま・ブーグです。飼育員のお姉さんに何から何までお世話になって生きてきたので、自分では何も出来ない状態のブーグが自然界に放り出され、奮闘する様子がとにかく可愛くて応援したくなります。
いつもだめだめなのに、いざと言う時は仲間にも協力してもらい、力を発揮するブーグも、喧嘩もするけど実は義理堅いエリオットの絆に注目すると、ラストはかなり感動できる展開になっています。(女性 30代)
映画『オープン・シーズン』 まとめ
ペット状態で大事にされていたクマのブーグだが、人間に可愛がられてきたからこそわかる自然での暮らし方、生き方がバランス良く出ている。
つい、そんな簡単に自然と溶け込めるか?と言う違和感も少しはあるが、それを補うべき仲間が必要ともうまく表現しており、コメディではあるが仲間の大切さが強く出ている作品である。
ペットとして飼われていた犬が、実は偽りの生活に疲れたなどと言って、仲間に加わるあたりも、笑いの中にも意味が深い。
団結しながらキャンプの盗品でハンターを追い払う様は必見である。
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