映画『最後の追跡』の概要:銀行強盗を繰り返す二人の兄弟と、それを追う引退間近のテキサス・レンジャー。兄弟は逃げ切ることができるのだろうか。レンジャーの手によって、事件は解決してゆくのだろうか。
映画『最後の追跡』の作品情報
上映時間:73分
ジャンル:フィルムノワール
監督:アルフレッド・L・ワーカー
キャスト:ブロデリック・クロフォード、ジョン・デレク、チャールズ・ビックフォード、ワンダ・ヘンドリックス etc
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映画『最後の追跡』の登場人物(キャスト)
- マーカス・ハミルトン(ジェフ・ブリッジス)
- 定年を間近に控えた、捜査に情熱を燃やすテキサス・レンジャー。二人組の強盗を捕まえるのを、引退前の最後の事件とする。
- アルベルト・パーカー(ギル・バーミンガム)
- マーカスの相棒。後輩ではあるが、皮肉や軽口を言い合える間柄。マーカスのことを尊敬してもいる。
- トビー・ハワード(クリス・パイン)
- 温厚な人物だが、現在は兄のタナーと一緒に銀行強盗を繰り返している。
- タナー・ハワード(ベン・フォスター)
- トビーの兄。何度も刑務所に入った経験のある、筋金入りのはみ出し者。弟のことは大事に想っているようだ。
映画『最後の追跡』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『最後の追跡』のあらすじ【起】
早朝、銀行強盗が起きた。二人組の強盗は銀行員から金を奪って殴り、逃走する。その後、もう一件強盗を成功させる。
テキサス・レンジャーのマーカスは、この事件の解決を最後に引退することになりそうだ。追跡できないバラの束を数千ドルずつ盗む強盗の手口に、これではFBIは動かないだろうと分析するマーカス。相棒のアルベルトは、定年前に楽しめそうですねと笑った。
マーカスは、この強盗はあと何度かやるつもりだろうと推測した。敵を討ち取り殉職する話をすると、アルベルトは貴方の腕では無理ですと言う。笑いながら、相棒に仇を討ってもらうと話すマーカス。
強盗の二人組は、兄のタナーと弟のトビーの兄弟コンビだ。トビーは離婚した妻との子供の養育費を払えていなかった。余分に襲うか?と言い、トビーの見ていない間に一件、予定になかった銀行の襲撃を成功させるタナー。逃走車では先に進めなくなった、車の調達で行程が一日遅れてしまうと言い、激怒するトビー。
映画『最後の追跡』のあらすじ【承】
マーカスは、被害にあった銀行員から事情聴取をしていた。犯人たちが利用したらしいレストランにも寄り、怪しい人がいなかったかを聞く。怪しいという声が出てこないため、犯人は細身で男前だと予想。証拠として彼らが出したチップを提出してほしいと言うが、大事な収入だと断られた。
チンピラから喧嘩を売られたタナーが銃を向けられ、後から出てきたトビーがボコボコにする。弟らしからぬ行動を面白がるタナー。その後二人はカジノに行く。トビーに近づいてきた女を、タナーが罵倒。女は去る。また、ホテルの受付の女性にお世辞を言って無理に部屋を用意してもらったタナーは、その女性を部屋に連れ込んだ。
定年後について話し合うマーカスとアルベルト。最後までやり遂げられて幸せですね、自分もそうなりたいとアルベルトは言った。
ミッドランズ銀行は二人の強盗の味方だった。金を盗ませて返してもらうことに協力的なのだ。証拠を消すため処理を引き受け、また二人は新しい車を得る。盗難届は遅れて出されるとのことだった。
映画『最後の追跡』のあらすじ【転】
数週間前に母親が死んだことを元妻に伝えると、よかったわね、と言われるトビー。牧場を信託で息子に残したことも伝えたが、また面倒が増えたと言われた。息子に挨拶したが、反応は薄い。俺と叔父さんのようになるなとだけ忠告したが、噂については信じていないと言う。トビーは噂は事実なのだと言った。
テキサス・ミッドランズ銀行を襲うと目星をつけたマーカスは、銀行を張っていた。強盗は来ない。アルベルトは、わざと捜査を長引かせて定年を遅らせようとしているのでは?と軽口を飛ばす。マーカスは、犯人たちがミッドランズの支店ばかりを狙っていることに気付いていた。支店以外を襲った一件は、目撃された犯人は一人だった。おそらく相棒は、この襲撃を知らなかったのだ。
トビーとタナーは再度の襲撃の前にお互いの女の好みを笑いあい、子供のようにじゃれあった。二人が銀行を襲うと、自警団と銃撃戦になる。銃を乱射しながら撤退した。追跡していく自警団。間に合わず、だから言ったのにと喚きながら追うマーカス。
映画『最後の追跡』の結末・ラスト(ネタバレ)
トビーは腹を撃たれていた。兄弟はお互いの意志を確認しあい、愛していると伝えた。用意しておいた車に金を移し、二人は別れる。くたばれ、そっちこそ、と笑いあうと、タナーの車は囮として走り出した。追手を引きつけ、車に火をつけて飛び降りる。車は追手にぶつかって爆発した。
銃撃戦の中、アルベルトがタナーに頭を狙撃されて即死する。タナーは応戦しながら逃げ続けたが、とうとうマーカスに頭を撃ち抜かれた。兄弟を警戒して通行が監視されているなかを、免許証を見せて通されるトビー。ニュースで兄の死を知った。
トビーには前科もなく、金もある。犯人とは考えにくいと言われたマーカスは、トビーを訪ねる。兄を殺した男だが、座って話してもいいか?とマーカスが聞くと、受け入れるトビー。
タナーは強盗が好きだった。相棒を殺した。あんたは違う、金がある。なぜこんなことをしたのか?と聞かれたトビーは、家族はいるか?と聞き返す。マーカスにとっての家族は、相棒のアルベルトだった。俺もお前も一生背負っていくのさ、と言いながら、マーカスはトビーの元を後にするのだった。
映画『最後の追跡』の感想・評価・レビュー
テキサスの無法地帯の空気感を感じられる映画。選曲もよく、世界観が好きな人にはたまらない。
引退間近のレンジャーと、強盗の兄弟それぞれの人物像が丁寧に描かれており、どちらの視点に立っても物語を面白く感じることができる。また、どちらの視点でもどこか哀愁の漂う物語である。最後のシーン、大事な人を殺した男を目の前にしながらの、二人の会話劇に詰まった感情がこの映画のすべてと言えそうだ。(MIHOシネマ編集部)
正義のために長年テキサスレンジャーとして地域に貢献してきた2人の男と、生粋のワルで強盗を繰り返してきた兄弟。善と悪を分かりやすく描いたストーリーですが、それぞれの人物の中にある優しさや絆も丁寧に表現されているので、人間ドラマとしても楽しめる作品でした。
自分のやっていることに誇りを持つレンジャーと、悪い事だと分かっていながらも兄弟だから、強盗が好きだからと辞められなかった兄弟。善と悪ははっきりしていますが、どちらにも切なさを感じ、独特の世界観がありました。(女性 30代)
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