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映画『プラチナデータ』あらすじネタバレ結末と感想

映画『プラチナデータ』の概要:『プラチナデータ』は、ベストセラー作家・東野圭吾原作の映画。日本人のDNAデータが国によって管理され、冤罪がゼロになった近未来。完璧と思われたシステムの欠点によって追われる立場になった男を描く。

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映画『プラチナデータ』 作品情報

プラチナデータ

  • 製作年:2012年
  • 上映時間:134分
  • ジャンル:サスペンス、SF、ヒューマンドラマ
  • 監督:大友啓史
  • キャスト:二宮和也、豊川悦司、鈴木保奈美、生瀬勝久 etc

映画『プラチナデータ』 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★☆

映画『プラチナデータ』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『プラチナデータ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『プラチナデータ』 あらすじ【起・承】

近未来の日本では、国民全員のDNAのデータ「プラチナデータ」を国が管理することにより、犯罪検挙率100%、冤罪ゼロの社会になっていた。
神楽龍平は、警察の特殊捜査機関に配属された専門家。彼は鉄壁のDNAシステムにより、数々の難事件を解決してきた。
ところが、連続殺人事件の犯人はシステムが通用しないNF13(NOT FOUND13)。データが照合できない13番目の人物ということ。

そんな時、NF13によってDNA捜査システムの開発者である蓼科早樹と彼女の兄が殺される事件が起こる。早樹は自閉症で、水上利江子が勤める大学病院に籠っていた。管理の厳重な、密室といえる病院の中で犯行が起こったのだ。
早樹の爪に残った犯人の皮膚片からDNAデータを取り、システムで照合すると、なんと容疑者として示されたのは神楽だった。
全く身に覚えのない神楽は、逃走する。
神楽は、同僚の里沙の助けを得て捜査の手から逃れる。里沙は、早樹が「モーグル」という、今までのDNA捜査システムの欠点を補うシステムを作ったことを知るアメリカのスパイで、モーグルについて調べるために神楽に協力したのだ。

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映画『プラチナデータ』 結末・ラスト(ネタバレ)

一方、神楽の捜査にあたっているのはたたき上げの刑事・浅間だった。浅間は調べていくうちに、神楽が多重人格であることを知る。神楽には、「リュウ」というもう一つの人格があったのだ。

神楽は里沙と共にモーグルを追うが、途中で里沙は殺されてしまう。
神楽を追い続けていた浅間は、神楽が犯人ではないと思いはじめる。そして神楽に協力を持ち掛け、二人で事件の真相を追っていく。

神楽のもう一つの人格「リュウ」は、早樹と恋人関係にあったことを知る。すると、「リュウ」が犯人である可能性も消える。
二人はリュウが早樹を描いた絵を見つけ、そこからモーグルのデータを発見する。モーグルとは、NFをなくすシステム。
DNA捜査システムは全国民のデータを持っていることになっているが、実際は政治家やその家族、経済を動かす大物など、特別な人々のデータは含まれていなかったのだ。今までのシステムには穴があったのだ。

二人はモーグルを使い、NF13が水上利江子であると突き止める。
利江子は遺伝子の研究を第一に考え、そのためなら殺人もいとわなかった。早樹に連続殺人の犯人が自分であると知られてしまい、邪魔であると殺してしまったのだった。
神楽は利江子を殺した。
その後、取り調べで浅間が「本来の人格はリュウの方だ」と言う。利江子を殺したのはリュウだった。
神楽は、リュウへの手紙を浅間に託す。

映画『プラチナデータ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『プラチナデータ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

ラストのわかりにくさ

神楽龍平に、もう一つの「リュウ」という人格があることはわかった。映画では元々の人格はリュウであり、主人格と思っていた神楽が後からできた人格であるとしている。
だが、原作での主人格は神楽の方。ここが異なるので、映画でのラストも何が正しいのかわかりにくい。

水上利江子を殺したのは、早樹の恋人であるリュウの方だった。殺された恋人の敵を討った。その後、取り調べを受けたのは神楽の方だった。
なぜなら、多重人格に興味をもった利江子によってリュウは大学病院のある特定の場所でしか出られないようにされたから。
だが、最後連行されていく神楽はリュウのように見えた。ルールに従えば、病院の外にいるのだからここは神楽ということになるが、やはり主人格がリュウなのだとしたら、ここで二つの人格が合わさったということだろうか。
説明もなく終わったので、本当はどうなのかわからないままだった。

DNA捜査システム

話の中で重要なのがDNA捜査システム。冒頭で説明されることは、なんだか本当に今後あり得そうで恐ろしかった。
法案が可決されるまでは、国民からDNAデータを取っていることは極秘だった。
知らないうちにこんなことをされたら怖い。今でさえ国や警察がどんな秘密を持っているかわからないのに、こんなことが行われていても不思議ではない。
ところが、システムにも欠陥があることがわかり、そううまく行かないのだ、と納得。政治家などがシステムから逃れるのも実際あり得そうな話なので、おそらくこんなシステムが実用されることはないだろうとは思うが、少々不安も残る。

映画『プラチナデータ』 まとめ

映画の予告だけ見ると、設定の珍しさだけで内容は微妙なんじゃないかと思っていたけれど、存外面白かった。
実際に起こり得そうな話でもあり、でもフィクションの域を出ない絶妙さがあって良かった。DNAデータは完璧のように言われるが、未だ遺伝子鑑定は100%正確ではないし、冤罪も起こっている。遺伝子から犯人の人物像まで割り出すのはおそらくあり得ない。
でも、もしかしたら近い未来こんなこともあるんじゃないかという期待と恐ろしさでわくわくした。

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