この記事では、映画『エルミタージュ幻想』のストーリー(あらすじ)をネタバレありで結まで起承転結で分かりやすく簡単に解説していきます。
また、映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載中または掲載予定です。
映画『エルミタージュ幻想』の作品情報
出典:https://video.unext.jp/title/SID0061891
製作年 | 2002年 |
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上映時間 | 95分 |
ジャンル | ファンタジー アート・コンテンポラリー |
監督 | アレクサンドル・ソクーロフ |
キャスト | セルゲイ・ドレイデン マリヤ・クズネツォーワ レオニード・モズゴヴォイ ダヴィッド・ギオルゴビアーニ |
製作国 | ロシア ドイツ 日本 |
映画『エルミタージュ幻想』の登場人物(キャスト)
- 視点(アレクサンドル・ソクーロフ)
- 目を開けても何も見えないところで語り始める。災いがあり、人々が自分の身を守ろうとしたという記憶はあるが、自分に何が起きたのかは覚えていない。次第に開けてきた視界に映る世界、即ちエルミタージュの中を辿る「視点」として、時空を超えてロシアを語る。
- 黒服の男(セルゲイ・ドレイデン)
- エルミタージュに迷い込んだ初老の男。初めは自分がいる場所を18世紀末フランスのシャンボールかと思っていたが、次第に記憶が蘇り、自身がキュスティーヌ侯爵であることが分かる。カトリック教徒で、感情の起伏が激しい。
映画『エルミタージュ幻想』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『エルミタージュ幻想』のあらすじ【起】
その「視点」は、目を開けても何も見えないところから、どこかへ迷い込んだことを示唆した後に、語り部となった。
「視点」は、19世紀の服装の女性たちが豪華な宮殿のような館の中に急いで入っていくのを追う。
やがて「視点」は、女性たちも、館の中で彼女たちを待っていた「将校」と呼ばれる男性たち、給仕、使用人らしき者たちも自分の姿が見えていないことに気付いた。
しかし、館の中を彷徨ううちに、黒服の男に「いきなりで恐縮だがこの街はどこです」と声を掛けられる。
黒服の男には「視点」の姿が見えるようだ。
「視点」は、館の中の者たちがロシア語を話していると伝えるが、黒服の男は「18世紀末フランスのシャンボールかと思った。私はロシア語が分からないのに、なぜここの人たちの言葉を理解できるのか釈明せねば」と呟いた。
かつてロシアで積極的な西欧化政策を推進したピョートル1世が現れた後、「視点」と黒服の男が暗い階段を上ると、そこはエルミタージュの劇場で、舞台上の役者たちが拍手喝采を浴びている。
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映画『エルミタージュ幻想』のあらすじ【承】
ピョートル1世亡き後、再びロシア帝国が西欧諸国と並び台頭したのはエカテリーナ2世の統治時代だ。
「視点」と黒服の男は時空を旅し、エカテリーナ2世が収集した美術品を核に発展した現代のエルミタージュを訪れる観光客たちを傍観した。
カノーヴァの彫刻を見て感嘆の声を漏らした黒服の男は「視点」に、母が彫刻家であったこと、そして自身は外交官であったことを語る。
プーシキンとすれ違った後、黒服の男は、彫刻に触れることで鑑賞する女性に声を掛け、フランドル派の作品を一緒に鑑賞する。
女性から、ヴァン・ダイクの絵画の解説を聞いた後、黒服の男は館員から「閉館です」と声を掛けられ、追い出された。
黒服の男が小品の間へ入っていくと、青年がペテロとパウロを描いた作品を鑑賞している。
黒服の男は「アーメン」と言いながら青年に近づき、声を掛けた。
青年はカトリック教徒ではなく、ただその絵が好きだから見ているだけで、ペテロとパウロについても無知だった。
黒服の男は、聖書も天地創造の物語も知らず、福音書も読んでいない青年に、苛立ちを露わにした。
映画『エルミタージュ幻想』のあらすじ【転】
次の扉を開けると、エル・グレコの作品が展示されていた。
黒服の男は「絵と話をしている」女性に声を掛ける。
女性は、絵と交流する動作を黒服の男に教えながら「この絵と私の間には秘密がある」と告白したかと思うと「おしまい。さようなら」と言って去っていった。
大理石の階段で、「視点」は黒服の男に、ロシアにも80年間国民公会が存在したと話すと、黒服の男は「ロシアのような大国は共和制には向かない」と断言した。
今度は軍服の男に追い出された黒服の男は、廊下の奥のドアを開けた。
中にいた男は「ここには死体と棺桶しかない」と言い「俺の棺桶を見せてやる」と黒服の男に迫った。
部屋から逃げて出た黒服の男に、「視点」は20世紀にドイツとの戦争があり、この街は包囲され100万人以上が死んだと語った。
奥の広間にエカテリーナ2世の姿があり、従者と一緒に雪の積もる中庭へ出て行った。
「視点」は2人を追うが追い付けず、冬宮の入り口に立つ黒服の男について行くことにした。
映画『エルミタージュ幻想』の結末・ラスト(ネタバレ)
冬宮の中は19世紀で、大広間の中ではニコライ1世がペルシア使節団の謝罪を受けるところだった。ロシアの外交官グリボエードフがテヘランの在外公館で殺害されたのだ。
儀式を傍観していた黒服の男は「場違いだ」と追い出され、今度は儀式後の晩餐会場に入り、食器を鑑賞していると「準備中だ」と、また追い出された。
「視点」が空の王座を前に「ここは暗い」と言うと、黒服の男は「ここは天国だ。あなたは皇帝や大公たちの壮麗さを見ていないから」と呟く。
「専制は永続しないと知っているが、夢見る権利はある」という彼の自論に、「視点」は賛同した。
回廊に現れた、小鳥のような少女たちに導かれるように「視点」と黒服の男は皇帝の家族の食堂に入った。
やがて大広間で、豪華な舞踏会が始まる。
黒服の男も夫人方と踊り、オーケストラの演奏が終わると皆が大拍手をした。
舞踏会が終わり、皆が退場する中、黒服の男はここに残ると言った。
「視点」は「さよなら、ヨーロッパ」と言い、外へ出ると海が広がっていた。
「視点」は「私たちは永遠に泳ぎ、永遠に生きる」と呟いた。
映画『エルミタージュ幻想』の感想・評価・レビュー
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映画『エルミタージュ幻想』のネタバレあらすじ結末と感想まとめ
以上、映画『エルミタージュ幻想』のネタバレあらすじ結末と感想について紹介しました。
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