この記事では、映画『鮫肌男と桃尻女』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『鮫肌男と桃尻女』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『鮫肌男と桃尻女』の作品情報
上映時間:107分
ジャンル:アクション、コメディ
監督:石井克人
キャスト:浅野忠信、小日向しえ、岸部一徳、我修院達也 etc
映画『鮫肌男と桃尻女』の登場人物(キャスト)
- 鮫肌黒男(浅野忠信)
- 組の金を1億円も持ち逃げして、仲間に追われているヤクザ。逃亡中、家出したトシコと出会い、一緒に逃げる。銃の使い手で冷酷な一面もあるが、トシコにはとても優しい。
- 桃尻トシコ(小日向しえ)
- 叔父が経営する山奥のホテルの住み込み従業員。叔父の奴隷のような生活に嫌気がさし、誕生日に家出を決行する。鮫肌と出会い、彼に恋をする。
- 田抜政二(岸部一徳)
- 腹黒いヤクザの幹部。冷酷なナイフの使い手。上下関係や言葉遣いにうるさい。ホーロー看板マニア。カツラを被っていることを隠している。
- フクダミツル(鶴見辰吾)
- 組の会長の息子らしく、誰に対しても態度がでかい。病的にわがままで暴力的なので、田抜も彼の扱いに手を焼いている。動物並みの嗅覚を持つ。
- 沢田(寺島進)
- 鮫肌の兄貴分。舎弟の鮫肌が不祥事を起こしたので、組の中で立場が弱い。普段は鮫肌とコンビで動いている。夢で神のお告げを聞く。
- 山田正一(我修院達也)
- 繋がり眉毛の冴えない風体をしているが、実は凄腕の殺し屋。盗聴や追跡の腕も一流で、歌もうまい。道夫の依頼で鮫肌の命を狙うが、彼に惚れてしまう。人の好き嫌いが激しい。
- ソネザキ道夫(島田洋八)
- 山奥のプチホテルの支配人。かなりの変態で、姪のトシコに執着し、四六時中彼女を監視している。ブスだった前妻は、山田に始末させた。とにかく気持ちの悪い男。
映画『鮫肌男と桃尻女』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『鮫肌男と桃尻女』のあらすじ【起】
山奥の道を、黄色の小型ジープが走っている。運転手の男は、近々勤め先のホテルを辞めるつもりのようで、助手席の桃尻トシコにも辞めるよう勧めている。ホテルの制服を着て、眼鏡をかけたトシコは、暗い顔で黙り込んでいる。
山奥の郵便局。窓口で通帳を受け取ったトシコは、残高がゼロになっているのを見て、何かの間違いではないかと局員に尋ねる。トシコの通帳からは、全財産の901431円が、知らないうちに全て引き出されていた。トシコは郵便局内にある公衆電話から、勤め先のホテルに電話をかける。
ホテルのフロント。トシコの電話を取った支配人の道夫は、「儲かる話に全額回した」と無表情のまま答える。トシコが文句を言おうとすると、突然電話が切れてしまう。郵便局内に、銃を持った覆面姿の強盗が押し入り、電話線を切ってしまったのだ。
強盗は自分に近づいてきたサラリーマンの腹を撃ち、「お金をください」という音声テープを再生する。撃たれたサラリーマンは血を流して倒れており、トシコは彼のことを心配する。
それから2年後。停車した車内で、ヤクザらしき4人組が、自分たちの過酷な生い立ちについて語り合っている。そこへ、車に乗った沢田が近づいてきて、彼らに何か指示を出す。
翌朝、トシコはリュックに荷物をまとめ、ホテルの窓からロープでそれを下ろす。道夫からは、早く出勤するよう催促の電話がある。道夫はトシコの叔父で、トシコの自室はホテル内にあった。どうやら道夫は、トシコの育ての親のような存在らしい。しかし道夫はかなりの変態で、トシコに異常な執着心を持ち、常に彼女の行動を監視していた。
また別の車。後部座席の田抜は、大村崑のホーロー看板について熱弁している。運転席の部下は、どうでもいいと思いつつ、田抜を怒らせないよう、気を使って話を合わせる。田抜は、常に数多くの武器を装備している恐ろしい男だった。

映画『鮫肌男と桃尻女』のあらすじ【承】
とある山荘。鮫肌黒男が、2人の女性を相手にセックスをしている。その頃トシコは、郵便物を出しにいくと道夫に断って、車で出かけていく。ホテルのロビーには、ヤクザの姐さんとミツルがいた。
鮫肌がいた山荘に、沢田たちが到着する。鮫肌は彼らに追われているらしく、パンツ姿で逃げ出していた。沢田から知らせを受けた田抜は、車で鮫肌の後を追う。ところが、山道から車道に飛び出したところで、トシコの車と衝突事故を起こしてしまい、田抜の車は横転する。鮫肌は気絶したトシコの車に乗り込み、彼女を助手席に乗せたまま、ボロボロのジープで逃走する。
トシコの携帯には、道夫から何度も電話がかかっていた。鮫肌は無言で電話を切っていたが、あまりに何度もかかってくるので、思わず「しつこい!」と怒鳴ってしまう。トシコが男といることを知った道夫は、ショックで言葉を失う。
事故車から這い出してきた田抜と部下のもとへ、続々と男たちが集まってくる。彼らは、とあるヤクザ組織の組員たちで、組の金の1億円を持ち逃げした鮫肌の行方を追っていた。追っ手のメンバーには、組の幹部の田抜、会長の息子のミツル、鮫島の兄貴分の沢田に加えて、他に8人の下っ端ヤクザが集められていた。
トシコを連れた鮫肌は、山荘でシャワーを浴び、服を着る。目を覚ましたトシコは、鮫肌に一目惚れしたようで、洗面所で身だしなみを整える。田抜たちは、山荘のすぐそばまで来ており、それに気づいた鮫肌は、トシコを置いて逃げ出す。
男たちが踏み込んできたので、トシコは洗面所に鍵をかける。しかしヤクザはドアを破壊し、中へ入ってくる。トシコがピンチを迎えた瞬間、鮫肌が戻ってきて、2人のヤクザを撃ち殺す。鮫肌は、トシコが心配で帰ってきてくれたのだ。
鮫肌とトシコは、山の中へ逃げ込む。動物並みの嗅覚を持つミツルが、臭いを頼りに2人のあとを追う。しかし2人が川を渡ったので、追跡をやめてしまう。ミツルは、服が濡れるので水に入るのが嫌だった。田抜は、ミツルのわがままさに呆れてしまう。
黙って鮫肌に従っていたトシコは、突然山の中で立ち止まり、家出してきたのだと泣き出す。「あんなところに戻りたくない」と言って泣き続けるトシコに、鮫肌は「戻らなきゃいい」と声をかけてやる。その頃、道夫はトシコの部屋を漁り、彼女の下着を嗅ぎながら悶絶していた。
映画『鮫肌男と桃尻女』のあらすじ【転】
どうしてもトシコを連れ戻したい道夫は、殺し屋の山田を呼ぶ。ブスだった道夫の前妻も、道夫の依頼で山田に殺されていた。道夫は、トシコが男と駆け落ちしたと思い込み、男を殺してトシコを連れ戻して欲しいと山田に頼む。ただの家出だったとしても金は払うというので、山田はその依頼を受ける。
ラブホテルで一泊した鮫肌とトシコは、他の宿泊客のコルベットを強奪し、逃走を続ける。ヤクザたちは念密に連絡を取り合いながら、鮫肌を追跡していた。山田はヤクザたちの会話を盗聴し、鮫肌とトシコが、黒のコルベットで逃走していることを知る。
休憩のためパーキングで車を降りた山田は、目の前に黒のコルベットが停車したので驚く。山田は車から降りてきた鮫肌を尾行し、男子トイレに入る。鮫肌は、男子トイレの個室で用を足していた。山田は他の人間がいなくなったのを見計らい、ドア越しに鮫肌を撃つ。しかし弾はドアを貫通せず、鮫肌に捕まってしまう。鮫肌は山田をしげしげと見つめ、彼の鼻血を拭いてやる。すっかり鮫肌に惚れ込んだ山田は、「好き!」と連呼する。鮫肌は思わず吹き出し、ドナドナを歌い終えるまでトイレから出ないよう指示を出し、山田を見逃してやる。山田は嬉々として、ドナドナを熱唱する。
山田は道夫に電話をして、「帰る」と言い出す。しかし道夫にトシコだけでも連れ戻して欲しいと泣きつかれ、鮫肌に悪いと思いつつ、2人の追跡を続ける。
鮫肌とトシコは、金を払えばなんでもしてくれる便利屋のアジトへ行き、偽造パスポートを作ってもらう。便利屋は裏社会の事情通で、鮫肌の事情も全て知っていた。鮫肌の逃亡を手伝ったことがバレたら、自分の身も危なくなるので、便利屋はいつもの倍の代金を現金で請求してくる。鮫肌は仕方なく、トシコのことを頼み、別の場所に隠してある金を取りにいく。
その様子を山田が見ていた。今がトシコを連れ戻す絶好のチャンスだったが、山田は迷う。そして見知らぬ釣り人に悩みを相談し、うだうだ喋っているうちに眠ってしまう。その間に沢田がやってきて、トシコを拉致していく。それに気づいた山田は、沢田の車を追跡する。
アジトに戻った鮫肌は、トシコが連れ去られたことを知り、便利屋に銃口を向ける。便利屋は沢田と取引きしたことを認め、鮫肌に女を見捨てて逃げるよう忠告する。しかし鮫肌は沢田の行き先を聞き出し、トシコの救出に向かう。
映画『鮫肌男と桃尻女』の結末・ラスト(ネタバレ)
沢田は、道夫のホテルで待機中の田抜に、女を連れてそちらに向かうと連絡する。しかし、途中で急に進路を変え、森の中で車を停める。沢田の車を監視していた山田は、トシコだけが車から降りてくるのを目撃する。田抜は、沢田との連絡が途切れてしまい、苛立っていた。
その夜。ホテル周辺まで来ていた鮫島は、用を足しに外へ出たヤクザに銃を突きつけ、トシコの居場所を聞く。しかし鮫肌の背後には、他のヤクザが勢揃いしていた。とうとう捕まってしまった鮫肌は、ホテルのロビーで半殺しにされる。
山田はトシコを捕まえ、道夫のところへ連れていく。トシコの顔を見た途端、道夫は態度を急変させ、山田を冷たく追い払う。道夫のいた管理室では、監視カメラの映像が見られるようになっており、山田は鮫肌が捕まったことを知る。鮫肌は田抜に、金の隠し場所を聞かれていたが、すでに喋れないほど痛めつけられていた。
車に戻った山田は、武器の詰まったカバンを持ち、ホテルへ引き返す。道夫は隠し部屋にトシコを連れ込み、変態プレイを強要していた。山田は、暗闇でも目が見える暗視スコープを装着し、電気のブレーカーを落とす。山田は、暗闇の中でヤクザを皆殺しにするつもりで、意気揚々とフロントに姿を現す。しかしロビーの電気は消えていなかった。仕方がないので、山田は堂々と銃をぶっ放す。呆気にとられていたヤクザも、すぐに反撃を開始し、ロビーで壮絶な銃撃戦が始まる。山田は命が尽きるまで戦い続け、鮫肌を逃がすことに成功する。しかし山田は、そこで絶命する。
一方、道夫の隠し部屋は暗闇となり、トシコは道夫を殴打して、下着姿で逃げ出していた。銃を持って山の中へ逃げ込んだ鮫肌は、生き残ったヤクザと撃ち合いをしながら、逃亡を続ける。途中で腹を刺されてしまうが、それでも必死で逃げる。田抜は血痕を辿り、木の根元でへたり込んでいた鮫肌を追い詰める。田抜は鮫肌の頭に銃を押し付けるが、田抜の背後には銃を持ったトシコがいた。身動きの取れなくなった田抜に、鮫肌も銃口を向ける。しかし田抜は、素早くトシコの喉元にナイフを突きつけ、3人とも身動きが取れなくなる。そこへ道夫がやってきて、田抜と鮫肌に発砲する。撃たれた田抜は、道夫を撃ち返して絶命。そして道夫もその場に崩れ落ちる。
トシコは無傷だったが、鮫肌は腹を撃たれていた。瀕死の鮫肌は、心配そうに自分を見つめるトシコの顔を見て、フッと微笑む。
2年前、郵便局に押し入った強盗は沢田で、血のりを仕込んで撃たれ役をしたのが鮫肌だった。他の客や職員が遠巻きに見ている中、トシコだけは必死で鮫肌を助けようとしてくれた。鮫肌は今やっと、あの時の女性がトシコだったのだと気づき、微笑んだのだ。そして、夢のお告げに従ってトシコを逃した沢田も、後からそのことに気づいていた。あの日、鮫肌と沢田は、強盗を終えて帰る車内で、妙に幸せな気分になっていたのだった。
映画『鮫肌男と桃尻女』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
高校生の時この映画と出会ったことが自分の映画人生を決定した。唯一の欠点はこの映画を紹介するときに近くに女性がいるといやらしい映画について語ってるのではないかと勘違いされそうなところだけで、全てにおいて最高にかっこいい映画。CM出身の石井克人監督の作品だが当時は、そのカット割りの大胆さやキャラクター造詣などが新鮮で映画の世界の広がりを感じさせてくれた。原作も面白いが雰囲気づくりでは映像の方が数段上だと感じる。(男性 30代)
同タイトルの漫画を石井克人監督で映画化。ファッション、音楽など、そのスタイリッシュな演出は、あのタランティーノを思わせる。
ぶっ飛んだ展開と銃撃戦は、作品にテンポとスピード感を与え、観ている側のテンションを上げてくれる。
そして主人公のサメハダを演じる浅間忠信のしぐさも男をしびれさせる風格が。その他の登場人物も濃いキャラばかりで、我修院達也がツボにハマッた人も多いはず。
ただのハードボイルドではない、ユーモアあり、ロマンありの傑作である。(男性 40代)
『鮫肌男と桃尻女』というタイトルからして大丈夫かなと疑って鑑賞しましたが、最高に好きな世界観でした。ヤクザの鮫肌を演じるのは浅野忠信。ハリウッドでも活躍する彼がこんなにもぶっ飛んだかっこいいキャラクターを演じるのだと驚きました。鮫肌に夢中になってしまった山田の気持ちも分かる気がします。
トシコにねちねちと付きまとい性的な要求をしてくる道夫が本当に気持ち悪くて不快でした。もっと早く逃げたら良かったのにと思ってしまいます。
女性は特に好き嫌いが分かれると思いますが、とても面白いのでぜひ見てほしいです。(女性 30代)
石井克人監督の独特な世界観が炸裂した作品で、とにかく全編がスタイリッシュ。浅野忠信演じる鮫肌男の寡黙でクールな佇まいと、小日向しえ演じる桃尻女の奔放さのギャップが絶妙。ストーリーはかなり破天荒で、追う者と追われる者の関係が次々と反転する展開に惹き込まれました。最終的には二人が心を通わせていく様子に、意外にもロマンス要素を感じてほっこり。暴力描写も多めだけど、どこか詩的で美しい。(20代 男性)
異色のラブストーリーとして見ましたが、想像以上に暴力的でダーク。けれども、それを凌駕する映像のセンスと会話のテンポがとにかく小気味良く、観ていて飽きませんでした。特に色彩やカメラワークに独自の美学が感じられ、ストーリー以上に視覚的な快感が残ります。桃尻女のキャラクターは、ただの巻き込まれ型ヒロインではなく、芯の強さを持っていたのが良かった。観る人を選ぶけど、私は好きです。(30代 女性)
久々に観た邦画の中で、圧倒的に個性が強い作品でした。特に印象的だったのは、無駄なセリフをそぎ落とした脚本と、それでも伝わる人間関係の妙。全体に流れるユーモアと死の匂いが絶妙にブレンドされていて、どこかタランティーノ的な空気も感じました。クライマックスでの銃撃戦とラストの静けさとの対比が美しく、映画としての完成度は高いと感じました。(40代 男性)
正直最初は何が起きているのかよく分からなかったけど、観終わった後に「あの空気感」を体験できたことがじわじわ効いてくるタイプの映画でした。桃尻女の行動が自由すぎて振り回されながらも、次第に彼女の無垢な強さに惹かれていく自分がいました。登場人物が皆、どこかぶっ壊れてるのに愛おしい。映像美と音楽が相まって、ちょっとした詩を観ているような気分になりました。(20代 女性)
ヤクザ映画として分類されがちだけど、むしろアート映画に近い印象。キャラクターたちがみな一癖ありすぎるほどで、観ていて常に緊張感と笑いが同居している感じが面白いです。特に、渡辺哲演じる変態的な殺し屋がクセになるほど強烈。ストーリーに起伏はあるものの、終始「空気」を楽しむ作品でした。深く考えるより、雰囲気に浸るのが正解。(30代 男性)
映像表現に惹かれて観ましたが、その期待は裏切られませんでした。80年代〜90年代の邦画には珍しくポップで尖ったセンスが感じられ、まるでミュージックビデオのような場面もあって飽きません。桃尻女が途中で次々と変わる衣装も、物語の中での心境の変化とリンクしていて印象的でした。純粋なラブストーリーとは違うけど、最後に残るのは“愛の予感”でした。(40代 女性)
青春映画ではないけれど、何かから逃げて何かに向かっていくその感覚が、どこか若さとリンクしていて共感できました。浅野忠信の無口だけど芯の通ったキャラに惹かれましたし、小日向しえの無防備な可愛さが絶妙。二人とも台詞は少ないのに、仕草や間で語る演出が素晴らしかったです。癖は強いですが、間違いなく唯一無二の映画です。(10代 男性)
映画『鮫肌男と桃尻女』を見た人におすすめの映画5選
パターソン
この映画を一言で表すと?
何も起きない毎日にこそ詩が宿る、静かな奇跡のような映画。
どんな話?
ニュージャージー州パターソンで暮らすバス運転手のパターソンが、日常を淡々と過ごしながら詩を綴る一週間を描いた物語。些細な出来事の中に豊かな感情が広がり、観る人それぞれの“気づき”を与えてくれる。
ここがおすすめ!
『鮫肌男と桃尻女』と同じく“空気感”を大切にした作品。ストーリーの派手さはないものの、静謐な映像美と詩的な時間の流れが心地よい。映像で感性を刺激されたい人にぴったりです。
キル・ビル Vol.1
この映画を一言で表すと?
スタイリッシュでバイオレント、タランティーノ流の極彩色復讐譚!
どんな話?
結婚式当日に元仲間に襲撃され昏睡状態に陥った女・ブライドが、復讐のために再び立ち上がる。日本刀を振るい、全身血まみれになりながら、敵を一人ずつ倒していくスリリングなアクション映画。
ここがおすすめ!
カルト的な映像美、過剰なまでの暴力表現、そして異国文化の融合など、『鮫肌男と桃尻女』が持つ混沌とした美学と共通する要素が満載。とにかく“美しい暴力”が観たいなら必見です。
インランド・エンパイア
この映画を一言で表すと?
夢か現か分からない、脳を揺さぶる“悪夢的映画体験”。
どんな話?
ハリウッド女優が主演する映画の撮影をきっかけに、現実とフィクションの境界が崩れていく。物語は非線形で、ひとつの真実にたどり着くことなく観る者の精神世界に入り込んでいく不思議な映画。
ここがおすすめ!
ストーリーを追うのではなく、感覚で受け止める作品を好む人におすすめ。『鮫肌男と桃尻女』の持つ“訳の分からなさ”や“詩的な混沌”に惹かれた人は、間違いなくこの作品にも魅了されるはず。
ヘルタースケルター
この映画を一言で表すと?
美の裏にある狂気を暴き出す、華麗で破滅的な美学映画。
どんな話?
全身整形で完璧な美を手に入れたトップモデル・りりこが、名声の頂点から徐々に崩壊していく様を描く。光と闇、虚構と現実が交錯する世界で、彼女は“美”とともに破滅していく。
ここがおすすめ!
ビジュアルへのこだわりと狂気の演出が光る園子温作品。『鮫肌男と桃尻女』が持つ過剰で独自なスタイルが好きな人にはたまらない。沢尻エリカの鬼気迫る演技も圧巻です。
スモーク
この映画を一言で表すと?
小さな煙草屋で交差する、人生と物語の優しい奇跡。
どんな話?
ブルックリンのたばこ屋を舞台に、店主オギーと常連客たちの間で交わされる日常の出来事や人生の断片を描いた、静かで詩的な群像劇。どの物語にも人間味と深い愛が流れている。
ここがおすすめ!
スローな展開の中に心を打つ瞬間が散りばめられ、観る者に静かな感動を与えてくれる名作。『鮫肌男と桃尻女』とはジャンルが異なるが、キャラクターと空気感で魅せる“余白の美”が通じています。
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