映画『ポリス・ストーリー REBORN』の概要:ジャッキー・チェン主演「ポリス・ストーリー」シリーズのSFアクション。香港警察のリン隊長は遺伝子学者を護送する任務で、見たこともない暗殺軍団に襲撃される。それは銃でも死なない不死身の人造人間だった。
映画『ポリス・ストーリー REBORN』の作品情報
上映時間:119分
ジャンル:SF、アクション
監督:レオ・チャン
キャスト:ジャッキー・チェン、ショウ・ルオ、オーヤン・ナナ、エリカ・シアホウ etc
映画『ポリス・ストーリー REBORN』の登場人物(キャスト)
- リン(ジャッキー・チェン)
- 香港警察の元刑事で、白血病の娘を持つ父。13年前の隊長時代に、遺伝子学者を護送する任務で人造人間アンドレと激闘した。警察官を辞めた後は、娘を守るためにシドニーに潜伏する。
- リ・スン(ショウ・ルオ)
- 謎のハッカー。小説家からあるデータを奪うため、娼婦になりすまして潜入する。彼もまたナンシーを守ろうとし、行く先々でリンと遭遇する。
- ナンシー(オーヤン・ナナ)
- リンの娘で本名はシーシー。13年前に白血病で瀕死となったが、遺伝子学者が人工心臓を取り付けたことで一命を取り留める。手術の影響で記憶を失い、毎晩悪夢にうなされている。ナンシーと改名しオーストラリアのシドニーで暮らす。
- スー(エリカ・シアホウ)
- 香港警察の刑事でリンの同僚。13年前のアンドレとの激闘でリンと共に戦う。リンが警察を辞めた後も度々連絡を取り、ナンシーに関する情報を提供する。
- アンドレ(カラン・マルヴェイ)
- 博士が作った人工心臓を持つ不死身の人造人間(バイオロイド)。13年前の激闘の際にリンによって全身に大やけどを負わされ、無菌室での生活を余儀なくされる。全快するにはナンシーの人工心臓が必要であり、女殺し屋を使って行方を捜している。宇宙船のような飛行体に住んでいる。
- 女殺し屋(テス・ハウブリック)
- アンドレの手下の殺し屋。体が大きいが身が軽く、力も強い最強の殺し屋。リンと何度も遭遇して激闘を繰り広げる。
映画『ポリス・ストーリー REBORN』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ポリス・ストーリー REBORN』のあらすじ【起】
13年前の香港。警察官のリン隊長は、白血病の娘の手術のために病院に向かっていたが、遺伝子博士を護送せよとの指令を受けて、泣く泣く任地へと赴く。リンは部隊を率いて博士の救出を試みるが、黒づくめの暗殺集団に襲われて激しい銃撃戦となる。
暗殺集団のリーダー・アンドレは博士が作った人造人間であり、銃で撃っても死なない不死身の体だった。アンドレは博士が作った最新の人工心臓を奪おうとしていた。アンドレ側の激しい攻撃で警察はほぼ壊滅となったが、リンは決死の思いでアンドレにガソリンを引火させて爆発に成功。辺り一面が火の海に包まれた。
それから13年後、オーストラリアのシドニーでは人造人間のヒーローを描いた小説が人気となっていた。それは13年前に不明となった人工心臓の在りかを知っているような内容であったため、謎のハッカー・リ・スンが小説家に近づくため、娼婦になりすまして侵入した。アンドレも小説家から情報を聞き出すため、女殺し屋を派遣する。そこへ窓から覆面姿のリンが侵入し、女と格闘となる。女は小説家を殺害すると逃亡し、リ・スンは室内で息を潜めた後その場から逃げ去った。
映画『ポリス・ストーリー REBORN』のあらすじ【承】
アンドレは自身が所有する飛行体で暮らしていた。13年前の爆発で大やけどを負った彼は、無菌室での生活を余儀なくされていた。全快するためには人工心臓が必要だと考えていたが、またしてもリンによって妨害されたことを知ると怒り狂うのだった。
一方リ・スンは、シドニー大学に通う女性ナンシーを追っていた。大学のカフェテリアでは警察を辞めたリンが働いており、ナンシーを静かに見守っている。ナンシーは学内で白人の学生と喧嘩となるが、リンとリ・スンがさりげなく守った。不思議なことに、怪我をしたはずのナンシーの腕の傷は、すぐに皮膚が蘇生されて回復した。
ナンシーはリンの娘シーシーであるが、子供の頃は記憶喪失で覚えていない。彼女は悪夢ばかり見るため、占い師の家に通い睡眠療法を受けていた。眠りについたナンシーは、夢の中で人造人間や再生細胞の実験光景を見てうなされる。占い師は彼女に関する情報を密かに小説家に売っていて、小説家はそのネタを元に人工心臓の小説を書いていたのだった。
占い師の家を出たナンシーは、帰り道でゴロツキに襲われるが、リ・スンに助けられた。しかしリ・スンを信用できない彼女は、彼を置き去りにしてタクシーで去る。彼はナンシーがオペラハウスに行こうとしていることを知ると、先回りしようと考えた。
映画『ポリス・ストーリー REBORN』のあらすじ【転】
オペラハウスを訪れたナンシーは、しつこいリ・スンを撒いてマジシャンに会いに行く。占い師から話を聞いていたマジシャンは、早速ナンシーに催眠療法を施す。深い眠りについたナンシーは子供の頃に父と過ごした夢を見たが、突然女殺し屋が現れて襲撃を受ける。そこにリンがナンシーを守るために現れた。
リンと殺し屋はマジシャンのステージ道具を使いながら格闘をする。リンは睡眠状態のナンシーをリ・スンに託すと、オペラハウスの頂上で殺し屋と対決となった。しかし決着は付かず、リンは電線で屋根を滑り降り、リ・スンとナンシーと合流してボートで逃げた。
自宅に帰ったリンはナンシーをベッドに寝かせ、リ・スンは逃亡させないように地下室に監禁する。しかしリンが占い師を訪れている間に、ナンシーはリンの家から脱出してしまった。ナンシーの胸に人工心臓が埋め込まれていることを知っているリンは、彼女の身を案じるのだった。
香港に行ったナンシーは自身の記憶を思い出し、度々助けてくれる男が父であったことに気付く。リンはGPSでナンシーを追いかけて香港に向かったが、ナンシーは女殺し屋に拉致されたばかりだった。リンはカーチェイスで追跡するが、逃げられてしまう。
映画『ポリス・ストーリー REBORN』の結末・ラスト(ネタバレ)
女殺し屋は銀行の金庫からあるものを盗もうとしたが、香港警察のスーの作戦によって金庫に封じ込められる。彼らが盗もうとしていたのは博士のビデオであった。それは再生実験の様子を撮影した内容で、アンドレは不死身のバイオロイドを量産するためにビデオを手に入れようとしたのだった。
リン、リ・スン、スーはアンドレの手下になりすまして飛行体に潜入する。手術台ではナンシーが血を抜かれており、リンはナンシーを助けるためにアンドレと対決する。しかしアンドレは相変わらずの強さだった。殺されかけている父を見たナンシーは拘束を解き、アンドレに立ち向かった。
4人は力を合わせてアンドレと対決し、リンは腕を切断する。船外に脱出するリンは再びアンドレに襲われるが、その際にアンドレの血液が体に入ったことで腕が再生。リンはアンドレの体から心臓を取り出して絶命させた。爆発の衝撃で気絶し落下するリンを、ナンシーたちがパラシュートをクッションにして助けるが、そこにリ・スンの姿はなかった。
後日、リ・スンはナンシーと同じ施設で育った少年だったと知ると、リンは彼の死を悼んだ。しかしリ・スンはまだ生きており、博士のテープを材料にひと稼ぎしようと企むのだった。
映画『ポリス・ストーリー REBORN』の感想・評価・レビュー
「ポリス・ストーリー」シリーズではあるが、共通するのはジャッキーが香港警察官という点だけ。バイオロイドが登場したり宇宙船のような飛行体が飛んだりなどSF志向満載で、色使いも鮮やかな作品となっている。しかしジャッキーは年を取ってもアクションはまだまだ現役だった。さらに火薬量が多すぎる爆破シーンも、相変わらずパワフル。SFテイストのままクライマックスとなり幕を閉じるが、エンディングにジャッキーが歌う「英雄故事」とNGシーンが流れると、やっぱり「ポリス・ストーリー」だったのねと再確認した。(MIHOシネマ編集部)
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