映画『セブン・サイコパス』の概要:マーティは新作映画『セブン・サイコパス』の台本を執筆していたが、上手くいかず酒に溺れていた。友人のビリーはネタを集めるため、「イカれた奴、募集!」という広告を勝手に出した。
映画『セブン・サイコパス』の作品情報
上映時間:110分
ジャンル:アクション、コメディ、サスペンス
監督:マーティン・マクドナー
キャスト:コリン・ファレル、サム・ロックウェル、ウディ・ハレルソン、クリストファー・ウォーケン etc
映画『セブン・サイコパス』の登場人物(キャスト)
- マーティ・ファラナン(コリン・ファレル)
- 映画の台本の執筆業を行っている。新作映画の台本が上手くいっておらず、酒に溺れている。小心者。カヤという女性と付き合っている。
- ビリー・ビッケル(サム・ロックウェル)
- 俳優。喧嘩っ早い性格。マーティの友人。カヤのことがあまり好きではない。実は、ダイヤのジャックとして人を殺している。
- チャーリー・コステロ(ウディ・ハレルソン)
- マフィアのボス。ボニーと名付けられたシーズー犬を飼っている。仲間や恋人よりも、ボニーが一番大切。
- ハンス・キェシロフスキ(クリストファー・ウォーケン)
- ビリーと一緒に犬泥棒を行っている。妻のマイラのことを深く愛している。首に傷があり、クラバットで隠している。
映画『セブン・サイコパス』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『セブン・サイコパス』のあらすじ【起】
脚本家のマーティは映画『セブン・サイコパス』の執筆が上手くいかず、酒に溺れていた。そんなある日、友人で俳優のビリーが訪ねてきた。ビリーは喧嘩っ早い性格で、オーディションで監督と喧嘩をしていた。
ビリーは仲間のハンスと共に、犬泥棒を行っていた。迷子犬を見つけたと言って飼い主に返し、お礼のお金を貰うのが目的だった。そんなハンスは愛妻家で、仕事終わりにガン病棟に入院している妻のマイラの見舞いに行った。マイラは普通に働くことを望んでいたが、63歳で失業歴20年の自分では働く場所がないとハンスは拒否していた。
ビリーは執筆作業で悩んでいるマーティに、マフィアが2人殺されたダイヤのジャック事件のことを教えてネタを提供した。マーティはビリーのネタを気に入り、使わせてもらうことにした。
マーティはビリーのネタを元に台本を書いた。クエーカー教徒の娘が失踪し、惨殺される事件が起きた。犯人の青年は罪悪感に耐えられず、殺害から1年後に出頭した。死刑を求めたが、判決は終身刑だった。犯人は刑務所に送られた。17年後彼は宗教と巡り合った。彼の改心が認められ、釈放された。犯人は穏やかな余生を過ごそうと思っていたが、彼を見張る男がいた。このことが11年続き、犯人は正気を失った。犯人は男から逃れるため、自殺をして地獄に行くことにした。しかし、死の間際、男が剃刀を使って首を切り、自殺しようとしているところを見てしまう。
酔っ払ったマーティが目を覚ますと、ビリーの部屋にいた。友人の前でカヤの悪口を言い、追い出されてしまったのだ。マーティは覚えておらず、電話でカヤに確認した。そして、事実だと教えられる。
映画『セブン・サイコパス』のあらすじ【承】
ビリーはネタ集めのため、「イカれた奴、募集!」という広告を勝手に出していた。ビリーはそのことをマーティに告げ、外出した。すると、ボニーという犬を探して、マフィアの一味が現れる。ボニーの飼い主は、マフィアのボスのチャーリーだった。マーティはビリーの家にボニーがいることを教えようとした。その時、覆面の人物が現れ、マフィアの手下を撃ってトランプのカードを置いて行った。マーティは激しく取り乱し警察に通報しようと訴えるが、ビリーもハンスも聞く耳を持たなかった。
公国を見て、ウサギを抱えた男・サガリアが訪ねてくる。ビリーはマーティに対応を任せ、出かけた。マーティは仕方なく1人でサガリアの話を聞いた。サガリアは17歳のときに判事の家に泥棒に入ったことを話した。そこで、判事に捕らえられている女性・マギーと恋に落ち、判事を殺して逃げ出した。サガリアとマギーは国中を旅して、シリアルキラーを殺して回ることにした。2人はずっと一緒だった。だが、1975年ゾディアック・キラーの殺害後、マギーはサガリアの元を去って行ってしまった。それから、サガリアはマギーの行方を捜していた。サガリアは映画の台本に使う際、マギーへのメッセージを入れるよう頼んだ。
ハンスはマイラに会いに行くが、チャーリーに殺されてしまっていた。ハンスは怒りを抑え、待合所にいたチャーリーと話をした。ハンスがクラバットを取ったとき、首に傷があるのが見えた。
ビリーはチャーリーの恋人のアンジェラと関係を持っていた。彼女と会っているとき、ハンスから連絡が入りマイラが殺されたことを教えられる。ビリーはアンジェラを撃ってトランプのカードを渡し、救急車を呼んだ。その後、アンジェラは助からず、遺体となって発見された。
チャーリー一味はビリーの行方を追っていった。手下はビリーに関する手がかりを見つける。ビリーはトランプを100セット持っていたが、ダイヤのジャックが1枚もなかった。チャーリーはビリーがサイコパスであると知り、ボニーの安否を心配した。
映画『セブン・サイコパス』のあらすじ【転】
マーティはビリーの日記を見て、彼が自分のことを真剣に考えていたことを知る。マーティはビリーに共同執筆を頼み、出来上がるまで酒を断つことを宣言した。ビリーは喜んだ。ビリー、マーティ、ハンスは車で移動した。途中バーに立ち寄り、マーティはハンスにクエーカー教徒の物語を語った。ハンスは首の傷を見せ、自分が体験したことだと教えた。そして、マイラと共に、娘を殺した男を尾行していたことを明かした。マーティはハンスにも共同執筆を頼んだ。
マーティはハンスに台本のことを話した。作品には百戦錬磨の元ベトナム兵のサイコパスが登場した。その兵士は戦争終了後、妻と娘と暮らすために農村に戻った。しかし、妻達は亡くなっていた。兵士は妻達を虐殺した者を探すため、アメリカに渡ってC中隊の隊員を調べた。復讐を終えた後、兵士はベトナム戦争の是非を問う集会に、娼婦に爆弾を付けて送り込もうとしていた。マーティはそんな暴力的な話は書きたくないと思っており、悩んでいた。
ビリーは自分が考えた話をマーティ達に語って聞かせた。ダイヤのジャックはボニーを返すことにした。全てを終わらせ、平和に過ごしたかったのだ。丸腰で来る話だったが、チャーリーは仲間を引き連れてきていた。ビリーもそのことを予見しており、サイコパス達を連れてきていた。激しい戦いが繰り広げられる中、マーティは隠れていた。そこに、マーティを追ってカヤが現れる。カヤは撃たれて倒れた。マーティはそれに激怒し、自分も銃を持って戦った。ジャックは瀕死の状態でチャーリーを倒し、マーティに「これで俺はお前の友達になれたかな」と呟いて亡くなった。マーティは大親友だと返し、ジャックの死を悲しんだ。
映画『セブン・サイコパス』の結末・ラスト(ネタバレ)
マーティとハンスはアンジェラ殺害の新聞記事を見て、ビリーの正体がジャックでサイコパスだと知る。マーティは女性を殺したことを責め、共同執筆を止めると宣言した。ビリーはショックを受け、車を爆破した。さらに、チャーリーに砂漠の真ん中にいることを電話で話していた。マーティは逃げることができないと激しく取り乱した。
ビリーはマイラの声色を真似てハンスの心を傷つけた。ハンスはショックを受け、歩いてその場を離れた。マーティはビリーを見捨てることができずその場に留まった。待っていると、チャーリーがやってきた。ビリーは武器を隠し持っていることを疑い、チャーリーの背中を撃った。しかし、チャーリーは武器を持っていなかった。マーティはチャーリーを放っておくことができず、病院に行くことを提案した。
ハンスはチャーリーの手下と会った。チャーリーの手下はハンスが銃を取り出そうとしているのだと誤解し、撃ってしまう。一方、マーティはチャーリーを病院に連れていこうとして、彼の手下に会った。ハンスが撃たれたことを知ってショックを受けるが、やり返す気はなかった。マーティはチャーリー一味と一緒に、ビリーの元に戻ることになった。
チャーリーはマーティを人質に、ビリーはボニーを人質に取った。チャーリーはボニーを傷つけないため、マーティに手を出すことはできなかった。マーティは一緒に逃げようとビリーに声を掛けるが、ビリーはここで終わらす気だった。マーティは悲しみながらも、1人でその場を離れた。ビリーはチャーリーに撃たれ、チャーリーは警察に捕まった。チャーリーはボニーに呼びかけるが、ボニーはビリーの傍にいた。
チャーリーはハンスの遺体を見つける。ハンスは台本に関するアドバイスを残したメッセージを、マーティに残していた。ベトナム人はホテルの一室におり、娼婦と関係を持った。そして、娼婦のお腹にダイナマイトを巻くと、手にガソリンを持って集会所に向かった。ベトナム人はガソリンを撒き、火を点けようとした。すると、娼婦からベトナム語でやめるよう説得される。ベトナム人は目を瞑った。ベトナム人が目を開けると、1963年のサイゴンの街角だった。オレンジの僧衣に身を包み、全身にガソリンを浴びていた。ベトナム人が怒りや憎しみをようやく頭から追い払ったとき、仲間の僧侶がやめるよう説得した。ベトナム人は初めて反戦の焼身自殺を試みた僧侶だった。ベトナム人は自分自身に火を点けた。
マーティは『セブン・サイコパス』の台本を書き上げた。彼の家にはボニーがいた。映画の完成後、ザカリアから連絡がった。約束した通りに映画の最後に電話番号が載っていなかったので、マギーから連絡が来ないと腹を立てていた。ザカリアは殺しに行くことを宣言し、マーティは受け入れた。ザカリアは別人のように変わったマーティに恐れを抱き、殺しに行くのをやめた。
映画『セブン・サイコパス』の感想・評価・レビュー
たくさんのサイコパスが登場するため、ものすごく不思議な作品だった。何を考えて殺しを行っているのか、どうしてそんな破綻した性格になってしまったのか、理解に苦しむ物語だった。特に、ビリーが何を思って行動していたのかが一番よく分からなかった。折角サイコパスが登場するなら、アクションシーンがもっと派手にあっても良かったのではないかと思う。人に勧めたいと思うほど、楽しめなかったのが残念だった。(MIHOシネマ編集部)
コリン・ファレル演じる映画脚本家のマーティは新作『セブン・サイコパス』の執筆が進まず困っていた。それを見た親友のビリーは「イカれたやつ、募集!」という新聞広告を勝手に掲載し、脚本のネタ集めを手伝おうとします。
リアルと脚本の中のストーリーが入り交じり、一瞬分からなくなりますがすごく面白かったです。この作品に出てくる「イカれたやつ」は本当にやばい。先が全く読めない展開に、わくわくしながら観ていましたがラストは衝撃的でした。
普通の人と「サイコパス」同じ時間を共有するのは難しいかもしれません。(女性 30代)
驚きがあって、ワクワクがあって、おもしろくて、最高にイカレた映画だった。キャストの中でもクリストファー・ウォーケンの存在感が一番あって、何か秘密を抱えていそうな感じの役がとても合っていた。
「イカれた奴、募集!」という広告を見て、本当におかしな人達が集まるのがおもしろい。色んな騒動に巻き込まれるマーティは少し可哀そうだったが、それでも生き残るところが良かった。自分だったら、すぐに死んでそうな気がする。(女性 30代)
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