あのプスがスクリーンに帰ってきた!クールでキュートな怪盗プスがスクリーンを駆け巡る。初めて死を意識したプス。果たして彼は、再び無限の命を手に入れられるのか。前作より10年以上経過しているとは思えないほどの熱量で観客を魅せる。
映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』の作品情報
- タイトル
- 長ぐつをはいたネコと9つの命
- 原題
- Puss in Boots: The Last Wish
- 製作年
- 2022年
- 日本公開日
- 2023年3月17日(金)
- 上映時間
- 104分
- ジャンル
- アニメ
コメディ - 監督
- ジョエル・クロフォード
- 脚本
- ポール・フィッシャー
- 製作
- マーク・スウィフト
- 製作総指揮
- クリス・メレダンドリ
- キャスト
- アントニオ・バンデラス
サルマ・ハエック
オリビア・コールマン
ハービー・ギレン
サムソン・ケイオ
ワグネル・モウラ
アンソニー・メンデス
ジョン・ムレイニー - 製作国
- アメリカ
- 配給
- 東宝東和、ギャガ
映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』の作品概要
記憶にも歴史にも残り続けるドリームワークスが誇る名作、『シュレック』。そんなシュレックの新プロジェクトがなんと10年ぶりに始動。主役は、シュレックに登場する人気キャラクター、プス。2011年に前作が製作されて以降、これだけの月日が空いてしまったことには理由がある。当初、本作は2014年の公開が予定されていた。しかし、ドリームワークスという企業自体の再編成やコロナウイルスの大流行など様々な要因が重なり、2014年が2018年に、2018年が2022年にと度重なる延期に見舞われたのだ。そして、これらの不運を乗り越えようやく日の目を浴びることとなった本作。製作陣の意欲もこれ以上ないほどに高まった期待の一作。
映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』の予告動画
映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』の登場人物(キャスト)
- プス(アントニオ・バンデラス)
- 数々の冒険を繰り広げてきたクールなネコ。自らの命のストックを増やすべく旅に出る。
映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』のあらすじ(ネタバレなし)
お尋ねものの賞金ネコであるプスは、いつも強気な姿勢を崩さなかった。彼には9つの命があり、それ故の余裕からくる態度であった。しかし、様々な冒険の末、彼の命は残り一つとなってしまっていた。次に彼に訪れるのは、正真正銘本当の死。すっかり恐ろしくなったプスは、賞金首という危険な仕事から足を洗い、平凡な家ネコとして生きていくことにする。しかし、自分の過去がそれを簡単に許しはしなかった。次々と刺客がプスを狙ってきたのである。そんな時、プスの耳にとある情報が入ってくる。『願い星』を見つければ、どんな願いを叶う。そんな噂を聞いたプスは、願い星を見つけて命のストックを増やすべく、再び壮大な冒険の旅へと飛び出すのだった。
映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』の感想・評価
山本耕史による主人公
久々に新作が発表されることとなった『長ぐつをはいたねこ』シリーズ。懐かしきその姿に歓喜したファンも多いことだろう。しかし、一つだけ違和感があるとすれば、長年プス役の声優を務めていた竹中直人の名前がないのである。確かに途中で声優が交代になることはよく見受けられるが、竹中直人がまだまだ第一線で活躍している以上、違和感を覚える人もいるかもしれない。特に竹中直人は、どんなキャラクターもこなす器用さと唯一無二の存在感で人気の人物。そんな彼の後釜を務めるのだから、山本耕史もハードルが高いことだろう。新たな声優として山本耕史を迎え、新たなプスがスクリーンを駆け巡る。
長靴をはいた猫
長靴をはいた猫と言えば、多くの人が聞いたことがあるだろう有名童話。しかし、本作に登場するのはその童話のキャラクターではない。本作の主人公は、『シュレック』に登場する可愛さとクールさを兼ね備えたキャラクター、プス。オリジナルにも勝るとも劣らない、独自の魅力を持った存在なのだ。そもそもシュレックの登場人物達は、元々がそれぞれ各お伽話に登場するキャラクター達。オリジナルの『長靴を履いた猫』を知っている人は、どのような共通点があり差異があるのかを探すことで、製作陣の拘りも楽しむことができるだろう。また、もしかすると今作のヒットを受け、今後別キャラクターのスピンオフが制作される可能性もあるかもしれない。まだまだ無限の可能性を秘めた本シリーズに注目。
猫と無限の命
プスは9つの命を持ったキャラクター。思えば、特に日本においては猫は何かと無限の命と連想されがちである。『猫又』という妖怪も昔から語り継がれているし、『100万回生きたねこ』という名作児童文学が存在する。そちらの作品では、自らの命を終えることに意義を見出した主人公猫だったが、果たして本作ではどうなるだろうか。そして、そのイメージが定着しているのは日本だけではない。海外にも、『A cat has nine lives.(猫は9つの命を持つ)』ということわざが存在する。そのことわざが、本作の由来となっていることは間違いない。人間がどこか神格化している猫という生き物。その理由が、本作を通して分かるかもしれない。
映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』の公開前に見ておきたい映画
シュレック
今ではすっかりお馴染みになったアカデミー長編アニメ映画賞。2001年から開催されている本賞を史上初めて受賞した作品こそが本作なのである。プスが初めて陽の目を浴びたのも本作でのこと。後にシリーズ合計4部作が制作され、5部作目の話もあがっているほどの人気シリーズ。日本語版声優には浜田雅功と藤原紀香が起用されるという非常に独創的なキャスティングでも大きな話題となった。数多くいる御伽話の登場人物達。しかし、その全員が皆から愛されているわけでもない。主人公のシュレックもその一人。醜いオーガの姿をしていた彼は、民達から忌み嫌われ一人暗い沼地で暮らしていた。しかし、そんな彼の唯一の居場所も奪われそうになってしまい…?
詳細 シュレック
長ぐつをはいたネコ
シュレックの人気キャラクター、プスの単独映画記念すべき第1作目が本作。2011年に製作され、第84回アカデミー賞の長編アニメ映画賞にノミネートされる高い評価を得た。多額の懸賞金をかけられたクールでキュートなお尋ね猫、プス。そんな彼の次の獲物は、手にした者を巨人の城へと誘ってくれるという『魔法の豆』。しかし、その宝を狙っているのは彼だけではなかった。黒い装束に身を纏ったネコ、キティがプスの前に立ちはだかる。キティは、プスを利用しようとするハンプティがプスを止めるべく差し向けた刺客だったのだ。渋々キティとハンプティと手を組むことにしたプス。しかし、想像を絶する大事件がプスを待ち構えていたのだった。
詳細 長ぐつをはいたネコ
ボス・ベイビー
数々の名作を世に送り出し続けているドリームワークス。そんなドリームワークスの近年の代表シリーズとして本シリーズを思い浮かべる人も多いのではないだろうか。アカデミー賞、アニー賞、ゴールデングローブ賞などの錚々たるタイトルで長編アニメ賞にノミネートされるという人気を誇った。その勢いのまま、2021年には続編も製作された。テンプルトン一家に、新たな赤ちゃんが生まれた。弟の誕生を心待ちにしていたティモシー。しかし、なんと生まれてきたその弟は、実はベイビー株式会社から派遣されてきたボス・ベイビーだったのだ。彼の任務を手助けになることとなったティモシー。二人の大冒険が始まる。主人公の声を務めるアレック・ボールドウィンの圧倒的な美声にも注目。家族の大切さを改めて思い出させてくれる一本。
詳細 ボス・ベイビー
映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』の評判・口コミ・レビュー
『長ぐつをはいたネコと9つの命』感想。『スパイダーバース』を彷彿とさせるダイナミックなアクションでガンあがり、はみ出しものたちの三つ巴(またはそれ以上の)お宝争奪戦、そしてむしろ大人こそ沁みる人生の物語!ギャグの合間に「切なさ」があるのもいい!誰も楽しめるアニメ映画の理想型です! pic.twitter.com/b4OqpfHVSr
— ヒナタカ@映画 (@HinatakaJeF) March 19, 2023
『長ぐつをはいたネコと9つの命』感想
ぶっちぎりで前作を超えてました!前作と比べたら、カラフルで明るく、映像表現がズバ抜けてて、プスとキティのみならず、ライバルにも”人生”があり、残機1のプスの”死”の対峙、孤独を埋める恋愛、友情、家族、信頼関係のドラマに心打たれる。今年ベスト確定。 pic.twitter.com/D4uIvDJums— アズマ (@yukey19971128) March 22, 2023
長ぐつをはいたネコと9つの命(2回目)
超絶にカッコ良い手描き風アクションと栄光、挫折、そして人生と向き合う物語が何度観ても”ちょうどいい”
怖くてかっこいい賞金稼ぎのウルフは津田健次郎さんの吹替えも最高にハマってて、映画のヴィランでベスト級に好き。
スクリーンで観てもらいたい大傑作。 pic.twitter.com/bB9zxsfifd— ダンボール BABY DRIVER (@ryokke1091) March 28, 2023
「長ぐつをはいたネコと9つの命」観た!
スパイダーバースのような映像美に加え、「死」や「家族」という重いテーマを丁寧に描いていてとても良かった。個人的にはクマさんファミリーが優勝です😭最後は普通に泣かされました笑
ベビわるに続いて年間ベスト級の傑作でした!!大満足です! pic.twitter.com/37Blecdpu1— さむ (@vJ8ldXHJSG7hKzl) March 28, 2023
映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』のまとめ
前作では、第85回アカデミー賞長編アニメ映画賞にもノミネートされていた『長ぐつをはいたネコ』シリーズ。しかし、惜しくも受賞はピクサーの『メリダとおそろしの森』に譲る結果となった。ピクサーもドリームワークスも、いずれも現在のアニメ映画界を牽引する大会社。ドリームワークスは本作で、10年前の雪辱を果たすことができるだろうか。また、本編である『シュレック』もシリーズ5作目となる新作の公開も決定。本作は、まさにその新作に繋がる一本となる。今後の行方をも左右しかねない重要な一本。本作の大成功をもって、シリーズの益々の発展に繋げたい。
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