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映画『西遊記 女人国の戦い』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『西遊記 女人国の戦い』の概要:天竺を目指す旅を続ける三蔵法師、孫悟空、猪八戒、沙悟浄。旅の途中で河の神に襲われ、女しかいない女人国に迷い込む。女王陛下は三蔵に好意を抱いて協力するが、彼らの前にあらゆる苦難が待ち受けていた。

映画『西遊記 女人国の戦い』の作品情報

西遊記 女人国の戦い

製作年:2018年
上映時間:114分
ジャンル:アクション、ファンタジー、アドベンチャー
監督:ソイ・チェン
キャスト:アーロン・クォック、ウィリアム・フォン、チャオ・リーイン、シャオ・シェンヤン etc

映画『西遊記 女人国の戦い』の登場人物(キャスト)

孫悟空(アーロン・クォック)
三蔵法師の弟子。三蔵に仕え、天竺へ旅のお供をする猿の妖怪。神通力を操り、空を飛ぶなどの術などが使える。頭の緊箍児(きんこじ)と、如意棒がトレードマーク。本作では筋斗雲は出てこない。
三蔵法師(ウィリアム・フォン)
天竺で経典を手に入れるため、孫悟空らと共に旅をする僧侶。女人国の女王陛下と心を通わせる。
女王陛下(チャオ・リーイン)
女しかいない西梁女人国の女王陛下。生まれてから一度も男を見たことがなかったが、三蔵法師を見て男という存在を知り、好意を抱く。劇中に名前は出ず、「陛下」と呼ばれている。
猪八戒(シャオ・シェンヤン)
三蔵法師に仕える半人半豚の妖怪。根っからの女好きで、女人国の女性にモテるために美男子に変身しようとする。
沙悟浄(ヒム・ロー)
三蔵法師に仕える河童の妖怪。元々は天界の役人で捲簾大将だった。全身青い肌をしている。
国師(ジジ・リョン)
陛下が誕生して以来、お側でお仕えする高僧。男は女人国に害を及ぼすと考え、三蔵たちを処刑しようとする。若い頃、河の神と恋に落ちた過去がある。

映画『西遊記 女人国の戦い』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『西遊記 女人国の戦い』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『西遊記 女人国の戦い』のあらすじ【起】

大きな川で小舟に乗り、天竺への旅をする三蔵法師とその一行。渓谷に異様な妖気を感じて近づくと、無数の船が転覆していた。この付近には「河の神」が棲みついており、旅人を妨害していたのだ。悟空は巨大な魚に変身した河の神と対決するが、飲み込まれそうになった。そこに天から如来様の大きな手が現れ、三蔵たちを別の世界へと逃がした。別世界に飛び出した三蔵たちは、崖を真っ逆さまに落ちながら、ある美女と運命的な出会いをする。

その女性は女人国の女王陛下で、生まれてから一度も男を見たことがなかった。三蔵たちを見て、「あなたはもしかして男の人?」と興味深げに尋ねると、凛々しい牝鹿に跨ってどこかへ去って行った。宮殿に戻った女王陛下は三蔵のことが頭から離れず、侍女たちからそれは恋煩いという病気だと指摘される。陛下が生まれた時から仕えている国師は、男は危険な生き物だから殺しなさいと陛下に助言した。

猪八戒は川で女人たちの水浴びを、涙を流しながら眺めていた。すると彼女たちに見つかり、三蔵たちも含めて宮殿に連行される。女王陛下に謁見した三蔵たちは、陛下が自ら尋問をすることになった。長老の女は、彼らが来ることは絵巻物に予言されており、国が亡びることになるであろう、と不安な言葉を口にした。

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映画『西遊記 女人国の戦い』のあらすじ【承】

牢屋に閉じ込められた三蔵たちは脱走を試みるが、結界が張られて国境から出られず、出口の場所を聞くために牢屋に戻ることにした。陛下は三蔵に尋問しながら、恋煩いになっていないかと尋ねるが、彼はなっていないと答えた。三蔵は陛下に自分の使命を説明する。それは天竺に行き経典を手に入れ、人々を救うこと。そのためにも女人国を出る出口を教えてほしいと頼んだ。しかし陛下も出口を知らないため、答えられなかった。そこへ国師が現れて、明日処刑を行うと告げた。

翌日、処刑台に乗せられ矢を射られる三蔵たちだったが、陛下が矢に細工を施していたため死ななかった。死んだフリをして国師たちを欺く三蔵たち。中でも悟空の死んだふりの演技は見事で、主演男優賞並みだと猪八戒は感心するのだった。

三蔵たちは陛下と一緒に子母河(しぼが)と呼ばれる洞窟に行き、出口について記された書物の切れ端を探した。その切れ端は生き物のように動くため、なかなか掴めなかった。さらに2匹の巨大サソリが現れ、悟空たちは戦うこととなった。三蔵は湖底に潜り、「愛を知れば境界の門が開く」という書物の解読に成功する。

侍女の一人が、女人国に古くから伝わる愛の物語について語った。それは、昔ある少女が姿を見せない河の神に恋をして、河の神は永遠に境界で待ち続けている、というものだった。すると突然、悟空以外の三蔵、猪八戒、沙悟浄が子母河の水を飲んだことで妊娠し、お腹が急激に膨らんだ。

映画『西遊記 女人国の戦い』のあらすじ【転】

膨らんだお腹を元に戻すため、悟空は如意真山の秘薬・落胎水を手に入れるため走った。悟空を待つ間、三蔵たちには母性が目覚め、子供は自分で育てたいと考え始めた。戻ってきた悟空は、赤子を連れて旅を続けられないと、3人に落胎水を飲ませてお腹を元に戻した。

子供を失った三蔵は心を落ち着かせるため、地面に写経を始めた。陛下も寄り添うように、並んで写経を書く。森を抜け、山を越え、長い時間写経を続けた2人は、徐々に心を通わせた。そこに国師が現れて、三蔵を引き離して舟で沖に流した。陛下は三蔵を追いかけて舟に乗り込むが、国師は「陛下が国を離れると国が亡びる」という言い伝えを思い出して青ざめた。

次の瞬間、小舟は不吉な靄(もや)に包まれ、苦海を漂流し始めた。悟空が空から探しても、2人の舟は見つからない。彼らは別の時空で大きな波にのまれ、日照りで喉が渇き、みるみる弱っていった。長い時間支え合いながら漂った後、舟は突然岸に辿り着き、2人の前に大きな門が出現した。

これが国境の門だと分かった陛下は、三蔵に一緒に旅に行きたいと言い、三蔵も陛下を旅に連れて行こうと考えた。陛下が門を越えようとした瞬間、陛下も女人国の人々も全て石と化した。三蔵が陛下を抱き締めると体は元に戻り、人々も元に戻ったが、陛下の意識は戻らなかった。同じ頃、河の神は門が開いたことを知り、地上へ飛び出そうとしていた。

映画『西遊記 女人国の戦い』の結末・ラスト(ネタバレ)

陛下は意識を失ったまま、死の淵を彷徨っていた。国師は陛下を看病しながら、河の神と恋をした昔の出来事を思い出していた。彼女は少女時代に国師に任命されると、河の神との恋を捨てたのだった。陛下の回復を願うため、女人国の民は黒髪を捧げ、三蔵は観音菩薩に祈った。三蔵は一人の女性を守るか、民を救うか迷っているうちに、僧侶の印である袈裟を纏うことができなくなった。

やがて陛下の意識が戻ると、陛下は三蔵に旅立つことを促した。河の神は20年ぶりに国師と再会を果たして手を握るが、国師が手を放すと河の神は荒れ狂い、女人国を襲い始めた。悟空たちと戦う中で、河の神は巨大化し、女人国を一気に飲み込んだ。

三蔵は水の底で合掌し、如来様に救いを求めた。すると天から如来様の手が現れ、人々を水から救い出した。如来様は河の神に悔い改めよと力を封じ込めると、彼は水の泡となった。三蔵は今回の旅で、一人の女性を愛することも人々を愛するのも同じだと知り、これからは毎日千回のお経を唱えて、一日も早く悟りを得ることを誓った。三蔵たちは陛下と別れ、再び天竺への旅を続けるのだった。

映画『西遊記 女人国の戦い』の感想・評価・レビュー

ポスターで孫悟空のアクションがメインのように描かれているが、軸となるのは三蔵法師と女王の甘く切ないラブストーリーだ。2人は愛し合うが使命を背負っているため、結ばれることが許されない。心穏やかに互いを思いやる姿が美しく、特に写経のシーンはあまりに切なくて尊さを感じる。実生活でも2人は最近結婚したという主演のウィリアム・フォンとチャオ・リーインは、絵に描いたような美男美女で、映像も惜しみなく美しい。心が洗われるような映画だった。(MIHOシネマ編集部)


コメディチックなストーリーかと思って鑑賞しましたが、意外にも丁寧で繊細な愛の物語が描かれていたのでジーンと来てしまいました。
西遊記と言えば孫悟空のイメージですが、今作の主人公は三蔵法師と言っても過言ではないでしょう。自分の使命を全うするために恋は叶わないというのは物凄く切なかったです。
女性陣がとにかく美人で、見ていて幸せな気持ちになりました。リン・チーリンがとても美しかったです。(女性 30代)

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