あのラジエーションハウスが帰ってきた。しかも、今回はシリーズ初となる劇場版。いよいよ別れが迫っている五十嵐と甘春に、最後の最後まで困難は降りかかる。はたして2人を待ち受ける運命は。
映画『劇場版ラジエーションハウス』の作品情報
- タイトル
- 劇場版ラジエーションハウス
- 原題
- なし
- 製作年
- 2022年
- 日本公開日
- 2022年4月29日(金)
- 上映時間
- 115分
- ジャンル
- ヒューマンドラマ
- 監督
- 鈴木雅之
- 脚本
- 大北はるか
- 製作
- 小川晋一
瓶子吉久
細野義朗
松岡宏泰 - 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- 窪田正孝
本田翼
広瀬アリス
浜野謙太
丸山智己
矢野聖人
鈴木伸之
佐戸井けん太 - 製作国
- 日本
- 配給
- 東宝
映画『劇場版ラジエーションハウス』の作品概要
2019年にドラマ化企画が始まった、『ラジエーションハウス』。2019年に初めてのドラマ化、2021年にはシリーズ2作目の発表、そして、2022年には本作である初の実写化が公開となった。まさに、『ラジエーションハウス』ファンにとっては休む暇もない、嬉しい悲鳴が上がる日々が続いていた。今回で劇場版という集大成を迎えるが、決して今作で完結することが決定しているわけではない。モリタイシによる原作漫画は2022年大人気連載が続いており、今後さらなるシリーズ展開の可能性は十二分にある。そして、それは全て、本作がヒットするかどうかにかかっている。ファンならば、是非スクリーンに足を運ぼう。
映画『劇場版ラジエーションハウス』の予告動画
映画『劇場版ラジエーションハウス』の登場人物(キャスト)
- 五十嵐唯織(窪田正孝)
- 甘春総合病院で働く、医師免許を持つという変わった経歴の放射線技師。超一流の腕を持ち、画像を通してあらゆる病を見つけ出す。
- 甘春杏(本田翼)
- 放射線科医で、本人は気づいていないが五十嵐とは旧知の中。前院長の娘で、自分に自信がない。
- 広瀬裕乃(広瀬アリス)
- 新人検査技師。技術は未熟ながら、患者のことを一番に考えている。五十嵐に想いを寄せている。
映画『劇場版ラジエーションハウス』のあらすじ(ネタバレなし)
着々と、甘春がワシントンへと発つ日が近づいていた。笑顔で彼女の背中を押した五十嵐ではあったが、最愛の人と別れることに落胆を隠しきれずにいた。そんな中、甘春の父親で現在は離島で診療所を開いている正一が危篤という連絡が入る。駆けつけた杏の目の前で、正一は息を引き取る。「病気ではなく、人を見る医者になりなさい」という言葉と共に。そして、なんとそのタイミングで、大型台風、未知の感染症、土砂崩れというとんでもない事態が島を襲う。島に取り残されてしまった杏は、父の代わりに住民を救うべく1人奮闘する。そんな杏の危機を知った五十嵐は、とある決意をするのだった。果たして、彼らは見事、人々の命を救うことができるのか。
映画『劇場版ラジエーションハウス』の感想・評価
ラジエーションハウスとは
ラジエーションハウスとは、日本語で放射線科という意味。その名の通り、本作は放射線科を舞台に進む医療ドラマである。元々はモリタイシによる漫画作品であり、2019年より豪華キャストでテレビドラマ化、第2シーズンも作られ、2022年には実写化というまさに順風満帆な人気を誇っている。勿論、最新作はこれまでドラマシリーズを見てきたことがない人にも分かるように親切に制作こそされているものの、やはりこれまでの経過を知っている方がより楽しめることは間違いない。幸い、劇場版公開まではあと1ヶ月ほどある。今のうちに履修をしておくチャンス。勿論、これまでシリーズに慣れ親しんでいる人も、復習として見直してみると、また新たな発見があることだろう。
唯織と杏の関係は
本作は、厳しい医療の現場で日々懸命に働く医療スタッフに着目した医療ドラマである。細部までこだわった現実味のある設定が受け、この度劇場版にまでこぎつけた。しかし、本作の魅力はそれだけではない。もう一つの魅力が、主人公である五十嵐とヒロイン甘春の恋愛模様。2人は幼い頃からの幼馴染であるが、しかし、甘春はそのことを思い出すことがないまま五十嵐と共に働いていた。それでも、甘春に思いを寄せ続ける五十嵐の直向きな恋心が、なんともいじらしいのだ。さらに、ドラマの最終話では甘春がワシントン医大へと留学をすることが決定。甘春を笑顔で送り出した五十嵐だったが、2人は結ばれることがなく終わったのだ。本作で描かれるのはドラマのその後の物語。果たして、2人はとうとう結ばれるのか…?
放射線技師という仕事
あなたは、放射線技師が一体どのような仕事をしているか、詳細に知っているだろうか。医師の指示のもと、放射線を使った画像診断や検査を行う職業である。画像撮影には、高い技術が必要とされる。角度や明度が悪ければ画像は鮮明に写らず、疾患を見逃してしまう可能性がある。放射線技師の腕によって、患者の生死に影響が出てしまう責任重大な仕事なのだ。ドラマ中でも、主人公の五十嵐は『写真には必ず真実が写る』という信条のもと動いている。私たちが普段何気なく撮っているレントゲン写真やCT写真、マンモグラフィーなど、その全てに放射線技師の技術、情熱が込められているのだ。これから検査を受ける時、これまでとは違った目で技術のことを見るようになるかもしれない。
映画『劇場版ラジエーションハウス』の公開前に見ておきたい映画
劇場版 コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命
放送時期こそ違えど、何シリーズにも渡り放送された大人気ドラマシリーズである両者。どちらも主人公が優秀な医師であり、仲間達と患者を救うドラマチックな日々を描いた作品という共通点がある。本作の主人公を務めるのは、現在では活躍の場を海外にまで広げている山下智久。震災の現場などでも大きく貢献し、近年その必要性が世界的に認められつつあるドクターヘリ。本作では、そんなドクターヘリに関わる医師や看護師などの、厳しい日々の救命活動を描く。タイトルである『コード・ブルー』も、実際に医療現場で使われる隠語。緊急蘇生が必要な患者がいるという意味を表す言葉である。医療者も納得の、細部にこだわった医療作品。
スクール・オブ・ナーシング
医療現場をテーマにした映画やドラマは、これまでに数多く作られている。ドラマにおいては、医療ドラマが一切ないクールなどないのではないか、というほどだ。それだけ、ドラマチックな展開に溢れているということ。そして、その殆どにおいて、主役は医療現場で働く医師だ。しかし、現場で働くのは医師だけではない。最新作の主人公のような放射線技師、そして、本作のような看護師がいなければ、現場は回らない。決して、医師だけでは人は救えないのである。本作で主人公となるのは、看護師を志し日々厳しい生活を送る看護学生。命というものの重み、自身の仕事に対する葛藤などを抱えながら、彼らが最終的に辿り着く場所とは。
詳細 スクール・オブ・ナーシング
コンテイジョン
本作のように、未知の感染症というテーマを取り上げた作品は数多くある。特に、近年のコロナウイルスの流行によって、その作品数は一気に数を伸ばした。その中でも、本作は他作品とは違った視点で描かれている。ウイルス発生からパンデミック、国民のパニック、ワクチンの開発といった一連の流れを、分かりやすく且つドラマチックに纏めている。本作の公開は2011年。まるで今回の感染症の流行を予知していたかのような内容に、コロナ流行初期には再度注目を浴びた作品でもある。香港から帰国した女性を、原因不明の症状が襲う。女性はそのまま命を落とすが、世界各地で次々と同様のケースが見られ始め…?
詳細 コンテイジョン
映画『劇場版ラジエーションハウス』の評判・口コミ・レビュー
#ラジエーションハウス
今日ラジエーションハウスを見て来ました。ラジエーションハウスは、色んなことを教えてくれました。
仲間の大切さ•チームで働ける•頼れる人たちがいる。私は介護職をしているので、改めて「医療•介護職は、大変だけど、人のため・力になれる職業」と再確認できました。
— Ayumiku13 (@ayumiku13) May 2, 2022
ラジエーションハウス見てきました❕
最初から最後まで泣いて笑って素敵な作品でした❕また見に行きます。
あのセリフ…同じセリフなのに一つ一つ違って溢れてくる涙に私の涙腺も崩壊しました😭
山崎育三郎 やっぱり凄い男です❣️
#山崎育三郎
#ラジエーションハウス— 美夏mika (@satukichan2000) May 3, 2022
劇場版ラジエーションハウスを観た。TVドラマの延長と言われればそうだが安定の面白さ。それに今日は映画の日で1200円。何を言われようとばっさーが可愛ければよし。劇場の大スクリーンにアップになっても全然可愛いばっさー。最後も期待通りに終わって何より。
— アヤナミスト (@ayanami_nerv) May 1, 2022
映画『劇場版ラジエーションハウス』のまとめ
まさに、これでもかと大きな要素が詰め込まれた作品である。流石映画、あまりに盛りすぎな設定だと鼻で笑う人もいるかもしれない。しかし、実はこの設定が非現実的とは言い難いのだ。例えば今、この情勢の中で未曾有の震災が発生したとしたらどうだろうか。常に人々を不安にさせている感染症。人との距離は保ちたいが、共に避難生活を送らなければいけない。医療者は人手不足、物資不足に苦しむだろう。特に、過疎地などでは、今作の甘春のように、孤独の中で戦うことを強いられる人がいることだろう。日本は地震大国。いずれ、首都直下型地震も発生するだろうと長年推測されている。もしかすると本作で描かれるのは、近い未来の私達の姿かもしれない。
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