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映画『ブライトバーン 恐怖の拡散者』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ブライトバーン 恐怖の拡散者』の概要:農場を営む夫妻の元へ、宇宙からある物が落ちて来る。夫妻は宇宙船と思われる物に乗っていた赤子を自分達の子供として育てるが、少年が12歳を迎えると異様な能力が覚醒。彼は超人的な能力でもって、周囲を脅かし始める。

映画『ブライトバーン 恐怖の拡散者』の作品情報

ブライトバーン 恐怖の拡散者

製作年:2019年
上映時間:91分
ジャンル:SF、アクション、ホラー
監督:デヴィッド・ヤロヴェスキー
キャスト:エリザベス・バンクス、デヴィッド・デンマン、ジャクソン・A・ダン、マット・ジョーンズ etc

映画『ブライトバーン 恐怖の拡散者』の登場人物(キャスト)

トリ・ブライア(エリザベス・バンクス)
カイルの妻でブランドンの義母。ブランドンを拾いカイルと共に愛情深く育てる。母親として息子の行いを正そうとする。
カイル・ブライア(デヴィッド・デンマン)
農場を営む男性でトリの夫。ブランドンを拾い本当の父親となるべく、愛情を持って育てる。息子に脅威を覚え早い段階で存在を消そうと考える。
ブランドン・ブライア(ジャクソン・A・ダン)
宇宙から落下して来た物に乗っていた少年。トリとカイル夫妻に拾われ10年間、息子として育てられる。12歳を迎えてから超人的な能力に目覚める。能力を使う際、瞳が赤く輝く。
ノア(マット・ジョーンズ)
メリリーの夫で、カイルとも親友。ブライアンの行動により、心を痛めるカイルを慰めてくれる。
メリリー(メレディス・ハグナー)
町で唯一のカウンセラー。トリの妹で、ブライアンの叔母。甥の行動を分析し、学校と保安官へ報告しようとする。

映画『ブライトバーン 恐怖の拡散者』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ブライトバーン 恐怖の拡散者』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ブライトバーン 恐怖の拡散者』のあらすじ【起】

農場を営むトリとカイル・ブライア夫妻は、2人の共通の夢である子作りに余念がなかった。だが、ある日の夜、農場に謎の物体が落下。一瞬、停電したものの被害はほとんどなかった。
それから念願の男の子を迎え、10年が経過する。

農場の跡取りとなる男の子は、ブランドンと名付けられ母トリと父カイルに深い愛情を与えられて育った。賢く聡明に育ったブランドンだったが、ある日の夜。ブランドンは何かに操られるかのように目覚め、2階の自室から外へと飛び出した。

夜間、絵を描いていたトリは物音に気付き納屋へ向かう。すると、そこにはブランドンがいて、納屋の地下への扉を開けようとしていた。扉には鍵がかかっていたが、トリが声をかけると息子はようやく正気を取り戻し大人しくベッドへと横たわった。ブランドンは声が聞こえたと言っていたが、トリはそのことをカイルには言わなかった。

ブランドンは養子である。父も母もそのことを隠さず、息子には話してあった。10年が経ち、ブライア夫妻はブランドンを本当の息子だと思っている。だが、ブランドンは芝刈り機を投げ飛ばしたり、刃を素手で止めたりと人間とはとても思えない異常な行動をしてしまう。両親は息子を普通の人間として育てようとしているらしく、ブランドンの出生の秘密は隠している。

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映画『ブライトバーン 恐怖の拡散者』のあらすじ【承】

ところが、ブランドンが12歳を迎えてから、異様な行動が目立つようになる。ブライア夫妻は息子との距離を縮めるため、一家でキャンプへと向かうことにした。しかし、深夜になってブランドンの姿がテントから消える。両親は慌てて探し回り、ほどなくしてトイレへ行っていたと言う息子を発見するのだった。

その後も異常事態が続く。更に学校でもブランドンがクラスメイトの少女の手を握り潰すなど、問題が発生。そこで、トリは息子に秘密を明かすべきだとカイルに言い募る。だが、夫は真実を明かすべきではないとして、妻の言い分を聞かなかった。

その日の夜は雨が降っていて、外の物音が聞こえづらかった。自室にてネット記事を見ていたトリは、ふと視線を上げた先の納屋から赤い光が漏れているのを目撃する。彼女は慌てて納屋へ向かい、ブランドンが納屋の地下の扉を開けているのを見つけてしまう。扉の奥には10年前に森へと落下して来たある物が隠されていた。

それは、宇宙から落ちて来て、中には赤子のブランドンが入っていた物だ。トリはやむを得ず、ブランドンを発見した時のことを明かし、それでも息子であることに変わりないと伝えた。だが、ブランドンは両親の愛ではなく、両親が自分に嘘を吐いていたことに激怒。彼が乗って来た物からは、定期的にメッセージが発信されている。それは、世界を奪えというものだった。

ブランドンは家を飛び出し、手を握り潰した少女の家へ。見舞い用の花を渡して謝罪した。すると少女は母親にブランドンと話すなと言われていると言う。そこで、ブランドンは彼女の母親を襲撃し、殺してしまった。

映画『ブライトバーン 恐怖の拡散者』のあらすじ【転】

翌朝、無事に自宅へ戻っていた息子と対面したトリとカイル。ブランドンの表情は晴れやかなもので思案した結果、納得したのでもう大丈夫だと言う。それでもトリは息子のことが心配だったため、町で唯一のカウンセラーでもあり実の妹でもあるメリリーに、息子のカウンセリングを頼んだ。

メリリーにはクラスメイトの手を握り潰し2日の停学を食らったブランドンのカウンセラーを行い、学校と保安官に報告する義務がある。そのことを聞いたブランドンは、夜にメリリーと夫のノアが住む家へ向かった。両親や保安官に告げ口をしたら、大変なことになると言ったが、子供の戯言としてノアもメリリーもまともに受け合わない。そこで、ブランドンはノアを痛めつけ、彼を殺してしまった。

深夜近くになっても息子が帰らないことを酷く心配していたトリとカイル。ようやくブランドンが帰り明らかに嘘と分かる言い訳を聞く。その場で咎めることはせず、両親は息子を迎え入れた。だが、ブランドンが何かをしていることは分かっている。息子は人間ではなく超人的な能力を持つ宇宙人なのだから。

翌朝、ノアの遺体が発見され涙に暮れるメリリーへと会いにトリとカイルが病院へ。ノアは道路を走行中に何かを避けようとして事故に遭ったことになっていたが、顔の損傷が酷いらしい。そこで、メリリーからブランドンが昨夜、家に来たことを聞く。

自宅へと急いで戻ったブライア夫妻は、悠々と朝食を食べていた息子に昨夜、どこで何をしていたかを問い詰める。すると、ブランドンはカイルの強い態度に苛立ちを見せ、父親を吹き飛ばしてしまう。少年は何も語らず、早々に部屋へ戻った。そこで、カイルは昨夜、息子が隠し持っていたシャツに何らかの手がかりがあるのではないかと考え、ブランドンがシャワーを浴びている間に家探しをする。そうして、タンスの裏に隠してあったシャツを発見するのだった。このことで夫婦は口論となり、大喧嘩してしまう。

映画『ブライトバーン 恐怖の拡散者』の結末・ラスト(ネタバレ)

警察では、少女の母親が消えた現場とノアの事故現場に残されていたマークに注目。どちらの現場にも同じマークが記されていたことから、犯人は同一犯と思われた。

週末、危機感を募らせたカイルは、ブランドンを連れて狩りへと出かける。その後、自宅へと保安官が訪れ、出迎えたトリへと現場に残されていたマークを見せた。トリは咄嗟に知らないと言って保安官を返したが、マークには見覚えがあった。ブランドンが自分のノートへと熱心に描いていたマークと同じものだったからだ。彼女は急いで息子のノートを開き、愕然とする。そこには、ブランドンが本能に赴くまま、殺戮を繰り返す様が何ページにも渡って描かれ、随所には独特なあのマークが記されていた。

同じ頃、山中にて獣の足跡を検分していた息子に向け、ライフルを構えたカイル。思い切って引き金を引いたが、ブランドンは被弾したにも関わらず傷1つ負っていない。カイルは恐怖を募らせて逃げ惑ったものの、逆上したブランドンによって殺されてしまうのだった。

息子が人殺しをしていると気付いたトリは、夫へと何度も連絡を入れたが、ようやく電話に出たのはブランドン。息子は父をも殺したらしく、しかも自宅へ戻ったと話す。通話が途切れると同時に家が大きく揺れ、物凄いスピードで走り回るブランドンによって脅かされる。警察が駆け付けたが、息子は男性警官を粉々にしてしまった。

ベッド下に身を隠したトリ。女性警官がブランドンによって殺されてしまい、身を震えさせた。トリは息子から逃れるべく2階の窓から外へ逃れ、宇宙船の一部が彼を傷つけたことを思い出す。恐らく、同じ素材で形成されているのかもしれず、ブランドンを倒す唯一の手段と思われた。

そこで、トリはブランドンと対峙し、宇宙船の欠片で命を奪おうとする。しかし、息子は母親の思惑に反してそれを阻止し、上空高く舞い上がったかと思うと、トリを地上へと落とした。そして、その時たまたま飛行中の航空機さえも墜落させてしまう。

ブライア家の惨事で生き残ったのはブライアンだけと報道され、その後も彼は各地でありとあらゆる惨事を引き起こしたが、その姿は誰にも捉えられなかった。ただ、例のマークだけが残され謎の存在として扱われるのであった。

映画『ブライトバーン 恐怖の拡散者』の感想・評価・レビュー

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の監督としても知られるジェームズ・ガンがプロデューサーとして制作したジャンルミックス・ムービー。スーパーマンを彷彿とさせる物語の起点を描き、彼がもしヒーローではなく邪悪な存在であった場合を想定している。

作中にて育ての親は主人公をとても愛し、何不自由なく愛情たっぷりに育てている。序盤ではその様子が描かれ主人公もまっすぐで純粋な様子を見せるが、彼が乗って来た宇宙船のような物からは、常に彼にしか分からないメッセージが発信されている。それは、本能を呼び起こす邪悪な命令だ。両親の愛も届かず、少年は怒りのままに能力を発動させていく。幼い故の行動でもあるのだろうし、命令に逆らうこともせず洗脳される。今作を観ていて、育ての親の言葉すら主人公に届いていないことがありありと分かり、酷くもどかしい気持ちにさせられた。(MIHOシネマ編集部)

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