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映画『プロメア』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『プロメア』の概要:突如、世界中で人体発火現象が発生し、人口の半分以上が消失した。炎を操るミュータント、バーニッシュが現れてから30年後。自治共和都市プロメポリスを舞台に、バーニッシュを巡って市政官とテロリストのボス、消防官が死闘を繰り広げる。

映画『プロメア』の作品情報

プロメア

製作年:2019年
上映時間:111分
ジャンル:アクション、アニメ
監督:今石洋之
キャスト:松山ケンイチ、早乙女太一、堺雅人、佐倉綾音 etc

映画『プロメア』の登場人物(キャスト)

ガロ・ティモス(松山ケンイチ)
バーニングレスキューの新隊員で江戸っ子気質。非常に熱い魂を持っている。まっすぐで暑苦しい性格だが、バーニッシュを理解しようとしている。日本古来に伝わる火消しスタイルをモットーとしている。
リオ・フォーティア(早乙女太一)
国際テロリスト、マッドバーニッシュのボス。炎を操るミュータント、バーニッシュでありカリスマ性を持つ。白髪の美少年。炎生命体プロメアとのシンクロ率が高く炎を操る能力が天才的。バーニッシュの扱いを憂いており、誇りを持っている。
クレイ・フォーサイト(堺雅人)
プロメポリス市政官で耐火構造素材を研究開発した人物。フォーサイト財団の理事長を兼任し学生の頃、幼いガロを火災から救出したことがある。実は自らもバーニッシュであることを隠し、プロメス博士の研究を奪い自らの物として権力を得ていた。
デウス・プロメス博士(古田新太)
バーニッシュ研究を行っていた博士。クレイによって殺害され、研究の全てを奪われる。コンピューターへと意識をバックアップしており、たまたまやって来たガロとリオへと真実を明かし、デウス・エックス・マキナを与える。
アイナ・アルデビット(佐倉綾音)
バーニングレスキューの隊員。フォーサイト財団にて研究を行っている姉を尊敬している。愛情深い人物で、飛行艇で消火活動や人命救助を行っている。ガロへと密かに好意を寄せているが、仲間としても認めている。

映画『プロメア』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『プロメア』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『プロメア』のあらすじ【起】

ある日突然、世界中で同時に原因不明の人体発火現象が発生。その現象により発火した人々は炎を操るミュータント、バーニッシュと呼ばれ、発火現象は留まることを知らず世界の人口の半分以上が失われた。
世界大炎上と呼ばれる現象が終結してから30年。自治共和都市プロメポリスでは、バーニッシュによる火災をバーニングと呼称し、専門に消火活動に当たる国家救命消防局が設立される。彼らは一般的にバーニングレスキューと呼ばれ、発展した最新メカを駆使して火災による消火活動及び、人命救助、バーニッシュの捕縛を主に行っていた。

その日、大企業の製薬会社にてバーニングが発生。バーニングレスキューによる消火活動と人命救助が行われたが、火災を発生させたバーニッシュがテロリスト、マッドバーニッシュと呼ばれる者達であることが判明。レスキュー隊の新人隊員であるガロ・ティモスはチーム一丸となってボス、リオ・フォーティアの捕縛を成功させた。

ところが、リオ・フォーティアはテロリストを率いるボスであるため、身柄は国軍フリーズフォースへと引き渡すことになり、いざこざが発生。結局、軍は国家権力を笠にリオを強引にバーニッシュ専用収容所へと連行してしまう。

一方、ガロはテロリストのマッドバーニッシュ及び、ボスを捕縛した功績を称えられ、プロメポリス市政官でフォーサイト財団の理事長を兼任するクレイ・フォーサイトより表彰されることになった。

クレイ・フォーサイトは学生の頃、幼いガロを助けた命の恩人でもあり、バーニングレスキューへと推薦してくれた人物でもあった。ガロは彼を心から信奉している。仲間の隊員達といきつけのカフェでお祝いをしていたガロだったが、その店へなぜかフリーズフォースが突入して来る。奴らはピザを焼く店員がバーニッシュだからと捕縛しようとする。だが、バーニッシュだからと言って何の悪さもしていないのに捕縛するのは間違っている。ガロと隊員のアイナ・アルデビットは抵抗を示したが、フリーズフォースは強引に店員を捕まえ連行して行ってしまうのだった。

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映画『プロメア』のあらすじ【承】

その頃、収容所ではリオとその仲間が脱獄を計画。彼らは不当に捕縛されているバーニッシュを解放して逃走を成功させた。一行は人気のない山奥の洞窟へと逃れ潜伏したが、その姿をたまたまガロとアイナが目撃。ガロはアイナを本部へと報告に向かわせ、単独で洞窟へと突入した。

バーニッシュとは言え、彼らも人間である。ガロはリオによって捕縛されバーニッシュの本質を垣間見ることになる。炎を操る彼らはその魂を燃やして生きている。リオはバーニッシュであることに誇りを持っていると言う。更に収容所ではフォーサイト財団による人体実験が行われ、バーニッシュの命が費やされていた。真実を知ったガロは愕然とし、疑念で一杯になる。リオ一行はまんまと逃走を成功させ、ガロはアイナと合流した。

翌日、クレイの元を訪れたガロは勲章を返還することに。バーニッシュも人間だと主張すると、クレイは事実を認めた上で更なる真実を明かす。いずれ近い将来、地球はマグマの暴走により死の星となる。フォーサイト財団は一万人の人間が収容可能なノアの箱舟を建造し、バーニッシュの炎を利用したエンジンの製作を行っていた。そのために何人ものバーニッシュの命が費やされていたのである。他に方法があったはずだと反論したガロは、クレイによって捕縛されてしまうのであった。

一方、逃がしたバーニッシュを集め穏やかな生活が送れるよう支援していたリオだったが、内通者によりフリーズフォースの襲撃に遭う。次々に捕縛されたバーニッシュを救おうとしたが、絶対零度の凍結弾に敗北を期し、仲間によって1人だけ火山方面へと逃がされるのであった。

一週間後、多くのバーニッシュの命を費やし、惑星への移住を目的としたノアの箱舟のエンジンが完成。
その頃、アイナと隊員たちはガロの行方を捜していたが、テロリストの一味として逮捕されたことが分かる。アイナはフォーサイト財団に所属する研究員である姉の元へ向かったが、姉は何も明かしてはくれなかった。

映画『プロメア』のあらすじ【転】

一方、火山にて凍結弾による凍結から復活したリオは、怒りを爆発させ炎の竜となってプロメポリスへ強襲。怒り悲しむ彼は街を破壊し、クレイにバーニッシュの返還を求めた。その際、ガロが収容されていた獄も破壊され、彼もリオが暴走していることを知る。

リオの捕縛を目的にフリーズフォースが出動したが、相手にならず。バーニングレスキューは都市の消火活動へと出動し脱獄したガロと合流。ガロはクレイと対峙したリオへ向けて突撃し、リオの竜を消火後に捕縛。2人はアイナの機転により山奥の凍結した湖へ投下される。その際、リオの炎によって氷が融解し、湖の底に謎の建物があることが判明。冷静になった2人は建物の主と思われる人物によって中へと誘われた。

合流したアイナとガロ、リオの3人は建物の主がバーニッシュの研究者、デウス・プロメス博士であることと、博士の研究をクレイが全て奪ったことを知る。これまでクレイが開発したとされる対バーニッシュ武器は全てプロメス博士が開発したものだった。博士は危険を察し、思考の全てを施設のコンピューターへ移し、バックアップを取っていたのだった。

プロメポリスのネットワークを利用する博士により、クレイがノアの箱舟計画を実行に移し、地球を離れようとしていることが分かる。
宇宙船の動力はバーニッシュの炎である。炎の力によってワープの動力を担うとされており、アイナの姉がその研究の一任者だった。

博士曰く、バーニッシュの炎は普通の炎ではなく別次元の炎生命体のものらしい。並行宇宙に存在する炎生命体プロメアは、高密度な炎を生成し自意識を持っていた。30年前、時空間の歪みによってプロメア宇宙と地球が繋がってしまい、プロメアが地球のコアとなった。そして、プロメアと共感しやすい人間がバーニッシュとなり、炎を発するようになったのである。プロメアとシンクロしているバーニッシュが苦しめば、プロメアも苦しむ。故に、地球のコアとなっているプロメアの暴走を引き起こし、地球が崩壊すると言うのだ。

プロメス博士は自らが完成させたエンジンをガロとリオに与え、クレイを止めて欲しいと言う。それはデウス・エックス・マキナという超高性能メカであった。原動力はリオの炎で操縦はガロが行う。プロメス博士は、役目が終わると施設ごと消えてしまった。

映画『プロメア』の結末・ラスト(ネタバレ)

宇宙船のエンジンが起動する度に地球では、プロメアの暴走と共に世界中で火山噴火が始まる。
デウス・エックス・マキナは、リオにより姿を変えリオデガロンへと改名。2人は協力してクレイの宇宙船へと挑んだ。アイナはプロメス博士のデータを姉へと送信。クレイの罪を全て明かし、このままでは地球が崩壊することを告げる。

バーニッシュの炎により、ワープゲートが生成。クレイは独自に開発していた農地生成装備クレイザーXによってリオデガロンと対峙し、激しい戦闘を繰り広げた。
しかしその時、宇宙船のエンジンが崩壊しワープゲートも消えてしまう。アイナの姉がエンジンを崩壊させたのだ。宇宙船は地に落ちたが、それでも諦めないクレイは凍結弾を手に対抗。

リオとガロは気持ちを一つにし、クレイザーXを破壊した。ところが、クレイには傷1つない。挑発に乗ったリオはクレイと対峙し、奴がバーニッシュであることが判明する。クレイは自らの炎で放火を発生させ幼いガロを助けたのだ。全てが嘘であったことに憤ったガロは、リオを助けようとしたが、クレイにやり返されてしまう。

クレイは捕まえたリオをエンジンのコアにしようとしていた。リオのシンクロ率は非常に高く、通常のバーニッシュより強い。クレイは崩壊したコアにリオを据え、再び宇宙船の上空にワープゲートを生成。
リオの炎によって守護されていたガロは、意識を取り戻すと駆け付けた仲間と共に宇宙船へ突入。プロメアの暴走により、地球は崩壊の危機を迎えた。

リオの身体にも限界が訪れ、肉体が滅びようとしている。そこへようやくガロが到達し、エンジンを破壊。しかし、意識を失ったリオの肉体は欠けてしまった。ガロは現れたクレイと対峙し、奴を叩きのめした。次にガロはリオの蘇生を行い、炎を返した。すると、不思議なことに炎が戻るとリオの肉体も戻った。

リオは多くのバーニッシュと意識を共有し、深くシンクロしたことでプロメアが不完全燃焼により燻っていると言う。そこで、ガロとリオはプロメアの意思を完遂させるため、地球を燃やし尽くそうと決意。彼らは崩壊したエンジンコアに戻り、バーニッシュ達の協力を得て地球上へと青い炎を行き渡らせた。青い炎は人々を燃やすのではなく、守る炎であった。

リオとガロの強い意思が合わさり、2人がリオデガロンへ搭乗することで、炎が増幅。青い炎は太陽系全てへと行き渡り、そして再びリオデガロンへ。そうして、プロメアの意思は完遂された。満足したプロメアは次元の歪を閉じる。このことにより、バーニッシュは忽然と姿を消し、地球は以前のように元へと戻った。
ガロは朝日を眺め、これからが始まりだと叫ぶ。リオは彼を馬鹿にしながらも、その意思に同意を示すのであった。

映画『プロメア』の感想・評価・レビュー

人気アニメ『天元突破グレンラガン』、『キルラキル』でタッグを組んだ今石洋之と中島かずきが、それぞれ監督・脚本を務め、アニメ制作会社TRIGGERが制作を行った長編アニメーション。消防官が活躍する内容であることから、総務省消防庁とのタイアップが行われ消防職団員の募集ポスターに起用されている。更に第23回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品にもなっている。

消防官が活躍するアニメは数多くあるが、今作はまた違った方向で描かれている。非常に内容が濃く、通常なら今作の中盤ぐらいでストーリー的には終わりでも何ら問題はないほど。だが、今作は更にその先にも続きがあり、もう一波乱起きる。非常に良く練り上げられたストーリーであると共に、迫力のある戦闘シーン、声優に豪華なキャストを揃え盛り沢山である。息を飲む展開に目が離せない満足度の高い作品。(MIHOシネマ編集部)


物語的に整合性はあるのかと問われると閉口するしかないが、これは熱さが売りのそういう作品なのだと考えると謎の感動が生まれるのが面白い。昨今珍しい熱血主人公だし、頭を使う戦闘もまるでないので逆に新鮮だった。物事を複雑に考えるのが馬鹿馬鹿しくなって、勢いでやるのもたまにはいいんじゃないかと思えた。

事件に関わったお姉ちゃんが、結構終始自分勝手だったのが笑えた。

残念な点は本場の声優さんがやっていたらもっと熱い演技だったろうな、と感じてしまったところ。(男性 30代)

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