映画『女霊館』の概要:大学の社宅に引っ越して来たピアース夫妻。妻が謎の小箱を開けたことで、家の中に様々な亡霊が現れ始める。赤ん坊、幼女、チアリーディングの少女、老婆…それらはすべて女の霊だった。
映画『女霊館』の作品情報
上映時間:91分
ジャンル:ホラー
監督:マイケル・ウィニック
キャスト:ジョシュ・スチュワート、ボヤナ・ノヴァコヴィッチ、メリッサ・ボローナ、イヴェット・イェイツ etc
映画『女霊館』の登場人物(キャスト)
- アダム・ピアース(ジョシュ・スチュワート)
- リサの夫で数学者。ある大学に教授として就職が決まり、社宅として用意された家具付きの豪邸に引っ越してくる。妻の妹ベッキーのことを迷惑がっている。
- リサ・ピアース(ボヤナ・ノヴァコヴィッチ)
- アダムの妻。第一子を妊娠しており、出産の日を心待ちにしている。妹のベッキーから届いた引っ越し祝いの小箱を開けたことで、家の中で異変が起き始める。
- ベッキー(メリッサ・ボローニャ)
- リサの妹。姉とは仲が良い。自由気ままな性格でヨガが好き。リサの引っ越し祝いに、不用品バザーで見つけたアンティークの小箱をプレゼントする。
- ロナルド・クラーク(デルロイ・リンドー)
- アダムの採用を決めた、大学の学部長。盲目で目が見えない分、霊的な存在を感じる特殊能力を持っている。
映画『女霊館』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『女霊館』のあらすじ【起】
森に佇む一軒家。夫のジェームズは狂ったように頭で鏡を叩き割り、「もっと早く手を打つべきだった」と言いながら妻のエミリーを殺害する。
場面は変わり、大学教授の仕事を得たアダムとその妻リサは、郊外の家具付き社宅に引っ越して来た。リサは妊娠中で、家族が増えることを2人は心待ちにしていた。新居に到着すると、リサの妹ベッキーから引っ越し祝いの小箱が届いていた。
翌日、アダムが出勤した後、リサは小箱を開けてみたが中身は空っぽだった。軽いジョギングに出かけたリサは、道端で血だらけの女を目撃する。女は「その子を守るな!もう奪われている」などと不気味な言葉をリサに浴びせたため、リサはその場を走り去った。
不安な気持ちで帰りの遅いアダムを待つリサ。何やら気配を感じたため子供部屋のベッドを覗き込むと、見覚えのない赤ちゃんが眠っていた。思わず抱き上げた次の瞬間、赤ちゃんは悪魔の顔に豹変した。
しばらくして帰宅したアダムは、子供部屋で出血をして倒れているリサを見つけて病院に運んだ。しかし彼女は流産をしており、二度と子供が産めない体になっていた。落ち込むリサを心配し、妹のベッキーが滞在することになった。自由気ままに行動するベッキーをアダムは迷惑に感じながらも、妻の希望通り同居に応じた。
映画『女霊館』のあらすじ【承】
3人での暮らしが始まった。家の中では鏡の中のリサが勝手に動き始めたり、暖炉の上の絵画の女の表情が変わるなど、様々な異変が起き始める。
翌朝、講義を終えたアダムに、学部長のクラークがお悔やみを伝えた。彼は盲目であるが、人よりも何かを感じる能力があった。その頃、リサとベッキーが自宅でヨガをしていた。子供部屋で物音がしたためリサがベッドを覗き込むと、見知らぬ幼女が眠っていた。しかしベッキーが覗き込むと、その姿は消えた。
アダムはリサの精神が病んでいるせいだと思い、彼女を病院に連れて行き、不吉なベビーベッドを廃棄処分にした。その夜、リサはチアリーディングの少女の霊を枕元で見て驚愕する。一方アダムにも、不可解な出来事が起き始める。夜中に窓の外でベッキーが学生とセックスをしている姿を目撃するが、それは幻であり一瞬で消えたのだった。
非科学的な現象など信じていないアダムだったが、自分も体験したため不安を感じ始める。アダムは超常現象の学者であるクラークに、この家の現象について相談した。しかしクラークは、社宅で超常現象が起きたなど聞いたことがなく、原因は建物以外にあるのではと推測した。
映画『女霊館』のあらすじ【転】
ベッキーは、チアリーディングのポンポンが廊下に置きっぱなしになっているのを見つけ、思わず拾って鏡の前で踊り始める。すると、鏡の自分が別の動きをし始めて、彼女に襲いかかった。鏡の中の自分から家を出て行けと脅されたベッキーは、荷物をまとめて出て行った。
ベッキーが突然いなくなり不安になるリサ。その夜は暖炉の前でアダムと抱き合った。事の最中、リサの顔が一瞬ベッキーに変わったように見えたアダムは、戸惑いながらリサを抱き続けた。
翌日、クラークが訪問して、家の中に異変はないか調べることになった。すると彼は、暖炉の上に置かれた小箱に異常な気配を感じ取った。その箱は妊婦であったリサしか開けられない箱で、リサが箱を開けたせいで赤ん坊が死んだと言った。アダムにはそのような非科学的な考え方は馬鹿げているとクラークを追い出し、小箱を外に放り投げた。
その後、アダムがシャワーを浴びていると、裸の女が背後から絡んできた。しかしその顔は老婆に変わり、アダムは震え上がった。ようやく霊の存在を認めたアダムは、リサと一緒にこの問題を解決しようと決意した。
映画『女霊館』の結末・ラスト(ネタバレ)
クラークは教え子のデイビッドは霊現象を記録するため、各部屋に録音機材を取り付けた。リサは彼が持参したファイルを見て、ジョギング中に見た血だらけの女が写っていることに気付いた。それは2年前に夫が妻を殺害したという、ハーパー家殺人事件に関するファイルだった。
霊との対話を始めるため、リサとアダム、クラークとデイビッドはテーブルを囲み、ヘッドフォンをして準備を整えた。するとすぐに、子供部屋から「ママ!」と呼ぶ子供の声が聞こえた。クラークは霊に向かって名前を尋ねると、リサ・ジュニアだと答えた。その直後クラークは気絶し、少女から老女までの4人の女がテーブルを囲んでいる光景を目撃する。その奥にはリサが眠っていた。これらの霊はすべてリサ本人であると、クラークは直感した。
解決の糸口を探るため、リサとアダムは刑務所にいるクーパーを訪れた。クーパーはかつて自分が妻のエミリーを殺して終わらせたように、リサが死ねばそいつは箱に戻るだろうと言った。
帰宅中の車で、アダムは老婆に襲われて横転し、リサは忽然と姿を消した。彼は帰宅してリサを捜そうとするが、女の霊や怪奇現象に襲われて憔悴する。老婆に向かって火鉢で突き刺すと、その姿はリサに変わった。リサは全てを終わらせるために殺してくれと懇願し、アダムは苦しみながらリサを殺害した。すると少女から老女までのリサの霊が箱の中に消えて行った。
その後、刑務所に入ったアダムをクラークが面会した。小箱はどうしたと尋ねると、アダムは元の場所に戻したと言った。実は妊娠中のベッキーに送り付けたのだった。
映画『女霊館』の感想・評価・レビュー
女の霊ばかりが現れるホラー映画。リサが様々な怪奇現象に悩まされるという終盤直前までは、なかなか怖かった。女の霊の正体はリサ自身あるいは、彼女が産むはずだった女児だろうという、霊の正体については筋が通っていた。小箱自体の謎については触れられなかったが、おそらく古くから伝わる呪いの箱なのだろう。しかし、クライマックスの屋敷での怪奇現象シーンがワンパターンで怖くないし、アダムは刺されてもケロッとしていたりして、盛り上がりに欠けたのがもったいない。箱をベッキーに返したというオチは、伏線が効いてて面白かった。(MIHOシネマ編集部)
外国のホラー映画ってこういう「館」ものが大好きですよね。その家に古くから伝わる呪いだったり、隠された何かを解放してしまったり…ととにかくありがちなストーリーで既視感たっぷり。今作も、プレゼントされた謎の箱を開けてしまったことで、女の霊が次々登場してきます。
こういう作品で本当にイライラするのが言うことを聞かないキャラクターの存在。やめろと言うことをやるし、やってと言ったことはやらないし妻の妹のキャラクターがやばすぎてうんざりしました。事の発端も言ってしまえば彼女のせいなので…。(女性 30代)
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